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公開番号2025101629
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023218605
出願日2023-12-25
発明の名称水性白色インク
出願人株式会社日本触媒
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類C09D 11/326 20140101AFI20250630BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】貯蔵安定性が良好であり、得られる印刷物のブロッキング及びスジやムラの発生を抑制可能な新規の水性白色インクの提供を課題とする。
【解決手段】酸化チタン(A)、分散剤(B)、樹脂(C)、界面活性剤(D)、及び水(E)を含む水性白色インクであって、前記水性白色インクの25℃における最大泡圧法での動的表面張力が、表面寿命100msで28mN/m以下であり且つ表面寿命1000msで24mN/m以下であり、前記分散剤(B)の酸価が150mgKOH/g以下であり、前記分散剤(B)の含有量が酸化チタン(A)100質量部に対して2~8質量部であることを特徴とする水性白色インクとすることで、上記課題を解決できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
酸化チタン(A)、分散剤(B)、樹脂(C)、界面活性剤(D)、及び水(E)を含む水性白色インクであって、
前記水性白色インクの25℃における最大泡圧法での動的表面張力が、表面寿命100msで28mN/m以下であり且つ表面寿命1000msで24mN/m以下であり、
前記分散剤(B)の酸価が150mgKOH/g以下であり、
前記分散剤(B)の含有量が酸化チタン(A)100質量部に対して2~8質量部であることを特徴とする水性白色インク。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
水96.5質量%、ジエチレングリコールモノブチルエーテル3質量%、界面活性剤(d1)0.5質量%の混合液の25℃における最大泡圧法での動的表面張力が、表面寿命1000msで24mN/m以下となる界面活性剤(d1)を、前記界面活性剤(D)が含む、請求項1に記載の水性白色インク。
【請求項3】
前記界面活性剤(D)が、前記界面活性剤(d1)以外のアセチレン系界面活性剤をさらに含む、請求項2に記載の水性白色インク。
【請求項4】
前記分散剤(B)の酸価が50mgKOH/g以下である、請求項1に記載の水性白色インク。
【請求項5】
さらに沸点200℃以上の有機溶剤(f1)を含み、前記有機溶剤(f1)の含有量が、水性白色インク中、0.5~5質量%である、請求項1に記載の水性白色インク。
【請求項6】
前記樹脂(C)が、エマルション粒子として前記水性白色インクに含まれている、請求項1に記載の水性白色インク。
【請求項7】
インクジェット用である、請求項1に記載の水性白色インク。
【請求項8】
非吸収性基材用である、請求項1に記載の水性白色インク。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の水性白色インクから形成される白色印刷層を含む印刷物。
【請求項10】
前記白色印刷層が、凝集剤及びインク受容層のいずれとも接触することなく基材に積層されている請求項9に記載の印刷物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水性白色インク、及び該水性白色インクを用いて得られる印刷物に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
インクは、溶媒の主成分として有機溶媒が用いられている有機溶媒系インクと溶媒の主成分として水が用いられている水性インクとの2種類のインクに大別されるが、環境への配慮から、近年は水性インクが着目されている。
【0003】
例えば特許文献1には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおける分子量分布において、分子量300以上の範囲における最大ピークを分子量3,000以上に有さず、グリフィン法のHLB値が10.5以下であるシリコーン系界面活性剤Bを含有する水系のインクジェット白色インクについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-27950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
インクの印刷においては、紙などの吸収性基材への印刷だけでなく樹脂フィルムなどの非吸収性基材への印刷も行われている。例えば、白色インクを樹脂フィルムの広範囲にベタ印刷した上に非白色インク(カラーインク)を印刷することにより視認性が向上した包装用フィルムを得ることができる。しかしながら水性白色インクを樹脂フィルムなどの非吸収性基材へ印刷すると、インクのぬれ広がり不足によるスジやムラが問題となる場合があり、スジやムラの発生を抑制可能な水性白色インクが求められている。特に重ね描きを行う複数パス方式(マルチパス方式)にて印刷する態様に比べて、シングルパス方式にて印刷する場合に上記問題が発生しやすい傾向にあり、シングルパス方式にて印刷する際にもスジやムラの発生を抑制可能な水性白色インクの提供が重要な課題となっている。
さらに水性白色インクをインクジェット印刷するにあたり、ノズルのつまり抑制や印刷物の視認性向上のためにインクの貯蔵安定性も必要であり、加えて得られる印刷物のブロッキングが抑制されることが求められる。
【0006】
そこで本発明は、貯蔵安定性が良好であり、得られる印刷物のブロッキング及びスジやムラの発生を抑制可能な新規の水性白色インクの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、水性白色インクの表面寿命100ms及び1000msでの動的表面張力をそれぞれ所定の範囲に調整し、且つ水性白色インクに含まれる分散剤の酸価及び含有量を所定の範囲に調整することで、貯蔵安定性が良好であり、得られる印刷物のブロッキング及びスジやムラの発生を抑制可能な水性白色インクを提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 酸化チタン(A)、分散剤(B)、樹脂(C)、界面活性剤(D)、及び水(E)を含む水性白色インクであって、
前記水性白色インクの25℃における最大泡圧法での動的表面張力が、表面寿命100msで28mN/m以下であり且つ表面寿命1000msで24mN/m以下であり、
前記分散剤(B)の酸価が150mgKOH/g以下であり、
前記分散剤(B)の含有量が酸化チタン(A)100質量部に対して2~8質量部であることを特徴とする水性白色インク。
[2] 水96.5質量%、ジエチレングリコールモノブチルエーテル3質量%、界面活性剤(d1)0.5質量%の混合液の25℃における最大泡圧法での動的表面張力が、表面寿命1000msで24mN/m以下となる界面活性剤(d1)を、前記界面活性剤(D)が含む、[1]に記載の水性白色インク。
[3] 前記界面活性剤(D)が、前記界面活性剤(d1)以外のアセチレン系界面活性剤をさらに含む、[2]に記載の水性白色インク。
[4] 前記分散剤(B)の酸価が50mgKOH/g以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の水性白色インク。
[5] さらに沸点200℃以上の有機溶剤(f1)を含み、前記有機溶剤(f1)の含有量が、水性白色インク中、0.5~5質量%である、[1]~[4]のいずれかに記載の水性白色インク。
[6] 前記樹脂(C)が、エマルション粒子として前記水性白色インクに含まれている、[1]~[5]のいずれかに記載の水性白色インク。
[7] インクジェット用である、[1]~[6]のいずれかに記載の水性白色インク。
[8] 非吸収性基材用である、[1]~[7]のいずれかに記載の水性白色インク。
[9] [1]~[8]のいずれかに記載の水性白色インクから形成される白色印刷層を含む印刷物。
[10] 前記白色印刷層が、凝集剤及びインク受容層のいずれとも接触することなく基材に積層されている[9]に記載の印刷物。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、貯蔵安定性が良好であり、得られる印刷物のブロッキング及びスジやムラの発生を抑制可能な新規の水性白色インクを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態に関して以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。また、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。「(メタ)アクリロキシ」や「(メタ)アクリロイル」等の用語も同様である。また、「所定の単量体由来の構造単位」とは、所定の単量体が有する炭素炭素二重結合が、炭素炭素単結合とそれぞれの炭素に結合する2つの結合手とに置き換わった構造に相当する。当該構造は、所定の単量体を重合してなる構造だけでなく、異なる単量体を重合してなる構造の後変性によって、所定の単量体由来の構造単位としたものであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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