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公開番号
2025096192
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2024212503
出願日
2024-12-05
発明の名称
改変5’非翻訳領域及びそれを用いた目的物質の製造方法
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人アルガ特許事務所
主分類
C12N
15/67 20060101AFI20250619BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】微生物による目的物質生産における生産性の向上。
【解決手段】改変プロモーターを含むDNA分子であって、該改変プロモーターは、異種ポリヌクレオチドを含有する改変5'UTRを含み、該異種ポリヌクレオチドは、配列番号70のヌクレオチド配列、又は当該配列と少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドである、DNA分子。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
改変プロモーターを含むDNA分子であって、
該改変プロモーターは、異種ポリヌクレオチドを含有する改変5'UTRを含み、
該異種ポリヌクレオチドは、配列番号70のヌクレオチド配列、又は当該配列と少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドである、
DNA分子。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記異種ポリヌクレオチドが、以下のa)~d)のポリヌクレオチドのいずれか:
a)配列番号3のヌクレオチド配列、又は当該配列と少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;
b)配列番号4のヌクレオチド配列もしくは当該配列と少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、又はその断片;
c)配列番号5のヌクレオチド配列、又は当該配列と少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;
d)配列番号6のヌクレオチド配列、又は当該配列と少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、
である、
請求項1記載のDNA分子。
【請求項3】
前記異種ポリヌクレオチドが配列番号1又は配列番号2のヌクレオチド配列を含む、請求項1記載のDNA分子。
【請求項4】
前記異種ポリヌクレオチドが長さ100nt以下である、請求項1記載のDNA分子。
【請求項5】
前記異種ポリヌクレオチドが前記改変5'UTRの3'末端に位置する、請求項1記載のDNA分子。
【請求項6】
前記改変5'UTRが、前記異種ポリヌクレオチドに加えて、異種のリボゾーム結合領域を含有し、該リボゾーム結合領域は、該改変5'UTRに含まれる配列番号1のヌクレオチド配列からなる領域の上流に配置されている、請求項1記載のDNA分子。
【請求項7】
前記異種のリボゾーム結合領域が、前記異種ポリヌクレオチドの上流に配置されている、請求項6記載のDNA分子。
【請求項8】
前記異種のリボゾーム結合領域が、前記改変プロモーターの転写開始点から10~100ヌクレオチド下流に位置する、請求項6記載のDNA分子。
【請求項9】
前記改変プロモーターの親プロモーターがバチルス属由来のプロモーターである、請求項1記載のDNA分子。
【請求項10】
前記親プロモーターが、配列番号72のヌクレオチド配列もしくは当該配列と少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドであるか、又は配列番号76のヌクレオチド配列もしくは当該配列と少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドである、請求項9記載のDNA分子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、改変5'非翻訳領域又はそれを含むプロモーターを含有するDNA分子、及びそれらを用いた目的物質の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
微生物による物質の工業生産において、生産性の向上は重要な課題である。目的遺伝子の発現向上のための、プロモーター等の発現制御領域の改変に関する数多くの研究が以前より行なわれている。
【0003】
特許文献1には、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)KSM-S237株(FERM BP-7875)及びKSM-64株(FERM BP-2886)のアルカリセルラーゼ遺伝子由来の、catabolite responsive element(cre)様配列を変異させた改変プロモーターが、目的遺伝子の発現を向上させることが記載されている。特許文献2には、KSM-64株のアルカリセルラーゼ遺伝子プロモーター領域のヌクレオチド配列の326位から330位の間に塩基挿入した改変プロモーターが目的遺伝子の発現を向上させることが記載されている。特許文献3、4には、枯草菌(Bacillus subtilis)aprE遺伝子から得られる5'非翻訳領域(5'UTR)配列を異種遺伝子と作動可能に連結して、該遺伝子の発現を向上させることが記載されている。特許文献5には目的遺伝子のプロモーター領域の下流かつリボゾーム結合領域の上流に、Shine-Dalgarno配列を追加した改変mRNAプロセシング/安定化配列(mRNA processing/stabilizing sequence)を連結し、該目的遺伝子の発現を向上させることが記載されている。特許文献6には、ステムループを形成する特定のDNA配列を、目的物質の合成に関する遺伝子の転写開始部位より7ヌクレオチド以上下流に導入することによって、該目的物質の産生を増大する方法が記載されている。非特許文献1には、枯草菌においてsacBのリプレッサー遺伝子sacRの5'UTRにShine-Dalgarno様配列を導入することで、sacBの発現を制御したこと、導入数及び導入位置により発現が増加又は減少したことが記載されている。非特許文献2には、バチルス属において目的遺伝子の5'UTR領域にリボゾーム結合部位(RBS)と開始コドンを含む配列を複数個導入することにより、目的遺伝子の発現が向上したことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-103875号公報
特開2000-078981号公報
特表2018-505686号公報
特表2020-534821号公報
国際公開公報第2008/140615号
特表2009-518019号公報
【非特許文献】
【0005】
Lett Appl Microbiol, 2005, 41(2):221-226
Nucleic Acids Research, 2022, 50(20):11979-11990
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
微生物による目的物質生産における生産性の向上が望まれる。本発明は、遺伝子の発現を促進する改変5'UTR又はそれを含むプロモーターを含有するDNA分子、及びそれらを用いた目的物質の製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、微生物中の目的遺伝子のプロモーターに含まれる5'UTRの少なくとも一部を、バチルス属菌エンドグルカナーゼ遺伝子の5'UTRに由来する特定のDNA断片と置き換えることで、当該目的遺伝子の発現が顕著に促進されることを見出した。
【0008】
したがって、一実施形態において、本発明は、改変プロモーターを含むDNA分子であって、
該改変プロモーターは、異種ポリヌクレオチドを含有する改変5'UTRを含み、
該異種ポリヌクレオチドは、配列番号70のヌクレオチド配列、又は当該配列と少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドである、
DNA分子、を提供する。
別の一実施形態において、本発明は前記DNA分子を含有する形質転換体を提供する。
さらに別の一実施形態において、本発明は、前記形質転換体を培養することを含む目的物質の製造方法を提供する。
さらに別の一実施形態において、本発明は、改変プロモーターの製造方法であって、
該方法は、親プロモーターに含まれる5'UTRを改変することを含み、
該5'UTRの改変は、該5'UTRの一部又は全部を異種ポリヌクレオチドで置換するか、又は該5'UTRに該異種ポリヌクレオチドを付加することを含み、
該異種ポリヌクレオチドは、該異種ポリヌクレオチドは、配列番号70のヌクレオチド配列、又は当該配列と少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドであり、
該親プロモーターは、該異種ポリヌクレオチドを含まない5'UTRを含むプロモーターである、
方法、を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、微生物による目的物質の生産性を顕著に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例2で構築した改変5'UTRを含むP
SP64
プロモーター。斜線部は親配列と置換された領域を表す。
実施例3で構築した改変5'UTRを含むspoVGプロモーター。斜線部は親配列と置換された領域を表す。
実施例7で構築した改変5'UTRと異種RBSを含むP
SP64
プロモーター。斜線部は親配列と置換された領域を表し、黒色バーは異種RBSを表す。
prsA過剰発現株の作製方法。
改変5'UTRを含むP
SP64
プロモーターによるKP43プロテアーゼ生産性向上。
改変5'UTRを含むspoVGプロモーターによるKP43プロテアーゼ生産性向上。
改変5'UTRを含むP
SP64
プロモーターによるアミラーゼ生産性向上。
改変5'UTRを含むspoVGプロモーターによるアミラーゼ生産性向上。
改変5'UTRを含むP
SP64
プロモーターによるCry5B生産性向上。
改変5'UTRを含むP
SP64
プロモーターによるリパーゼ生産性向上。
改変5'UTRと追加RBSを含むP
SP64
プロモーターによるCry5B生産性向上。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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