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公開番号2025087749
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2025029442,2022025059
出願日2025-02-26,2022-02-21
発明の名称推定装置、学習済みモデルの生成装置、教師データの生成装置、制御プログラム、推定方法、学習済みモデルの生成方法および教師データの生成方法
出願人広島県
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類G01N 25/18 20060101AFI20250603BHJP(測定;試験)
要約【課題】熱伝達係数の推定を容易にする。
【解決手段】推定装置(30)は、金型の金属部分と溶融体との界面に作用する圧力値を示す第1圧力データと、界面における第1熱伝達係数を示す第1熱伝達係数データと、が対応付けられた基礎データセットを教師データとして、第1圧力データと第1熱伝達係数データとの相関関係を機械学習された学習済みモデルに、界面に作用する圧力値を示す第2圧力データを入力し、第2圧力データに対応する第2熱伝達係数データを取得する第2推定部(35)を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第1圧力データと、前記界面における前記金属部分と前記溶融体との間の第1熱伝達係数を示す第1熱伝達係数データと、が対応付けられた基礎データセットを教師データとして、前記第1圧力データと前記第1熱伝達係数データとの相関関係を機械学習された学習済みモデルに、前記金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第2圧力データを入力し、前記第2圧力データに対応する第2熱伝達係数を示す第2熱伝達係数データを取得する第2推定部を備える、推定装置。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記第1熱伝達係数データを生成する生成部をさらに備え、
前記生成部は、
前記金型の少なくとも一部を、仮想的に複数の要素に分割した場合の、前記複数の要素のうち前記界面を含む対象要素について、温度測定部を含む第1要素の第1時点の温度データを用いて、前記温度測定部を含まない第2要素の前記第1時点の温度データを算出し、
得られた前記第1要素および前記第2要素の温度データと、前記対象要素ごとに設定する複数の前記第1熱伝達係数とを用いて、前記複数の要素のうち前記対象要素以外の第3要素について、前記第1時点から所定の時間経過後の第2時点の推定温度データを算出し、
前記第3要素のうち前記温度測定部を含む第4要素の、前記第2時点の温度データと、当該第4要素の前記推定温度データとの差分を示す評価関数の値が最小になる前記第1熱伝達係数を、前記第1熱伝達係数データの値として特定する、請求項1に記載の推定装置。
【請求項3】
金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第1圧力データと、前記界面における前記金属部分と前記溶融体との間の第1熱伝達係数を示す第1熱伝達係数データと、が対応付けられた基礎データセットを教師データとして、前記第1圧力データと前記第1熱伝達係数データとの相関関係を機械学習し、前記金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第2圧力データを入力として、前記第2圧力データに対応する第2熱伝達係数を示す第2熱伝達係数データを出力するための学習済みモデルを生成する第1推定部を備える、学習済みモデルの生成装置。
【請求項4】
金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第1圧力データと、前記界面における前記金属部分と前記溶融体との間の第1熱伝達係数を示す第1熱伝達係数データとを含み、前記第1圧力データと前記第1熱伝達係数データとの相関関係を機械学習するために用いられる教師データを生成する生成部を備える、教師データの生成装置。
【請求項5】
請求項1に記載の推定装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記第2推定部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
【請求項6】
請求項3に記載の学習済みモデルの生成装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記第1推定部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
【請求項7】
請求項4に記載の教師データの生成装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記生成部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
【請求項8】
金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第1圧力データと、前記界面における前記金属部分と前記溶融体との間の第1熱伝達係数を示す第1熱伝達係数データと、が対応付けられた基礎データセットを教師データとして、前記第1圧力データと前記第1熱伝達係数データとの相関関係を機械学習された学習済みモデルに、前記金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第2圧力データを入力し、前記第2圧力データに対応する第2熱伝達係数を示す第2熱伝達係数データを取得する第2推定ステップを含む、コンピュータが実行する推定方法。
【請求項9】
金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第1圧力データと、前記界面における前記金属部分と前記溶融体との間の第1熱伝達係数を示す第1熱伝達係数データと、が対応付けられた基礎データセットを教師データとして、前記第1圧力データと前記第1熱伝達係数データとの相関関係を機械学習し、前記金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第2圧力データを入力として、前記第2圧力データに対応する第2熱伝達係数を示す第2熱伝達係数データを出力するための学習済みモデルを生成する第1推定ステップを含む、コンピュータが実行する学習済みモデルの生成方法。
【請求項10】
金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第1圧力データと、前記界面における前記金属部分と前記溶融体との間の第1熱伝達係数を示す第1熱伝達係数データとを含み、前記第1圧力データと前記第1熱伝達係数データとの相関関係を機械学習するために用いられる教師データを生成する生成ステップを備える、コンピュータが実行する教師データの生成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金型成形のシミュレーションに用いられる推定装置、学習済みモデルの生成装置、教師データの生成装置、制御プログラム、推定方法、学習済みモデルの生成方法および教師データの生成方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、金型成形時の溶融体の流動状態および凝固挙動をシミュレートする方法が盛んに研究されている。溶融体の流動状態および凝固挙動は金型の金属部分および溶融体の各温度に影響されることから、このシミュレーション方法では、金属部分および溶融体の各温度分布(以下、「温度分布」と略記)を精度高く推定することが重要になる。
【0003】
温度分布の推定では、前提として、金属部分と溶融体との界面の熱伝達係数(Heat Transfer Coefficient:HTC)を推定する必要がある。熱伝達係数は、界面における熱の伝わり易さを表す値であり、金属部分と溶融体との接触状態によって変化する。ここで、金属部分と溶融体との接触状態は経時的に変化し、かつ接触箇所によっても状態が異なることから、熱伝達係数を推定するのは困難であった。
【0004】
この問題を解決すべく、様々な研究が進められている。例えは非特許文献1には、エアギャップの形成による熱伝達係数の低下が、鋳物の凝固解析において温度履歴、収縮巣予測パラメータ等に与える影響を調査した結果が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
大浦他、「熱収縮を考慮した凝固解析における熱伝達モデルと材料構成則の影響」、鋳造工学、日本鋳造工学会、2009年7月25日、第81巻、第7号、p.323-330
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1に開示された調査方法は、エアギャップ発生時のエアギャップ量に依存する熱伝達係数のモデルを解析することにより、熱伝達係数を推定する。したがって、この調査方法では、熱伝達係数を推定する前提としてエアギャップ量を測定する必要がある。しかしながら、エアギャップ量の測定は準備に手間が掛かるとともに、エアギャップ量の測定自体も困難である。そのため、非特許文献1に開示された調査方法を用いて熱伝達係数を推定するのは、必ずしも容易ではなかった。
【0007】
本発明の一態様は、前述の問題点に鑑みてなされたものであり、熱伝達係数の推定を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る推定装置は、金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第1圧力データと、前記界面における前記金属部分と前記溶融体との間の第1熱伝達係数を示す第1熱伝達係数データと、が対応付けられた基礎データセットを教師データとして、前記第1圧力データと前記第1熱伝達係数データとの相関関係を機械学習された学習済みモデルに、前記金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第2圧力データを入力し、前記第2圧力データに対応する第2熱伝達係数を示す第2熱伝達係数データを取得する第2推定部を備える。
【0009】
本発明の一態様に係る学習済みモデルの生成装置は、金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第1圧力データと、前記界面における前記金属部分と前記溶融体との間の第1熱伝達係数を示す第1熱伝達係数データと、が対応付けられた基礎データセットを教師データとして、前記第1圧力データと前記第1熱伝達係数データとの相関関係を機械学習し、前記金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第2圧力データを入力として、前記第2圧力データに対応する第2熱伝達係数を示す第2熱伝達係数データを出力するための学習済みモデルを生成する第1推定部を備える。
【0010】
本発明の一態様に係る教師データの生成装置は、金型の金属部分と、当該金属部分に取り囲まれた空間に充填された溶融体と、の界面に作用する圧力値を示す第1圧力データと、前記界面における前記金属部分と前記溶融体との間の第1熱伝達係数を示す第1熱伝達係数データとを含み、前記第1圧力データと前記第1熱伝達係数データとの相関関係を機械学習するために用いられる教師データを生成する生成部を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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