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公開番号2025076190
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023187993
出願日2023-11-01
発明の名称電気式気動車
出願人東洋電機製造株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F02D 29/06 20060101AFI20250508BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】ディーゼルエンジンの制御に介入することなく、黒煙排出を抑制する。
【解決手段】電気式気動車1は、発電機14の発電電力PGを車両推進用電力PMM及び車内電源用電力PAPUに変換する電力変換装置15と、トルク指令T*、発電機回転数NG、推進用モータ回転数NMM及び車内電源用電力PAPUを入力し、エンジン回転数指令NEG *を求めてエンジン13へ出力し、推進用モータトルク指令TMM *を求めて電力変換装置15へ出力する統合制御装置12とを備え、統合制御装置12はトルク指令T*に基づき求めた発電電力指令PG1 *、発電機回転数NGに基づき求めたエンジン回転数NEG、及びエンジン回転数が少ないほど発電電力を制限するエンジン特性により、推進用モータトルク指令TMM *及びエンジン回転数指令NEG *を求め、電力変換装置15は推進用モータトルク指令TMM *に従い車両推進用電力PMMを生成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンを動力源とする発電機と、
前記発電機により得られた発電電力P

を、推進用モータを駆動する車両推進用電力P
MM
、及び車内電源用電力P
APU
に変換する電力変換装置と、
運転台からトルク指令T

を入力し、前記発電機から発電機回転数N

を入力し、前記電力変換装置から推進用モータ回転数N
MM
及び前記車内電源用電力P
APU
を入力し、エンジン回転数指令N
EG

を求めて前記エンジンへ出力し、推進用モータトルク指令T
MM

を求めて前記電力変換装置へ出力する統合制御装置と、を備え、
前記統合制御装置は、前記トルク指令T

に基づいて求めた発電電力指令P
G1

、前記発電機回転数N

に基づいて求めたエンジン回転数N
EG
、及びエンジン回転数と発電電力との関係を示しエンジン回転数が少ないほど発電電力を大きく制限するエンジン特性により、推進用モータトルク指令T
MM

及び前記エンジン回転数指令N
EG

を求め、
前記電力変換装置は、前記推進用モータトルク指令T
MM

に従って前記車両推進用電力P
MM
を生成する、電気式気動車。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記統合制御装置は、
前記トルク指令T

及び前記推進用モータ回転数N
MM
から、必要な車両推進用電力指令P
MM1

を求めるトルク出力変換部と、
前記車両推進用電力指令P
MM1

に前記車内電源用電力P
APU
を加算して前記発電電力指令P
G1

を求める加算部と、
前記発電機回転数N

を前記エンジン回転数N
EG
に換算する回転数換算部と、
前記エンジン特性を参照して、前記エンジン回転数N
EG
に対応する出力指令P
G2

を得る出力リミッタ部と、
前記出力指令P
G2

から前記車内電源用電力P
APU
を減算して車両推進用電力指令P
MM

を求める減算部と、
前記車両推進用電力指令P
MM

及び前記推進用モータ回転数N
MM
から、推進用モータトルク指令T
MM

を求める出力トルク変換部と、
前記エンジン特性の逆関数を参照し、前記発電電力指令P
G1

に対応するエンジン回転数指令N
EG1

を得るエンジン回転数指令演算部と、
を備える、請求項1に記載の電気式気動車。
【請求項3】
前記エンジン回転数指令N
EG1

及び前記エンジン回転数N
EG
を比較し、差分値が閾値を超えないように前記エンジン回転数指令N
EG1

を制限するエンジン回転数変化率制限部を備える、請求項2に記載の電気式気動車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気式気動車に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジンを動力源とする気動車において、液体式変速機を用いた液体式気動車に対して、発電機とモータ及び可変電圧可変周波数制御の採用により高効率な電気式気動車が実用化されている。電気式気動車は、液体式気動車と比べて、始動トルクの高さ、メンテナンスの容易さなどで利点がある。
【0003】
また、電気式気動車は、車両の速度の影響を受けることなく、ディーゼルエンジンの回転数を決めることができ、排出ガス及び燃料消費量の低減や、振動や騒音といった乗り心地などの観点から所望の回転数でディーゼルエンジンを回転させることが可能で、電気式気動車は液体式気動車と比べて、高効率な運転が可能である。
【0004】
一方で、電源にディーゼルエンジンを用いている場合、次のような問題がある。ディーゼルエンジンは気筒内への燃料の噴射量により出力制御を行う。大きなトルクを要求される条件では燃料の噴射量を増加させてトルクを上昇させる。しかしながら、回転数が低い状態で大量の燃料をシリンダー内に噴射した場合、ピストンスピードが遅いのでシリンダー内に流入する空気の慣性力が低いことと、排気タービンによって過給するディーゼルエンジンにあっては低い排気圧によってタービンが十分な回転数でないため低い過給圧であることにより、燃焼室内に十分な空気が吸気できない。そのため、燃焼室内の空燃比が低く、噴射した燃料の濃度の高い箇所が局所的に発生し、不完全燃焼となって燃え残り、燃え残ったスス(微粒子物質)が多く発生するため、黒煙が排出される。
【0005】
また、ディーゼルエンジンの回転数を上昇させようとした場合に、ディーゼルエンジンの出力と負荷が近い状態であったとき、ディーゼルエンジン自体の回転数上昇に与するトルクが多く得られないため、回転数上昇が緩やかとなり、空燃比の低い状態が長く続き、黒煙を排出する時間が長時間継続する。
【0006】
従来の液体式気動車の場合は、ディーゼルエンジンの回転数が車両速度及び変速比に依存するため、例えば乗車率が高く加速しづらい発進時は低回転かつ高トルクが要求されるので、空燃比が低い状態が長く続き、黒煙の発生しやすい状況が避けられなかった。
【0007】
一方で、先述したとおり電気式気動車のディーゼルエンジンの回転数は、消費される電力により決定できる。ディーゼルエンジンの特性から、最適なエンジン回転数で運転し、発電機から電力を取り出すことが可能である。
【0008】
そのため、電気式気動車のディーゼルエンジンは、力行運転時など大出力を得ようとする場合には、回転数を高くする。また、停車時や惰行運転時といった大出力が必要でない場合は、排出ガス及び燃料消費量の低減や、振動や騒音の削減といった乗り心地を良好に保つため、回転数を低くしておく。
【0009】
上記の理由から、停車時や惰行運転時から力行運転に遷移する場合などの消費される電力が急増したときは、ディーゼルエンジンの回転数を急激に増速する必要がある。しかし、ディーゼルエンジンを低回転から急激に増速させた場合、液体式気動車の発進時と同様に空燃比が低くなり、増速のために大量噴射された燃料が不完全燃焼を起こし、排出ガスが黒煙となる。
【0010】
そこで、ディーゼルエンジンの制御により、ディーゼルエンジンの増速時に排出される黒煙を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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