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公開番号2025081807
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023194815
出願日2023-11-16
発明の名称内燃機関の制御方法および制御装置
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 43/00 20060101AFI20250521BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】予混合圧縮着火燃焼モード運転中に燃料のオクタン価が変化した場合等の連続的なノックや失火の発生を回避する。
【解決手段】予混合圧縮着火燃焼モード中にはθPmaxを目標θPmaxに近付けるように可変圧縮比機構12による機械的圧縮比がフィードバック制御される。圧縮比が上限圧縮比に達した(時間t1)状態で、θPmaxから判定される失火が所定サイクル数以上連続した場合(時間t3)、HCCI許可フラグが0となり、予混合圧縮着火燃焼モードから火花点火燃焼モードに切り換えられる(時間t3,t4)。火花点火燃焼モードの運転中に燃料着火性の判定が行われ、判定が完了して着火性検知済みフラグが1となったら(時間t5)、予混合圧縮着火燃焼モードへ再び移行する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
機械的な圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を有し、火花点火燃焼モードと予混合圧縮着火燃焼モードとの切換が可能な内燃機関において、
予混合圧縮着火燃焼モードでの運転中にノックおよび失火の発生を監視し、
同一気筒において所定サイクル数連続してノックもしくは失火が発生したと判断したときに火花点火燃焼モードに切り換える、
内燃機関の制御方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
予混合気圧縮着火燃焼モードでの運転中に実際の燃焼状態を検出し、
この検出した燃焼状態が目標の燃焼状態に近付くように、予混合圧縮着火燃焼に関与する所定のパラメータをフィードバック制御し、
このフィードバック制御における上記パラメータの制御量が所定の上限もしくは下限に達していることを条件として、同一気筒において所定サイクル数連続してノックもしくは失火が発生したと判断したときに火花点火燃焼モードに切り換える、
請求項1に記載の内燃機関の制御方法。
【請求項3】
上記パラメータとして、上記可変圧縮比機構における圧縮比をフィードバック制御する、
請求項2に記載の内燃機関の制御方法。
【請求項4】
上記パラメータとして、各気筒の燃料噴射量をフィードバック制御する、
請求項2に記載の内燃機関の制御方法。
【請求項5】
ノックもしくは失火の発生に基づいて火花点火燃焼モードに切り換えた場合、
火花点火燃焼モードでの運転中に新たに燃料の着火性の検出を行い、
燃料の着火性が検出されるまで予混合圧縮着火燃焼モードへの切換を禁止する、
請求項1に記載の内燃機関の制御方法。
【請求項6】
ノックもしくは失火の発生に基づいて火花点火燃焼モードに切り換えた回数をカウントし、
この回数が所定の回数に達したら予混合圧縮着火燃焼モードへの切換を禁止する、
請求項1に記載の内燃機関の制御方法。
【請求項7】
予混合圧縮着火燃焼モードにおける実際の燃焼状態を示す検出パラメータとして最高筒内圧クランク角もしくは燃焼重心を求め、
この最高筒内圧クランク角もしくは燃焼重心が目標に近付くように、予混合圧縮着火燃焼に関与する所定のパラメータをフィードバック制御する、
請求項2に記載の制御方法。
【請求項8】
予混合圧縮着火燃焼モードでの運転中に最高筒内圧クランク角もしくは燃焼重心を求め、
この最高筒内圧クランク角もしくは燃焼重心を所定の進角側閾値および遅角側閾値と比較し、
進角側閾値よりも進角側にあればノック発生とみなし、遅角側閾値よりも遅角側にあれば失火発生とみなす、
請求項1に記載の制御方法。
【請求項9】
機械的な圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を有し、火花点火燃焼モードと予混合圧縮着火燃焼モードとの切換が可能な内燃機関と、
コントローラと、
を備え、
上記コントローラは、
予混合圧縮着火燃焼モードでの運転中にノックおよび失火の発生を監視し、
同一気筒において所定サイクル数連続してノックもしくは失火が発生したと判断したときに火花点火燃焼モードに切り換える、
内燃機関の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、機械的な圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を有し、火花点火燃焼モードと予混合圧縮着火燃焼モードとの切換が可能な内燃機関の制御方法および制御装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
例えばガソリン等を燃料として燃焼室内に形成された予混合気を圧縮着火により燃焼させる予混合圧縮着火内燃機関が従来から提案されている。一般に、このような内燃機関では、負荷や冷却水温等の種々の条件に応じて、点火プラグを用いた火花点火燃焼モードと、予混合気の圧縮着火を行う予混合圧縮着火燃焼モードと、の切換がなされる。
【0003】
特許文献1には、負荷ないし回転速度の増加に伴い予混合圧縮着火燃焼モードから火花点火燃焼モードへ切り換えることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-184606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
予混合圧縮着火燃焼は、例えば燃料の着火性が変化したときなどに、失火やノックが発生し、運転継続が困難となることがある。このような状況への対応は、上記特許文献1には記載がない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る内燃機関の制御方法は、機械的な圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を有し、火花点火燃焼モードと予混合圧縮着火燃焼モードとの切換が可能な内燃機関において、
予混合圧縮着火燃焼モードでの運転中にノックおよび失火の発生を監視し、
同一気筒において所定サイクル数連続してノックもしくは失火が発生したと判断したときに火花点火燃焼モードに切り換える。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、予混合圧縮着火燃焼モードでの運転中に、例えば燃料の着火性が給油により変化したなどによって失火やノックが連続的に発生したときに、強制的に火花点火燃焼モードに切り換えるので、運転継続が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
シリーズハイブリッド車両の構成説明図。
一実施例の内燃機関の構成説明図。
制御装置の要部を示す機能ブロック図。
予混合圧縮着火燃焼モードでの運転中に実行される圧縮比フィードバック制御の処理の流れを示すフローチャート。
予混合圧縮着火燃焼モードでの運転中に実行されるノック・失火監視制御の処理の流れを示すフローチャート。
失火により火花点火燃焼モードに切り換えられる場合の各部の挙動を示すタイムチャート。
ノックにより火花点火燃焼モードに切り換えられる場合の各部の挙動を示すタイムチャート。
複数回の火花点火燃焼モードへの切換により予混合圧縮着火燃焼モードが禁止される場合の各部の挙動を示すタイムチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明をシリーズハイブリッド車両における発電用の内燃機関に適用した一実施例を説明する。図1は、シリーズハイブリッド車両の構成を概略的に示している。シリーズハイブリッド車両は、主に発電機として動作する発電用モータジェネレータ1と、この発電用モータジェネレータ1を電力要求に応じて駆動する発電用内燃機関として用いられる内燃機関2と、主にモータとして動作して駆動輪3を駆動する走行用モータジェネレータ4と、発電した電力を一時的に蓄えるバッテリ5と、を備えて構成されている。内燃機関2が発電用モータジェネレータ1を駆動することによって得られた電力は、図示しないインバータ装置を介してバッテリ5に蓄えられる。走行用モータジェネレータ4は、バッテリ5の電力を用いて駆動制御される。走行用モータジェネレータ4の回生時の電力は、やはり図示しないインバータ装置を介してバッテリ5に蓄えられる。なお、図示例ではモータジェネレータ1と内燃機関2とがギア列を介して連動しているが、互いに直結された構成であってもよい。
【0010】
モータジェネレータ1,4の動作やバッテリ5の充放電および内燃機関2の運転は、コントローラ6によって制御される。コントローラ6は、モータジェネレータ1,4を制御するモータコントローラ7や内燃機関2を制御するエンジンコントローラ8、バッテリ5を管理するバッテリコントローラ9など、互いに通信可能なように接続された複数のコントローラによって構成されている。コントローラ6には、図示しないアクセルペダルの開度や車速等の情報が入力される。またバッテリコントローラ9は、バッテリ5の電圧・電流に基づいてバッテリ5のSOCを求める。SOCが所定の下限レベルまで低下したときには、エンジンコントローラ8を介して内燃機関2が始動され、発電が行われる。このようなシリーズハイブリッド車両の運転モードとしては、内燃機関2の燃焼運転を伴わずにバッテリ5の電力でもって走行するEVモードと、内燃機関2の燃焼運転による発電を行いながら走行を行うHEVモードと、がある。SOCが下限レベル以上であっても、車両の要求駆動力が比較的大きいときには、内燃機関2が駆動され、HEVモードでの走行となる。
(【0011】以降は省略されています)

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