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公開番号2025073505
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2023184370
出願日2023-10-27
発明の名称燃料供給系統制御方法、及び、燃料供給系統制御システム
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類F02C 7/26 20060101AFI20250502BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】ガスタービン起動開始時に、燃料供給ラインを流れる燃料に生じるドレンが氷結することを防止する。
【解決手段】燃料供給ライン65は、加熱器67より下流側にあるバイパスライン70との合流部73より下流側に設けられた減圧弁74,75と、減圧弁74,75より下流側に設けられたストレーナ76とを有し、第1流路C1では燃料Fが加熱器67を介してガスタービンに供給される。第2流路C2では燃料Fがバイパスライン70を介してガスタービンに供給される。燃料供給系統制御方法の第1工程ではガスタービンの起動開始時に燃料の流路が第2流路C1になるように流路切替部72を制御し、第2工程では加熱器67に熱交換媒体Mの供給を開始し、第3工程では加熱器67の出口部における熱交換媒体Mの温度が予め設定された基準温度以上になった場合に、燃料Fの流路が第2流路C1から第1流路C2に切り替わるように流路切替部72を制御する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ガスタービンに燃料を供給するための燃料供給ラインと、
前記燃料供給ラインに設けられ、熱交換媒体との熱交換によって前記燃料を加熱するための少なくとも1つの加熱器と、
前記燃料供給ラインに対して前記少なくとも1つの加熱器をバイパスするように接続されるバイパスラインと、
前記燃料供給ラインを流れる前記燃料が前記少なくとも1つの加熱器を介して前記ガスタービンに供給される第1流路と、前記燃料供給ラインを流れる前記燃料が前記バイパスラインを介して前記ガスタービンに供給される第2流路とを切り替えるための流路切替部と、
を備える燃料供給系統を制御するための燃料供給系統制御方法であって、
前記ガスタービンの起動開始時に、前記燃料の流路が前記第2流路になるように前記流路切替部を制御する第1工程と、
前記少なくとも1つの加熱器に前記熱交換媒体の供給を開始する第2工程と、
前記少なくとも1つの加熱器の出口部における前記熱交換媒体の温度が、予め設定された基準温度以上になった場合に、前記燃料の流路が前記第2流路から前記第1流路に切り替わるように、前記流路切替部を制御する第3工程と、
を備え、
前記燃料供給ラインは、
前記少なくとも1つの加熱器より下流側にある前記バイパスラインとの合流部より下流側に設けられた減圧弁と、
前記減圧弁より下流側に設けられたストレーナと
を有する、燃料供給系統制御方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記基準温度は、前記第1流路において前記減圧弁と前記ストレーナとの間における前記燃料の温度がドレンの融点以上になるように設定される、請求項1に記載の燃料供給系統制御方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの加熱器は、前記熱交換媒体の流路に対して直列に配置された複数の加熱器を含み、
前記温度は、前記複数の加熱器のうち前記熱交換媒体の流れに対して最下流側に配置された加熱器の出口部に設置された温度センサによって検出される、請求項1又は2に記載の燃料供給系統制御方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの加熱器は、前記熱交換媒体の流路に対して直列に配置された複数の加熱器を含み、
前記複数の加熱器は、前記燃料が最初に通過する加熱器と、前記熱交換媒体が最初に通過する加熱器とが異なるように配置される、請求項1又は2に記載の燃料供給系統制御方法。
【請求項5】
前記流路切替機構は、前記燃料供給ラインに設置され、前記第1流路と前記第2流路とを切り替え可能な三方弁である、請求項1又は2に記載の燃料供給系統制御方法。
【請求項6】
前記熱交換媒体は、前記ガスタービンとともにコンバインドサイクルを構成する蒸気タービンから供給される水である、請求項1又は2に記載の燃料供給系統制御方法。
【請求項7】
ガスタービンに燃料を供給するための燃料供給ラインと、
前記燃料供給ラインに設けられ、熱交換媒体との熱交換によって前記燃料を加熱するための少なくとも1つの加熱器と、
前記燃料供給ラインに対して前記少なくとも1つの加熱器をバイパスするように接続されるバイパスラインと、
前記燃料供給ラインを流れる前記燃料が前記少なくとも1つの加熱器を介して前記ガスタービンに供給される第1流路と、前記燃料供給ラインを流れる前記燃料が前記バイパスラインを介して前記ガスタービンに供給される第2流路とを切り替えるための流路切替部と、
前記流路切替部を制御するための制御部と、
を備え、
前記燃料供給ラインは、
前記少なくとも1つの加熱器より下流側にある前記バイパスラインとの合流部より下流側に設けられた減圧弁と、
前記減圧弁より下流側に設けられたストレーナと
を有し、
前記制御部は、
前記ガスタービンの起動開始時に、前記燃料の流路が前記第2流路になるように前記流路切替部を制御し、
前記少なくとも1つの加熱器に前記熱交換媒体の供給を開始した後、前記少なくとも1つの加熱器の出口部における前記熱交換媒体の温度が、予め設定された基準温度以上になった場合に、前記燃料の流路が前記第2流路から前記第1流路に切り替わるように、前記流路切替部を制御する、燃料供給系統制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、燃料供給系統制御方法、及び、燃料供給系統制御システムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
燃料を燃焼用空気と混合燃焼することで生成された燃焼ガスを用いて、タービンを駆動可能なガスタービンが知られている。この種のガスタービンでは、燃料供給系統を構成する燃料供給ラインを介して燃焼供給が行われるが、例えばガスタービンの起動開始時では、燃料温度が比較的低くなるため、ガスタービンの燃焼状態が燃料温度による影響を受けることがある。このような燃料温度による影響を軽減するために、燃料を加熱するための加熱器が燃料供給ラインに設置されることがある。例えば特許文献1では、加熱器として外部熱源によるヒータを燃料供給ラインに設置することによって、ガスタービンに供給される燃料を加熱し、燃料に含まれるミストを除去する技術について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭61-087926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
燃料供給ラインを流れる燃料には、ドレンが生じることがある。ドレンは燃料とともに燃料供給ラインを流れるが、燃料供給ラインに設置された流量調整弁や圧力調整弁を通過する際に減圧されると、ドレンの温度が低下し、氷結することがある。氷結したドレンは、燃料に含まれる異物を捕集するために燃料供給ラインに設置されるストレーナを閉塞することで、ガスタービンへの燃料供給の妨げになるおそれがある。
【0005】
上述したように燃料供給ラインには、燃料を加熱するための加熱器が設置される場合があるが、特に、熱交換媒体との熱交換によって燃料を加熱可能な熱交換方式の加熱器では、熱交換効率を向上させるために、加熱対象となる燃料が微細な管内を流れる。このような管内は、ガスタービンの初回起動前や長期停止時には管内に残存する空気からのドレンが生じやすい。
【0006】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、ガスタービン起動開始時に、燃料供給ラインを流れる燃料に生じるドレンが氷結することを防止可能な燃料供給系統制御方法、及び、燃料供給系統制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態に係る燃料供給系統制御方法は、上記課題を解決するために、
ガスタービンに燃料を供給するための燃料供給ラインと、
前記燃料供給ラインに設けられ、熱交換媒体との熱交換によって前記燃料を加熱するための少なくとも1つの加熱器と、
前記燃料供給ラインに対して前記少なくとも1つの加熱器をバイパスするように接続されるバイパスラインと、
前記燃料供給ラインを流れる前記燃料が前記少なくとも1つの加熱器を介して前記ガスタービンに供給される第1流路と、前記燃料供給ラインを流れる前記燃料が前記バイパスラインを介して前記ガスタービンに供給される第2流路とを切り替えるための流路切替部と、
を備える燃料供給系統を制御するための燃料供給系統制御方法であって、
前記ガスタービンの起動開始時に、前記燃料の流路が前記第2流路になるように前記流路切替部を制御する第1工程と、
前記少なくとも1つの加熱器に前記熱交換媒体の供給を開始する第2工程と、
前記少なくとも1つの加熱器の出口部における前記熱交換媒体の温度が、予め設定された基準温度以上になった場合に、前記燃料の流路が前記第2流路から前記第1流路に切り替わるように、前記流路切替部を制御する第3工程と、
を備え、
前記燃料供給ラインは、
前記少なくとも1つの加熱器より下流側にある前記バイパスラインとの合流部より下流側に設けられた減圧弁と、
前記減圧弁より下流側に設けられたストレーナと
を有する。
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係る燃料供給系統制御システムは、上記課題を解決するために、
ガスタービンに燃料を供給するための燃料供給ラインと、
前記燃料供給ラインに設けられ、熱交換媒体との熱交換によって前記燃料を加熱するための少なくとも1つの加熱器と、
前記燃料供給ラインに対して前記少なくとも1つの加熱器をバイパスするように接続されるバイパスラインと、
前記燃料供給ラインを流れる前記燃料が前記少なくとも1つの加熱器を介して前記ガスタービンに供給される第1流路と、前記燃料供給ラインを流れる前記燃料が前記バイパスラインを介して前記ガスタービンに供給される第2流路とを切り替えるための流路切替部と、
前記流路切替部を制御するための制御部と、
を備え、
前記燃料供給ラインは、
前記少なくとも1つの加熱器より下流側にある前記バイパスラインとの合流部より下流側に設けられた減圧弁と、
前記減圧弁より下流側に設けられたストレーナと
を有し、
前記制御部は、
前記ガスタービンの起動開始時に、前記燃料の流路が前記第2流路になるように前記流路切替部を制御し、
前記少なくとも1つの加熱器に前記熱交換媒体の供給を開始した後、前記少なくとも1つの加熱器の出口部における前記熱交換媒体の温度が、予め設定された基準温度以上になった場合に、前記燃料の流路が前記第2流路から前記第1流路に切り替わるように、前記流路切替部を制御する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、ガスタービン起動開始時に、燃料供給ラインを流れる燃料に生じるドレンが氷結することを防止可能な燃料供給系統制御方法、及び、燃料供給系統制御システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
一実施形態に係るコンバインドサイクルプラントの概略構成図である。
図1の燃料供給系統の内部構成図である。
図2の制御装置のブロック構成図である。
図3の起動制御部による起動シーケンス制御の実行時におけるコンバインドサイクルプラント1の各構成における制御パラメータの推移を示すタイムチャートである。
図3の制御装置によって実施される制御方法を示すフローチャートである。
図5の各ステップに対応する説明図である。
図5の各ステップに対応する説明図である。
図5の各ステップに対応する説明図である。
図2の変形例である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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