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公開番号
2025086114
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-06
出願番号
2023199941
出願日
2023-11-27
発明の名称
コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄、ならびに、コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄の熱処理品およびその製造方法
出願人
カナデビア株式会社
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
C22C
37/04 20060101AFI20250530BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】高価でなく表面から内部まで高強度であるCV黒鉛鋳鉄、CV黒鉛鋳鉄の熱処理品およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本CV黒鉛鋳鉄は、黒鉛、炭化物、および母地からなり、CV黒鉛鋳鉄の全量に対して、Cが3.50~3.90質量%、Siが1.50~2.00質量%、Mnが0.85~1.15質量%、Pが0.025質量%以下、Sが0.025質量%以下、Mgが0.006~0.013質量%、銅が1.65~1.85質量%、Niが0.60~0.80質量%、Moが0.45~1.00質量%、Vが0.20~0.40質量%、Crが0.20~0.40質量%、残部がFeおよび不可避不純物からなり、Cおよび1/3倍量のSiの合計で定義される炭素当量が4.00~4.50質量%である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
黒鉛、炭化物、および母地からなるコンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄であって、
前記コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄の全量に対して、炭素が3.50質量%以上3.90質量%以下、ケイ素が1.50質量%以上2.00質量%以下、マンガンが0.85質量%以上1.15質量%以下、リンが0.025質量%以下、イオウが0.025質量%以下、マグネシウムが0.006質量%以上0.013質量%以下、銅が1.65質量%以上1.85質量%以下、ニッケルが0.60質量%以上0.80質量%以下、
モリブデンが0.45質量%以上1.00質量%以下、バナジウムが0.20質量%以上0.40質量%以下、クロムが0.20質量%以上0.40質量%以下、残部が鉄および不可避不純物からなり、
炭素および1/3倍量のケイ素の合計で定義される炭素当量が4.00質量%以上4.50質量%以下である、コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記黒鉛の球状化率が20%以上70%以下である、請求項1に記載のコンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のコンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄の熱処理品であって、
前記熱処理品の任意に特定される断面において、前記断面全体に対して前記炭化物が占める面積率が4.5%以上8.0%以下である、コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄の熱処理品。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のコンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄の熱処理品であって、
前記熱処理品の任意に特定される断面において、前記母地に対して残留オーステナイト相が占める面積率が15%以下である、コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄の熱処理品。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載のコンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄の熱処理品であって、
ブリネル硬さが550HBW以上である、コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄の熱処理品。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載のコンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄のインゴットを準備し、
前記インゴットを、810℃以上830℃以下で加熱後水冷または油冷する焼入れ処理をし、
前記焼入れ処理された前記インゴットを、325℃以下で加熱後空冷または炉冷する焼戻し処理をすることを含む、コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄の熱処理品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄、ならびに、コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄の熱処理品およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特開2016-17208号公報(特許文献1)は、質量%で、C:3.0~3.9、Si:1.5~2.5、Mn:0.2~0.8、P:0.02以下、S:0.02以下、Mg:0.01~0.02以下、Cr:0.1~1.5、Al:0.05~1.0、不可避不純物および残部鉄(Fe)からなるCV黒鉛鋳鉄を基地部としてその表面に窒化層を有するプレス金型材を開示する。
【0003】
特開2006-104573号公報(特許文献2)は、ニッケルNi:5~15質量%、マンガンMn:0.05~5質量%、ケイ素Si:0.07~7質量%、炭素C:0.15~4質量%、残部が鉄Feおよび不可避不純物からなり、マルテンサイト変態完了温度(Mf点)が氷点下であるマルテンサイト鋳造材を開示する。
【0004】
特開2014-214343号公報(特許文献3)は、重量%で、C:1.8~2.5%、Si:1.0~2.0%、Mn:0.2~1.5%、Ni:2.0~4.0%、Mo:1.5~2.5%、Mg:0.01~0.1%、Cr:0~0.8%、およびAl:0~0.3%を含有し、基地の60%以上をマルテンサイト相で占める組織とする共に基地中に少なくとも球状黒鉛を分散させた組織としてある鋳鉄鋳物を開示する。
【0005】
特開2000-256776号公報(特許文献4)は、化学組成が、C:3.6~4.2%、Si:1.8~2.4%、Mn:0.5~0.7%、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Mg:0.004~0.015%を含有するCV黒鉛鋳鉄製の車両用ブレーキディスク材であって、さらにNi:1.0~3.0%およびMo:0.3~0.7%を含有させ、CrおよびCuの含有率を0.03%以下にしたうえ、所定の熱処理を行うことによってフェライト率が70%を超えるように基地組織をフェライト化した車両用ブレーキディスク材を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-17208号公報
特開2006-104573号公報
特開2014-214343号公報
特開2000-256776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示のプレス金型材は、その内部の基地部であるCV黒鉛鋳鉄の硬度が低いという問題がある。特許文献2に開示のマルテンサイト鋳造材は、高価なNiが5~15質量%と多量に添加されており、また基地のマルテンサイト変態のためにサブゼロ処理という複雑な熱処理が必要とされるため、高価であるという問題がある。特許文献3に開示の鋳鉄鋳物は、高強度であるが、高価なNiおよびMoがそれぞれ2.0~4.0重量%および1.5~2.5重量%と多量に添加されているため、高価であるという問題がある。また、特許文献4の開示の車両用ブレーキディスク材は、Cuの含有量が0.03%以下と低いため、焼入れをしても高硬度化が不十分であるという問題がある。
【0008】
本開示は、上記問題を解決して、高価でなく表面から内部まで高強度であるコンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄、コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄の熱処理品およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本開示は、ある態様に従えば、黒鉛、炭化物、および母地からなるコンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄であって、その全量に対して、炭素が3.50質量%以上3.90質量%以下、ケイ素が1.50質量%以上2.00質量%以下、マンガンが0.85質量%以上1.15質量%以下、リンが0.025質量%以下、イオウが0.025質量%以下、マグネシウムが0.006質量%以上0.013質量%以下、銅が1.65質量%以上1.85質量%以下、ニッケルが0.60質量%以上0.80質量%以下、モリブデンが0.45質量%以上1.00質量%以下、バナジウムが0.20質量%以上0.40質量%以下、クロムが0.20質量%以上0.40質量%以下、残部が鉄および不可避不純物からなり、炭素および1/3倍量のケイ素の合計で定義される炭素当量が4.00質量%以上4.50質量%以下である、コンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄である。
【0010】
(2)上記(1)に開示のコンパクテッドバーミキュラー黒鉛鋳鉄において、上記黒鉛の球状化率を20%以上70%以下とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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