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公開番号2025092429
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2024197451
出願日2024-11-12
発明の名称歯車装置、及び、アクチュエータ
出願人ナブテスコ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F16H 1/32 20060101AFI20250612BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】製品効率の向上や出力トルクのムラを低減することができ、さらにモータ容量を維持することができる。
【解決手段】二段減速部は、入力側に配置される前段減速部100と、出力側に配置され前段減速部100と同軸上に設けられる後段減速部と、を備え、ピン溝141の中心O1と、ピン150の中心O2と、外歯歯車130の歯底130aと、が一直線に並んだ状態で、外歯歯車130とピン150との間に隙間S1が形成される。前段減速部100に形成される第一隙間S1は、後段減速部に形成される第二隙間より大きい歯車装置を提供する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
内周にピン溝を有する内歯歯車と、
前記ピン溝に回転可能に支持されるピンと、
前記ピンに外歯が噛合しつつ揺動回転する外歯歯車と、を有し、
電動モータの回転駆動力を入力側から出力側に減速させて回転駆動部に伝達する減速部を備えた歯車装置であって、
前記減速部は、
入力側に配置される前段減速部と、
出力側に配置され前記前段減速部と同軸上に設けられる後段減速部と、を備え、
前記ピン溝の中心と、前記ピンの中心と、前記外歯歯車の歯底と、が一直線に並んだ状態で、前記外歯歯車と前記ピンとの間に隙間が形成され、
前記前段減速部に形成される第一隙間は、前記後段減速部に形成される第二隙間より大きい、歯車装置。
続きを表示(約 3,100 文字)【請求項2】
前記前段減速部において、前記ピン溝の曲率半径は、前記ピンの半径より大きい、請求項1に記載の歯車装置。
【請求項3】
内周にピン溝を有する内歯歯車と、
前記ピン溝に回転可能に支持されるピンと、
前記ピンに外歯が噛合しつつ揺動回転する外歯歯車と、を有し、
電動モータの回転駆動力を入力側から出力側に減速させて回転駆動部に伝達する減速部を備えた歯車装置であって、
前記減速部は、
入力側に配置される前段減速部と、
出力側に配置され前記前段減速部と同軸上に設けられる後段減速部と、を備え、
前記内歯歯車と前記外歯歯車とで構成されるバックラッシにおいて、前記前段減速部に形成されるバックラッシは前記後段減速部に形成されるバックラッシより大きい、歯車装置。
【請求項4】
前記前段減速部及び前記後段減速部を共通に収容するケースが設けられ、
前記電動モータの回転軸線を水平にしたときに、前記ケース内の空間には潤滑剤が充填され、
前記潤滑剤の充填高さは、前記前段減速部の中心軸より上の位置で、かつ前記前段減速部が満たされない位置である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の歯車装置。
【請求項5】
内周にピン溝を有する内歯歯車と、
前記ピン溝に回転可能に支持されるピンと、
前記ピンに外歯が噛合しつつ揺動回転する外歯歯車と、を有し、
電動モータの回転駆動力を入力側から出力側に減速させて回転駆動部に伝達する減速部を備えた歯車装置であって、
前記減速部は、
入力側に配置される前段減速部と、
出力側に配置され前記前段減速部と同軸上に設けられる後段減速部と、を備え、
前記ピン溝の中心と、前記ピンの中心と、前記外歯歯車の歯底と、が一直線に並んだ状態で、前記外歯歯車と前記ピンとの間に隙間が形成され、
前記前段減速部に形成される第一隙間は、前記後段減速部に形成される第二隙間より大きく形成され、
前記前段減速部において、前記ピン溝の曲率半径は、前記ピンの半径より大きく形成され、
前記前段減速部及び前記後段減速部を共通に収容するケースが設けられ、
前記電動モータの回転軸線を水平にしたときに、前記ケース内の空間には潤滑剤が充填され、
前記潤滑剤の充填高さは、前記前段減速部の中心軸より上の位置で、かつ前記前段減速部が満たされない位置である、歯車装置。
【請求項6】
内周にピン溝を有する内歯歯車と、
前記ピン溝に回転可能に支持されるピンと、
前記ピンに外歯が噛合しつつ揺動回転する外歯歯車と、を有し、
電動モータの回転駆動力を入力側から出力側に減速させて回転駆動部に伝達する減速部を備えた歯車装置であって、
前記減速部は、
入力側に配置される前段減速部と、
出力側に配置され前記前段減速部と同軸上に設けられる後段減速部と、を備え、
前記内歯歯車と前記外歯歯車とで構成されるバックラッシにおいて、前記前段減速部に形成されるバックラッシは前記後段減速部に形成されるバックラッシより大きく形成され、
前記前段減速部及び前記後段減速部を共通に収容するケースが設けられ、
前記電動モータの回転軸線を水平にしたときに、前記ケース内の空間には潤滑剤が充填され、
前記潤滑剤の充填高さは、前記前段減速部の中心軸より上の位置で、かつ前記前段減速部が満たされない位置である、歯車装置。
【請求項7】
内歯歯車と、前記内歯歯車の歯が噛合しつつ揺動回転する外歯歯車と、を有し、
電動モータの回転駆動力を入力側から出力側に減速させて回転駆動部に伝達する減速部を備えた歯車装置であって、
前記減速部は、
入力側に配置される前段減速部と、
出力側に配置され前記前段減速部と同軸上に設けられる後段減速部と、を備え、
前記前段減速部は、前記外歯歯車を保持するキャリアを有し、
前記前段減速部及び前記後段減速部を共通に収容するケースが設けられ、
前記ケースには、前記前段減速部の出力軸であるシャフトをオイルシールを介して挿通させ、前記前段減速部が配置される第一空間と前記後段減速部が配置される第二空間とを仕切る仕切壁が設けられ、
前記第一空間と前記第二空間には、それぞれ潤滑剤が充填され、
前記オイルシールの内径は、前記キャリアの外径よりも小さい、歯車装置。
【請求項8】
電動モータと、
内周にピン溝を有する内歯歯車と、
前記ピン溝に回転可能に支持されるピンと、
前記ピンに外歯が噛合しつつ揺動回転する外歯歯車を有する歯車装置と、を備えたアクチュエータであって、
前記歯車装置は、
前記電動モータの回転駆動力を入力側から出力側に減速させて回転駆動部に伝達する二段減速部を備え、
前記二段減速部は、入力側に配置される前段減速部と、出力側に配置され前記前段減速部と同軸上に設けられる後段減速部と、を備え、
前記ピン溝の中心と、前記ピンの中心と、前記外歯歯車の歯底と、が一直線に並んだ状態で、前記外歯歯車と前記ピンとの間に隙間が形成され、
前記前段減速部に形成される第一隙間は、前記後段減速部に形成される第二隙間より大きい、アクチュエータ。
【請求項9】
電動モータと、
内周にピン溝を有する内歯歯車と、
前記ピン溝に回転可能に支持されるピンと、
前記ピンに外歯が噛合しつつ揺動回転する外歯歯車を有する歯車装置と、を備えたアクチュエータであって、
前記歯車装置は、
前記電動モータの回転駆動力を入力側から出力側に減速させて回転駆動部に伝達する二段減速部を備え、
前記二段減速部は、入力側に配置される前段減速部と、出力側に配置され前記前段減速部と同軸上に設けられる後段減速部と、を備え、
前記内歯歯車と前記外歯歯車とで構成されるバックラッシにおいて、前記前段減速部に形成されるバックラッシは前記後段減速部に形成されるバックラッシより大きい、アクチュエータ。
【請求項10】
電動モータと、
内歯歯車と、前記内歯歯車の歯が噛合しつつ揺動回転する外歯歯車と、を有する歯車装置と、を備えたアクチュエータであって、
前記歯車装置は、
前記電動モータの回転駆動力を入力側から出力側に減速させて回転駆動部に伝達する二段減速部を備え、
前記二段減速部は、
入力側に配置される前段減速部と、出力側に配置され前記前段減速部と同軸上に設けられる後段減速部と、を備え、
前記前段減速部は、前記外歯歯車を保持するキャリアを有し、
前記前段減速部及び前記後段減速部を共通に収容するケースが設けられ、
前記ケースには、前記前段減速部の出力軸であるシャフトをオイルシールを介して挿通させ、前記前段減速部が配置される第一空間と前記後段減速部が配置される第二空間とを仕切る仕切壁が設けられ、
前記第一空間と前記第二空間には、それぞれ潤滑剤が充填され、
前記オイルシールの内径は、前記キャリアの外径よりも小さい、アクチュエータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、歯車装置、及び、アクチュエータに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来の歯車装置において、各アクチュエータをバッテリーから電気駆動する方式の電動モータを用いる歯車装置では、弾性変形制御孔が設けられているため、自身の半径方向の弾性変形が平準化されている。このように外歯歯車の外ピンに掛かる荷重が平準化されることによって、運転時に発生する騒音・振動が低減されている。
【0003】
このようなアクチュエータとして、例えば、重量物を開閉させるための旋回軸として、高減速比の減速機が採用されている。高減速比による減速機では、精密減速機を同軸上でモータと、前段(モータ側)の第一減速機および後段(出力側)の第二減速機を直列に設けて高減速比を実現し、出力トルクに対するモータの容量を小さくするものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-240852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1のようなアクチュエータでは、減速機を2段で使用しているため、製品効率(製品全体の効率)が悪くなる。とくに、出力側の第二減速機の入力軸損失や入力トルクのムラが大きい場合、二段目の速比分倍増されてしまい、製品効率や出力トルクのムラに大きな影響を与えてしまうことから、その点で改善の余地があった。
【0006】
本発明は、製品効率の向上や出力トルクのムラを低減することができ、さらにモータ容量を維持することができる歯車装置、及び、アクチュエータを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る歯車装置は、内周にピン溝を有する内歯歯車と、前記ピン溝に回転可能に支持されるピンと、前記ピンに外歯が噛合しつつ揺動回転する外歯歯車と、を有し、電動モータの回転駆動力を入力側から出力側に減速させて回転駆動部に伝達する減速部を備えた歯車装置であって、前記減速部は、入力側に配置される前段減速部と、出力側に配置され前記前段減速部と同軸上に設けられる後段減速部と、を備え、前記ピン溝の中心と、前記ピンの中心と、前記外歯歯車の歯底と、が一直線に並んだ状態で、前記外歯歯車と前記ピンとの間に隙間が形成され、前記前段減速部に形成される第一隙間は、前記後段減速部に形成される第二隙間より大きい。
【0008】
このように構成することで、前段減速部におけるピン溝の中心と、ピンの中心と、外歯歯車の歯底とが一直線に並んだ状態で、外歯歯車とピンとの間に形成される第一隙間を、後段減速部の第二隙間よりも大きくすることによって、金属接触による抵抗を抑えることができ、後段減速部の出力トルクのムラを低減することができる。したがって、モータ容量を維持しつつ、減速機全体の効率を向上できる。
また、この場合には、ピンの径を小さくすることで、第一隙間を第二隙間よりも大きくすることが可能となるため、電動モータの小型を図ることができる。
【0009】
前記前段減速部において、前記ピン溝の曲率半径は、前記ピンの半径より大きいことが望ましい。
【0010】
本発明の他の態様に係る歯車装置は、内周にピン溝を有する内歯歯車と、前記ピン溝に回転可能に支持されるピンと、前記ピンに外歯が噛合しつつ揺動回転する外歯歯車と、を有し、電動モータの回転駆動力を入力側から出力側に減速させて回転駆動部に伝達する減速部を備えた歯車装置であって、前記減速部は、入力側に配置される前段減速部と、出力側に配置され前記前段減速部と同軸上に設けられる後段減速部と、を備え、前記内歯歯車と前記外歯歯車とで構成されるバックラッシにおいて、前記前段減速部に形成されるバックラッシは前記後段減速部に形成されるバックラッシより大きい。
(【0011】以降は省略されています)

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