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公開番号2025080120
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-23
出願番号2023193150
出願日2023-11-13
発明の名称真空蒸着方法および真空蒸着装置
出願人カナデビア株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C23C 14/24 20060101AFI20250516BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】均質の膜を基板に形成する。
【解決手段】真空蒸着方法は、蒸着材料に含まれる複数の成分における、蒸着に供されない非蒸着成分および蒸着に供される蒸着成分のうち、加熱して蒸発させた前記蒸着成分を基板に蒸着させる。真空蒸着方法は、蒸着材料を、非蒸着成分を蒸発させる温度範囲である第1温度域の温度により前記非蒸着成分が蒸発するまで加熱する第1加熱工程(S1)と、複数種の蒸着成分のそれぞれを蒸発させる温度のうち、最も高い最高温度を下限値として含み、かつ第1温度域より高い第2温度域の温度により、少なくとも、第1加熱工程(S1)の直後から最高温度で蒸発する蒸着成分による蒸着が完了するまで、蒸着成分を加熱する第2加熱工程(S2)と、を含んでいる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
蒸着材料に含まれる複数の成分における、蒸着に供されない非蒸着成分および蒸着に供される蒸着成分のうち、加熱して蒸発させた前記蒸着成分を基板に蒸着させる真空蒸着方法であって、
前記蒸着材料を、前記非蒸着成分を蒸発させる温度範囲である第1温度域の温度により前記非蒸着成分が蒸発するまで加熱する第1加熱工程と、
複数種の前記蒸着成分のそれぞれを蒸発させる温度のうち、最も高い最高温度を下限値として含み、かつ前記第1温度域より高い第2温度域の温度により、少なくとも、前記第1加熱工程の直後から前記第2温度域の温度で蒸発する前記蒸着成分による蒸着が完了するまで、前記蒸着成分を加熱する第2加熱工程と、を含んでいることを特徴とする真空蒸着方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第2加熱工程において蒸発した前記蒸着成分を前記基板に導く管路における圧力を調整する圧力調整工程と、
前記圧力調整工程において圧力が調整された前記管路内を流れる前記蒸着材料の流量を流量調整弁により調整する流量調整工程と、をさらに含んでいることを特徴とする請求項1に記載の真空蒸着方法。
【請求項3】
前記圧力が指定値となるように前記圧力を制御するとともに、前記流量調整弁を制御する制御工程をさらに含んでいることを特徴とする請求項2に記載の真空蒸着方法。
【請求項4】
前記圧力調整工程において、蒸発した前記蒸着成分を前記管路に設けられた貯留空間に貯留することを特徴とする請求項2または3に記載の真空蒸着方法。
【請求項5】
蒸着材料に含まれる複数の成分における、蒸着に供されない非蒸着成分および蒸着に供される蒸着成分のうち、加熱して蒸発させた前記蒸着成分を基板に蒸着させる真空蒸着装置であって、
前記蒸着材料を、前記非蒸着成分を蒸発させる温度範囲である第1温度域の温度により前記蒸着成分が蒸発するまで加熱するとともに、複数種の前記蒸着成分のそれぞれを蒸発させる温度のうち、最も高い最高温度を下限値として含み、かつ前記第1温度域より高い第2温度域の温度により、少なくとも、前記第1温度域の温度による加熱の終了の直後から前記第2温度域の温度で蒸発する前記蒸着成分による蒸着が完了するまで、前記蒸着成分を加熱するように加熱温度を制御する温度制御部を備えていることを特徴とする真空蒸着装置。
【請求項6】
加熱により蒸発した前記蒸着成分を前記基板に導く管路における圧力を調整する圧力調整部と、
前記圧力調整部により圧力が調整された前記管路内を流れる前記蒸着成分の流量を調整する流量調整弁と、をさらに備えていることを特徴とする請求項5に記載の真空蒸着装置。
【請求項7】
前記圧力が指定値となるように前記圧力を制御するとともに、前記流量調整弁を制御する制御部をさらに備えていることを特徴とする請求項6に記載の真空蒸着装置。
【請求項8】
前記圧力調整部は、蒸発した前記蒸着成分を貯留するように前記管路に設けられた貯留空間を有しており、
前記流量調整弁は、前記管路における前記貯留空間の下流側に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の真空蒸着装置。
【請求項9】
前記管路は、前記圧力調整部の下流側で合流する合流管路を有しており、
前記圧力調整部は、複数設けられており、前記合流管路のそれぞれの入口に接続されていることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の真空蒸着装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、真空蒸着方法および真空蒸着装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
蒸着材料を基板に蒸着する真空蒸着装置においては、蒸着材料を蒸発させる温度の管理が重要である。
【0003】
例えば、特許文献1には、蒸着材料に含まれている成分の種類によって蒸着材料の温度が選択されることが記載されている。一般に、蒸着材料が分子量の異なる高分子材料から成る複数種の成分を含む場合、分子量が小さい成分ほど蒸発する温度が低い。このため、分子量が小さい成分を比較的低温で蒸発させると、さらに温度を上げて分子量の大きい成分を蒸発させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-70853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような温度管理で蒸着を行うと、蒸着材料の温度が低いときに基板に形成された膜の質と、蒸着材料の温度が高いときに基板に形成された膜の質とが異なる可能性がある。
【0006】
本発明の一態様は、均質の膜を基板に形成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る真空蒸着方法は、蒸着材料に含まれる複数の成分における、蒸着に供されない非蒸着成分および蒸着に供される蒸着成分のうち、加熱して蒸発させた前記蒸着成分を基板に蒸着させる真空蒸着方法であって、前記蒸着材料を、前記非蒸着成分を蒸発させる温度範囲である第1温度域の温度により前記非蒸着成分が蒸発するまで加熱する第1加熱工程と、複数種の前記蒸着成分のそれぞれを蒸発させる温度のうち、最も高い最高温度を下限値として含み、かつ前記第1温度域より高い第2温度域の温度により、少なくとも、前記第1加熱工程の直後から前記第2温度域の温度で蒸発する前記蒸着成分による蒸着が完了するまで、前記蒸着成分を加熱する第2加熱工程と、を含んでいる。
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る真空蒸着装置は、蒸着材料に含まれる複数の成分における、蒸着に供されない非蒸着成分および蒸着に供される蒸着成分のうち、加熱して蒸発させた前記蒸着成分を基板に蒸着させる真空蒸着装置であって、前記蒸着材料を、前記非蒸着成分を蒸発させる温度範囲である第1温度域の温度により前記非蒸着成分が蒸発するまで加熱するとともに、複数種の前記蒸着成分のそれぞれを蒸発させる温度のうち、最も高い最高温度を下限値として含み、かつ前記第1温度域より高い第2温度域の温度により、少なくとも、前記第1温度域の温度による加熱の終了の直後から前記第2温度域の温度で蒸発する前記蒸着成分による蒸着が完了するまで、前記蒸着成分を加熱するように加熱温度を制御する温度制御部を備えている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、均質の膜を基板に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態1に係る真空蒸着装置の構成を示す図である。
上記真空蒸着装置による蒸着の処理手順を示すフローチャートである。
図2に示す処理手順における第1加熱処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
図2に示す処理手順における第2加熱処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
本発明の実施形態2に係る真空蒸着装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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