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公開番号2025098772
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2023215132
出願日2023-12-20
発明の名称システム構成導出装置、システム構成導出方法及びプログラム
出願人日本電気株式会社
代理人個人,個人
主分類G06F 8/20 20180101AFI20250625BHJP(計算;計数)
要約【課題】サービスの機能要件および復旧時間要件を同時に満たすシステムの構成情報を効率的に導出する方法を提供する。
【解決手段】システム構成導出装置は、復旧モデルおよび期待構成の情報を元に構成部品モデルを型として持つエンティティの期待構成に由来する構造の復旧にかかる復旧コストを算出する手段、抽象構成の障害復旧に関する動作モデルを示す大域状態モデルを構築する手段、大域状態モデルが復旧時間要件を満たすか否かを検証する手段、抽象構成を段階的に具体化する仕組みにより機能要件を具体化した抽象構成を可能なシステム構成の候補として生成し、復旧時間要件を満たさない候補を排除することによって、機能要件および復旧時間要件を同時に満たすシステム構成を導出する手段、を備える。
【選択図】図32
特許請求の範囲【請求項1】
期待構成とは、システム部品が正常に動作するために必要な周辺構造であって、
復旧モデルとは、システム部品の障害復旧操作と周辺構造物との関係性を表すモデルデータであって、
構成部品モデルとは、抽象的ないし具体的な各種システム部品の前記期待構成と前記復旧モデルを含む型固有の情報を定義したモデルデータであって、
抽象構成とは、部品に相当するノードおよび部品間の関係性を示すエッジで構成されるグラフ様の構造によって、未確定な部分が含まれているシステムの構成を表現するものであって、
前記ノードと前記エッジを含むものをまとめてエンティティとよび、前記エンティティの種類を型とし、
具体化とは、前記期待構成の情報を元に抽象構成の未確定な部分を確定させるようなグラフ構造の変換であるとき、
前記構成部品モデルを入力とし、当該構成部品モデルに付随して定義された前記復旧モデルおよび前記期待構成の情報を元に、当該構成部品モデルが示す型を持つエンティティの前記期待構成に由来する構造の復旧にかかる復旧コストを算出する手段と、
前記抽象構成および前記復旧コストを入力とし、当該抽象構成の障害復旧に関する動作モデルを示す大域状態モデルを構築する手段と、
前記大域状態モデルと復旧時間要件を入力とし、当該大域状態モデルが前記復旧時間要件を満たすか否かを検証する手段と、
機能要件および前記復旧時間要件を入力とし、抽象構成を段階的に具体化する仕組みにより当該機能要件を具体化した前記抽象構成を可能なシステム構成の候補として生成し、生成した前記抽象構成を前記構築する手段へ入力して前記大域状態モデルを取得し、前記大域状態モデルと前記復旧時間要件を前記検証する手段へ入力して前記復旧時間要件を満たさない前記候補を排除することによって、前記機能要件および前記復旧時間要件を同時に満たすシステム構成を導出する手段と、
を備えるシステム構成導出装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記復旧コストを出力する手段は、各ノード型の前記期待構成および型の継承関係の情報から、当該ノード型に相当するシステム部品が正常に動作するために最低限必要とする構成部品を抽出し、当該構成部品が復旧するために最低限必要な周辺部品に関する復旧操作のリストとして前記復旧コストを算出する、
請求項1に記載のシステム構成導出装置。
【請求項3】
前記検証する手段は、入力された前記大域状態モデルを元に、システムが正常に稼動可能な状態および前記システムに障害が発生した障害状態を列挙したのち、前記大域状態モデル上で稼動可能な状態を起点として、前記システムの状態遷移とは逆の向きに前記大域状態モデルを走査することにより、それぞれの前記障害状態から稼動可能な状態までの最短手順の長さを調べることにより入力された復旧時間要件を検証する、
請求項1または請求項2に記載のシステム構成導出装置。
【請求項4】
期待構成とは、システム部品が正常に動作するために必要な周辺構造であって、
復旧モデルとは、システム部品の障害復旧操作と周辺構造物との関係性を表すモデルデータであって、
構成部品モデルとは、抽象的ないし具体的な各種システム部品の前記期待構成と前記復旧モデルを含む型固有の情報を定義したモデルデータであって、
抽象構成とは、部品に相当するノードおよび部品間の関係性を示すエッジで構成されるグラフ様の構造によって、未確定な部分が含まれているシステムの構成を表現するものであって、
前記ノードと前記エッジを含むものをまとめてエンティティとよび、前記エンティティの種類を型とし、
具体化とは、前記期待構成の情報を元に抽象構成の未確定な部分を確定させるようなグラフ構造の変換であるとき、
前記構成部品モデルを入力とし、当該構成部品モデルに付随して定義された前記復旧モデルおよび前記期待構成の情報を元に、当該構成部品モデルが示す型を持つエンティティの前記期待構成に由来する構造の復旧にかかる復旧コストを算出し、
機能要件および復旧時間要件を入力とし、抽象構成を段階的に具体化する仕組みにより当該機能要件を具体化した前記抽象構成を可能なシステム構成の候補として生成し、
生成した前記抽象構成をおよび前記復旧コストを入力とし、当該抽象構成の障害復旧に関する動作モデルを示す大域状態モデルを構築し、
前記大域状態モデルと復旧時間要件を入力とし、当該大域状態モデルが前記復旧時間要件を満たすか否かを検証し、
前記復旧時間要件を満たさない前記候補を排除することによって、前記機能要件および前記復旧時間要件を同時に満たすシステム構成を導出する、
システム構成導出方法。
【請求項5】
コンピュータに、
期待構成とは、システム部品が正常に動作するために必要な周辺構造であって、
復旧モデルとは、システム部品の障害復旧操作と周辺構造物との関係性を表すモデルデータであって、
構成部品モデルとは、抽象的ないし具体的な各種システム部品の前記期待構成と前記復旧モデルを含む型固有の情報を定義したモデルデータであって、
抽象構成とは、部品に相当するノードおよび部品間の関係性を示すエッジで構成されるグラフ様の構造によって、未確定な部分が含まれているシステムの構成を表現するものであって、
前記ノードと前記エッジを含むものをまとめてエンティティとよび、前記エンティティの種類を型とし、
具体化とは、前記期待構成の情報を元に抽象構成の未確定な部分を確定させるようなグラフ構造の変換であるとき、
前記構成部品モデルを入力とし、当該構成部品モデルに付随して定義された前記復旧モデルおよび前記期待構成の情報を元に、当該構成部品モデルが示す型を持つエンティティの前記期待構成に由来する構造の復旧にかかる復旧コストを算出し、
機能要件および復旧時間要件を入力とし、抽象構成を段階的に具体化する仕組みにより当該機能要件を具体化した前記抽象構成を可能なシステム構成の候補として生成し、
生成した前記抽象構成をおよび前記復旧コストを入力とし、当該抽象構成の障害復旧に関する動作モデルを示す大域状態モデルを構築し、
前記大域状態モデルと復旧時間要件を入力とし、当該大域状態モデルが前記復旧時間要件を満たすか否かを検証し、
前記復旧時間要件を満たさない前記候補を排除することによって、前記機能要件および前記復旧時間要件を同時に満たすシステム構成を導出する処理、
を実行させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、システム構成導出装置、システム構成導出方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
サービス運用等の目的で ICT(Information and Communication Technology)システムを構築する際には、システム構成の設計作業が必要である。システム構成の設計作業には、所望のシステムに求められる要件(以下、「システム要件」と呼ぶ)を満たすために必要なシステムの構成部品及びその接続関係(以下、これらをまとめて「システム構成」と呼ぶ)を不足なく構築し、更にシステム全体が正常に動作するために必要な設定項目を全て正しく設定しなくてはならず、これは場合により非常に工数のかかる作業となる。
【0003】
上記の設計工程、すなわちシステム要件からシステム構成へと具体化していく過程を自動化する技術が自動設計技術である。既存の自動設計技術としては、ICTシステムの特定のドメイン、例えばネットワーク経路や計算リソースの配置等に問題を制限し、その上である種の最適化問題等を解くことで自動設計を行うものが多いものの、汎用的な要件記述に対応するための技術も研究が進んでいる。
【0004】
たとえば非特許文献1には、グラフ様のフォーマットによる汎用的なシステム構成情報モデルを用いて記述した機能要件を元に、システム構成を自動で導出する技術についての記載がある。当該文献に記載の技術によれば、必要なモデルを用意することで汎用的かつ多面的な要件を入力とした自動設計が可能となる。
【0005】
非特許文献1に記載の汎用的なモデルによって記述可能な要件とは、主に機能や機器などの部品がノード(節点)として表現され、さらにそのノード間の関連性がエッジ(向きづけられた辺)によって表現されたグラフ的表現によって指定されたもの(以下これを「抽象構成」と呼ぶ。ただし非特許文献1では「依存構成」として言及されている。)である。たとえば、「2台のサーバの間でTCP(Transmission Control Protocol)による通信が可能」という要件は、それぞれのサーバに相当するノードが「TCP通信可能」を表現するエッジによって接続されることによって構成された抽象構成として表現される。非特許文献1に記載の手法は前記の抽象構成に含まれる抽象的な「TCP通信可能」エッジを具体化する方法を自動で導出する仕組みである。(以下ではノードとエッジとをまとめて「エンティティ」と呼ぶ。)
【0006】
非特許文献1に記載の自動設計手法は与えられた要件を一度に具体化するわけではないことには注意が必要である。前記の自動設計手法では、エンティティの種類(以下「型」と呼ぶ。)に対する関連情報を表すモデルデータ(以下「構成部品モデル」と呼ぶ)に対し、当該型を持つエンティティがシステムの部品として正常に機能するために必要な周辺構成情報(以下、「期待構成」と呼ぶ)をデータとして持っておき、これを、要件を表す抽象構成に順次適用するか、またはノードおよびエッジの型をより具体的な型に置き換えることで段階的に具体的な抽象構成に変換していく。
【0007】
ここで「期待構成を適用する」とは、抽象構成に含まれる抽象的なノードまたはエッジ(以下これを「単位要件」と呼ぶ)を対象に行う操作であり、期待構成を持たない単位要件に対し、期待構成に相当する構造を抽象構成に追加することを指す。
【0008】
「期待構成の適用」操作に対し、エンティティの型をより具体的な型に置き換える操作を「型の詳細化」と呼ぶ。エンティティに期待構成を適用するかまたは型を詳細化する操作をまとめて「具体化」操作と呼ぶ。
【0009】
非特許文献1に記載の自動設計手法は、入力された機能要件に対し具体化を繰り返すことにより、要件に含まれる全ての単位要件が解決された抽象構成を得る手法と言うことができる。また、このようにして得られた抽象構成は一切抽象的な要素のない、完全に具体化されたシステム構成(以下では単に「具体構成」と呼ぶ)であると考えることができる。
【0010】
以上のようにして、抽象構成で表現された機能要件の段階的な具体化による自動設計が可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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