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公開番号
2025082888
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2023196408
出願日
2023-11-20
発明の名称
透明性に優れた樹脂組成物およびその成形品
出願人
株式会社ヘミセルロース
代理人
弁理士法人プロテクトスタンス
主分類
C08L
25/04 20060101AFI20250523BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 樹脂の本来保有する透明性や、耐熱性、機械特性、成形加工性の特徴を維持しつつ、石油資源由来原料の使用比率を低減する樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 本実施形態は、透明性に優れた樹脂組成物である。この樹脂組成物は、スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂の少なくとも一種を含むベース樹脂と、単糖の水酸基水酸基に脂肪酸がエステル結合した糖誘導体と、を含む。そして、ベース樹脂は樹脂組成物中の含有率が80質量%超過97質量%以下であり、糖誘導体はその分子量が300g/mol以上2300g/mol以下である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
透明性に優れた樹脂組成物であって、
スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂の少なくとも一種を含むベース樹脂と、
糖の水酸基に脂肪酸がエステル結合した糖誘導体と、を含み、
前記ベース樹脂は、前記樹脂組成物中の含有率が80質量%超過97質量%以下であり、
前記糖誘導体は、その分子量が300g/mol以上2300g/mol以下である、透明性に優れた樹脂組成物。
続きを表示(約 260 文字)
【請求項2】
前記糖および/または前記脂肪酸がバイオマス由来である、請求項1に記載の透明性に優れた樹脂組成物。
【請求項3】
前記糖がキシロースである、請求項2に記載の透明性に優れた樹脂組成物。
【請求項4】
前記糖誘導体は、その分子量が600g/mol以上、1200g/mol以下である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の透明性に優れた樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の透明性に優れた樹脂組成物を含む成形品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は透明性に優れた樹脂組成物及びその樹脂組成物から成形された成形品に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来の透明性樹脂のバイオマス由来技術に関して、バイオマスナフサを経由するマスバランス方式による供給が始まっている。本技術は既存設備での生産が可能であり、品質が化石資源由来と同等であるなどのメリットはあるものの、供給面に不安があることからバイオマス混率拡大が難しい。そこで、バイオマス由来樹脂を添加剤として石油由来樹脂と混合することによって、機械物性、成形加工性を維持しつつ、バイオマス由来樹脂組成物を提供することも環境負荷低減の一手法として提案されている。
【0003】
その一例として、特許文献1には低環境負荷と耐衝撃性に優れるポリ乳酸を配合したスチレン系樹脂が開示されている。また、特許文献2には耐熱性、硬度などに優れる多糖誘導体を配合した樹脂組成物が開示され、特許文献3には光透過性と耐熱性、外観に優れるセルロース系多糖が配合されたスチレン系樹脂が開示されている。また、特許文献4には透明性や耐熱性に優れるバイオポリエステルを配合したスチレン系樹脂が開示され、特許文献5には環境負荷低減や金型汚れ低減に優れる植物油などのバイオマス由来可塑剤を配合したスチレン系樹脂が開示されている。
【0004】
また特許文献6には汎用のポリカーボネートにバイオマス由来樹脂であるポリ乳酸を混練したバイオポリカーボネートが開示され、特許文献7には従来のビスフェノールAを糖由来のイソソルビド変性化合物に置き換えたバイオポリカーボネートが開示されている。また、特許文献8には微生物を用いてメタクリル酸及び/またはそのエステルを製造する技術が開示されている。
【0005】
しかし、特許文献1及び特許文献2は、スチレン系樹脂に非相溶の樹脂を配合しており高い透明性を維持することは難しい。特許文献3は粉末のセルロースを大量に配合するので高い透明性は得られない。特許文献4はポリエステルの分解は避けられず高い透明性も得られない。特許文献5はゴム状粒子を含むものであり高い透明性をもつスチレン系樹脂を得ることは期待できない。また特許文献6は非相溶の樹脂を配合したものであるため、特許文献7はポリカーボネート樹脂にバイオマス成分を導入し併せて木粉を導入したものであり、それぞれ高い透明性は得られない。特許文献8は、微生物由来のアクリル樹脂原料成分を高純度で得ることが必要であるため難度が高くコストの高いものとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-86251号公報
特開2020-132790号公報
特開2021-165378号公報
特開2022-134223号公報
特開2023-25620号公報
特開2007-191577号公報
特開2012-92235号公報
国際公開2014/038216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらの課題を解決するべく、本発明者らはバイオマス成分として糖に着目し、鋭意研究を進め、糖を脂肪酸により修飾し、その誘導体の分子の大きさを制御することが、透明性やその他の特性を向上できることを見出したものである。
したがって、本発明は、樹脂の本来保有する透明性や、耐熱性、機械特性、成形加工性の特徴を維持しつつ、石油資源由来原料の使用比率を低減するという課題を解決する樹脂組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施形態は、透明性に優れた樹脂組成物である。この樹脂組成物は、(a)スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂の少なくとも一種を含むベース樹脂と、(b)糖の水酸基に脂肪酸がエステル結合した糖誘導体と、を含む。そしてベース樹脂は樹脂組成物中の含有率が80質量%超過97質量%以下であり、糖誘導体はその分子量が300g/mol以上2300g/mol以下である。
【0009】
糖誘導体の糖および/または脂肪酸がバイオマス由来であることが好ましい。
糖誘導体の糖がキシロースであることが好ましい。
糖誘導体は、その分子量が600g/mol以上1200g/mol以下であることが好ましい。
また本実施形態では、上述した透明性に優れた樹脂組成物を含む成形品を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の樹脂組成物は、石油資源由来原料の使用比率を低減しつつ、透明性や、耐熱性、機械特性、成形加工性の特徴を維持することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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