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公開番号
2025082964
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2023196553
出願日
2023-11-20
発明の名称
包装紙および包装体
出願人
王子ホールディングス株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
D21H
27/10 20060101AFI20250523BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約
【課題】環境への負荷が低減され、手切れ性(開封性)に優れ、耐破包性およびミシン目保持性に優れると共に、ヒートシール性を有する包装紙、および該包装紙を用いてなる包装体を提供すること。
【解決手段】紙基材上にヒートシール層を有する包装紙であり、紙基材の坪量が40g/m
2
以下であり、包装紙中の紙基材の含有量が50質量%以上であり、包装紙の縦方向および横方向の引裂強さが、いずれも240mN以下であり、包装紙の突刺し強さが1.3N以上であり、かつ、紙基材を構成するパルプの長さ加重平均繊維長が0.92mm以下である、包装紙。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
紙基材上にヒートシール層を有する包装紙であり、
紙基材の坪量が40g/m
2
以下であり、
包装紙中の紙基材の含有量が50質量%以上であり、
包装紙の縦方向および横方向の引裂強さが、いずれも240mN以下であり、
包装紙の突刺し強さが1.3N以上であり、かつ、
紙基材を構成するパルプの長さ加重平均繊維長が0.92mm以下である、
包装紙。
続きを表示(約 440 文字)
【請求項2】
厚みが70μm以下である、請求項1に記載の包装紙。
【請求項3】
坪量が60g/m
2
以下である、請求項1または2に記載の包装紙。
【請求項4】
縦方向のフラクチャータフネスが0.18J/m以上である、請求項1または2に記載の包装紙。
【請求項5】
紙基材の原料パルプが広葉樹晒クラフトパルプを含有し、原料パルプ中の広葉樹晒クラフトパルプの含有量が85質量%以上である、請求項1または2に記載の包装紙。
【請求項6】
紙基材とヒートシール層とが、直接積層されてなる、請求項1または2に記載の包装紙。
【請求項7】
蓋材と、凹部を有する底材とを有し、
前記蓋材および前記底材のヒートシールにより、前記凹部に被収容物を収容して密封可能な包装体であって、
前記蓋材および前記底材が、請求項1または2に記載の包装紙からなる、
包装体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装紙および包装体に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、世界的にプラスチックごみ問題が深刻化しており、地球環境の改善のため、包装材料の脱プラスチック化および減プラスチック化が推進され、プラスチック包装を紙素材の包装に置き換える動きが盛んである。しかし、紙はプラスチック素材と比べて強度が弱く、破れやすいという課題がある。
特許文献1には、折り曲げに対する強度が高く、耐衝撃性に優れ、内容物を包装した後の流通時での衝撃などでも破れにくい強度を保持した密封容器用包装原紙を提供することを目的として、パルプを主成分とする密封容器用包装原紙であって、前記パルプの70質量%以上が針葉樹パルプであり、乾燥紙力増強剤と湿潤紙力増強剤とを含み、原紙の少なくとも一方の面にカルボキシメチルセルロースが塗布されていることを特徴とする、密封容器用包装原紙が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-67787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された包装原紙は、高強度であり、内容物は強固に保持できるものの、手切れ性(開封性)が不十分であり、内容物を取り出しにくいため、改善の余地があった。
本発明は、環境への負荷が低減され、手切れ性(開封性)に優れ、耐破包性およびミシン目保持性(ミシン目のタイ部が破れにくいこと)に優れると共に、ヒートシール性を有する包装紙、および該包装紙を用いてなる包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、ヒートシール層を有する包装紙において、紙基材の坪量を特定の値以下とし、紙基材の含有量を特定の値以上とするとともに、縦方向および横方向の引裂強さをいずれも特定の値以下とし、かつ、突刺し強さを特定の値以上とし、さらに、紙基材を構成するパルプの長さ加重平均繊維長を特定の値以下とすることにより、上記の課題が解決されることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の<1>~<7>に関する。
<1> 紙基材上にヒートシール層を有する包装紙であり、紙基材の坪量が40g/m
2
以下であり、包装紙中の紙基材の含有量が50質量%以上であり、包装紙の縦方向および横方向の引裂強さが、いずれも240mN以下であり、包装紙の突刺し強さが1.3N以上であり、かつ、紙基材を構成するパルプの長さ加重平均繊維長が0.92mm以下である、包装紙。
<2> 厚みが70μm以下である、<1>に記載の包装紙。
<3> 坪量が60g/m
2
以下である、<1>または<2>に記載の包装紙。
<4> 縦方向のフラクチャータフネスが0.18J/m以上である、<1>~<3>のいずれか1つに記載の包装紙。
<5> 紙基材の原料パルプが広葉樹晒クラフトパルプを含有し、原料パルプ中の広葉樹晒クラフトパルプの含有量が85質量%以上である、<1>~<4>のいずれか1つに記載の包装紙。
<6> 紙基材とヒートシール層とが、直接積層されてなる、<1>~<5>のいずれか1つに記載の包装紙。
<7> 蓋材と、凹部を有する底材とを有し、前記蓋材および前記底材のヒートシールにより、前記凹部に被収容物を収容して密封可能な包装体であって、前記蓋材および前記底材が、<1>~<6>のいずれか1つに記載の包装紙からなる、包装体。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、環境への負荷が低減され、手切れ性(開封性)に優れ、耐破包性およびミシン目保持性に優れると共に、ヒートシール性を有する包装紙、および該包装紙を用いてなる包装体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施形態で好適な包装体の製造における断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[包装紙]
本実施形態の包装紙は、紙基材上にヒートシール層を有する包装紙であり、紙基材の坪量が40g/m
2
以下であり、包装紙中の紙基材の含有量が50質量%以上であり、包装紙の縦方向および横方向の引裂強さが、いずれも240mN以下であり、包装紙の突刺し強さが1.3N以上であり、かつ、紙基材を構成するパルプの長さ加重平均繊維長が0.92mm以下である。
本実施形態の包装紙によれば、環境への負荷が低減され、手切れ性(開封性)に優れ、耐破包性およびミシン目保持性に優れると共に、ヒートシール性を有する包装紙が提供される。
上記の効果が得られる理由としては、包装紙中の紙基材の含有量が50質量%以上であることにより、包装紙におけるプラスチック素材の含有量が50質量%以下となり、環境負荷が低減される。また、紙基材の坪量が40g/m
2
以下、包装紙中の紙基材の含有量が50質量%以上、包装紙の縦方向および横方向の引裂強さが、いずれも240mN以下、包装紙の突刺し強さが1.3N以上であり、かつ、紙基材を構成するパルプの長さ加重平均繊維長が0.92mm以下であることにより、適度な柔軟性と機械強度を有し、手切れ性(開封性)、耐破包性およびミシン目保持性の向上を鼎立させることができたものと考えられる。
なお、上記の効果が得られる理由は、これに限定されるものではない。
また、本実施形態の包装紙によれば、紙基材を構成するパルプの長さ加重平均繊維長が0.92mm以下であることにより、紙基材のムラが抑制され、表面の均一性が向上した結果、従来のヒートシール層よりも少ない坪量でヒートシール層を形成可能であると考えられる。
以下、本発明について、さらに詳細に説明する。
【0009】
本明細書中、「X~Y」で表される数値範囲は、Xを下限値、Yを上限値として含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限および下限は任意に組み合わせることができる。また、本明細書において、特記しない限り、操作および物性等の測定は、室温(20~25℃)/相対湿度40~50%RHの条件で行う。また、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよびメタクリルの両方を含む総称である。
また、包装紙および紙基材の縦方向とは、紙基材における抄紙方向(MD)を意味し、また、横方向とは、抄紙方向と直交する方向(CD)を意味する。
【0010】
<紙基材>
本実施形態の包装紙は、紙基材にヒートシール層を有する。なお、紙基材は単層から形成されていてもよく、多層から形成されていてもよく、特に限定されない。
紙基材は、主としてパルプからなるシートであり、原料パルプ、填料、各種助剤等を含む紙料を抄紙して得られた原紙をそのまま、または、原紙の少なくとも一面上に、目止め層、インク受容層、耐水層、耐油層、水蒸気バリア層、ガスバリア層等の機能層を1層または2層以上形成したもの等を用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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