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公開番号
2025091561
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2023206844
出願日
2023-12-07
発明の名称
X線管
出願人
浜松ホトニクス株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01J
35/16 20060101AFI20250612BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】動作中の絶縁バルブにおける空隙の発生を抑制できるX線管の提供。
【解決手段】第1端部及び第2端部を有する絶縁バルブと、前記第1端部に接合される金属部と、を含む真空外囲器と、真空外囲器内で金属部を介して第1端部に保持され、電子を出射する電子銃と、第2端部に保持され、電子銃から出射される電子を受けてX線を発生するターゲットとを備え、第1端部において、下記式(1)で定義される割合Cが55%以上である、X線管。
C=100×([K]+[R
1
]+[R
2
])/[Na]・・・(1)
(式(1)中、[Na]はNaの含有率(atom%)、[K]はKの含有率(atom%)、[R
1
]はKより大きい原子番号のアルカリ金属元素の含有率(atom%)、[R
2
]はアルカリ土類金属元素の含有率(atom%)を表す。)
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1端部及び第2端部を有する絶縁バルブと、前記第1端部に接合される金属部と、を含む真空外囲器と、
前記真空外囲器内で前記金属部を介して前記第1端部に保持され、電子を出射する電子銃と、
前記第2端部に保持され、前記電子銃から出射される電子を受けてX線を発生するターゲットとを備え、
前記第1端部において、下記式(1)で定義される割合Cが55%以上である、X線管。
C=100×([K]+[R
1
]+[R
2
])/[Na]・・・(1)
(前記式(1)中、[Na]はナトリウムの含有率(atom%)、[K]はカリウムの含有率(atom%)、[R
1
]はカリウムより大きい原子番号を有するアルカリ金属元素の含有率(atom%)、[R
2
]はアルカリ土類金属元素の含有率(atom%)を表す。)
続きを表示(約 320 文字)
【請求項2】
前記第2端部において、前記割合Cが55%以上である、請求項1に記載のX線管。
【請求項3】
前記絶縁バルブが、前記第1端部及び前記第2端部の間にバルブ本体部をさらに有し、
前記バルブ本体部において、前記割合Cが55%以上である、請求項2に記載のX線管。
【請求項4】
前記第1端部において、前記割合Cが63%以上である、請求項1に記載のX線管。
【請求項5】
前記第1端部において、前記割合Cが1000%以下である、請求項1に記載のX線管。
【請求項6】
前記第1端部中のナトリウムの含有率が2.20atom%以下である、請求項1に記載のX線管。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線管に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
マイクロフォーカスX線源などに使用されるX線管として、筒状の絶縁バルブを有する真空外囲器と、真空外囲器に設けられ、カソードから放出される電子を出射する電子銃と、電子銃から出射される電子を受けてX線を発生するターゲットと、ターゲットを保持する金属製のターゲット保持体とを備えるX線管が知られている。
【0003】
下記特許文献1に記載のX線管では、絶縁バルブであるガラス容器が2つの端部を有しており、一方の端部には、ターゲット保持体が固定され、他方の端部には、X線透過アセンブリが固定されている。
【0004】
下記特許文献2に記載のX線管では、絶縁バルブが2つの端部を有しており、一方の端部には、ターゲット保持体が固定され、他方の端部には、電子銃を収容した金属製の胴部が固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-087727号公報
特許第4712727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1及び2に記載のX線管はいずれも、動作中の絶縁バルブにおける空隙の発生の抑制の点で改善の余地を有していた。
【0007】
そこで、本発明は、動作中の絶縁バルブにおける空隙の発生を抑制できるX線管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明者らは、まず筒状の絶縁バルブであるガラスバルブの両端にそれぞれ第1金属部材及び第2金属部材を融着接続してなる構造体を用意し、この構造体を、大気圧雰囲気下、通常動作時の絶縁バルブの温度より極めて高い400℃の炉内に入れ、構造体において、第2金属部材を電源のプラス極側に接続し、第1金属部材を電源のマイナス極側に接続して第1金属部材と第2金属部材との間に直流の高電圧を印加する実験を行った。そして、第1金属部材とガラスバルブとの界面、第2金属部材とガラスバルブとの界面付近をマイクロスコープにて観察したところ、ある構造体においては、クラック又は剥離により空隙が形成されることが判明した。しかも、空隙が形成されていたのは、第1金属部材とガラスバルブとの界面付近においてであった。一方、構造体において、クラックや剥離によりガラスバルブの内部や表面に空隙が観察された箇所付近の元素についてSEM分析及び元素マッピング分析を行った結果、空隙の周囲で、ナトリウムが凝集しているという知見が得られた。ナトリウムはガラスを構成する元素として一般的であるが、特に、高電圧が印加されるX線管においては、耐電圧特性の向上を意図してナトリウム含有量を高くされたものが用いられることがある。このことから、少なくとも、ガラスバルブのうち第1金属部材と接合される端部において、ナトリウムの含有率を、カリウム、それより大きい原子番号を有するアルカリ金属元素及びアルカリ土類金属元素の合計含有率に対して相対的に小さくすることで、当該端部の物性(密着性や機械強度)の劣化を抑制できるのではないかと本発明者らは考えた。そこで、本発明者らはさらに鋭意検討を重ねた結果、ナトリウムの含有率に対するカリウム、それより大きい原子番号を有するアルカリ金属元素及びアルカリ土類金属元素の合計含有率の割合を所定値以上にすることで上記課題を解決し得ることを見出し、本発明に至ったものである。
【0009】
すなわち、本発明のX線管は、[1]「第1端部及び第2端部を有する絶縁バルブと、前記第1端部に接合される金属部と、を含む真空外囲器と、前記真空外囲器内で前記金属部を介して前記第1端部に保持され、電子を出射する電子銃と、前記第2端部に保持され、前記電子銃から出射される電子を受けてX線を発生するターゲットとを備え、前記第1端部において、下記式(1)で定義される割合Cが55%以上である、X線管」である。
C=100×([K]+[R
1
]+[R
2
])/[Na]・・・(1)
(前記式(1)中、[Na]はナトリウムの含有率(atom%)、[K]はカリウムの含有率(atom%)、[R
1
]はカリウムより大きい原子番号を有するアルカリ金属元素の含有率(atom%)、[R
2
]はアルカリ土類金属元素の含有率(atom%)を表す。)
上記[1]に記載のX線管によれば、ターゲットが第2端部に保持され、電子銃が金属部を介して第1端部に保持されているため、電子銃からの電子を所望のエネルギーをもってターゲットに入射させるために電子銃(金属部)とターゲットとの間に高電圧を印加すると、絶縁バルブの第1端部と第2端部との間に高電圧が印加される。この場合でも、本発明のX線管によれば、ナトリウムの含有率([Na])を、カリウム、それより大きい原子番号を有するアルカリ金属元素及びアルカリ土類金属元素の合計含有率([K]+[R
1
]+[R
2
])に対して相対的に小さくすることで第1端部の物性(密着性や機械強度)の劣化を抑制でき、第1端部における空隙の発生を抑制できるため、絶縁バルブにおける空隙の発生を抑制できる。
【0010】
本発明のX線管は、[2]「前記第2端部において、前記式(1)で定義される割合Cが55%以上である、上記[1]に記載のX線管」であってもよい。
上記[2]に記載のX線管によれば、第2端部においても、ナトリウムの含有率([Na])を、カリウム、それより大きい原子番号を有するアルカリ金属元素及びアルカリ土類金属元素の合計含有率([K]+[R
1
]+[R
2
])に対して相対的に小さくすることで第2端部の物性(密着性や機械強度)の劣化を抑制でき、第2端部における空隙の発生を抑制できるため、絶縁バルブにおける空隙の発生をより抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)
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