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公開番号2025089600
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-13
出願番号2023204302
出願日2023-12-03
発明の名称走査型プローブ顕微鏡システム及び検出対象の検出方法
出願人個人
代理人
主分類G01Q 60/18 20100101AFI20250606BHJP(測定;試験)
要約【課題】検出対象物の原子レベルの空間分解能で化学結合の種類を識別する装置を提供すること。

【解決手段】検出対象に対して、接触あるいは非接触で配置される少なくとも一つのプローブと、検出対象支持部と,前記プローブを制御する制御部と、を備え、前記検出対象支持部は電磁波を電気信号に変換する機能を備え、前記電磁波を電気信号に変換する機能を備え検出対象支持部は、前記対象物近傍の電磁波を捕捉して電気信号に変換することにより、前記対象物における化学結合を高精度に識別可能な走査型プローブ顕微鏡装置を提供する。

【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
走査型プローブ顕微鏡装置であって、検出対象物支持部に支持された検出対象物に対して、接触あるいは非接触で配置される少なくとも一つのプローブを有し、前記プローブを制御する制御部と、光源部と、信号検出部を備え、前記検出対象物支持部は電磁波信号を電気信号に変換する機能を備え、前記プローブは前記制御部により制御され、光源部より照射された電磁波信号が前記検出対象物近傍でプローブの先端により変化され,前記検出対象物支持部によって捕捉されて電気信号に変換され、前記信号検出部に転送することにより、前記検出対象物を識別可能なことを特徴とする。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1の検出対象物近傍の電磁波信号が光源部より照射された電磁波の二次を含む二次以上の高次高調波であることを特徴とする。
【請求項3】
請求項1の走査型プローブ顕微鏡において、前記電磁波を電気信号に変換する機能を備えた検出対象物支持部は、少なくとも表面側から、導電体層と、光電変換体層と、導電体層とを含んで構成される。
【請求項4】
請求項3の光電変換体層がシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)から選ばれる少なくとも1種のP型層とシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)から選ばれる少なくとも1種のN型層のPN接合から構成されることが望ましい。
【請求項5】
請求項3の光電変換体層がセレン化銅インジウム[CuInSe

]、セレン化銅インジウムガリウム[Cu(InGa)Se

]から選ばれる少なくとも1種のP型層と硫化カドミウム(CdS)、硫化亜鉛(ZnS)、酸化亜鉛(ZnO)から選ばれる少なくとも1種のN型層のPN接合から構成されることが望ましい.
【請求項6】
請求項1の走査型プローブ顕微鏡において、前記電磁波を電気信号に変換する機能を備えた検出対象物支持部は、少なくとも表面側から、導電体層と、焦電体層と、導電体層とを含んで構成される。
【請求項7】
請求項6の焦電体層がチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛(PbTiO

)、チタン酸バリウム(BaTiO

)、L-アラニンドープ重水素化硫酸三グリシン(DLaTGS)から選ばれる少なくとも1種の層から構成されることが望ましい.
【請求項8】
請求項1の走査型プローブ顕微鏡において、前記電磁波を電気信号に変換する機能を備えた検出対象物支持部は、少なくとも表面側から、導電体層と、光伝導体層と、導電体層とを含んで構成される。
【請求項9】
請求項8の光伝導体層が硫化カドミウム(CdS)、セレン化カドミウム(CdSe)、硫化亜鉛(ZnS)、酸化亜鉛(ZnO)、硫化鉛(PbS)、カドミウム水銀テルル(CdHgTe)、セレン(Se)、リチウムドープゲルマニウムから選ばれる少なくとも1種の層から構成されることが望ましい。
【請求項10】
請求項8の走査型プローブ顕微鏡において、前記電磁波を電気信号に変換する機能を備えた対象物支持部は、前記光伝導体層が量子井戸型構造を含んで構成される。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、走査型プローブ顕微鏡システム及び検出対象の検出方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
光学顕微鏡には,光の屈折限界があるため,原理的に解像度が光の波長の半分程度しか達成できない。光の屈折限界を超えるためには近接場光の利用が必要である.走査型近接場顕微鏡は光の回折限界を超えて、分子のスペクトルを測定することにより、分子種のマッピングをすることができる。走査型近接場顕微鏡の空間分解能は数ナノメーターを達成している。しかし、分子の化学結合の長さは1ナノメーターよりも短いため、特許文献1、特許文献2、非特許文献1、非特許文献2の技術をもってしても個々の化学結合の走査型近接場顕微鏡像を得ることはまだ不可能である。その理由は現在の走査型近接場顕微鏡の測定の原理が光の反射あるいは散乱を用い、外部に反射あるいは散乱光の検出器を設けているため、光の検出ダイナミックレンジが狭いことにある。すなわち,光の検出器を走査プローブから離れた場所に設置している従来の走査型プローブ顕微鏡に課題がある。特許文献3は一体型光学プローブで検出器をできるだけ散乱光の近くに置き,散乱光の損失を減少させているが,この技術をもってしても個々の化学結合の走査型近接場顕微鏡像を得ることはまだ不可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
WO2014―033844 A1号公報,走査プローブ顕微鏡およびそれを用いた計測方法
特許第6949673号公報,近接場走査プローブ顕微鏡、走査プローブ顕微鏡用プローブおよび試料観察方法
US11,016,119 B1号公報,MONOLITHIC ATOMIC FORCE MICROSCOPY ACTIVE OPTICAL PROBE
【非特許文献】
【0004】
Nano Letters(米), 2022年, 22巻, 4号, P1525-1533,Vibrational Properties in Highly Strained Hexagonal Boron Nitride Bubbles,
Nature Communications(米),2022年,13巻, 論文番号:2586,On-chip nanophotonic topological rainbow
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1、特許文献2,特許文献3,非特許文献1,非特許文献2をもってしても、分子を構成する原子と原子の間の化学結合を個々の化学結合のオーダーで精度よく識別することはできなかった。
【0006】
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、その目的は、検出対象における化学結合を個々の化学結合オーダーで高精度に識別可能な走査型プローブ顕微鏡装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明は,走査型プローブ顕微鏡装置であって、検出対象物支持部に支持された検出対象物に対して、接触あるいは非接触で配置される少なくとも一つのプローブを有し、前記プローブを制御する制御部と、光源部と、信号検出部を備え、前記検出対象物支持部は電磁波信号を電気信号に変換する機能を備え、前記プローブは前記制御部により制御され、光源部より照射された電磁波信号が前記検出対象物近傍でプローブの先端により変化され,前記検出対象物支持部によって捕捉されて電気信号に変換され、前記信号検出部に転送することにより、前記検出対象物を識別可能なことを特徴とする。
【0008】
本構成によれば,光源から照射された電磁波が,プローブと検出対象物支持部との狭い空間でエバネッセント波に変換され,光の輝度が照射波輝度の1000倍以上に増強され,検出対象物の化学結合と相互作用をする.また,前記エバネッセント波の強度はプローブとの距離によって指数関数的に減衰するため,前記プローブの掃引によって,前記エバネッセント波の強度が指数関数的に変化する.該エバネッセント波と前記検出物の化学結合の相互作用の結果によってエバネッセント波の強度が変化する.この変化後のエバネッセント波を前記検出対象物支持部に配置された電磁波を電気信号に変換する電磁波電子信号変換部によって,電気信号に変換され,検出部へ転送されることにより,化学結合の性質を識別することができ,分子を構成する原子と原子の間の化学結合を個々の化学結合のオーダーで精度よく識別することができる.
【0009】
(2)前記(1)の検出対象物近傍の電磁波信号が光源部より照射された電磁波の二次を含む二次以上の高次高調波であることを特徴とする。
【0010】
本構成によれば,前記プローブと前記検出対象物支持部との狭い空間でエバネッセント波が形成されれば,光の輝度は照射波輝度の1000倍以上に増強され,前記照射波の二次以上の高次高調波が発生する.本高次高調波を検出対象物の構成分子の化学結合と相互作用させ,検出に用いれば,入射波の迷光の影響を受けずに検出でき,高い精度で化学結合の識別ができる.ここでいう電磁波の輝度は,単位時間・単位面積を通過する光子の数で定義される.
(【0011】以降は省略されています)

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