TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025075631
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2023186934
出願日
2023-10-31
発明の名称
蒸気タービン及び発電プラント並びに蒸気タービンの運転方法
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F01D
17/00 20060101AFI20250508BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約
【課題】発電機の要求発電量を満たしつつ、ボイラの運転を安定化することを目的とする。
【解決手段】蒸気タービン111は、ボイラで生成された蒸気が供給され、供給された蒸気によって回転駆動することで発電機113を駆動する。蒸気タービン111は、内部を蒸気が流通する車室111aと、所定方向に延在する中心軸線C1を中心に回転可能に車室111aに対して取り付けられる回転軸111bと、回転軸111bの外周面に取り付けられる複数のブレードと、発電機113の発電量を変化させることができる角度変更部と、を備える。回転軸111bは、車室111aの内部を流通する蒸気がブレードと衝突することでブレードとともに回転する。ブレード同士の間には蒸気が通過する隙間が形成されている。発電機113の要求発電量がボイラの最低安定負荷以下の負荷に応じた要求発電量の場合に、角度変更部が隙間を変化させて発電機113の発電量を低減する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
ボイラで生成された蒸気が供給され、供給された蒸気によって回転駆動することで発電機を駆動する蒸気タービンであって、
外殻を為し、内部に蒸気が導入されるとともに内部を蒸気が流通する筐体と、
前記筐体の内部に収容され、所定方向に延在する中心軸線を中心に回転可能に前記筐体に対して取り付けられるとともに前記発電機に接続される回転軸と、
前記筐体の内部に収容され、前記回転軸の外周面に周方向に沿って所定の間隔で並ぶように取り付けられる複数のブレードと、
前記筐体の内部に導入される蒸気の量が一定の状態において、前記発電機の発電量を変化させることができる出力変化部と、を備え、
前記回転軸は、前記筐体の内部を流通する蒸気が前記ブレードと衝突することで前記ブレードとともに回転し、
周方向に隣接する前記ブレード同士の間には、前記筐体の内部を流通する蒸気が通過する隙間が形成されていて、
前記発電機の要求発電量が前記ボイラの最低安定負荷未満の負荷に応じた要求発電量の場合に、前記出力変化部が前記隙間を変化させて前記発電機の発電量を低減する蒸気タービン。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記出力変化部は、前記隙間の大きさが変化するように、前記所定方向と直交する面に対する前記ブレードの角度を変化させる角度変更部を有する請求項1に記載の蒸気タービン。
【請求項3】
前記出力変化部は、前記筐体と前記ブレードとの間に形成される隙間の大きさを変化させる隙間変更部を有する請求項1に記載の蒸気タービン。
【請求項4】
前記発電機の要求発電量が上がった場合に、前記出力変化部が前記発電機の発電量を増大する請求項1に記載の蒸気タービン。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の蒸気タービンと、
前記蒸気タービンへ供給する蒸気を生成するボイラと、
前記蒸気タービンの回転駆動力により発電を行う発電機と、を備える発電プラント。
【請求項6】
ボイラで生成された蒸気が供給され、供給された蒸気によって回転駆動することで発電機を駆動する蒸気タービンの運転方法であって、
前記蒸気タービンは、
外殻を為し、内部に蒸気が導入されるとともに内部を蒸気が流通する筐体と、
前記筐体の内部に収容され、所定方向に延在する中心軸線を中心に回転可能に前記筐体に対して取り付けられるとともに前記発電機に接続される回転軸と、
前記筐体の内部に収容され、前記回転軸の外周面に周方向に沿って所定の間隔で並ぶように取り付けられる複数のブレードと、
前記筐体の内部に導入される蒸気の量が一定の状態において、前記発電機の発電量を変化させることができる出力変化部と、を備え、
前記回転軸は、前記筐体の内部を流通する蒸気が前記ブレードと衝突することで前記ブレードとともに回転し、
周方向に隣接する前記ブレード同士の間には、前記筐体の内部を流通する蒸気が通過する隙間が形成されていて、
前記発電機の要求発電量が前記ボイラの最低安定負荷未満の負荷に応じた要求発電量の場合に、前記出力変化部が前記隙間を変化させては前記発電機の発電量を低減する工程を備える蒸気タービンの運転方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、蒸気タービン及び発電プラント並びに蒸気タービンの運転方法に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
発電用ボイラなどの大型のボイラは、中空形状をなして鉛直方向に設置される火炉を有し、この火炉壁に複数のバーナが火炉の周方向に沿って配設されている。また、大型のボイラは、火炉の鉛直方向上方に煙道が連結されており、この煙道に蒸気を生成するための熱交換器が配置されている。そして、バーナが火炉内に燃料と空気(酸化性ガス)との混合気を噴射することで火炎が形成され、燃焼ガスが生成されて煙道に流れる。燃焼ガスが流れる領域に熱交換器が設置され、熱交換器を構成する伝熱管内を流れる水や蒸気を加熱して過熱蒸気が生成される。このようなボイラとして、特許文献1に記載のボイラが知られている。
特許文献1に記載のボイラで生成された蒸気は、発電プラントが備えている蒸気タービンに供給されて蒸気タービンを回転させる。そして、蒸気タービンが発電機を回転駆動することで発電が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-65375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、再生エネルギーの利用の増加により、燃料を燃焼することで発電を行う発電プラント(火力発電プラント)は、日中の時間帯は発電機の発電量を下げる必要がある。
発電プラントの発電量を下げる方法として、一時的に発電プラントを停止させる方法も考えられる。しかしながら、この方法では、発電プラントの停止や再起動に要する時間や、プラント停止中はプラント保管操作が必要であることを考慮すると、効率が悪いという問題がある。
【0005】
また、発電プラントの発電量を下げる方法として、ボイラの負荷を下げる方法が考えられる。しかしながら、安定したボイラの運転を行うために、ボイラには最低安定負荷が設定されているため、発電プラントに対する要求発電量が、ボイラの最低安定負荷よりも低い負荷に対応する発電量である場合において、ボイラの最低安定負荷よりも低い負荷で運転することは推奨されていないため、要求発電量まで発電量を下げることができない場合がある。また、発電プラントでは、燃料代の安価な石炭が広く使用されており、石炭を微粉にするための微粉炭機が設置されている。その微粉炭機には、石炭を安定的に効率よく微粉にするために燃料供給量の下限値が設定されており、発電プラントの要求発電量まで発電量を下げることができない場合がある。
この課題を解決するために、石炭から重油,軽油,ガス等に燃料切替し、発電プラントの要求発電量まで発電量を下げる事も可能であるが、この場合、燃料コストが増加するという問題がある。
【0006】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、好適に発電機の要求発電量を満たすことができる蒸気タービン及び発電プラント並びに蒸気タービンの運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の蒸気タービン及び発電プラント並びに蒸気タービンの運転方法は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る蒸気タービンは、ボイラで生成された蒸気が供給され、供給された蒸気によって回転駆動することで発電機を駆動する蒸気タービンであって、外殻を為し、内部に蒸気が導入されるとともに内部を蒸気が流通する筐体と、前記筐体の内部に収容され、所定方向に延在する中心軸線を中心に回転可能に前記筐体に対して取り付けられるとともに前記発電機に接続される回転軸と、前記筐体の内部に収容され、前記回転軸の外周面に周方向に沿って所定の間隔で並ぶように取り付けられる複数のブレードと、前記筐体の内部に導入される蒸気の量が一定の状態において、前記発電機の発電量を変化させることができる出力変化部と、を備え、前記回転軸は、前記筐体の内部を流通する蒸気が前記ブレードと衝突することで前記ブレードとともに回転し、周方向に隣接する前記ブレード同士の間には、前記筐体の内部を流通する蒸気が通過する隙間が形成されていて、前記発電機の要求発電量が前記ボイラの最低安定負荷未満の負荷に応じた要求発電量の場合に、前記出力変化部が前記隙間を変化させて前記発電機の発電量を低減する。
【0008】
また、本開示の一態様に係る蒸気タービンの運転方法は、ボイラで生成された蒸気が供給され、供給された蒸気によって回転駆動することで発電機を駆動する蒸気タービンの運転方法であって、前記蒸気タービンは、外殻を為し、内部に蒸気が導入されるとともに内部を蒸気が流通する筐体と、前記筐体の内部に収容され、所定方向に延在する中心軸線を中心に回転可能に前記筐体に対して取り付けられるとともに前記発電機に接続される回転軸と、前記筐体の内部に収容され、前記回転軸の外周面に周方向に沿って所定の間隔で並ぶように取り付けられる複数のブレードと、前記筐体の内部に導入される蒸気の量が一定の状態において、前記発電機の発電量を変化させることができる出力変化部と、を備え、前記回転軸は、前記筐体の内部を流通する蒸気が前記ブレードと衝突することで前記ブレードとともに回転し、周方向に隣接する前記ブレード同士の間には、前記筐体の内部を流通する蒸気が通過する隙間が形成されていて、前記発電機の要求発電量が前記ボイラの最低安定負荷未満の負荷に応じた要求発電量の場合に、前記出力変化部が前記隙間を変化させて前記発電機の発電量を低減する工程を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、発電機の要求発電量を満たしつつ、ボイラの運転を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の実施形態に係る石炭焚きボイラを表す概略構成図である。
本開示の実施形態に係る石炭焚きボイラ(貫流ボイラ)における蒸気、復水、給水系統を表す概略図である。
本開示の実施形態に係る蒸気タービンを示す模式的な縦断面図である。
本開示の実施形態に係る蒸気タービンに設けられる動翼を示す模式的な斜視図である。
本開示の実施形態に係る発電プラントにおける発電機出力指令値と燃料・給水・空気指令値と動翼開度と発電機出力との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
発電システム
6日前
トヨタ自動車株式会社
車両
9日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関
2日前
スズキ株式会社
エンジン
26日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
12日前
ダイハツ工業株式会社
エンジン
10日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関
6日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の排気管
1か月前
トヨタ自動車株式会社
燃料供給装置
5日前
カワサキモータース株式会社
排気装置
24日前
フタバ産業株式会社
マフラ
26日前
株式会社アイシン
発電システム
24日前
フタバ産業株式会社
排気部品
20日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の異常診断装置
17日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の排気装置
1か月前
株式会社豊田自動織機
分散板
3日前
いすゞ自動車株式会社
車両
3日前
ヤンマーホールディングス株式会社
排気浄化装置
10日前
ヤンマーホールディングス株式会社
エンジン装置
1か月前
ヤンマーホールディングス株式会社
エンジン装置
1か月前
日本碍子株式会社
熱電変換デバイス
20日前
ヤンマーホールディングス株式会社
エンジン装置
1か月前
井関農機株式会社
ラジエータ
17日前
フタバ産業株式会社
内燃機関及び浄化装置
12日前
スズキ株式会社
内燃機関の排気浄化システムの凍結診断装置
3日前
三菱自動車工業株式会社
内燃機関
26日前
三菱重工業株式会社
タービン静翼及びタービン
1か月前
スズキ株式会社
触媒の劣化診断装置
6日前
カワサキモータース株式会社
消音装置
1か月前
株式会社SUBARU
バルブユニット
20日前
株式会社SUBARU
吸排気システム
20日前
株式会社豊田自動織機
制御装置および制御方法
6日前
個人
煤を連続して除去する燃料添加剤と煤を連続除去して燃費を改善する方法
2日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関用触媒冷却装置
26日前
ヴィンゲーデー リミテッド
排出ガス処理デバイス
26日前
続きを見る
他の特許を見る