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公開番号2025087193
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201684
出願日2023-11-29
発明の名称消火薬剤
出願人日本ドライケミカル株式会社
代理人個人
主分類A62D 1/00 20060101AFI20250603BHJP(人命救助;消防)
要約【課題】分散性に優れた液体消火薬剤を提供する。
【解決手段】本発明の消火薬剤は、炭化水素系ノニオン界面活性剤及び炭化水素系両性界面活性剤を有効成分として含むことを特徴とする消火薬剤である。この消火薬剤に、さらに水溶性有機溶剤、例えばアルコール類を配合することができる。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭化水素系ノニオン界面活性剤及び炭化水素系両性界面活性剤を有効成分として含むことを特徴とする消火薬剤。
続きを表示(約 97 文字)【請求項2】
さらに水溶性有機溶剤が配合されている、請求項1に記載の消火薬剤。
【請求項3】
前記水溶性有機溶剤はアルコール類である、請求項2に記載の消火薬剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は消火薬剤に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
住宅火災、森林火災、工場火災、ビル火災などの火災消火には、水を使用した水消火を行うことが一般的である。しかしながら、油火災や金属火災などにおいては、水消火はかえって火災を拡大してしまう。
また、水消火は大量の水を必要とするので、水源の確保が重要課題となる。消火に要する水量を減少させるために、例えば合成界面活性剤を主成分とした合成界面活性剤泡消火薬剤を少量、水に添加することにより消火効率を上げることができる(例えば、特許文献1参照)。
消火器、スプリンクラー、パッケージ型消火設備などにおいて使用されている消火薬剤には、炭酸カリウムを主成分とする強化液消火薬剤や、リン酸アンモニウムを主成分とする浸潤剤などもある(例えば、特許文献2および特許文献3参照)が、消火対象物以外への付着が懸念される。
また、粉末消火薬剤を用いた場合には、粉末消火薬剤の飛散や消火対象物以外への付着が懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-254101公報
特開2006-130210公報
特開2012-24255公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらの液体系消火剤は耐火性や消火性には優れるものの、木材や紙への分散性や浸透能力が弱い傾向に有り、また消火時間が長いという問題があった。また、このような液体系消火剤は、消火中あるいは消火後において消火剤の成分が飛散して、消火対象物以外の建物における柱、壁、屋根などを構成する木材、紙、タイルなどに付着することがある。この成分が一旦付着すると、除去するのに大変な作業を伴うことがあり、場合によっては建物を廃棄せざるを得ないこともある。これらの問題は、消火剤の濡れ性を向上させることにより低減できると考えられる。濡れ性を向上させることにより、板や紙への浸透性が向上すると共に、浸透性の乏しい鉄板やプラスチックなどでは、表面に広く展開し、蒸発効率を向上させることができる。ここで濡れ性とは、水の表面張力を下げることで、板上や紙上等において液体が球体になることなく広く展開できる性質である。
【0005】
そこで本発明は、濡れ性に優れた消火薬剤を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明の消火薬剤は、炭化水素系ノニオン界面活性剤及び炭化水素系両性界面活性剤を有効成分として含むことを特徴とする消火薬剤である。
また、この消火薬剤に、さらに水溶性有機溶剤、例えばアルコール類を配合することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の消火薬剤は、優れた濡れ性を有することにより消火効果を上げることができる。
また、本発明の消火薬剤では、濡れ性が向上することにより蒸発効率が向上する。
さらにこの消火薬剤は、炭化水素系ノニオン界面活性剤及び炭化水素系両性界面活性剤を有効成分とすることによって、ふっ素系界面活性剤を不要とできるため、環境への負荷が少ない消火薬剤として、SDGs(Sustainable Development Goals)に貢献することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
炭化水素系ノニオン界面活性剤としては、本発明の消火薬剤の濡れ性を阻害しないものを用いる必要があり、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型、ポリオキシエチレンアルキルフェノール型、ポリオキシエチレンアルキルアミン型、ポリオキシエチレンアルキルアミド型、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル型、プロピレングリコール脂肪酸エステル型、プロピレングリコール脂肪酸ジポリオキシエチレンラノリンエーテル型、脂肪族アルカノールアマイド型、ポリオキシエチレンヒマシ油型、ポリオキシエチレン多価アルコール型、多価アルコール脂肪酸エステル型、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル型などが挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物が使用できる。
【0009】
炭化水素系両性界面活性剤としては、本発明の消火薬剤の濡れ性を阻害しないものを用いる必要があり、例えば、アラニン型、イミダゾリニウムベタイン型、アミノプロピルベタイン型、アミノジプロピオン型などが挙げられる。好ましくはイミダゾリニウムベタイン型などが挙げられる。
【0010】
水溶性有機溶剤としては、本発明の消火薬剤の濡れ性を阻害しないものを用いる必要があり、アセトン、リン酸エステル塩、オルトギ酸トリエチル、N,N・ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトン、n-プロピルアミン、ピリジン、トリエチルアミン、n-ブチルアミン、モルホリン、モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチルセロソルブ、エチルグリコール、エチルジグリコール、ブチルグリコール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、1,3ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、へキシレングリコール、ブチルジグリコール、ブトキシエタノール、エチルエーテル、ジメチルエーテル、t-ブタノール、ブタンジオール、n-オクタノール、グリセリン、マンニトール、ソルビトール、キシリトールやエタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコールなどが挙げられるが、好ましくは労働安全衛生法に抵触せず、凝固点降下の高いポリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリンなどが好ましい。なお、本願明細書においてアルコール類とは、低級アルコールと高級アルコール、第一アルコールと第二アルコールと第三アルコール、1価アルコールと2価アルコールと3価アルコールに分類されるアルコールの総称である。
(【0011】以降は省略されています)

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