TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025101530
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023218444
出願日2023-12-25
発明の名称し渣搬送装置、し渣搬送装置の運転方法及びし渣搬送装置の制御プログラム
出願人住友重機械エンバイロメント株式会社
代理人弁理士法人雄渾
主分類C02F 11/00 20060101AFI20250630BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】本発明の課題は、水によるし渣の搬送において、発生したスカムを簡便かつ確実に系外に排出することができるし渣搬送装置、し渣搬送装置の運転方法及びし渣搬送装置の制御プログラムを提供することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、水によってし渣を搬送する搬送路と、搬送路に水を給水する給水部と、搬送路内に配置され、し渣を破砕する破砕部と、破砕部の後段に設けられ、搬送路内の内容物を系外に排出するドレン排出部と、給水部とドレン排出部の開閉制御を行う制御部と、を備え、制御部は、ドレン排出部を開として搬送路内の水位を低下させる第1ステップと、給水部を開とする第2ステップを経て、搬送路内のスカムを系外に排出させるし渣搬送装置及びこの装置の運転方法及び制御プログラムを提供する。
この発明によれば、し渣搬送において発生したスカムを簡便かつ確実に系外に排出することができる。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
水によってし渣を搬送する搬送路と、
前記搬送路に水を給水する給水部と、
前記搬送路内に配置され、前記し渣を破砕する破砕部と、
前記破砕部の後段に設けられ、前記搬送路内の内容物を系外に排出するドレン排出部と、
前記給水部と前記ドレン排出部の開閉制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ドレン排出部を開として前記搬送路内の水位を低下させる第1ステップと、前記給水部を開とする第2ステップを経て、前記搬送路内のスカムを系外に排出させることを特徴とする、し渣搬送装置。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記第1ステップ及び前記第2ステップの後、前記ドレン排出部からスカムを排出させることを特徴とする、請求項1に記載のし渣搬送装置。
【請求項3】
前記破砕部の後段に設けられ、前記搬送路内の内容物を系外に搬送する移送部と、
前記移送部を介して搬送された前記内容物の一部を前記搬送路に再投入する循環路と、を更に備え、
前記制御部は、前記第1ステップ及び前記第2ステップの後、前記ドレン排出部を閉として前記搬送路内の水位を上昇させた後、前記移送部からスカムを排出させることを特徴とする、請求項1に記載のし渣搬送装置。
【請求項4】
し渣搬送装置の運転方法であって、
前記し渣搬送装置は、水によってし渣を搬送する搬送路と、前記搬送路に水を給水する給水部と、前記搬送路内に配置され、前記し渣を破砕する破砕部と、前記破砕部の後段に設けられ、前記搬送路内の内容物を系外に排出するドレン排出部と、を備え、
前記給水部と前記ドレン排出部の開閉制御により、前記ドレン排出部を開として前記搬送路内の水位を低下させる第1ステップと、前記給水部を開とする第2ステップを行い、前記搬送路内のスカムを系外に排出させる運転制御ステップを含むことを特徴とする、し渣搬送装置の運転方法。
【請求項5】
し渣搬送装置の制御プログラムであって、
前記し渣搬送装置は、水によってし渣を搬送する搬送路と、前記搬送路に水を給水する給水部と、前記搬送路内に配置され、前記し渣を破砕する破砕部と、前記破砕部の後段に設けられ、前記搬送路内の内容物を系外に排出するドレン排出部と、前記給水部と前記ドレン排出部の開閉制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部に、前記ドレン排出部を開として前記搬送路内の水位を低下させる第1ステップと、前記給水部を開とする第2ステップを経て、前記搬送路内のスカムを系外に排出させる運転制御ステップを実行させることを特徴とする、し渣搬送装置の制御プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水によるし渣搬送を行うし渣搬送装置、し渣搬送装置の運転方法及びし渣搬送装置の制御プログラムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、対象物の搬送手段としては、ベルトコンベヤのような駆動装置を用い、陸上を搬送するものが知られている。
例えば、下水処理場やポンプ場等の沈砂池設備において汚水中から除去された固体分(以下、「し渣」と呼ぶ)は、し渣処理設備に移送されて処理されるが、このとき、沈砂池設備により分離されたし渣は、ベルトコンベヤを用いて貯留ホッパに搬送していた。しかし、ベルトコンベヤを設置するための大きなスペースが必要となる上、し渣からの臭気や汚水の飛散等の作業環境に関する問題や、駆動装置の頻繁な清掃を必要とする等の維持管理に関する問題があった。
【0003】
このため、し渣を洗浄かつ移送する装置として、し渣の破砕、洗浄、配管移送を組み合わせた水による搬送装置(し渣搬送装置)が提案されている。
例えば、特許文献1には、第1洗浄部、破砕部、第2洗浄部を一体構造の処理槽内に設け、ここに下水処理場から回収したし渣を投入し、し渣の破砕と洗浄を行った後に、破砕されたし渣と水の混合物を移送ポンプにより搬送するし渣搬送装置(し渣処理システム)が記載されている。また、特許文献1には、このし渣搬送装置により、し渣を確実に破砕洗浄し、衛生的に処理するとともに、装置の保守が容易になることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-187399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、水によるし渣搬送においては、処理槽に流入する成分(し渣を含む)の一部が水面に浮遊し、スカムと呼ばれるものが発生することが知られている。特に破砕機を設ける処理槽を用いたし渣搬送装置においては、破砕機の前段(上流側)でスカムが発生するため、そのままでは破砕機後段に設けられる移送ポンプで排出することは困難であり、水面からのスカムの回収、あるいはスカムを破砕機側に送り込むという操作を行う必要がある。
【0006】
なお、特許文献1には、処理槽に対してし渣と水を投入し、破砕機に導くことで、し渣の洗浄と破砕を行い、破砕後のし渣と水の混合物を移送ポンプにて搬送(系外に排出)することは記載されているが、このとき処理槽内の水面に浮遊するスカムの処理については何ら記載されていない。
また、し渣搬送の過程でスカムが発生した場合、一般的には処理槽上部の覆蓋を開き、主に作業員の手作業によって、スカムの回収や破砕機側への送り込みを行っている。この場合、処理槽の覆蓋を開くことによる臭気の漏れという周辺環境への影響に加え、作業員に関しては落下事故の危険性や手作業による作業負荷が大きいという問題が生じる。さらには、処理槽自体の洗浄のために排水を行うと、水が先に排出され、水面に浮遊していたスカムは処理槽の底部に溜まった状態となり、系外に排出することが困難になるといった課題もある。
【0007】
本発明の課題は、水によるし渣の搬送において、発生したスカムを簡便かつ確実に系外に排出することができるし渣搬送装置、し渣搬送装置の運転方法及びし渣搬送装置の制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、水によるし渣の搬送に際し、し渣搬送のための給水とドレン排出が所定順に実行されるように制御することで、系内にスカムが残存することなく、確実に系外に排出することが可能になることを見出して本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下のし渣搬送装置、し渣搬送装置の運転方法及びし渣搬送装置の制御プログラムである。
【0009】
上記課題を解決するための本発明のし渣搬送装置は、水によってし渣を搬送する搬送路と、搬送路に水を給水する給水部と、搬送路内に配置され、し渣を破砕する破砕部と、破砕部の後段に設けられ、搬送路内の内容物を系外に排出するドレン排出部と、給水部とドレン排出部の開閉制御を行う制御部と、を備え、制御部は、ドレン排出部を開として搬送路内の水位を低下させる第1ステップと、給水部を開とする第2ステップを経て、搬送路内のスカムを系外に排出させることを特徴とする。
このし渣搬送装置によれば、水によるし渣の搬送において、先に搬送路内の水位を下げた状態で給水を行うことで、破砕部の前段(搬送路の上流側)で発生したスカムは作業員の手作業によらず破砕部側に流入させることができ、かつ破砕部の後段(搬送路の下流側)でスカムを系外に排出することが容易となる。これにより、臭気が外部に漏出することなく、また作業員の手作業による作業負荷を伴うことなく、し渣搬送において発生したスカムを簡便かつ確実に系外に排出することが可能となる。
【0010】
また、本発明のし渣搬送装置の一実施態様としては、制御部は、第1ステップ及び第2ステップの後、前記ドレン排出部からスカムを排出させるという特徴を有する。
この特徴によれば、破砕後のし渣とスカムを同じ箇所から系外に排出することができ、スカム回収・除去のために新たな装置・機構等を別途設ける必要がない。これにより、し渣搬送において発生したスカムの系外への排出をより一層簡便かつ確実に行うことが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

南京大学
廃水の脱窒方法
7日前
大成建設株式会社
廃棄物ならし装置
今日
パナソニックIPマネジメント株式会社
軟水化装置
2日前
クボタ環境エンジニアリング株式会社
水処理装置
7日前
三菱重工業株式会社
リチウム脱離装置
2日前
栗田工業株式会社
純水製造装置および純水の製造方法
2日前
INNFRA株式会社
排水処理システム及び排水処理方法
9日前
オルガノ株式会社
水処理装置および水処理方法
3日前
旭化成株式会社
膜ろ過システムの運転方法
7日前
住友重機械エンバイロメント株式会社
生物処理装置及び生物処理方法
7日前
東洋紡エムシー株式会社
水処理方法および水処理システム
2日前
フルタ電機株式会社
泡取り装置
7日前
株式会社クボタ
メタン発酵処理装置およびメタン発酵処理方法
7日前
三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社
水処理装置及び水処理方法
7日前
クボタ環境エンジニアリング株式会社
薬剤添加量調整方法及び薬剤添加量調整装置
7日前
株式会社東芝
運転支援装置、運転支援方法およびコンピュータプログラム
7日前
オルガノ株式会社
水処理方法および水処理装置
今日
住友重機械エンバイロメント株式会社
複数井戸運転計画システム及び複数井戸運転計画方法
3日前
日本スピンドル製造株式会社
硝酸態窒素含有水製造装置、液体肥料製造装置及び硝酸態窒素濃度制御装置
7日前
株式会社クラレ
水処理装置及び水処理方法
7日前
コリア コンフォーミティ ラボラトリーズ
アンモニア脱気装置及びそれを用いた資源回収型の高濃度下廃水処理システム
9日前
住友重機械エンバイロメント株式会社
し渣搬送装置、し渣搬送装置の運転方法及びし渣搬送装置の制御プログラム
3日前
株式会社日本トリム
電解水生成装置及び電解水生成方法
2日前
三菱重工業株式会社
塩化マグネシウムの製造システム及び塩化マグネシウムの製造システムの運転方法
7日前
財團法人工業技術研究院
廃棄物処理システムおよび廃棄物をエネルギーに変換する方法
今日
三菱電機株式会社
回路シミュレーション装置及びMOS系トランジスタの出力特性モデル式生成方法
8日前