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公開番号
2025101741
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2024226136
出願日
2024-12-23
発明の名称
熱硬化性樹脂シート及びその製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類
C08L
101/00 20060101AFI20250630BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】熱伝導性及び絶縁性を維持しつつ、シートを屈曲させても割れが発生しない熱硬化性樹脂を提供する。
【解決手段】無機充填材と熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂シートであって、カールフィッシャー滴定法(加熱気化-電量滴定法)により測定される、シート質量に対する水分量が0.1質量%以上10質量%以下であるか、若しくは、加熱発生ガス質量分析(TPD/MS)により測定される、25℃で定量される脱離水分量、及び、25℃から150℃に2.5分間で加熱し150℃を6分間保持した際に定量される脱離水分量(前記25℃で定量される脱離水分量は除く)のうちの少なくとも何れかの脱離水分量が、シート質量に対して0.1質量%以上3質量%未満であることを特徴とする熱硬化性樹脂シートである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
無機充填材と熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂シートであって、
カールフィッシャー滴定法(加熱気化-電量滴定法)により測定される、シート質量に対する水分量が0.1質量%以上10質量%以下であることを特徴とする熱硬化性樹脂シート。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
無機充填材と熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂シートであって、
加熱発生ガス質量分析(TPD/MS)により測定される、25℃で定量される脱離水分量(TPD25℃)、及び、25℃から150℃に2.5分間で加熱し150℃を6分間保持した際に定量される脱離水分量(加熱時脱離水分量)(前記25℃で定量される脱離水分量は除く)のうちの少なくとも何れかの脱離水分量が、シート質量に対して0.1質量%以上3質量%未満であることを特徴とする熱硬化性樹脂シート。
【請求項3】
前記無機充填材として窒化ホウ素凝集粒子を含む、請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂シート。
【請求項4】
前記窒化ホウ素凝集粒子を、シート質量に対して50質量%以上含む、請求項3に記載の熱硬化性樹脂シート。
【請求項5】
前記熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、マレイミド樹脂、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂のうち何れか1種類若しくは2種以上を含む、請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂シート。
【請求項6】
前記エポキシ樹脂として、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂及びビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂のうちの何れか1種類若しくは2種以上を含む、請求項5に記載の熱硬化性樹脂シート。
【請求項7】
パワー半導体装置の放熱部材として用いる、請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂シート。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂シートの製造方法であって、
無機充填材と熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物を塗膜状又はシート状に成形し、加熱して溶剤を除去し、0℃以下の温度環境下に置く低温エージングをした後、水分を含む環境下に置く水分調整をすることを特徴とする、熱硬化性樹脂シートの製造方法。
【請求項9】
前記水分調整は、30%RH以上99%RH以下の環境下に置くことを特徴とする、請求項8に記載の熱硬化性樹脂シートの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、放熱部材や絶縁部材等として好適に利用することができる、無機充填材を含む熱硬化性樹脂シート及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電気・電子分野において、集積回路の高密度化に伴う発熱が大きな問題となっており、如何に熱を放散するかが緊急の課題となっている。例えば、パソコンの中央演算装置、電気自動車のモーター等の制御に用いられる半導体装置の安定動作を行う際、放熱のためにヒートシンク、放熱フィン等が不可欠になっており、半導体装置とヒートシンク等とを結合する部材として、熱伝導性及び絶縁性を両立可能な部材が求められている。
【0003】
熱伝導性及び絶縁性を両立可能な部材として、従来から、アルミナ基板や窒化アルミニウム基板などの熱伝導性の高いセラミック基板が使用されてきた。しかし、セラミックス基板では、衝撃で割れやすい、薄膜化が困難で小型化が難しい、といった課題を抱えていた。
そこで、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂と無機充填材を用いた放熱シートが提案されている。
【0004】
熱硬化性樹脂と無機充填材を用いた放熱シートに関しては、無機充填材として窒化ホウ素を含む樹脂シートが種々提案されている(特許文献1~8参照)。
窒化ホウ素は、絶縁性のセラミックであり、熱伝導性、固体潤滑性、化学的安定性、耐熱性に優れるという特徴を有することから、近年、電気・電子材料分野で特に着目されている材料である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-6980号公報
特開2015-189823号公報
特開2015-195287号公報
特開2016-011358号公報
特開2016-135731号公報
特開2019-119883号公報
特開2021-6507号公報
特開2021-38140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
窒化ホウ素凝集粒子などの無機充填材が含まれる熱硬化性樹脂シートでは、無機充填材間に存在する樹脂が無機充填材同士を結着してシート形状を保っている。熱伝導率を高めるために無機充填材比率を高くすると、無機充填材間を繋いでいる樹脂量が減少し、シートを屈曲させるとヒビや割れが発生し易くなる。一度ヒビや割れが入ったシートは、その後、加熱プレスして熱硬化性樹脂を硬化させてもシート内部に空隙が残り、絶縁不良の原因となる。
【0007】
本発明の目的は、無機充填材と熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂シートに関し、熱伝導性及び絶縁性を維持しつつ、シートを屈曲させても割れが発生しない熱硬化性樹脂シート及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明が提案する熱硬化性樹脂シート及びその製造方法は、上記課題を解決するために、次の構成を有する。
【0009】
[1]本発明の第1の態様は、無機充填材と熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂シートであって、カールフィッシャー滴定法(加熱気化-電量滴定法)により測定される、シート質量に対する水分量が0.1質量%以上10質量%以下であることを特徴とする熱硬化性樹脂シートである。
【0010】
[2]本発明の第2の態様は、無機充填材と熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂シートであって、加熱発生ガス質量分析(TPD/MS)により測定される、25℃で定量される脱離水分量(TPD25℃)、及び、25℃から150℃に2.5分間で加熱し150℃を6分間保持した際に定量される脱離水分量(加熱時脱離水分量)(前記25℃で定量される脱離水分量は除く)のうちの少なくとも何れかの脱離水分量が、シート質量に対して0.1質量%以上3質量%未満であることを特徴とする熱硬化性樹脂シートである。
(【0011】以降は省略されています)
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