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公開番号
2025084225
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-03
出願番号
2023197970
出願日
2023-11-22
発明の名称
検出装置及び検出方法
出願人
株式会社豊田中央研究所
代理人
弁理士法人YKI国際特許事務所
,
弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類
G01R
31/387 20190101AFI20250527BHJP(測定;試験)
要約
【課題】より正確なリチウムイオン二次電池のSOCを取得する。
【解決手段】本開示の検出装置は、リチウムイオン二次電池の状態を検出する検出装置であって、リチウムイオン二次電池に100kHz以上30MHz以下の範囲の交流電流を印加し、交流インピーダンスの実部及び/又は虚部を取得し、取得した交流インピーダンスの実部及び/又は虚部からSOCを推定する制御部、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
リチウムイオン二次電池の状態を検出する検出装置であって、
前記リチウムイオン二次電池に100kHz以上30MHz以下の範囲の交流電流を印加し、交流インピーダンスの実部及び/又は虚部を取得し、取得した交流インピーダンスの実部及び/又は虚部からSOCを推定する制御部、
を備えた検出装置。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記制御部は、交流インピーダンスの実部の少なくとも3点の周波数を用いるか、交流インピーダンスの虚部の少なくとも3点の周波数を用いて前記リチウムイオン二次電池のSOCを推定する、請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記制御部は、金属リチウム析出及び/又は前記リチウムイオン二次電池の容量劣化に関する影響を排除する演算を実施し、前記リチウムイオン二次電池のSOCを推定する、請求項1又は2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記制御部は、金属リチウム析出及び/又は前記リチウムイオン二次電池の容量劣化に関する感度がより低い周波数帯を用いて前記リチウムイオン二次電池のSOCを推定する、請求項1又は2に記載の検出装置。
【請求項5】
前記制御部は、金属リチウム析出及び/又は前記リチウムイオン二次電池の容量劣化による交流インピーダンスの変化を上限電圧及び/又は下限電圧で補正して前記リチウムイオン二次電池のSOCを推定する、請求項1又は2に記載の検出装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記リチウムイオン二次電池の正負極間の交流インピーダンスから前記リチウムイオン二次電池のSOCを推定する、請求項1又は2に記載の検出装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記リチウムイオン二次電池の正極の2点間及び/又は前記リチウムイオン二次電池の負極の2点間で計測した交流インピーダンスから前記リチウムイオン二次電池のSOCを推定する、請求項1又は2に記載の検出装置。
【請求項8】
前記制御部は、温度補正を行い前記リチウムイオン二次電池のSOCを推定する、請求項1又は2に記載の検出装置。
【請求項9】
リチウムイオン二次電池の状態を検出する検出方法であって、
前記リチウムイオン二次電池に100kHz以上30MHz以下の範囲の交流電流を印加し、交流インピーダンスの実部及び/又は虚部を取得し、取得した交流インピーダンスの実部及び/又は虚部からSOCを推定するステップ、
を含む検出方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書では検出装置、管理装置及び検出方法を開示する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、リチウム二次電池のState Of Charge(SOC)の推定方法としては、リチウムイオン二次電池に対して複数の充電率のそれぞれについて交流インピーダンス測定を行ったときの複数の周波数のうちの特定周波数における交流インピーダンスの虚数成分と充電率との相関を近似する直線の傾きの絶対値及び切片と、充電率の推定の対象となる第2リチウムイオン二次電池の電池容量とを記憶し、特定周波数をもつ交流電流を第2リチウムイオン二次電池に印加したときに第2リチウムイオン二次電池間に生じる交流電圧を測定し、印加された交流電流と測定された交流電圧とから交流インピーダンスを算出し、算出された交流インピーダンスの実数成分と虚数成分とを算出し、所定の演算によって、充電率を推定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この検出方法では、リチウムイオン二次電池に対して高精度の充電率の推定が可能となる、としている。また、SOC推定手法として、リチウムイオン二次電池の温度および内部抵抗値の対応関係を示す、特性の異なる複数の第1マップを用い、黒鉛のインターカレーションステージに基づいて特性の異なる複数の第1マップを切り替えて内部抵抗値を推定するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この推定手法では、SOCの推定精度を向上させ得る電池システムを提供することができるとしている。また、リチウムイオン二次電池の状態を検出する手法として、1kHzの交流インピーダンスの実部に対して表皮効果により10倍以上を示す周波数での交流インピーダンスの実部を取得し、取得した交流インピーダンスの実部を用いてリチウムイオン二次電池内部のリチウムの析出及び/又は異物金属の存在を検出するものが提案されている(例えば、特許文献3参照)。この検出方法では、リチウムの析出及び/又は異物金属の存在など、リチウムイオン二次電池の状態をより簡便な手法で検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-8597号公報
特開2017-116336号公報
特開2022-108602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1、2では、リチウムイオン二次電池の状態、例えば、リチウムの析出や容量劣化の影響があり、推定精度を更に高めることが求められていた。また、特許文献1、2では、電圧、インピーダンス共には内部抵抗の緩和を取り除くために休止中の計測でないと精度が出ないことがあった。例えば、電池電圧は、開回路電圧に加えて種々の応答の時定数の異なる内部抵抗の和となっており、抵抗の緩和時間は電池の劣化によって大きく変わるため精度を上げると計測に時間が掛かる問題があった。また、電池の内部抵抗の緩和挙動は黒鉛負極の結晶構造により異なるため、充放電下での計測値のみからの帰属も困難であった。特許文献3では、リチウムの析出や異物金属を検出できるが、充電率の推定については、十分検討されていなかった。
【0005】
本開示は、このような課題に鑑みなされたものであり、より正確なリチウムイオン二次電池のSOCを取得することができる新規な検出装置及び検出方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、リチウムイオン二次電池の抵抗緩和の影響が少ない高周波インピーダンスに着目することによって、SOCを推定することができることを見いだし、本明細書で開示する発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本明細書で開示する検出装置は、
リチウムイオン二次電池の状態を検出する検出装置であって、
前記リチウムイオン二次電池に100kHz以上30MHz以下の範囲の交流電流を印加し、交流インピーダンスの実部及び/又は虚部を取得し、取得した交流インピーダンスの実部及び/又は虚部からSOCを推定する制御部、
を備えたものである。
【0008】
本明細書で開示する検出方法は、
リチウムイオン二次電池の状態を検出する検出方法であって、
前記リチウムイオン二次電池に100kHz以上30MHz以下の範囲の交流電流を印加し、交流インピーダンスの実部及び/又は虚部を取得し、取得した交流インピーダンスの実部及び/又は虚部からSOCを推定するステップ、
を含むものである。
【発明の効果】
【0009】
本開示では、より正確なリチウムイオン二次電池のSOCを取得する新規な検出装置及び検出方法を提供することができる。本開示がこのような効果を奏する理由は、以下のように推察される。例えば、電池のSOCは、正極中と負極中のリチウムイオンの量により決まる。正極は導電材が主に電子伝導を担うのに対して、負極は活物質の黒鉛が電子伝導を担うことと、黒鉛負極の電子伝導物性がリチウムイオンの量により変わることから、黒鉛負極の電子抵抗や正負極材料のリチウム量の変化に伴う誘電緩和の変化の計測ができれば感度よくSOCの推定ができる。一方、従来電池のインピーダンス計測に用いられてきた1kHz以下の抵抗は、反応抵抗などの内部抵抗を含むため容量劣化の影響を大きく受けてSOCの推定には向かなかった。本開示では、10kHzの高周波領域、特に100kHz以上では種々の内部抵抗を含まない領域となり、負極の電子抵抗の変化が観測されるためより精度の高いSOCの推定が可能となるものと推察される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
電池管理システム10の一例を示す説明図。
3点周波数を用いたSOC推定処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
劣化における周波数とインピーダンス実部との関係図。
SOS、SOHの感度の低い周波数を用いたSOC推定処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
上下限電圧を基準に補正するSOC推定処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
SOC100%でSOH、SOSの変化を補正する一例の説明図。
センサの動作原理とパルスの模式図。
各SOCでの交流インピーダンスの実部のボード線図。
各SOCでの3点周波数のインピーダンス実部の測定結果。
各SOCでの交流インピーダンスの虚部の周波数特性。
電池作成例2の計測例8~10による各SOCでの正極の交流インピーダンスの虚部の周波数特性。
電池作成例3の計測例11~14による各SOCでの負極の交流インピーダンスの虚部の周波数特性。
電池作成例2の計測例8~10による各SOCでの正極の交流インピーダンスの実部の周波数特性。
電池作成例3の計測例11~14による各SOCでの負極の交流インピーダンスの実部の周波数特性。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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