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公開番号
2025092428
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2024195858
出願日
2024-11-08
発明の名称
両親媒性重合体水溶液の製造方法
出願人
大塚化学株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08F
6/06 20060101AFI20250612BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】両親媒性重合体と親水性有機溶媒とを含有する水溶液から溶媒を留去するときの泡立ちを抑制しつつ、溶媒の留去効率を向上させた両親媒性重合体水溶液の製造方法を提供する。
【解決手段】両親媒性重合体水溶液の製造方法は、両親媒性重合体と親水性有機溶媒と水を含有する混合溶液から、蒸留法により前記親水性有機溶媒を留去する留去工程を備える両親媒性重合体水溶液の製造方法であって、前記親水性有機溶媒の沸点が100℃未満であり、前記留去工程における前記混合溶液の加熱温度(T1)が100℃未満であり、前記留去工程において、系中の気相部にガス流体を導入しながら蒸留を行うことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
両親媒性重合体と親水性有機溶媒と水を含有する混合溶液から、蒸留法により前記親水性有機溶媒を留去する留去工程を備える両親媒性重合体水溶液の製造方法であって、
前記親水性有機溶媒の沸点が、100℃未満であり、
前記留去工程における前記混合溶液の加熱温度(T1)が、100℃未満であり、
前記留去工程において、系中の気相部にガス流体を導入しながら蒸留を行うことを特徴とする、両親媒性重合体水溶液の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記ガス流体が、不活性ガス又は不活性ガスと空気との混合ガスである、請求項1に記載の両親媒性重合体水溶液の製造方法。
【請求項3】
前記留去工程における前記混合溶液の加熱温度(T1)が、50℃以上、100℃未満である、請求項1又は2に記載の両親媒性重合体水溶液の製造方法。
【請求項4】
前記留去工程におけるガス流体の温度(T2)が、5℃以上、100℃未満である、請求項1又は2に記載の両親媒性重合体水溶液の製造方法。
【請求項5】
前記留去工程におけるガス流体の温度(T2)と混合溶液の加熱温度(T1)との温度差(T2-T1)が、-95℃以上、20℃以下である、請求項1又は2に記載の両親媒性重合体水溶液の製造方法。
【請求項6】
前記留去工程におけるガス流体の導入量が、混合溶液と気相部との界面の単位面積あたり0.2m
3
/(min・m
2
)以上、4.0m
3
/(min・m
2
)以下である、請求項1又は2に記載の両親媒性重合体水溶液の製造方法。
【請求項7】
前記留去工程におけるガス流体の水分含有率が、2.5体積%以下である、請求項1又は2に記載の両親媒性重合体水溶液の製造方法。
【請求項8】
前記親水性有機溶媒のSP値が、9.3(cal/cm
3
)
1/2
以上である、請求項1又は2に記載の両親媒性重合体水溶液の製造方法。
【請求項9】
前記混合溶液における両親媒性重合体の含有量が、50g/L以上、800g/L以下である、請求項1又は2に記載の両親媒性重合体水溶液の製造方法。
【請求項10】
前記両親媒性重合体が、酸性基を有するビニルモノマーに由来する構造単位(a1)を含有するAブロックと、疎水性ビニルモノマーに由来する構造単位(b1)を含有するBブロックとを有し、酸価が20mgKOH/g以上、250mgKOH/g以下であるブロック共重合体(X)の中和物、または、ポリアルキレングリコール基を有するビニルモノマーに由来する構造単位(a2)を含有するAブロックと、疎水性ビニルモノマーに由来する構造単位(b1)を含有するBブロックとを有するブロック共重合体(Y)である、請求項1又は2に記載の両親媒性重合体水溶液の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、両親媒性重合体水溶液の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
両親媒性重合体は、インク、塗料、コーティング剤、接着剤、化粧品、研磨組成物等において有用な材料であり広く利用されている。両親媒性重合体の各種用途への適応においては、環境への配慮から、有機溶媒の含有量を十分に低減した水溶液の形態で用いることが求められている。例えば、特許文献1では、酸性基を有するビニルモノマーと酸性基を有さないビニルモノマーとを重合して得られた共重合体の中和物(両親媒性重合体)を水系インクの分散剤として使用することが開示されている。特許文献2では、アルコキシポリアルキレングリコール基を有する(メタ)アクリルモノマーを重合して得られた共重合体(両親媒性重合体)を水系インクの分散剤として使用することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-98835号公報
国際公開第2022/209958号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
両親媒性重合体の重合反応においては、親水性有機溶媒で重合した後に水溶媒への置換(有機溶媒の留去)が必要となる。しかしながら、両親媒性重合体は界面活性作用を有するため、水溶媒を含むと泡立ち易く、蒸発能力低下による十分な溶媒の留去が実現し難い。一方で、重合溶液から重合体を析出および濾別し、水に再溶解させる方法があるが、この方法は製造工程の負荷が大きい。
【0005】
本発明は、前記事情を鑑みなされたものであり、両親媒性重合体と親水性有機溶媒とを含有する水溶液から溶媒を留去するときの泡立ちを抑制しつつ、溶媒の留去効率を向上させた両親媒性重合体水溶液の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決することができた本発明の両親媒性重合体水溶液の製造方法は、両親媒性重合体と親水性有機溶媒と水を含有する混合溶液から、蒸留法により前記親水性有機溶媒を留去する留去工程を備える両親媒性重合体水溶液の製造方法であって、前記親水性有機溶媒の沸点が100℃未満であり、前記留去工程における前記水溶液の加熱温度(T1)が100℃未満であり、前記留去工程において、系中の気相部にガス流体を導入しながら蒸留を行うことを特徴とする。
【0007】
ガス流体を導入することで泡立ちを抑制できる理由は必ずしも明らかでないが、以下のように考えられる。
留去工程では、系中の温度が上昇するとともに混合溶液の飽和蒸気圧が上昇する。そして、飽和蒸気圧が大気圧と等しくなると混合溶液表面だけでなく内部からも気化(内部蒸発)が起こり、発生した蒸気が気泡となる。この気泡により混合溶液が撹拌されて泡立ちが発生するが、混合溶液には水と両親媒性重合体が含有されているため界面活性作用により泡立ちが激しくなる。
しかし、系中の気相部へガス流体を導入することで、気相部に存在する溶媒分子の系外への排出が促進される。系中の気相部に存在する溶媒分子のモル数が減少すると、混合溶液の蒸気の圧力(分圧)が低下する。その結果、内部蒸発を抑制(泡立ちを抑制)しつつ、水の沸点以下で溶媒を留去することができると考えられる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、両親媒性重合体と親水性有機溶媒とを含有する水溶液から溶媒を留去するときの泡立ちを抑制しつつ、溶媒の留去効率を向上させることができる。よって、両親媒性重合体水溶液の生産性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
蒸留装置の一例を示す模式断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(定義)
本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリルおよびメタクリルの少なくとも一方」を意味する。「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレートおよびメタクリレートの少なくとも一方」を意味する。「(メタ)アクリレート」とは、「(メタ)アクリル酸が有するカルボキシ基の水素原子が、有機基に置換されたエステル化合物」を意味する。「(メタ)アクリロイル」とは、「アクリロイルおよびメタクリロイルの少なくとも一方」を意味する。「(メタ)アクリルモノマー」とは、「分子中に(メタ)アクリロイル基を有するモノマー」を意味し、「(メタ)アクリレート」も包含するものである。「ビニルモノマー」とは、「分子中にラジカル重合可能な炭素-炭素二重結合を有するモノマー」を意味し、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリルモノマー」も包含するものである。
(【0011】以降は省略されています)
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