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公開番号2025102092
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219314
出願日2023-12-26
発明の名称シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人
主分類C09K 3/10 20060101AFI20250701BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】従来技術では、釘等の異物がトレッド部に突き刺さった際に形成された貫通孔に対するシール性、劣化後のシーラント材の剥がれに課題があり、その解決が求められている。
【解決手段】(A)天然ゴムおよび/または合成イソプレンゴム50~100質量部、並びに、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、ブタジエンゴムまたはこれらの混合物0~50質量部からなるゴム成分、(B)加硫促進剤、および(C)硫黄を含み、前記(B)加硫促進剤/前記(C)硫黄(質量比)が2.5以上であるシーラント材組成物によって上記課題を解決した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤ内表面にシーラント層を備えた空気入りタイヤの前記シーラント層を構成するシーラント材組成物であって、
(A)天然ゴムおよび/または合成イソプレンゴム50~100質量部、並びに、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、ブタジエンゴムまたはこれらの混合物0~50質量部からなるゴム成分、
(B)加硫促進剤、および
(C)硫黄
を含み、前記(B)加硫促進剤/前記(C)硫黄(質量比)が2.5以上である
ことを特徴とするシーラント材組成物。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記(B)加硫促進剤が、スルフェンアミド系および/またはチアゾール系の加硫促進剤であることを特徴とする請求項1に記載のシーラント材組成物。
【請求項3】
前記(B)加硫促進剤/前記(C)硫黄(質量比)が5以上であることを特徴とする請求項1に記載のシーラント材組成物。
【請求項4】
前記(B)加硫促進剤/前記(C)硫黄(質量比)が10以上であることを特徴とする請求項1に記載のシーラント材組成物。
【請求項5】
前記シーラント材組成物が、酸化マグネシウムをさらに含み、前記酸化マグネシウムの配合量が前記ゴム成分100質量部に対し1.0質量部未満であることを特徴とする請求項1に記載のシーラント材組成物。
【請求項6】
前記(C)硫黄の配合量が、前記ゴム成分100質量部に対し0.5質量部未満であることを特徴とする請求項1に記載のシーラント材組成物。
【請求項7】
前記シーラント材組成物が、粘着付与剤として炭化水素樹脂をさらに含み、前記炭化水素樹脂の配合量が前記(A)ゴム成分100質量部に対し10~90質量部であることを特徴とする請求項1に記載のシーラント材組成物。
【請求項8】
前記シーラント材組成物が、無機充填剤として炭酸カルシウム、タルクおよびクレーから選択された1種以上をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシーラント材組成物。
【請求項9】
請求項1に記載のシーラント材組成物を使用したタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤに関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤにおいて、トレッド部におけるインナーライナー層のタイヤ径方向内側にシーラント層を設けた空気入りタイヤが知られている。このような空気入りタイヤでは、釘等の異物がトレッド部に突き刺さった際に、その貫通孔にシーラント材組成物が流入することにより、シール性を発揮して空気圧の減少を抑制し、走行を維持することが可能になる。
前記シーラント材組成物としては、例えば下記特許文献1~4等に開示がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5646474号公報
特許第5651109号公報
特許第5525522号公報
特許第5738897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記シーラント材組成物には、シール性を確保する流れ性を有し、また走行による劣化で剥れないことが求められる。前記剥がれは、劣化によってシーラント材組成物の架橋による硬化が進行し、粘着力が低減し、またシーラント材組成物のシュリンクが原因となり発生することが判明した。
しかしながら、前記従来技術では初期または劣化後の流れ性と、前記剥がれに対して改善の余地があった。
本発明は、前記課題を解決し、初期または劣化後の適切な流れ性を確保し、劣化後の剥がれも十分に抑制できるシーラント材組成物およびそれを用いたタイヤの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の組成を有するゴム成分に対して加硫促進剤および硫黄を配合し、前記加硫促進剤と前記硫黄の配合割合を特定化したシーラント材組成物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
【0006】
すなわち本発明は、タイヤ内表面にシーラント層を備えた空気入りタイヤの前記シーラント層を構成するシーラント材組成物であって、
(A)天然ゴムおよび/または合成イソプレンゴム50~100質量部、並びに、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、ブタジエンゴムまたはこれらの混合物0~50質量部からなるゴム成分、
(B)加硫促進剤、および
(C)硫黄
を含み、前記(B)加硫促進剤/前記(C)硫黄(質量比)が2.5以上である
ことを特徴とするシーラント材組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のシーラント材組成物は、(A)天然ゴムおよび/または合成イソプレンゴム50~100質量部、並びに、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、ブタジエンゴムまたはこれらの混合物0~50質量部からなるゴム成分に対し、(B)加硫促進剤および(C)硫黄を配合するとともに、前記(B)加硫促進剤/前記(C)硫黄(質量比)を2.5以上に設定している。前記(B)加硫促進剤/前記(C)硫黄(質量比)を2.5以上にすることにより、初期または劣化後の適切な流れ性が確保される。また、例えば経時劣化に伴ってシーラント材組成物の架橋による硬化が進行しても、前記(A)ゴム成分の主成分である天然ゴムおよび/または合成イソプレンゴムの軟らかさが前記架橋による硬化を補い、結果としてシーラント材組成物の粘着力の低減やシュリンクを抑制でき、劣化後の剥がれも十分に抑制できるものと推測される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(A)ゴム成分
本発明で使用される(A)ゴム成分は、天然ゴム(NR)および/または合成イソプレンゴム(IR)を主成分とする。また(A)ゴム成分は、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、これらの混合物も配合することができる。また(A)ゴム成分は、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
(A)ゴム成分の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、本発明の効果等がより優れる理由から、100,000~5,000,000であることが好ましく、200,000~3,000,000であることがより好ましく、300,000~2,000,000であることがさらに好ましい。
なお、本明細書において重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定により得られる標準ポリスチレン換算値である。
【0009】
本発明で使用される(A)ゴム成分は、その全体を100質量部としたときに、NRおよび/またはIRが50~100質量部、好ましくは50~80質量部、並びに、SBR、BRまたはこれらの混合物が0~50質量部、好ましくは20~50質量部からなる。
【0010】
(B)加硫促進剤および(C)硫黄
本発明で使用される(B)加硫促進剤としては、例えば、公知のスルフェンアミド系、チアゾール系、グアジニン系、チオウレア系、ジチオカルバミン酸塩系、キサントゲン酸塩系、チウラム系の加硫促進剤等が挙げられ、中でも本発明の効果向上の観点から、スルフェンアミド系加硫促進剤およびチアゾール系加硫促進剤から選択された1種以上が好ましい。
本発明におけるシーラント材組成物は、(C)硫黄を配合しているので動的架橋することも可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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