TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025096283
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2025039288,2021572103
出願日2025-03-12,2020-06-05
発明の名称アルファ-1アンチトリプシン欠乏症(AATD)の治療法
出願人アローヘッド ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 31/7105 20060101AFI20250619BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】ヒト対象におけるアルファ-1アンチトリプシン欠乏症(AATD)の治療法を提供すること。
【解決手段】記載するのは、治療を必要とするヒト患者におけるアルファ-1アンチトリプシン欠乏症(AATD)の治療法であり、AAT RNAi剤を含む医薬組成物を使用する。AAT RNAi剤を含む本明細書に開示する医薬組成物は、それを必要とするヒト患者に投与された場合、AAT欠乏症に関連する肝疾患、例えば、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌のリスクの増加、高トランスアミナーゼ血症、胆汁うっ滞、線維化、劇症肝不全、及び他の肝臓関連疾患を治療する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
アルファ-1アンチトリプシン欠乏症(AATD)の治療を必要とするヒト対象におけるその治療方法であって、前記患者に対して、表2に記載のAAT RNAi原薬を含む医薬組成物を、前記AAT RNAi原薬約5mg~約300mgの用量で投与することを含み、前記医薬組成物が毎月1回、皮下注射によって投与される、方法。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
アルファ-1アンチトリプシン欠乏症(AATD)の治療を必要とするヒト対象におけるその治療方法であって、前記患者に対して、表2に記載のAAT RNAi原薬を含む医薬組成物を、前記AAT RNAi原薬約5mg~約300mgの用量で投与することを含み、前記医薬組成物が3か月に1回、皮下注射によって投与される、方法。
【請求項3】
アルファ-1アンチトリプシン欠乏症(AATD)の治療を必要とするヒト対象におけるその治療方法であって、
a.前記対象に対して、皮下投与により、表2に記載のAAT RNAi原薬を含む医薬組成物の最初の投与を、前記AAT RNAi原薬約5mg~約300mgの用量で施用すること、
b.前記対象に対して、前記医薬組成物の2回目の投与を、前記最初の投与の約1か月後に施用すること、及び
c.前記対象に対して、前記医薬組成物の3回目の投与を、前記2回目の投与の約3か月後に施用することを含む、方法。
【請求項4】
前記AAT RNAi原薬の前記用量が、約25mg~約300mgである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記AAT RNAi原薬の前記用量が、約25mg~約200mgである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記AAT RNAi原薬の前記用量が、約100mg~約200mgである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記AAT RNAi原薬の前記用量が、約25mgである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記AAT RNAi原薬の前記用量が、約35mgである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記AAT RNAi原薬の前記用量が、約100mgである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記AAT RNAi原薬の前記用量が、約200mgである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
配列表
本出願は、ASCII形式で提出された配列表を含むとともに、該配列表は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。該ASCII原稿は、30674_WO1_SequenceListing.txtという名称であり、6kbのサイズである。
続きを表示(約 2,800 文字)【0002】
本明細書に開示するのは、ヒト対象におけるアルファ-1アンチトリプシン欠乏症(AATD)の治療法であり、アルファ-1アンチトリプシン遺伝子の発現を阻害するRNA干渉(RNAi)剤を含む医薬組成物を使用した、AATDによって引き起こされる症状及び疾患の治療を含む。
【背景技術】
【0003】
アルファ-1アンチトリプシン(AAT、α1-アンチトリプシン、またはA1AT)は、ヒトにおいて、SERPINA1遺伝子によってコードされるセルピンスーパーファミリーに属するプロテアーゼ阻害物質である。通常のAATタンパク質は、主に肝臓において肝細胞によって合成され、血中に分泌される循環糖タンパク質プロテアーゼ阻害物質である。AATの既知の生理機能は、好中球プロテアーゼを阻害することであり、これは、炎症の段階で非特異的損傷から宿主組織を保護するのに役立つ。
【0004】
アルファ-1アンチトリプシン欠乏症(AATD)は、常染色体性相互優性遺伝性疾患であり、AATの血中レベルが低くなり、成人で若年性肺疾患を引き起こし、小児及び成人で肝疾患を引き起こす。AAT欠乏症(AATD)の有病率の範囲は、1,500~5,000人に約1人であり、ヨーロッパ系の人が最も多く罹患する。
【0005】
臨床的に最も重大なAATDの形態は、Z型変異によって引き起こされる。Z型変異対立遺伝子は、単一点突然変異により、変異Z型AATタンパク質(「Z-AATタンパク質」)を、フォールディング異常を起こしやすい状態にし、肝細胞の小胞体(ER)での細胞内保持を引き起こす。よりまれな他の突然変異もまた、ミスフォールドして蓄積したタンパク質を肝細胞にもたらす。変異Z-AATタンパク質単量体は、蓄積して「小球」と呼ばれることもあるポリマー凝集体になることが可能である。該ポリマー小球塊は、ERに圧力を加え、連続的な肝細胞の損傷と回復のサイクルを引き起こし、線維化、肝硬変、及び肝細胞癌のリスクの増加につながる。さらに、血中抗プロテアーゼ活性がないことが、特に肺炎症において、肺を好中球エラスターゼによる損傷に対して無防備な状態にし、呼吸器合併症、例えば、肺気腫または他の肺疾患の発症を引き起こす。
【0006】
ホモ接合性PiZZ遺伝子型を有する人は、機能性AATが極端に欠乏している。精製ヒトAATを使用したAAT増強療法を毎週使用することが、罹患者の肺障害防止に役立つ。かかる現在市販されている製剤としては、例えば、Prolastin(登録商標)-C、Prolastin(登録商標)、Glassia(商標)、Aralast(登録商標)NP、及びZemaira(登録商標)が挙げられる。しかしながら、精製AATの投与は、内因的に分泌されるAATの欠如または低レベルによって引き起こされる肺障害を改善することができる場合もあれば、その防止に役立つ場合もあるが、AATD患者(ポリマー生成をもたらすAAT変異を有する)は、過剰なフォールディング異常のAATタンパク質の堆積及び蓄積によって引き起こされる小胞体肝臓蓄積症に対しては無防備なままである。肝細胞の「小球」コンフォメーションに蓄積されたZ-AATタンパク質は、AATD肝疾患の周知の組織学的特徴であり、AATD患者において肝細胞障害及び肝細胞死ならびに慢性肝障害を含めた肝損傷の誘発に関与するタンパク質毒性作用につながると考えられている(例えば、D.Lindblad et al.,Hepatology 2007,46:1228-1235参照)。AATを産生しないヌル/ヌル患者は、重症肺疾患を発症するが、正常な肝臓の形態を有することが報告されており、血中AATの欠如ではなく、変異AATの蓄積が、肝疾患につながるという証拠を提供している(Feldman,G. et al,The Ultrastructure of Hepatocytes in alpha-1 antitrypsin deficiency with genotype Pi_,Gut.1975;16:796-799)。
【0007】
AATDは、小児及び成人では肝疾患に罹患しやすく、成人では若年発症性肺気腫に罹患しやすくする。AATD患者は、多くの場合肝疾患を発症し、幼年期であっても重篤または致命的になり得る。一部のAATD患者は、最初は検出を逃れるが、いずれは線維化が蓄積し、臨床的に明らかな肝疾患を引き起こす。肝臓の損傷の臨床症状としては、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌のリスクの増加、高トランスアミナーゼ血症、胆汁うっ滞、線維化、さらには劇症肝不全が挙げられる。
【0008】
肝細胞におけるZ-AATタンパク質小球の蓄積は、AATD患者における進行性肝疾患の原因としてはっきりと認められている。肝細胞における変異タンパク質の蓄積を排除すると、肝疾患の進行が停止する可能性がある。変異タンパク質損傷の除去はまた、既存の線維化の退行を可能にする場合もある。現在、AATDによって引き起こされる肝疾患の発症の予防、進行の遅延、またはそれ以外の治療に対して臨床的に承認された治療法は存在しない。
【0009】
RNAi剤は、AATD患者を治療するための有望な手段として浮上している。投薬方法は、RNAi剤によるAATDの治療で考慮すべき重要な事柄である。投与頻度の減少は、患者にとって大事であり、服薬順守の向上につながり、少ない投与量は、薬物の全体的な安全性プロファイルに有利であり得る。従って、AATDの治療のための低用量で低頻度の方法が必要である。
【発明の概要】
【0010】
本明細書に記載するのは、アルファ-1アンチトリプシン欠乏症(AATD)の治療を必要とするヒト対象におけるその治療法である。1つの態様では、該方法は、該ヒト対象に対して、表2に記載の組成物(すなわち、AAT RNAi原薬、本明細書ではADS-001とも呼ばれる)を含む医薬組成物を、AAT RNAi原薬約5mg~約300mgの用量で投与することを含むとともに、該医薬組成物は、皮下に投与され、投与間には、少なくとも約1か月が存在する(すなわち、少なくとも月1回の投与)。いくつかの実施形態では、本明細書に開示する方法で使用される医薬組成物は、表3に記載の製剤化AAT RNAi原薬(本明細書ではADS-001-1とも呼ばれる)を含むか、それからなるか、またはそれから本質的になる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
健康器具
4か月前
個人
歯茎みが品
5か月前
個人
鼾防止用具
4か月前
個人
白内障治療法
4か月前
個人
洗井間専家。
3か月前
個人
脈波測定方法
4か月前
個人
マッサージ機
5か月前
個人
導電香
5か月前
個人
嚥下鍛錬装置
7日前
個人
脈波測定方法
5か月前
個人
ホバーアイロン
3か月前
個人
クリップ
5か月前
個人
歯の修復用材料
21日前
個人
バッグ式オムツ
27日前
個人
矯正椅子
1か月前
個人
車椅子持ち上げ器
4か月前
個人
歯の保護用シール
1か月前
三生医薬株式会社
錠剤
3か月前
個人
口内洗浄具
5か月前
個人
シャンプー
2か月前
個人
陣痛緩和具
7日前
株式会社結心
手袋
4か月前
個人
服薬支援装置
3か月前
株式会社大野
骨壷
11日前
株式会社 MTG
浴用剤
5か月前
株式会社八光
剥離吸引管
1か月前
個人
腰用サポーター
4か月前
個人
高気圧環境装置
1か月前
株式会社松風
口腔用組成物
4日前
株式会社GSユアサ
歩行器
1か月前
株式会社ダリヤ
皮膚化粧料
4か月前
株式会社ニデック
検眼装置
4日前
株式会社ニデック
眼科装置
5か月前
個人
歯列矯正用器具
4か月前
個人
形見の製造方法
25日前
株式会社ファンケル
化粧料
4か月前
続きを見る