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公開番号2025091908
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207449
出願日2023-12-08
発明の名称ニトリルゴム組成物及びゴム架橋物
出願人個人,宮坂ゴム株式会社
代理人弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
主分類C08L 9/02 20060101AFI20250612BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】優れた耐オゾン性を有し、且つ圧縮永久歪みが抑制されて幅広い用途に適用可能な、ニトリルゴム組成物及びゴム架橋物を提供する。
【解決手段】本発明に係るニトリルゴム組成物は、塩化ビニル樹脂を含有するニトリルゴム100重量部に対して、不飽和酸金属塩を3～40重量部、及び、シランカップリング剤を0.5～2.5重量部、を含有する。本発明に係るゴム架橋物は、本発明に係るニトリルゴム組成物が架橋されたものである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
塩化ビニル樹脂を含有するニトリルゴム１００重量部に対して、
不飽和酸金属塩を３～４０重量部、及び、
シランカップリング剤を０．５～２．５重量部、を含有すること
を特徴とするニトリルゴム組成物。
続きを表示（約 140 文字）【請求項２】
前記塩化ビニル樹脂の含有割合が、前記ニトリルゴム１００重量部に対して２１～３５重量部であること
を特徴とする請求項１記載のニトリルゴム組成物。
【請求項３】
請求項１または請求項２記載のニトリルゴム組成物が架橋された、ゴム架橋物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ニトリルゴム組成物及びゴム架橋物に関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
ニトリルゴムは、耐油性に優れ、耐摩耗性等も比較的良いことから、ニトリルゴム（組成物）を架橋したゴム架橋物は、空気圧機器、食品衛生に係る器具や容器包装、自動車、水道、その他各種の産業で使用されるシール部材、防振部材等として用いられている。
【０００３】
このようなニトリルゴムにおいては、その性能向上を図り、有用性を高めることを目的として、様々な改良が行われている。一例として、特許文献１（国際公開第２０１２／１０５６４５号）には、ニトリルゴムに塩化ビニル樹脂を配合することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
国際公開第２０１２／１０５６４５号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１に例示されるような塩化ビニル樹脂を含有するニトリルゴムは、オゾンによる劣化の進行やき裂の発生に対する耐性である耐オゾン性が改善される。一方で、塩化ビニル樹脂の含有量が多くなると、変形状態が保持された後に解放されても変形前の状態に完全に復元しない圧縮永久歪みが大きくなる（すなわち、圧縮永久歪み率が大きくなる）傾向がある。これにより、例えばシール性能等が低下する。そのため、塩化ビニル樹脂をある程度含有するニトリルゴム（組成物）を架橋したゴム架橋物は、例えばカメラの外装部品等のような、耐オゾンは要求される一方、圧縮永久歪みは比較的問題になり難い用途等に制限され易かった。こうしたことから、耐オゾン性と圧縮永久歪みの改善との両方が満足させられて、食品衛生用等を含む、より幅広い用途を有するニトリルゴム、すなわちその組成物乃至架橋物が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、優れた耐オゾン性を有し、且つ圧縮永久歪みが抑制されて幅広い用途に適用可能な、ニトリルゴム組成物及びゴム架橋物を提供することを目的とする。
【０００７】
本発明は、一実施形態として以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
【０００８】
本発明に係るニトリルゴム組成物は、塩化ビニル樹脂を含有するニトリルゴム１００重量部に対して、不飽和酸金属塩を３～４０重量部、及び、シランカップリング剤を０．５～２．５重量部、を含有することを特徴とする。
【０００９】
本発明に係るニトリルゴム組成物は、前記塩化ビニル樹脂の含有割合が、前記ニトリルゴム１００重量部に対して２１～３５重量部であることが好ましい。本発明に係るニトリルゴム組成物は、前記ニトリルゴムが、アクリロニトリル・ブタジエンゴムであることが好ましい。
【００１０】
また、本発明に係るゴム架橋物は、本発明に係るニトリルゴム組成物が架橋されたものであることを特徴とする。なお、本明細書等でいう「ゴム架橋物」は、ゴム組成物が架橋及び成形されたゴム製品を含む。
（【００１１】以降は省略されています）

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