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公開番号
2025100949
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-04
出願番号
2024076265
出願日
2024-05-09
発明の名称
ディスク媒体を含むデータ記憶デバイスのためのヘッド速度ディレーティング
出願人
ウェスタン デジタル テクノロジーズ インコーポレーテッド
代理人
弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類
G11B
21/08 20060101AFI20250627BHJP(情報記憶)
要約
【課題】データ記憶デバイス(DSD)及びDSDを動作させる方法を提供する。
【解決手段】DSDは、少なくとも1つのヘッドと、ボイスコイルモータ(VCM)と、を含む。緊急電源オフ(EPO)状態の間、少なくとも1つのヘッドを損傷させることに対する予防措置として、ディスク上のターゲット場所においてデータを読み取るか又は書き込むコマンドを実行するために、少なくとも1つのヘッドを移動させるための速度上限は、ターゲット場所がディスクの外径(OD)領域にあることと、少なくとも1つのヘッドを移動させるのに必要な方向が、内径(ID)からODへの方向であることと、開始位置が、OD領域位置から少なくとも所定の閾値と同じくらい半径方向に離れていることとに応じて、低減される。
【選択図】図3B
特許請求の範囲
【請求項1】
データ記憶デバイス(DSD)であって、
データを記憶するように構成されたディスクと、
前記ディスクを回転させるように構成されたスピンドルモータと、
前記ディスク上でデータを読み取り、かつ書き込むように構成された少なくとも1つのヘッドと、
前記ディスク上で前記少なくとも1つのヘッドを移動させるように構成されたボイスコイルモータ(VCM)と、
回路であって、
前記ディスクの外径(OD)領域内のターゲット場所においてデータを読み取るか、又は書き込むコマンドを受信し、
前記ターゲット場所に前記少なくとも1つのヘッドを移動させるための速度上限であって、
前記ターゲット場所に前記少なくとも1つのヘッドを移動させるのに必要な方向が、前記ディスクを横切る内径(ID)からODへの方向であることと、
前記少なくとも1つのヘッドを移動させるための開始位置が、OD領域位置から少なくとも所定の閾値と同じくらい半径方向に離れていることとに応じて、低減される、速度上限を低減させ、
前記コマンドを実行するために、低減された前記速度上限を使用して前記ターゲット場所に前記少なくとも1つのヘッドを移動させるように構成されている、回路と、を備える、DSD。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記OD領域位置が、前記OD領域の境界、前記ターゲット場所についての前記ディスク上の環状トラック、又は前記OD領域内の所定の位置に対応する、請求項1に記載のDSD。
【請求項3】
前記回路は、前記OD領域の外側境界により近い前記ターゲット場所が、前記外側境界からより遠い前記OD領域内の別のターゲット場所に対するよりも大きい前記速度上限の低減に対応するように、前記OD領域内の前記ターゲット場所の相対位置に少なくとも部分的に基づいて前記速度上限を低減させるように更に構成されている、請求項1に記載のDSD。
【請求項4】
前記回路が、前記ターゲット場所に到達する前の前記ディスクの回転量と関連付けられている、前記ターゲット場所に前記少なくとも1つのヘッドを移動させるための設定を調整することによって、前記速度上限を低減させるように更に構成されている、請求項1に記載のDSD。
【請求項5】
前記回路が、前記DSDによって実行されるコマンドをスケジューリングするための回転位置最適化(RPO)アルゴリズムの一部として、調整された前記設定を使用するように更に構成されている、請求項4に記載のDSD。
【請求項6】
前記回路が、
前記DSDの温度条件、前記スピンドルモータの特性、及び前記VCMの特性のうちの少なくとも1つを含む、前記DSDの1つ以上の動作状態を決定し、
前記DSDの前記1つ以上の決定された動作状態に少なくとも部分的に基づいて、前記速度上限を低減させるように更に構成されている、請求項1に記載のDSD。
【請求項7】
前記回路が、
前記コマンドについてのデータサイズ、前記ディスク上で実行されるべき保留中のコマンドの数、及び前記ターゲット場所に前記少なくとも1つのヘッドを移動させるための半径方向距離のうちの少なくとも1つを含む、前記DSDの1つ以上のパフォーマンス要因を決定し、
前記DSDの前記1つ以上の決定されたパフォーマンス要因に少なくとも部分的に基づいて、前記速度上限を低減させるように更に構成されている、請求項1に記載のDSD。
【請求項8】
前記回路が、
前記DSDについての緊急電源オフ(EPO)事象のカウントを決定し、
EPO事象の決定された前記カウントに少なくとも部分的に基づいて、前記速度上限を低減させるように更に構成されている、請求項1に記載のDSD。
【請求項9】
前記回路が、
前記DSDについての最後の緊急電源オフ(EPO)事象からの時間の指示を決定し、
前記最後のEPO事象からの前記時間の決定された前記指示に少なくとも部分的に基づいて、前記速度上限を低減させるように更に構成されている、請求項1に記載のDSD。
【請求項10】
データ記憶デバイス(DSD)を動作させる方法であって、前記方法が、
前記DSDのディスク上でデータを読み取るか、又は書き込むコマンドを受信することと、
前記コマンドを実行するために、前記ディスクを横切る内径(ID)から外径(OD)への方向に、前記ディスクのOD領域内のターゲット場所に前記DSDの少なくとも1つのヘッドを移動させるための速度ディレーティング設定であって、前記少なくとも1つのヘッドを移動させるための開始位置がOD領域位置から少なくとも所定の閾値と同じくらい半径方向に離れていることに少なくとも部分的に基づいて決定される、速度ディレーティング設定を決定することと、
前記コマンドを実行するために、決定された前記速度ディレーティング設定に基づいて、前記ターゲット場所に前記少なくとも1つのヘッドを移動させることと、を含み、前記速度ディレーティング設定が、前記DSDの緊急電源オフ(EPO)状態の間、前記少なくとも1つのヘッドを損傷させることに対する予防措置として機能する、方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
データ記憶デバイス(Data Storage Device、DSD)は、データを磁気的に記憶するために使用される1つ以上のディスクを含み得る。このようなDSDでは、ヘッドを使用してディスクからデータを磁気的に読み取り、かつディスク上にデータを磁気的に書き込むためにディスクが回転している間、ヘッドがディスクの表面上で作動する。ヘッドはスライダアセンブリによって支持され、スライダアセンブリは、空気軸受、又はディスクの高速回転によって引き起こされる空気の揚力に起因して、ディスク表面上を約5ナノメートルで浮動する。DSDのパワーアップ、パワーダウン、又は低電力状態などの間、回転しているディスク表面上をヘッドが移動又は浮動していないとき、ヘッドは、ディスク及びヘッドへの損傷を防止するために、ディスクの外径付近のランプ上にパーキング又はアンロードされている。
続きを表示(約 3,600 文字)
【0002】
ヘッドがディスク上を浮動している間に予期せぬ電力損失(すなわち、緊急電源オフ(Emergency Power Off、EPO)事象)があった場合、ヘッドは、回転しているディスクの減速によって引き起こされる揚力の低減に起因してヘッドがディスク表面に衝突することを防止することを助けるために、キャパシタ、又はディスクの連続回転を使用することなどによって、DSDに残っている可能性がある電力を使用してランプに迅速に移動する。このようなEPO事象では、ヘッドがあまりにも速い速度でランプに当たった場合にヘッドを損傷するリスクもあり、これにより、ヘッドスライダアセンブリがランプから跳ね返る(すなわち、「ヘッドスライダフラッピング」)可能性がある。
【0003】
DSDが物理的に小さくなり、かつディスク上に記憶されるデータの量が多くなるにつれて、EPO事象の間、ヘッドが損傷するリスクが増加する。例えば、DSDのディスクパック内で互いに重なり合って円周方向に整列するディスクの数を増加させることにより、重ねられたディスク間の空間の量を減少させることができ、これにより、ランプは、より急勾配になり、かつEPO事象の間、ヘッドが当たったときにヘッドスライダフラッピングを引き起こす可能性がより高くなり得る。しかしながら、起こり得るEPO事象の間、損傷を防止するために通常動作中のヘッドの最大速度を低下させることは、ヘッドのより遅い移動に起因してパフォーマンスを低下させる可能性があり、ランプと重なり得るディスクの未使用外径領域のサイズを増加させる可能性があり、又はより低い最大速度に起因してヘッドがディスクに衝突した場合に、起こり得るデータ損失に対する保護として機能し得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本開示の実施形態の特徴及び利点は、図面と併せて解釈されるときに、以下に記載される詳細な説明からより明らかになるであろう。図面及び関連する説明は、本開示の実施形態を例解するように、かつ特許請求の範囲の範囲を限定しないように、提供される。
1つ以上の実施形態による、例示的なデータ記憶デバイス(DSD)のブロック図である。
先行技術によるDSDのヘッド軌道のグラフである。
1つ以上の実施形態による、DSDのディレートされたヘッド軌道のグラフである。
1つ以上の実施形態による、ディスクの外径(Outer Diameter、OD)領域内の異なるターゲット場所についてのディレートされたヘッド軌道のグラフである。
1つ以上の実施形態による、速度ディレーティング設定の調整に基づく、図3Aのターゲット場所に対する異なるディレートされた速度上限のグラフである。
1つ以上の実施形態による、速度上限低減プロセスのフローチャートである。
1つ以上の実施形態による、速度ディレーティング設定決定プロセスのフローチャートである。
1つ以上の実施形態による、決定されたDSD動作状態及びDSDパフォーマンス要因のうちの少なくとも1つに基づく速度上限低減プロセスのフローチャートである。
1つ以上の実施形態による、決定された緊急電源オフ(EPO)カウント及び最後のEPO事象からの時間の指示のうちの少なくとも1つに基づく速度上限低減プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するために、数多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、開示された様々な実施形態が、これらの具体的な詳細のうちの一部を伴わずに実施され得ることが、当業者には明らかであろう。他の例では、様々な実施形態を不必要に不明瞭にすることを避けるために、周知の構造及び技術は詳細に示されていない。
【0006】
例示的なシステム環境
図1は、1つ以上の実施形態による、ホスト101からデータを受信するデータ記憶デバイス(DSD)106の一例を示す。図1の例に示すように、DSD106は、磁気ディスク150の形態の不揮発性メモリ(NVM)を含む。この点に関して、DSD106は、回転磁気ディスクを含むので、ハードディスクドライブ(HDD)とみなすことができる。他の実施形態では、DSD106は、ディスク150に加えて、フラッシュメモリ又は他の不揮発性ソリッドステートメモリなどの他のNVM媒体を含み得る。
【0007】
本開示を参照して当業者によって理解されるように、ディスク150は、ディスク150と円周方向に整列された複数のディスクを含むディスクパックの一部を形成し得る。そのような実装形態では、ヘッド136は、ディスクパック内の対応するディスク表面からデータを読み取り、かつそこにデータを書き込むように構成されたヘッドを含む、ヘッドスタックアセンブリ(Head Stack Assembly、HSA)の一部を形成し得る。この点に関して、ヘッド136は、ディスク150の下の別のヘッドとともに移動して、ディスク150の底面上でデータを読み取り、かつ書き込み得る。本明細書で使用される場合、「少なくとも1つのヘッド」は、ヘッド136などの単一のヘッド、又はヘッド136及びディスク150の反対側のヘッドなどの一緒に移動する複数のヘッド、又はHSAを形成するヘッドを指すことができる。
【0008】
図1に示すように、ディスク150は、外側境界154及び内側境界156によって画定される外径(OD)領域152を含み、これは、OD領域152のデータ書き込み可能限界に対応し得る。ディスク150は、スピンドルモータ(Spindle Motor、SM、Spindle Motor)134によって回転し、ヘッド136は、ディスク150の表面上でデータを読み取りかつ書き込むように位置決めされる。より詳細には、ヘッド136は、ボイスコイルモータ(Voice Coil Motor、VCM)132によって回転するアクチュエータ130の遠位端に接続され、ディスク150上にヘッド136を位置決めして、ディスク150上の環状トラックでデータを読み取り、又は環状トラックにデータを書き込む。回路120のサーボシステムは、SM制御信号31を用いてディスク150の回転を制御し、VCM制御信号30を用いてヘッド136の位置を制御する。
【0009】
図1の例では、DSD106は、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、ハードワイヤードロジック、アナログ回路、及び/又はそれらの組み合わせなど、命令を実行するための1つ以上のプロセッサを含み得る、回路120を含む。一実装形態では、回路120は、システムオンチップ(System on a Chip、SoC)を含み得、SoCはまた、メモリ140又は他のローカルメモリを含み得る。
【0010】
インターフェース126は、DSD106がホスト101と通信することを可能にするように構成されており、例えば、シリアルアドバンストテクノロジーアタッチメント(Serial Advanced Technology Attachment、SATA)、ペリフェラルコンポーネントインターコネクトエクスプレス(Peripheral Component Interconnect express、PCIe)、スモールコンピュータシステムインターフェース(Small Computer System Interface、SCSI)、シリアルアタッチドSCSI(Serial Attached SCSI、SAS)、イーサネット、若しくはWiFi、及び/又は1つ以上の他の規格を使用し得る。当業者には理解されるように、インターフェース126は、回路120の一部として含まれ得る。図1は、ホスト101とDSD106との共同配置を示しているが、他の実装形態では、これら2つは、物理的に共同配置される必要はない。そのような実装形態では、DSD106は、ホスト101から離れて位置し、ネットワークインターフェースを介してホスト101に接続され得る。
(【0011】以降は省略されています)
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