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公開番号2025082432
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023195744
出願日2023-11-17
発明の名称乗物用シート
出願人トヨタ紡織株式会社
代理人弁理士法人岡田国際特許事務所
主分類B60N 2/90 20180101AFI20250522BHJP(車両一般)
要約【課題】可動部材のスムーズな動きを確保しつつ、可動部材と固定部材間の隙間部をカバーすることにある。
【解決手段】樹脂製の可動部材30が、樹脂製の固定部材20に隣り合った状態で動けるように設けられていると共に、可動部材30と固定部材20間に、他部材が落ち込むような隙間部40が形成されている乗物用シートにおいて、隙間部40に落ち込んでシート下側に移動する他部材の移動経路41を想定して、固定部材20と可動部材30のいずれか一方に設けられた受止部位50を、他部材の移動経路41を横切るように配置しておくと共に、受止部位50は、可動部材30の移動を許容するように、一方とは異なる固定部材20と可動部材30のいずれか他方から離間している。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂製の可動部材が、樹脂製の固定部材に隣り合った状態で動けるように設けられていると共に、前記可動部材と前記固定部材間に、他部材が落ち込むような隙間部が形成されている乗物用シートにおいて、
前記隙間部に落ち込んでシート下側に移動する前記他部材の移動経路を想定して、前記可動部材と前記固定部材のいずれか一方に設けられた受止部位を、前記他部材の移動経路を横切るように配置しておくと共に、前記受止部位は、前記可動部材の移動を許容するように、前記一方とは異なる前記可動部材と前記固定部材のいずれか他方から離間している乗物用シート。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記可動部材に設けられた前記受止部位は、前記可動部材の動きに伴って前記隙間部に対して近づく方向及び離れる方向に移動するように構成されている請求項1に記載の乗物用シート。
【請求項3】
前記可動部材と前記固定部材は、座部となるシートクッションのシート幅方向外側に配置されていると共に、前記隙間部がシート幅方向に延びるように形成されており、
前記可動部材と前記固定部材のいずれか一方に設けられた前記受止部位と、前記一方とは異なる前記可動部材と前記固定部材のいずれか他方側に設けられた部材の一部又は全部とが、シート幅方向に延び且つシート前後方向において最も近接して配置されていると共に、
前記受止部位と前記部材の一部又は全部のシート前後方向における離間距離は、シート幅方向にわたって一定となるように設定されている請求項1又は2に記載の乗物用シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、隣り合う樹脂製の部材間に隙間部が形成されている乗物用シートに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
この種の乗物用シートでは、隣り合う部材間に、小物類(鍵や小銭)などの他部材が落ち込むおそれのある隙間部が形成されることがある。このような場合、隙間部をカバーするようにフェルトなどの別部材を配設するのであるが、別部材を用いることでコストアップになり、また別部材の配設作業を要することでシートの製造工程数が増加する。特にフェルトを後付けする場合、このフェルトの形がばらつかないように適切な形で配設しておく必要があり、この形状精度の確保に手間がかかる。このためこの種の技術では、別部材を用いることなく、隙間部をカバーできることが望ましい。
【0003】
例えば特許文献1の自動車用シートは、シートクッションと、このシートクッションの側面に配設される樹脂製のシールドとを備えている。またシートクッションには、その側面からシート幅方向外側に延びる軸部が、シールドの外側に突出するように設けられている。そして軸部の先端部に樹脂製のバーチカルハンドルが回転可能に取付けられることで、このバーチカルハンドルがシールドの外側に隣り合って配設されるようになる。上記した構成では、バーチカルハンドルを回転させるために、このバーチカルハンドルとシールド間に隙間部が形成されるのであるが、このとき隙間部から軸部が見えないように配慮すべきである。そこで上記した技術では、シールドに一体に設けられた庇状のリブによって軸部の上側を覆い、更にリブの先端をバーチカルハンドルに接触(干渉)させている。これにより、バーチカルハンドルとシールド間の隙間部から軸部が直接見え難くなり、シートの見栄えの確保に資する構成となる。
【0004】
また特許文献2には、樹脂製の蓋部と収容部とからなる物入れに関する技術が開示されている。この物入れでは、その蓋部と収容部(隣り合う部材)間に隙間部が形成されるわけではないが、収容部に生じた隙に物が落ち込まないように配慮されている。即ち、収容部は、その外縁部分が断面略逆U字形に形成され、上下に延びる内側壁及び外側壁と、両側壁間に渡された端壁とから構成されている。そして収容部の端壁に蓋部係合用の凹部が形成され、この凹部に設けられた係合孔(上下に開口する隙)の下側が物落ち防止片で閉塞されている。この物落ち防止片は、収容部の外側壁の一部を凹部に向けて内折りした板状部位である。そして物落ち防止片は、その凹部の閉塞状態を維持するために凹部の突起爪に係止され、さらに物落ち防止片の先端が内側壁に設けられたリブに接触している。上記した技術では、内側面と外側面とに渡された物落ち防止片によって、凹部の係合孔の下側をカバーすることで、この係合孔に対する物の落ち込みを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-055068号公報
特開2016-124445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで特許文献1の技術では、隙間部をカバーする点のみに着目し、シールドのリブをバーチカルハンドルに接触(干渉)させている。しかしこのような干渉設計では、バーチカルハンドル(可動部材)のスムーズな動きが、シールド(固定部材)に設けられたリブとの干渉で阻害されるおそれがある。また特許文献2の技術を適用する場合にも、物落ち防止片を可動部材と固定部材間に渡し、更にどこかに接触又は係合させる(干渉設計とする)必要があり、可動部材のスムーズな動きを確保し難い。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、可動部材のスムーズな動きを確保しつつ、可動部材と固定部材間の隙間部を極力カバーすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用シートでは、樹脂製の可動部材が樹脂製の固定部材に隣り合った状態で動けるように設けられていると共に、可動部材と固定部材間に、他部材が落ち込むような隙間部が形成されている。この種の構成では、可動部材のスムーズな動きを確保しつつ、可動部材と固定部材間の隙間部を極力カバーできることが望ましい。そこで本発明では、隙間部に落ち込んでシート下側に移動する他部材の移動経路を想定して、可動部材と固定部材のいずれか一方に設けられた受止部位を、他部材の移動経路を横切るように配置しておくと共に、受止部位は、可動部材の移動を許容するように、一方とは異なる可動部材と固定部材のいずれか他方から離間している。本発明では、可動部材と固定部材のいずれか一方に設けられた受止部位を、他部材の移動経路を横切るように配置して、隙間部を極力カバーするようにしている。そして受止部位は、一方とは異なる他方から離間、即ち、この他方に対して非干渉状態で配置されているため、可動部材のスムーズな動きを確保できるようになる。
【0008】
第2発明の乗物用シートは、第1発明の乗物用シートにおいて、可動部材に設けられた受止部位は、可動部材の動きに伴って隙間部に対して近づく方向及び離れる方向に移動するように構成されている。本発明では、受止部位を隙間部側に移動させることで、隙間部に入り込んだ他部材を隙間部側、即ち、シート外に導けるようになる。
【0009】
第3発明の乗物用シートでは、第1発明又は第2発明の乗物用シートにおいて、可動部材と固定部材は、座部となるシートクッションのシート幅方向外側に配置されていると共に、隙間部がシート幅方向に延びるように形成されている。そして可動部材と固定部材のいずれか一方に設けられた受止部位と、一方とは異なる可動部材と固定部材のいずれか他方側に設けられた部材の一部又は全部とが、シート幅方向に延び且つシート前後方向において最も近接して配置されている。そこで本発明の受止部位と部材の一部又は全部のシート前後方向における離間距離は、シート幅方向にわたって一定となるように設定されている。本発明では、近接配置された受止部位と部材(一部又は全部)間の離間距離をシート幅方向にわたって一定としている。これにより、可動部材と固定部材のいずれか一方に設けられた受止部位を、一方とは異なる他方側に対してより確実に非干渉状態で配置しておけるようになる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る第1発明によれば、可動部材のスムーズな動きを確保しつつ、可動部材と固定部材間の隙間部を極力カバーすることができる。また第2発明によれば、可動部材と固定部材間の隙間部をより適切にカバーすることができる。そして第3発明によれば、可動部材のスムーズな動きをより確実に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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