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公開番号2025100286
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2024071316
出願日2024-04-25
発明の名称ガスバリア性コーティング剤、積層体、およびその製造方法
出願人artience株式会社
代理人
主分類C09D 4/00 20060101AFI20250626BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】
本発明は、高湿度下においても優れたガスバリア性を示し、透明性、耐水摩擦性、基材密着性、透明性を備えるガスバリア性コーティング剤および積層体を提供することを目的とする。
【解決手段】
アミノ基および水酸基を有する化合物(A)と、アニオン性親水基およびエチレン性不飽和二重結合を有する、分子量50以上300未満の化合物(B)と、アニオン性親水基およびエチレン性不飽和二重結合を有する分子量50以上300未満の化合物を配位子として有する、金属塩(C)とを含むガスバリア性コーティング剤であって、
化合物(A)のアミン価が30~600mgKOH/gであり、水酸基価が400~1300mgKOH/gであるガスバリア性コーティング剤により上記課題は解決する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アミノ基および水酸基を有する化合物(A)と、アニオン性親水基およびエチレン性不飽和二重結合を有する、分子量50以上300未満の化合物(B)と、アニオン性親水基およびエチレン性不飽和二重結合を有する分子量50以上300未満の化合物を配位子として有する、金属塩(C)とを含むガスバリア性コーティング剤であって、
化合物(A)のアミン価が30~600mgKOH/gであり、水酸基価が400~1300mgKOH/gであるガスバリア性コーティング剤。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
アミノ基および水酸基を有する化合物(A)が、ビニルアミン-ビニルアルコール共重合体を含む請求項1記載のガスバリア性コーティング剤。
【請求項3】
金属塩(C)の中心金属が、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、およびアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む請求項1記載のガスバリア性コーティング剤。
【請求項4】
前記ガスバリア性コーティング剤の固形分100質量%中、化合物(A)の含有率が、20~70質量%であり、化合物(B)の含有率が、3~60質量%であり、金属塩(C)の含有率が、10~70質量%である、請求項1記載のガスバリア性コーティング剤。
【請求項5】
包装材用である請求項1記載のガスバリア性コーティング剤。
【請求項6】
基材上に、請求項1~5いずれか記載のガスバリア性コーティング剤を用いて形成されてなるガスバリア層を有する積層体。
【請求項7】
ガスバリア性コーティング剤を基材に塗工し塗工物を得る工程と、塗工物に紫外線照射または電子線照射し、基材上にガスバリア層を形成する工程とを有する積層体の製造方法であって、
該ガスバリア性コーティング剤が、アミノ基および水酸基を有する化合物(A)と、アニオン性親水基およびエチレン性不飽和二重結合を有する、分子量50以上300未満の化合物(B)と、アニオン性親水基およびエチレン性不飽和二重結合を有する分子量50以上300未満の化合物を配位子として有する、金属塩(C)とを含み、
化合物(A)のアミン価が30~600mgKOH/gであり、水酸基価が400~1300mgKOH/gである、積層体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスバリア性コーティング剤、積層体、およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
食品や医薬品等の包装に用いられる包装材料には、内容物の変質を防止することが求められる。内容物の変質は、主として、包装材料を透過する酸素あるいは内容物と反応するような他のガスにより引き起こされている。そのため、食品や医薬品等の包装に用いられる包装材料に対しては、酸素などのガスを透過させない性質、いわゆるガスバリア性が求められる。特に、食品包装においては、賞味期限や消費期限を延ばすことで一般家庭やスーパーやコンビニ等の商業施設から大量に発生する廃棄物の削減に繋がることが期待されている(非特許文献1)。
【0003】
包装材へのバリア性付与には、アルミニウムなどの金属やアルミナ、シリカ等を含む無機材料をバリア層に用いることが有効である。具体的には、アルミニウム箔をラミネートした構成の積層体とすることや、無機層をCVDや蒸着などの真空プロセスによってプラスチックフィルム基材上に形成する手法を用いて高ガスバリア性を確保している。しかしながら、アルミニウム箔をラミネートする工程は省エネルギー化やリサイクル性の観点から排除されることが望まれており、一方で、無機層を含む構成ではクラック等の欠陥に起因する耐性などの課題がある。
【0004】
このような課題に対し、比較的ガスバリア性が高く、柔軟性のあるガスバリア性重合体で構成されるガスバリア性フィルムやこれを基材フィルムとして用いた積層体が提案されており、従来、酸素バリア性重合体としてポリ(メタ)アクリル酸やエチレン・ビニルアルコール共重合体、ビニルアミン-ビニルアルコール共重合体あるいはこれらの混合物といった分子内に水素結合性基を含有する重合体が用いられてきた(特許文献1~3)。しかしながら、これら重合体からなるガスバリア材料は、乾燥条件下においては、非常に優れた酸素バリア性を有する一方で、高湿度条件下においては、その親水性に起因して酸素バリア性が大きく低下するという問題や、該フィルムは耐水摩擦性や熱水に対する耐性が劣るという問題があった。当然ながらそのような耐水性の低いフィルムを包装材の最外層(トップコート)とすることは実用上困難である。
【0005】
これらの問題を解決するために、多価金属化合物を基材そのものに含ませる、もしくは基材上にポリカルボン酸系重合体層と多価金属化合物含有層とを隣接させて積層し、層間反応により、ポリカルボン酸系重合体の多価金属塩とすることが知られている(特許文献4、5)。このようにして得られるガスバリア性包装材料は、高湿度下でも高い酸素ガスバリア性を有することが示されている。しかしながら、上記特許文献4,5に記載されているガスバリア性包装材料では、150℃以上の熱処理や架橋剤の浸漬処理、またはレトルト処理が必要であり、生産性が低下する。さらには、高バリア性を実現するためには多価金属塩を不溶状態で高濃度に含有する層を形成する必要があり、透明性が低下するといった課題がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
成形加工 第34巻 第4号 2022
【特許文献】
【0007】
特開2017-202665号公報
特許第3203287号公報
特許第7179976号公報
特開2019-178130号公報
特開2003-171419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムやポリプロピレン(OPP、CPP)フィルム、紙等の汎用的な基材を使用しても、基材上に塗工し、紫外線や電子線のような活性エネルギー線照射により硬化させることで、高湿度下においても優れたガスバリア性を示し、さらに透明性、耐水摩擦性、基材密着性を備える積層体を作製することが可能な、ガスバリア性コーティング剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、前記諸問題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、アミノ基および水酸基を有する化合物(A)、アニオン性親水基とエチレン性不飽和二重結合とを有する、分子量50以上300未満の化合物(B)、および、アニオン性親水基とエチレン性不飽和二重結合とを有する分子量50以上300未満の化合物を配位子として有する、金属塩(C)を含む包装材用ガスバリア性コーティング剤によって、上記課題を解決することを見出し、本発明に至った。
【0010】
すなわち、本発明は、アミノ基および水酸基を有する化合物(A)と、アニオン性親水基およびエチレン性不飽和二重結合を有する、分子量50以上300未満の化合物(B)と、アニオン性親水基およびエチレン性不飽和二重結合を有する分子量50以上300未満の化合物を配位子として有する、金属塩(C)とを含むガスバリア性コーティング剤であって、化合物(A)のアミン価が30~600mgKOH/gであり、水酸基価が400~1300mgKOH/gであるガスバリア性コーティング剤に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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