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公開番号
2025102098
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023219325
出願日
2023-12-26
発明の名称
樹脂組成物および光学フィルター
出願人
株式会社日本触媒
代理人
弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類
G02B
5/22 20060101AFI20250701BHJP(光学)
要約
【課題】リン酸系またはフツリン酸系ガラスとの密着性に優れた樹脂層を形成することができる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】リン酸系またはフツリン酸系ガラス上に樹脂層を直接形成するための樹脂組成物であって、(A)樹脂、(B)M-O-C結合を含む化合物(ただし、MはTi、ZrまたはAlを表す)、および(C)エポキシ化合物を含有することを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
リン酸系またはフツリン酸系ガラス上に樹脂層を直接形成するための樹脂組成物であって、
(A)樹脂、(B)M-O-C結合を含む化合物(ただし、MはTi、ZrまたはAlを表す)、および(C)エポキシ化合物を含有することを特徴とする樹脂組成物。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記(C)成分のエポキシ化合物は、下記式(1)で表される部分構造を有する請求項1に記載の樹脂組成物。
TIFF
2025102098000014.tif
15
58
【請求項3】
前記(C)成分のエポキシ化合物は、1分子中にオキシラン環を2つ以上有する多官能エポキシ化合物である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記(C)成分のエポキシ化合物の分子量は1000以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記(B)成分のM-O-C結合を有する化合物は、金属アルコキシドまたは金属エノラートである請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
さらに(D)近赤外吸収色素、紫外線吸収色素、および可視光吸収色素よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
リン酸系またはフツリン酸系ガラス基板と、
前記基板上に直接形成され、請求項1~6のいずれか一項に記載の樹脂組成物を硬化した樹脂層とを有する光学フィルター。
【請求項8】
さらに誘電体膜を有する請求項7に記載の光学フィルター。
【請求項9】
請求項7に記載の光学フィルターを有する撮像素子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物および当該樹脂組成物を硬化した樹脂層を有する光学フィルターに関するものである。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
携帯電話用カメラ、デジタルカメラ、車載用カメラ、ビデオカメラ、表示素子(LED等)等の撮像装置には、被写体の光を電気信号等に変換して出力する撮像素子が通常使用されている。このような撮像素子は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の検出素子(センサ)およびレンズを備えるとともに、高性能化のため、画像処理等の妨げとなる光学ノイズ(例えばゴーストやフレア)を除去するための近赤外線カットフィルター等の光学フィルターを備える場合がある。
【0003】
近赤外線カットフィルター等の光学フィルターは、例えば、ガラス基板上に樹脂層が設けられて構成される。透明なガラス基板としてソーダ石灰ガラスやホウケイ酸ガラス等が知られており、例えば特許文献1には、このようなガラス基板上に樹脂層を設けることにより形成された光学フィルターが開示されている。一方、ガラス基板として青ガラスを用い、これに樹脂層を設けた光学フィルターも知られている。青ガラスはリン酸系ガラスまたはフツリン酸系ガラスから構成されるが、青ガラスは樹脂層との密着性に課題があり、青ガラスを基板として用いる場合、当該基板上に樹脂層を直接設けることは難しい。
【0004】
青ガラスを基板に用いた光学フィルターとして、特許文献2には、リン酸系ガラスまたはフツリン酸系ガラス基板に、M-O-Si結合(ただしMはTi、ZrおよびAlから選ばれる少なくとも1種である)を含む単層構造を有する接合層を設け、この接合層の上に樹脂層を設けた光学フィルターが開示されている。特許文献2には、リン酸系ガラスまたはフツリン酸系ガラス基板に、M-O-Si結合(ただしMはTi、ZrおよびAlから選ばれる少なくとも1種である)を含む樹脂層を設けた光学フィルターについても開示されているが、M-O-Si結合(ただしMはTi、ZrおよびAlから選ばれる少なくとも1種である)を含む樹脂層を形成するための樹脂組成物を実際に調製した実施例や、それをリン酸系ガラスまたはフツリン酸系ガラス基板に塗工し樹脂層を形成することにより光学フィルターを作製した実施例は示されていない。特許文献2の実施例では、接合層を形成するための塗布膜形成液を調製した実施例のみが示されており、当該実施例では、チタンアルコキシド等をオルトケイ酸テトラエチルと反応させてTi-O-Si結合を有する化合物を形成しており、チタンアルコキシド等は全量がオルトケイ酸テトラエチルと反応するように配合されている。また、Ti-O-Si結合を有する化合物を水と反応させてアルコキシ基を全量ヒドロキシ基に変換しており、これにより塗布膜形成液を調製している。そのため、塗布膜形成液中にはチタンアルコキシド等は残っていないと考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-40955号公報
特開2023-76761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、リン酸系またはフツリン酸系ガラスとの密着性に優れた樹脂層を形成することができる樹脂組成物を提供することにある。本発明はまた、前記樹脂組成物から形成された樹脂層を有する光学フィルターと撮像素子も提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決することができた本発明の樹脂組成物、光学フィルターおよび撮像素子は下記の通りである。
[1] リン酸系またはフツリン酸系ガラス上に樹脂層を直接形成するための樹脂組成物であって、(A)樹脂、(B)M-O-C結合を含む化合物(ただし、MはTi、ZrまたはAlを表す)、および(C)エポキシ化合物を含有することを特徴とする樹脂組成物。
[2] 前記(C)成分のエポキシ化合物は、下記式(1)で表される部分構造を有する[1]に記載の樹脂組成物。
TIFF
2025102098000001.tif
15
58
[3] 前記(C)成分のエポキシ化合物は、1分子中にオキシラン環を2つ以上有する多官能エポキシ化合物である[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
[4] 前記(C)成分のエポキシ化合物の分子量は1000以下である[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5] 前記(B)成分のM-O-C結合を有する化合物は、金属アルコキシドまたは金属エノラートである[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6] さらに(D)近赤外吸収色素、紫外線吸収色素、および可視光吸収色素よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7] リン酸系またはフツリン酸系ガラス基板と、前記基板上に直接形成され、[1]~[6]のいずれかに記載の樹脂組成物を硬化した樹脂層とを有する光学フィルター。
[8] さらに誘電体膜を有する[7]に記載の光学フィルター。
[9] [7]または[8]に記載の光学フィルターを有する撮像素子。
【発明の効果】
【0008】
本発明の樹脂組成物を用いれば、リン酸系またはフツリン酸系ガラスとの密着性に優れた樹脂層を形成することができ、特に過酷な条件である水煮沸後の密着性に優れたものとなる。本発明の光学フィルターは、リン酸系またはフツリン酸系ガラス基板と樹脂層との密着性に優れたものとなる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の樹脂組成物は、リン酸系またはフツリン酸系ガラス上に樹脂層を直接形成するための樹脂組成物であって、(A)樹脂、(B)M-O-C結合を含む化合物(ただし、MはTi、ZrまたはAlを表す)、および(C)エポキシ化合物を含有するものである。本発明の樹脂組成物を用いれば、リン酸系またはフツリン酸系ガラスとの密着性に優れた樹脂層を形成することができ、リン酸系またはフツリン酸系ガラス上に形成された樹脂層は、過酷な条件である水煮沸後の密着性に優れたものとなる。
【0010】
本発明において、リン酸系またはフツリン酸系ガラスは、樹脂層を形成するための基材として用いられる。リン酸系ガラスとフツリン酸系ガラスは、リン原子と酸素原子が繋がったネットワーク構造を有し、これがガラスの主骨格を形成しており、フツリン酸系ガラスにはさらにフッ素原子が含まれる。リン酸系ガラスとフツリン酸系ガラスには、これらの原子以外にナトリウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ストロンチウム、リチウム、カリウム、セシウム、アルミニウム、鉄、銀、銅、コバルト、ニッケル、鉛、亜鉛等の原子が含まれていてもよく、これらはイオン形態で含まれていてもよい。リン酸系またはフツリン酸系ガラスは銅原子を含有することが好ましく、これにより当該ガラスが青色を呈し、800nm付近の近赤外領域に吸収帯を有するものとなる。銅原子はイオン形態で含まれていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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