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公開番号
2025089024
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-12
出願番号
2023203948
出願日
2023-12-01
発明の名称
遮水構造および遮水工法並びに処分場施工方法
出願人
タキロンシーアイ株式会社
,
タキロンシーアイシビル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B09B
1/00 20060101AFI20250605BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】凹凸の多い急斜面に対し遮水工を施工可能とすることにより、収容容積を減らさず、盛土、コンクリート吹付けなどの費用を減らし、工期を短縮できる遮水構造および遮水工法並びに処分場施工方法を提供する。
【解決手段】凹凸を有した岩壁11などの壁面13を遮水する遮水構造であって、壁面13を覆う不織布15と、壁面13において不織布15の上から重ねられる合成樹脂製のネット17と、ネット17の上から打設されて不織布15を貫通して壁面13の凹凸面に沿って不織布15およびネット17を密着させて固定するアンカーボルト19と、ネット17の表面に、熱溶着により接合されてネット17および不織布15を覆う遮水シート21と、を設けた。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
凹凸を有した壁面を遮水する遮水構造であって、
前記壁面を覆う不織布と、
前記壁面の少なくとも凹状部において前記不織布の上から重ねられる合成樹脂製のネットと、
前記ネットの上から打設されて記不織布を貫通して前記壁面に沿って前記不織布および前記ネットを密着させて固定するアンカーボルトと、
前記ネットの表面に、熱溶着により接合されて前記ネットおよび前記不織布を覆う遮水シートと、
を具備することを特徴とする遮水構造。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記壁面の勾配が、50%以上であることを特徴とする請求項1記載の遮水構造。
【請求項3】
前記遮水シートの上に、さらに表層不織布が展張されることを特徴とする請求項1または2に記載の遮水構造。
【請求項4】
凹凸を有した壁面に不織布を展張する不織布展張工程と、
前記不織布展張工程の後に、前記壁面の少なくとも凹状部において前記不織布の上から合成樹脂製のネットを重ねるネット重ね工程と、
前記ネット重ね工程の次に、アンカーボルトを前記ネットの上から打設し、前記不織布に貫通させて前記壁面の凹凸面に沿って前記不織布および前記ネットを密着させて固定するネット・不織布固定工程と、
前記ネット・不織布固定工程の後に、前記ネットの上から遮水シートを展張し、前記ネットと前記遮水シートを接合することにより前記ネットおよび前記不織布を前記遮水シートで覆う遮水工程と、
を含むことを特徴とする遮水工法。
【請求項5】
前記壁面の勾配が50%以上であり、
前記不織布、前記ネットおよび前記遮水シートが、前記壁面の法肩から下ろされて展張されることを特徴とする請求項4に記載の遮水工法。
【請求項6】
前記遮水シートの上に、さらに表層不織布を展張することを特徴とする請求項4または5に記載の遮水工法。
【請求項7】
埋立空間を形成する壁面の少なくとも一つが凹凸を有した壁面であり、前記壁面の少なくとも凹状部において不織布を展張する不織布展張工程と、前記不織布展張工程の後に、前記不織布の上から合成樹脂製のネットを重ねるネット重ね工程と、前記ネット重ね工程の次に、アンカーボルトを前記ネットの上から打設し、前記不織布に貫通させて前記壁面の凹凸面に沿って前記不織布および前記ネットを密着させて固定するネット・不織布固定工程と、前記ネット・不織布固定工程の後に、前記ネットの上から水シートを展張し、前記ネットと前記遮水シートを接合することにより前記ネットおよび前記不織布を前記遮水シートで覆う遮水工程と、を実施し、前記埋立空間における前記壁面に、法肩から法尻に渡って密着する遮水体を得、
前記壁面を除き前記埋立空間を包囲する埋立空間底面の位置に盛土または切土による仕切堰堤を設け、
前記埋立空間に臨む前記仕切堰堤の堰堤法面と前記埋立空間底面とに渡って敷設した底部遮水体の端を、前記法尻から前記遮水体に沿って立ち上げた後に前記遮水体に溶着し、
前記埋立空間に廃棄物を埋め立てて埋立廃棄物と前記仕切堰堤の上面からなる新底面の一部分に、堰堤底面および堰堤法面を不織布及び遮水シートで覆った第2の仕切堰堤を設け、
前記遮水体をそのまま利用して前記第2の仕切堰堤の上端まで廃棄物を埋め立て、
同様にして得た第3の仕切堰堤より以降を前記埋立空間側に徐々にずらしながら設けることで、新たに画成される埋立空間に新たな廃棄物を積層して埋め立てることを特徴とする処分場施工方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮水構造および遮水工法並びに処分場施工方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、廃棄物の処分場は、山間の凹所になっている地形などを利用して整地するとともに傾斜した壁面をコンクリート製などにした上に遮水シートを敷設して形成されている。
【0003】
特許文献1に開示される二重遮水シートの施工方法は、廃棄物貯留施設等の貯留部の中の水が地盤へ漏れるのを防止するために敷設される遮水シートの施工方法であって、廃棄物貯留施設に設けられたコンクリートの壁面に遮水シートを設置する場合において、二つのシートを積み重ねてなる二重シートであって、一方のシートを他方のシートに対し、下および右または左方向にずらした形状にして、他方のシートの上端部と左端部(または右端部)および一方のシートの右端部(または左端部)に一定幅の積み重ねのない単一シート部分を設けるとともに、積み重ね部分の一部を接合した二重遮水シートの複数を、それぞれの上端部単一シート部分を介してコンクリート壁面に吊り下げることにより、移動可能にでき、一つの二重遮水シートの右端部(または左端部)の単一シート部分と別の二重遮水シートの左端部(または右端部)の単一シート部分を相互に重ね合わせ、重ね合わせ部分の一部または全部を接合して液密に連結し、複数枚分の広幅な二重シートを形成する方法としている。
【0004】
また、特許文献2に開示される廃棄物の埋立工法は、廃棄物を埋め立てる管理型の最終処分場の廃棄物が投入される凹陥部の中で遮水シートで覆われた仕切堰堤で区切られた各埋立区画毎に廃棄物を一段で、または各埋立区画毎に廃棄物を複数段にわたり最低段の1段目から最上段まで下の段からその上の段に向かって順次埋め立てる工法であって、
1) 前記の一段または複数段にわたって埋め立てる場合の最低の段のうちの或る埋立区画に廃棄物を投入して、その埋立が終わった前記埋立区画の埋立廃棄物の上に覆土および仮設遮水シートを敷設してこの埋立区画の埋立を完了させ、
2) ついで、前記の一段または最低の段にある別の埋立区画の埋立を前記1) と同様に完了させ、
3)ついで、前記1)または2)と同様な作業を前記段のうちの最後の埋立区画まで繰り返して、前記の一段または最低の段の埋立を完了させ、また
4)複数段にわたってさらに埋め立てる場合には、埋立が済んだ埋立区画の上に敷設されている前記仮設遮水シートを順次剥がしながら、前記1) ないし3) の手順と同様にして前記2段目以降の段から前記最上段までの埋立を完了させ、
5) 全ての埋立区画の埋立が完了した後の最上部の埋立廃棄物の上にキャピラリーバリヤーを設け、
そして前記凹陥部の遮水工が施された地盤上に設けられた集水管に、前記埋立中の埋立区画に投入された廃棄物と接触した雨水によって生じた浸出水および廃棄物が未だ埋め立てられていない埋立区画から流下する雨水をそれぞれ受け入れて、これらの浸出水および雨水を互いに隔離された状態で集排水設備に導いた後、この浸出水を水処理設備で処理して処理水とし、ついでこの処理水を天日蒸発または強制蒸発させるとともに、前記法面上で雨水を横方向に流下させるための導水勾配を有する排水路で前記仮設遮水シート上に受けた雨水、前記法面に沿って流下する雨水および前記集排水設備に導かれた雨水を最終処分場の外部に放流することを特徴としている。
【0005】
また、特許文献3に開示される難透水層の構築方法は、難透水層を構築する基盤面に細骨材とアスファルト乳剤とからなるアスファルトモルタルを吹き付けて難透水層を構築するものである。
【0006】
さらに、特許文献4に開示される法面の遮水構造の施工方法は、略水平の底面と、この底面から少なくとも勾配50%で斜め上方へ延在する吹き付けコンクリート処理された法面とを備えた凹所に対し、ポリオレフィン系の樹脂からなる遮水層と、該遮水層に積層される織布、不織布等からなる支持層と、該支持層に設けられて前記法面に固定される固定片とを備えてなる遮水シートを用いて法面の遮水構造を施工する方法であって、前記法面上部の略平坦な開口周縁部に固定した上で、前記遮水シートを法面に沿って敷き広げ、前記遮水シートの支持層に設けられた固定片をコンクリート釘等の固定金具で固定して法面の全長に渡って敷設し、これを法面の全体に渡って複数の遮水シートに対して繰り返し行い、かつ、隣接した遮水シート同士を溶着することを特徴とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2005-40729号公報
特許第4668465号公報
特開平10-46545号公報
特開2004-202379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示される二重遮水シートの施工方法は、第2遮水空間を設ける際に盛土や切土によって全周囲によって新たな壁面を形成する必要がある。また、第2遮水空間を設ける際に新たな盛土を設けるため、盛土の分だけ収容容積が減少する。また、盛土を形成する費用がかかる。さらに、全周囲にわたって新たな壁面を形成し、遮水体を設けるため、第2遮水空間を形成するまで時間がかかり、受け入れ停止期間が長くなる課題があった。
また、特許文献2に開示される廃棄物の埋立工法は、埋立空間の壁面が、予め段差を設ける処理と仕切堰堤を設けることにより形成されるため、自然の岩壁面や凹凸の多い面に直接遮水工を設けることができない課題があった。
また、特許文献3に開示される難透水層の構築方法は、岩壁面に遮水工を設ける際、遮水シートを敷設する前に、予めモルタル・コンクリート等を吹き付けて、岩壁面を処理する必要があるため、吹付け作業に費用と、時間がかかる課題があった。
さらに、特許文献4に開示される法面の遮水構造の施工方法は、法面が、特に勾配50%以上の急勾配である場合、吹き付けコンクリート処理が必要であるため、特許文献3の構築方法と同様に吹付け作業に費用と、時間がかかる課題があった。
【0009】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、凹凸の多い急斜面に対し直接遮水工を施工可能とすることにより、収容容積を減らさず、盛土、コンクリート吹付けなどの費用を減らし、工期を短縮できる遮水構造および遮水工法並びに処分場施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の遮水構造は、凹凸を有した壁面13を遮水する遮水構造であって、
前記壁面13を覆う不織布15と、
前記壁面13の少なくとも凹状部25において前記不織布15の上から重ねられる合成樹脂製のネット17と、
前記ネット17の上から打設されて前記不織布15を貫通して前記壁面13に沿って前記不織布15および前記ネット17を密着させて固定するアンカーボルト19と、
前記ネット17の表面に、熱溶着により接合されて前記ネット17および前記不織布15を覆う遮水シート21と、
を具備することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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