TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025100118
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023217247
出願日2023-12-22
発明の名称表面処理方法
出願人学校法人大阪産業大学
代理人個人,個人,個人
主分類B23K 26/352 20140101AFI20250626BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】対象物の物性の変化を抑制しつつ、対象物の表面の強度を向上させることが可能な表面処理方法を提供する。
【解決手段】表面処理方法は、表面処理の対象となる対象物1の表面1sの対象部分stに、予め定められた照射条件に従って、光照射装置10から表面処理用の光(処理光)を照射することを含む。処理光は、1nm以上の長さの波長を有しかつ308nmよりも短い波長を有する紫外光である。照射条件は、フルエンスの範囲を規定する条件を含む。フルエンスは、対象物1の表面1sの被照射部分の単位面積当たりに与えられる処理光のエネルギーの高さを表す。対象物1の表面1sの被照射部分が融解するときのフルエンスの最低値を融解閾値と呼ぶ。この場合、照射条件で規定されるフルエンスの範囲は、0よりも高く融解閾値よりも低い範囲である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
対象物の表面の対象部分に、1nm以上の長さの波長を有しかつ308nmよりも短い波長を有する処理光を予め定められた照射条件に従って照射するステップを含み、
前記照射条件は、フルエンスを0よりも高く前記対象部分の融解閾値よりも低くすることを含む、表面処理方法。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記処理光は、248nm以下の波長を有する、請求項1記載の表面処理方法。
【請求項3】
前記処理光は、パルス幅が前記対象物の前記対象部分の熱緩和時間よりも十分長いパルスレーザ光であり、
前記融解閾値は、F
th
を当該融解閾値とし、T

を前記対象物の材料の融点とし、T

を前記対象物の材料の初期温度とし、C

を前記対象物の熱容量とし、k

を前記対象物の熱伝導率とし、τ

を前記パルスレーザ光のパルス幅とし、Aを前記対象物の前記対象部分に対する前記パルスレーザ光の吸収率とした場合に、下記式(1)で表される、請求項1または2記載の表面処理方法。
TIFF
2025100118000006.tif
14
162
【請求項4】
前記処理光は、パルス幅が前記対象物の前記対象部分の熱緩和時間よりも短いパルスレーザ光であり、
前記融解閾値は、F
th
を当該融解閾値とし、T

を前記対象物の材料の融点とし、T

を前記対象物の材料の初期温度とし、C

を前記対象物の熱容量とし、Aを前記対象物の前記対象部分に対する前記パルスレーザ光の吸収率とし、aを前記対象物の前記対象部分に対する前記処理光の侵入係数とした場合に、下記式(2)で表される、請求項1または2記載の表面処理方法。
TIFF
2025100118000007.tif
16
162
【請求項5】
前記対象物は、光を受ける受光面を有する半導体デバイスであり、
前記対象部分は、前記受光面上に設定される、請求項1または2記載の表面処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物の表面に所定の処理を行う表面処理方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
対象物の表面に、光学機能、撥水機能、または親水機能等の機能を付与するために種々の表面処理方法が提案されている。このような表面処理方法の一例として、特許文献1には、太陽電池等に用いられるシリコン基板の表面に均一な凹凸を形成するシリコン基板の粗面化方法が記載されている。
【0003】
その粗面化方法によれば、シリコン基板の表面に、直径および高さが0.1μm~1μm程度のサブミクロンオーダーの突起が多数並んだ凹凸構造が形成される。この凹凸構造は、シリコン基板の表面に入射する光の反射率を低減し、光の閉じ込め効果を高めることにより、太陽電池における光から電気へのエネルギーの変換効率を向上させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-124413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
太陽電池は、例えば屋外に設けられる。そのため、上記のシリコン基板の表面は、光の閉じ込め効果を高める機能に限らず、より高い強度を有することが望ましい。対象物の表面の強度を向上させるための表面処理方法として、ショットピーニングが知られている。しかしながら、シリコン基板のような半導体素子に対して物理的な衝撃を伴う処理を行うと、当該半導体素子の結晶構造が崩され、半導体素子の本来の機能が発揮されない可能性がある。
【0006】
本発明の目的は、対象物の物性の変化を抑制しつつ、対象物の表面の強度を向上させることが可能な表面処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面に従う表面処理方法は、対象物の表面の対象部分に、1nm以上の長さの波長を有しかつ308nmよりも短い波長を有する処理光を予め定められた照射条件に従って照射するステップを含み、前記照射条件は、フルエンスを0よりも高く前記対象部分の融解閾値よりも低くすることを含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、対象物の物性の変化を抑制しつつ、対象物の表面の強度を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施の形態に係る表面処理方法を説明するための模式図である。
融解確認実験により確認されたフルエンスの変化と対象物の融解度合いの変化との間の傾向を示す図である。
XeClエキシマレーザのパルスレーザ光が照射された第1の実験基板の表面の状態を示す画像である。
KrFエキシマレーザのパルスレーザ光が照射された第2の実験基板の表面の状態を示す画像である。
第1の実験基板についての顕微ラマン分光法による評価結果を示す図である。
第2の実験基板についての顕微ラマン分光法による評価結果を示す図である。
第1の実験基板および第2の実験基板の表面に残留することになる応力について推定されるメカニズムを説明するための図である。
単結晶シリコン太陽電池のシリコン基板の受光面に処理光を照射する場合の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態に係る表面処理方法について図面を参照しつつ説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

学校法人大阪産業大学
表面処理方法
2日前
株式会社デンソー
開閉体制御装置、及び挟込検出方法
2か月前
個人
タップ
1か月前
個人
加工機
1か月前
麗豊実業股フン有限公司
ラクトバチルス・パラカセイNB23菌株及びそれを筋肉量の増加や抗メタボリック症候群に用いる用途
1か月前
日東精工株式会社
ねじ締め機
1か月前
株式会社北川鉄工所
回転装置
24日前
株式会社不二越
ドリル
1か月前
日東精工株式会社
ねじ締め装置
5日前
株式会社FUJI
工作機械
9日前
株式会社ダイヘン
多層盛り溶接方法
2か月前
株式会社アンド
半田付け方法
1か月前
エフ・ピー・ツール株式会社
リーマ
2か月前
日進工具株式会社
エンドミル
2か月前
株式会社アンド
半田付け方法
1か月前
村田機械株式会社
レーザ加工機
1か月前
村田機械株式会社
レーザ加工機
1か月前
株式会社トヨコー
被膜除去方法
1か月前
株式会社不二越
超硬合金製ドリル
2か月前
トヨタ自動車株式会社
溶接ヘッド
24日前
有限会社 ナプラ
ソルダペースト
2日前
トヨタ自動車株式会社
溶接マスク
5日前
トヨタ自動車株式会社
溶接ヘッド
25日前
住友重機械工業株式会社
加工装置
2日前
株式会社不二越
通り穴加工用タップ
2か月前
個人
管の切断装置及び管の切断方法
2か月前
株式会社不二越
摩耗判定装置
16日前
日東精工株式会社
はんだこて先の製造方法
1か月前
日東精工株式会社
はんだこて先の製造方法
24日前
株式会社不二越
波形抽出装置
16日前
株式会社ダイヘン
溶接システム
1か月前
株式会社FUJI
周辺装置制御用治具
1か月前
株式会社アドウェルズ
超音波加工装置
2か月前
DMG森精機株式会社
工作機械
12日前
株式会社IHI
支持機構
9日前
株式会社ダイヘン
パルスアーク溶接制御方法
18日前
続きを見る