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公開番号
2025082893
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2023196424
出願日
2023-11-20
発明の名称
バグフィルタ装置及びそれを用いた粉末吸着材回収システム
出願人
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
,
みすず精工株式会社
代理人
ポレール弁理士法人
主分類
G21F
9/06 20060101AFI20250523BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】含水率が高い廃吸着材スラッジでもろ過速度が遅くならず高効率で脱水処理が可能となること。
【解決手段】粉末吸着材含有スラリーを貯留する貯留槽と、粉末吸着材含有スラリーが配管の途中に設置されている移送ポンプにより供給され、内部に設置されている複数のフィルタエレメントを粉末吸着材含有スラリーが通水してろ過するバグフィルタと、複数のフィルタエレメントを吸着材含有スラリーが通水してろ過することによりフィルタエレメントの表面に形成されたケークを空気逆洗により前記フィルタエレメントの表面から剥離するための空気を供給する空気圧縮機と、バグフィルタの下方に設置され空気圧縮機から供給された空気により剥離されたケークを回収するスラッジ回収容器と、フィルタエレメントの表面に形成されるケークの厚さが所定の厚み以下となるように移送ポンプにおける粉末吸着材含有スラリーの供給通水量を制御する制御装置とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
粉末吸着材含有スラリーを貯留する貯留槽と、該貯留槽からの前記粉末吸着材含有スラリーが配管の途中に設置されている移送ポンプにより供給され、内部に設置されている複数のフィルタエレメントを前記粉末吸着材含有スラリーが通水してろ過するバグフィルタと、複数の前記フィルタエレメントを前記粉末吸着材含有スラリーが通水してろ過することにより前記フィルタエレメントの表面に形成されたケークを、空気逆洗により前記フィルタエレメントの表面から剥離するための空気を供給する空気圧縮機と、前記バグフィルタの下方に設置され、前記空気圧縮機から供給された空気により剥離された前記ケークを回収するスラッジ回収容器と、前記フィルタエレメントの表面に形成される前記ケークの厚さが所定の厚み以下となるように、前記移送ポンプにおける前記粉末吸着材含有スラリーの供給通水量を制御する制御装置と、を備えていることを特徴とするバグフィルタ装置。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のバグフィルタ装置であって、
ケイ酸系吸着材が含まれる前記粉末吸着材含有スラリーを固液分離する場合は、前記ケークの厚さが下記(1)式により導かれるケーク厚以下となるように、前記制御装置で前記移送ポンプの供給通水量を制御するか、
または、活性炭系吸着材若しくは鉄酸化物系吸着材が含まれる前記粉末吸着材含有スラリーを固液分離する場合は、前記ケークの厚さが下記(2)式により導かれるケーク厚以下となるように、前記制御装置で前記移送ポンプの供給通水量を制御することを特徴とするバグフィルタ装置。
y1[mm]=-6.5lnX1-25・・・(1)
lnは自然対数を表す。
ここで、X1[ml/min/mm
2
]=a[ml]/b[min]/c[mm
2
](a:処理液量[ml]、b:処理時間[min]、c:ろ過面積[mm
2
]
y2[mm]=-5.9lnX2-9.1・・・(2)
lnは自然対数を表す。
ここで、X2[ml/min/mm
2
]=a[ml]/b[min]/c[mm
2
](a:処理液量[ml]、b:処理時間[min]、c:ろ過面積[mm
2
]
【請求項3】
請求項2に記載のバグフィルタ装置であって、
前記バグフィルタの内部に設置されている複数の前記フィルタエレメント間の間隔は、前記(1)式若しくは前記(2)式で求められた前記ケーク厚より大きいことを特徴とするバグフィルタ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のバグフィルタ装置であって、
前記貯留槽にはろ過助剤を供給するろ過助剤供給器が接続され、前記バグフィルタにはプレコート材を供給するプレコート材供給器が接続され、かつ、前記バグフィルタは、ゲート弁を介して前記スラッジ回収容器が接続されていることを特徴とするバグフィルタ装置。
【請求項5】
請求項4に記載のバグフィルタ装置であって、
前記ろ過助剤及び前記プレコート材として、繊維質のケイ酸塩鉱物を用いることを特徴とするバグフィルタ装置。
【請求項6】
粉末吸着材含有スラリーを貯留し、粉末吸着材により核種除去の吸着処理を行う貯留槽と、該貯留槽での吸着処理で発生する吸着材懸濁液が供給され、内部に設置されているクロスフローフィルタから水分を浸出させることにより前記吸着材懸濁液を濃縮する濃縮装置と、該濃縮装置で濃縮された濃縮水が供給され、前記濃縮水を上澄水とスラッジに沈降分離する沈降分離装置と、該沈降分離装置で沈降分離された前記スラッジをろ過処理するバグフィルタ装置と、を備え、
前記バグフィルタ装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のバグフィルタ装置であることを特徴とするバグフィルタ装置を用いた粉末吸着材回収システム。
【請求項7】
請求項6に記載のバグフィルタ装置を用いた粉末吸着材回収システムであって、
前記沈降分離装置には、凝集沈殿処理を行う凝集剤を供給する凝集剤供給装置と、水質調整試薬を供給する水質調整試薬供給装置とが、それぞれが接続されていることを特徴とするバグフィルタ装置を用いた粉末吸着材回収システム。
【請求項8】
請求項7に記載のバグフィルタ装置を用いた粉末吸着材回収システムであって、
前記沈降分離装置と前記バグフィルタ装置とを接続する配管の途中には、前記スラッジを含む廃液を移送する廃液移送ポンプが設置され、前記廃液移送ポンプは、前記バグフィルタ装置への前記廃液の通水量が制御装置で制御されていることを特徴とするバグフィルタ装置を用いた粉末吸着材回収システム。
【請求項9】
請求項6に記載のバグフィルタ装置を用いた粉末吸着材回収システムであって、
前記粉末吸着材は、チタン酸ナトリウム、結晶性シリコチタネート、添着活性炭、鉄酸化物のいずれか1つであることを特徴とするバグフィルタ装置を用いた粉末吸着材回収システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はバグフィルタ装置及びそれを用いた粉末吸着材回収システムに係り、特に、原子力発電所における汚染水処理により発生するスラッジを、バグフィルタを用いて処理するものに好適なバグフィルタ装置及びそれを用いた粉末吸着材回収システムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
原子力発電所における燃料デブリの取り出し作業期間中には、α放射能が多量に含まれたスラリー及び/又はスラッジ類の廃棄物が多量に発生することが想定されている。特に、粉末吸着材を使用した汚染水処理により、含水率が非常に高い廃吸着材スラッジが発生することが懸念されており、高効率で脱水処理が可能な設備が必要とされている。
【0003】
スラッジ脱水処理技術として、バグフィルタを用いた手法が考えられており、現在、上述した廃吸着材スラッジへの適用性について開発が進められている。
【0004】
ところで、原子力発電所における燃料デブリの取り出し作業期間中に発生する汚染水及び、その処理により発生する課題としては、以下が挙げられる。
(1)原子力発電所における燃料デブリの取り出し作業期間中に発生する汚染水は、一般的に、原子力サイトから発生する低放射能レベルの汚染水と性状が異なり、燃料デブリ由来のα各種が多量に存在しており、放射性濃度も高い。
(2)原子力発電所の汚染水処理により発生するスラッジは、発生量が非常に多く、含水率が非常に高いが、原子力発電所の構内の保管スペースが限られているため、高効率での脱水処理が必要である。
【0005】
このようなことから、スラッジの脱水処理として、フィルタを用いて粒子を分離するフィルトレーションによる脱水処理が行われている。
【0006】
なお、特許文献1には、洗濯廃液ろ過装置において、ろ過膜から剥離した活性炭を小ブロック化することで排出性の向上を図るために、処理容器内に中空円筒形状をなす複数のフィルタエレメントを立設し、処理容器内に洗濯廃液に粒状活性炭が添加された処理廃液を供給する処理廃液供給配管を連結すると共に、フィルタエレメントで処理された浄化水を排出する浄化水排出配管を連結し、また、この浄化水排出配管からフィルタエレメント内に剥離エアを供給して外面に付着した使用済の粒状活性炭を剥離する剥離エア供給源を連結して構成し、各フィルタエレメントの外周面に付着した粒状活性炭を複数の小ブロックに分割するフィンを設けた洗濯廃液ろ過装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2007-144311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記したフィルトレーションによる脱水処理は、粒径が微細化するほどろ過時の機器差圧が大きくなり、脱水処理が困難になることが知られている。脱水対象である廃吸着材スラッジは、数μmオーダーの微粒子が支配的であり、フィルタ表面に形成されるケーク厚が大きい状態では、ろ過速度が顕著に低下するという課題がある。
【0009】
以下に、廃吸着材スラッジをフィルトレーションにより脱水処理する場合の課題を記載する。
(A)ケーク厚が大きい状態では、水分の透過性が低く、ろ過速度が遅くなり処理時間が長時間必要となる。
(B)スラッジの収納容器とフィルタエレメントを一体化する装置構成では、デッドスペースが大きくなり、スラッジの充填率が低くなる。
(C)ろ過処理が進むに連れて形成されるケークは、フィルタエレメントの表面に固着するため、空気逆洗によるスラッジの払出しが難しくなる。
(D)長時間浸漬すると核種脱離が発生する粉末吸着材については、短時間のフィルトレーションで除去することが望ましいが、ろ過速度が速い状態を維持してろ過処理することは困難である。
【0010】
しかしながら、上記した特許文献1には、このような(A)-(D)の課題を解決するための解決策については、何も記載されていない。
(【0011】以降は省略されています)
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