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公開番号2025101818
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023218854
出願日2023-12-26
発明の名称マイクロカプセル顔料
出願人株式会社パイロットコーポレーション
代理人
主分類C09C 1/00 20060101AFI20250701BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】 マイクロカプセル中に疎水化処理された粉体が十分に内包されたマイクロカプセル顔料を提供する。
【解決手段】 少なくとも、疎水化処理された粉体と、融点が-40~95℃の範囲にある結晶性の、エステル類、エーテル類、ケトン類からなる群から選ばれる化合物を内包してなる、マイクロカプセル顔料。また、前記疎水化処理された粉体を、N-アシルアミノ酸又はその塩と、アミノ酸、エステル又はその金属錯体からなる群から選ばれる化合物との少なくとも二種を含んでなる表面処理剤により疎水化処理されてなる粉体とする。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも、疎水化処理された粉体と、融点が-40~95℃の範囲にある結晶性の、エステル類、エーテル類、ケトン類からなる群から選ばれる化合物を内包してなる、マイクロカプセル顔料。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記疎水化処理された粉体が、
N-アシルアミノ酸又はその塩と、
アミノ酸、エステル又はその金属錯体からなる群から選ばれる化合物と
の少なくとも二種を含んでなる表面処理剤により疎水化処理されてなる粉体である、請求項1記載のマイクロカプセル顔料。
【請求項3】
前記表面処理剤に含まれるエステルが、炭素数12~20の飽和脂肪族アルコールと、炭素数8~12の一価又は二価のカルボン酸とを反応させて得ることができる化合物である、請求項2記載のマイクロカプセル顔料。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマイクロカプセル顔料と、ビヒクルとを含んでなる、液状組成物。
【請求項5】
印刷用インキ、塗料、インクジェット用インキ、紫外線硬化型インキ、筆記具用インキ、塗布具用インキ、スタンプ用インキ、絵の具、化粧料、及び繊維用着色液からなる群から選ばれる、請求項4記載の液状組成物。
【請求項6】
請求項5記載の筆記具用インキを収容してなる、筆記具。
【請求項7】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマイクロカプセル顔料と、賦形剤とを含んでなる、固形筆記体又は固形化粧料。
【請求項8】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマイクロカプセル顔料と、成形用樹脂とを含んでなる、成形用樹脂組成物。
【請求項9】
請求項8記載の成形用樹脂組成物を成形してなる、成形体。
【請求項10】
支持体と、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマイクロカプセル顔料を含んでなる着色層とを具備してなる、積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロカプセル顔料に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、酸化チタンなどの比重の大きい顔料や、分散性にやや難のあるカーボンブラックなどの顔料と、20℃における比重が1未満の水難溶性の媒体を内包し、分散性を向上させると共に、比重、粒子径を任意にコントロール可能とするマイクロカプセル顔料が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
上記のマイクロカプセル顔料は、顔料(着色成分)を含む油状成分(油性相)を水性媒体(水性相)中に分散させ、油性相と水性相の界面で重合反応を行う界面重合法により製造することができるものであるが、顔料が油性相に保持されず、水性相に移行する場合があり、マイクロカプセル中に顔料が十分に内包されないことがあった。特に、表面が親水性である酸化チタンは油性相から水性相に移行し易く、マイクロカプセル中に内包させることができず、所望の効果を得ることが困難となる場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-122167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前述のような背景技術に基づいてなされたものであり、マイクロカプセル中に疎水化処理された粉体が十分に内包されたマイクロカプセル顔料を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、少なくとも、疎水化処理された粉体と、融点が-40~95℃の範囲にある結晶性の、エステル類、エーテル類、ケトン類からなる群から選ばれる化合物を内包してなる、マイクロカプセル顔料を要件とする。また、前記疎水化処理された粉体が、N-アシルアミノ酸又はその塩と、アミノ酸、エステル又はその金属錯体からなる群から選ばれる化合物との少なくとも二種を含んでなる表面処理剤により疎水化処理されてなる粉体であること、前記表面処理剤に含まれるエステルが、炭素数12~20の飽和脂肪族アルコールと、炭素数8~12の一価又は二価のカルボン酸とを反応させて得ることができる化合物であることを要件とする。
さらには、前記マイクロカプセル顔料と、ビヒクルとを含んでなる、液状組成物を要件とする。また、前記液状組成物が印刷用インキ、塗料、インクジェット用インキ、紫外線硬化型インキ、筆記具用インキ、塗布具用インキ、スタンプ用インキ、絵の具、化粧料、及び繊維用着色液からなる群から選ばれること、前記筆記具用インキを収容してなる筆記具を要件とする。
さらには、前記マイクロカプセル顔料と、賦形剤とを含んでなる、固形筆記体又は固形化粧料を要件とする。
さらには、マイクロカプセル顔料と、成形用樹脂とを含んでなる、成形用樹脂組成物を要件とする。また、前記成形用樹脂組成物を成形してなる、成形体を要件とする。
さらには、支持体と、前記マイクロカプセル顔料を含んでなる着色層とを具備してなる、積層体を要件とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、疎水化処理された粉体と、特定の融点を有する結晶性の、エステル類、エーテル類、ケトン類からなる群から選ばれる化合物を内包することにより、マイクロカプセル中に疎水化処理された粉体が十分に内包されたマイクロカプセル顔料を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明によるマイクロカプセル顔料は、疎水化処理された粉体と、媒体として融点が-40~95℃の範囲にある結晶性の、エステル類、エーテル類、ケトン類からなる群から選ばれる化合物を内包してなるものであり、媒体中に疎水化処理された粉体を溶解あるいは分散させてなる芯物質を、壁膜により内包することによりマイクロカプセル顔料が形成される。以下において、疎水化処理された粉体を「疎水化処理粉体」または「粉体」と、融点が-40~95℃の範囲にある結晶性の、エステル類、エーテル類、ケトン類からなる群から選ばれる化合物を「媒体」と表すことがある。
以下に、本発明によるマイクロカプセル顔料を構成する各成分について説明する。
【0008】
本発明によるマイクロカプセル顔料は、疎水化処理された粉体を内包してなる。以下において疎水化処理される粉体を、「粉体基材」と表すことがある。
粉体基材としては特に限定されるものではなく、無機粉体または有機粉体を用いることができる。
【0009】
無機粉体としては、天然雲母、セリサイト、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、炭化ケイ素、タングステン酸金属塩、クレー、ベントナイト、ゼオライト、スメクタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等の体質顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青、カーボンブラック、タール色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの等の着色顔料;平均粒子径が0.1μ未満の、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化鉄、微粒子酸化セリウム等;オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、魚鱗箔、合成マイカに酸化チタンを被覆した粉体等の光輝性顔料等が挙げられる。
【0010】
有機粉体としては、ウールパウダー、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、シリコーンゴムパウダー、スチレン-アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン-スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂パウダー;微結晶繊維粉体、澱粉粉末、アシル化リジン粉末、長鎖アルキルリン酸金属塩粉末、金属石鹸粉末、C.I.ピグメントイエロー、C.I.ピグメントオレンジ等が挙げられる。
また、赤色3号、赤色10号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等のタール色素;カルミン、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等の天然色素等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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