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公開番号2025092076
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207716
出願日2023-12-08
発明の名称濾板ユニットおよびフィルタプレス装置
出願人カナデビア株式会社
代理人弁理士法人松阪国際特許事務所,個人,個人,個人
主分類B01D 25/12 20060101AFI20250612BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】ダイヤフラムシートの損傷を抑制する。
【解決手段】フィルタプレス装置に用いられる濾板ユニットは、第1濾板と、第2濾板と、ダイヤフラムシート3とを備える。第1濾板では、主面20aに第1凹部21と第1凹部21を囲む周縁部23とが設けられる。第2濾板では、第1濾板の第1凹部21と対向する第2凹部21と、第2凹部21を囲む周縁部23とが主面20bに設けられる。ダイヤフラムシート3は、第1濾板と第2濾板との間に配置される。各濾板において、凹部21の底面211と周縁部23との間が傾斜面212により接続される。ダイヤフラムシート3が、第1濾板における第1凹部21の底面211および傾斜面212に沿う可動部31と、第1濾板の周縁部23に固定される固定部33とを有する。第2濾板における第2凹部21の傾斜面212が凸部216を有することにより、ダイヤフラムシート3の損傷が抑制される。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
フィルタプレス装置に用いられる濾板ユニットであって、
主面に第1凹部と前記第1凹部を囲む周縁部とが設けられる第1濾板と、
前記第1濾板の前記第1凹部と対向する第2凹部と、前記第2凹部を囲む周縁部とが主面に設けられる第2濾板と、
前記第1濾板と前記第2濾板との間に配置されるダイヤフラムシートと、
を備え、
前記第1濾板において、前記第1凹部の底面と前記周縁部との間が傾斜面により接続され、
前記第2濾板において、前記第2凹部の底面と前記周縁部との間が傾斜面により接続され、
前記ダイヤフラムシートが、前記第1濾板における前記第1凹部の前記底面および前記傾斜面に沿う可動部と、前記第1濾板の前記周縁部に固定される固定部とを有し、
フィルタプレス装置において、前記第1濾板と前記第2濾板とが密着した密着状態が形成されることにより、前記ダイヤフラムシートと前記第2濾板の前記第2凹部との間に、スラリーが供給される濾過室が形成され、前記スラリーの圧搾の際に、前記ダイヤフラムシートと前記第1濾板の前記第1凹部との間に圧搾流体が供給されることにより、前記可動部が前記第2濾板側に向かって膨らむように変形し、
前記第2濾板における前記第2凹部の前記傾斜面が凸部を有する濾板ユニット。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載の濾板ユニットであって、
前記第2濾板の前記傾斜面において、前記凸部が全周に亘って設けられる濾板ユニット。
【請求項3】
請求項1に記載の濾板ユニットであって、
前記第2濾板の前記傾斜面と前記周縁部との境界の縁に垂直な断面において、前記傾斜面が、前記濾過室に向かって凸状となるように湾曲または屈曲することにより、前記凸部が設けられる濾板ユニット。
【請求項4】
請求項1に記載の濾板ユニットであって、
前記ダイヤフラムシートの前記可動部が、前記第1濾板における前記第1凹部の前記底面に対向する底部と、前記傾斜面に対向する傾斜部とを有し、
前記ダイヤフラムシートを前記第1濾板から取り外した状態において、前記ダイヤフラムシートの前記傾斜部の内面が凸部を有する濾板ユニット。
【請求項5】
請求項1に記載の濾板ユニットであって、
前記ダイヤフラムシートの前記可動部が、前記第1濾板における前記第1凹部の前記底面に対向する底部を有し、
前記底部において前記第2濾板側の表面に複数の突起部が設けられ、
前記密着状態において前記第1濾板の前記主面に垂直な方向に注目した場合に、前記底部の前記第1濾板側の表面を基準として、前記複数の突起部の高さをT2[mm]、前記固定部の前記第1濾板側の表面までの距離をL1[mm]とし、また、前記固定部の厚さをT1[mm]とし、前記固定部の前記第2濾板側の表面から前記第2濾板の前記第2凹部の前記底面までの距離をL2[mm]として、
10[mm]<T1+L1+L2-T2<40[mm]
が満たされる濾板ユニット。
【請求項6】
フィルタプレス装置に用いられる濾板ユニットであって、
主面に第1凹部と前記第1凹部を囲む周縁部とが設けられる第1濾板と、
前記第1濾板の前記第1凹部と対向する第2凹部と、前記第2凹部を囲む周縁部とが主面に設けられる第2濾板と、
前記第1濾板と前記第2濾板との間に配置されるダイヤフラムシートと、
を備え、
前記第1濾板において、前記第1凹部の底面から突出する第1ボス部が設けられ、前記第1ボス部の端面と前記第1凹部の前記底面との間がボス傾斜面により接続され、前記第1凹部の前記底面と前記周縁部との間が周縁傾斜面により接続され、
前記第2濾板において、前記第2凹部の底面から突出する第2ボス部が設けられ、前記第2ボス部の端面と前記第2凹部の前記底面との間がボス傾斜面により接続され、前記第2凹部の前記底面と前記周縁部との間が周縁傾斜面により接続され、
前記ダイヤフラムシートが、前記第1濾板における前記第1凹部の前記底面、前記周縁傾斜面および前記ボス傾斜面に沿う可動部と、前記第1濾板の前記周縁部に固定される固定部と、前記第1ボス部の前記端面に固定されるボス対向部とを有し、
フィルタプレス装置において、前記第1濾板と前記第2濾板とが密着した密着状態が形成されることにより、前記ダイヤフラムシートと前記第2濾板の前記第2凹部との間に、スラリーが供給される濾過室が形成され、前記スラリーの圧搾の際に、前記ダイヤフラムシートと前記第1濾板の前記第1凹部との間に圧搾流体が供給されることにより、前記可動部が前記第2濾板側に向かって膨らむように変形し、
前記第2濾板における前記ボス傾斜面が凸部を有する濾板ユニット。
【請求項7】
フィルタプレス装置に用いられる濾板ユニットであって、
主面に第1凹部と前記第1凹部を囲む周縁部とが設けられる第1濾板と、
前記第1濾板の前記第1凹部と対向する第2凹部と、前記第2凹部を囲む周縁部とが主面に設けられる第2濾板と、
前記第1濾板と前記第2濾板との間に配置されるダイヤフラムシートと、
を備え、
前記第1濾板において、前記第1凹部の底面と前記周縁部との間が傾斜面により接続され、
前記第2濾板において、前記第2凹部の底面と前記周縁部との間が傾斜面により接続され、
前記ダイヤフラムシートが、前記第1濾板における前記第1凹部の前記底面および前記傾斜面に沿う可動部と、前記第1濾板の前記周縁部に固定される固定部とを有し、
前記可動部が、前記第1濾板における前記第1凹部の前記底面に対向する底部と、前記傾斜面に対向する傾斜部とを有し、
フィルタプレス装置において、前記第1濾板と前記第2濾板とが密着した密着状態が形成されることにより、前記ダイヤフラムシートと前記第2濾板の前記第2凹部との間に、スラリーが供給される濾過室が形成され、前記スラリーの圧搾の際に、前記ダイヤフラムシートと前記第1濾板の前記第1凹部との間に圧搾流体が供給されることにより、前記可動部が前記第2濾板側に向かって膨らむように変形し、
前記ダイヤフラムシートを前記第1濾板から取り外した状態において、前記ダイヤフラムシートの前記傾斜部の内面が凸部を有する濾板ユニット。
【請求項8】
請求項7に記載の濾板ユニットであって、
前記ダイヤフラムシートの前記傾斜部の前記内面において、前記凸部が全周に亘って設けられる濾板ユニット。
【請求項9】
請求項7に記載の濾板ユニットであって、
前記ダイヤフラムシートの前記傾斜部と前記固定部との境界の縁に垂直な断面において、前記傾斜部の前記内面が、前記濾過室に向かって凸状となるように湾曲または屈曲することにより、前記凸部が設けられる濾板ユニット。
【請求項10】
請求項7に記載の濾板ユニットであって、
前記ダイヤフラムシートの前記傾斜部の外面が、前記凸部に対向する凹部を有する濾板ユニット。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、濾板ユニットおよびフィルタプレス装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、固液分離を行うために、加圧を伴う濾過(濾過・圧搾)を行うフィルタプレス装置が様々な分野で用いられている。フィルタプレス装置では、移動方向に配列された複数の濾板において、互いに隣接する2つの濾板の間に濾過室が形成される。各濾過室では、濾布を用いてスラリーの濾過が行われ、続いて、ダイヤフラムシートを用いてスラリーの圧搾が行われる。
【0003】
なお、特許文献1の図7では、原液供給板を取付けたフイルタープレートの縦断面図が示されており、芯板において原液供給路の周縁部に凹部が形成され、当該凹部に原液供給板がビスで止着される。当該原液供給板によりダイアフラムの一部が芯板に対して押しつけられ、当該一部が変形する。特許文献2では、剥離性の良い金属濾材をダイアフラムに直接張設したダイアフラム濾板が開示されている。特許文献2の図4では、金属濾材が設けられたダイアフラムのろ過床とシール面である周部との間の傾斜部の外面が湾曲した形状となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4192778号公報
特許第3738651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ダイヤフラムシートは、通常、ゴム等により形成されており、圧搾工程を繰り返すことにより、き裂が発生して進展する。このようなダイヤフラムシートの損傷が生じると、濾液が漏洩するため、ダイヤフラムシートの定期的な交換が必要となり、フィルタプレス装置の使用におけるランニングコストが増大する。したがって、ダイヤフラムシートの損傷を抑制する手法が求められている。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ダイヤフラムシートの損傷を抑制することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様1は、フィルタプレス装置に用いられる濾板ユニットであって、主面に第1凹部と前記第1凹部を囲む周縁部とが設けられる第1濾板と、前記第1濾板の前記第1凹部と対向する第2凹部と、前記第2凹部を囲む周縁部とが主面に設けられる第2濾板と、前記第1濾板と前記第2濾板との間に配置されるダイヤフラムシートとを備え、前記第1濾板において、前記第1凹部の底面と前記周縁部との間が傾斜面により接続され、前記第2濾板において、前記第2凹部の底面と前記周縁部との間が傾斜面により接続され、前記ダイヤフラムシートが、前記第1濾板における前記第1凹部の前記底面および前記傾斜面に沿う可動部と、前記第1濾板の前記周縁部に固定される固定部とを有し、フィルタプレス装置において、前記第1濾板と前記第2濾板とが密着した密着状態が形成されることにより、前記ダイヤフラムシートと前記第2濾板の前記第2凹部との間に、スラリーが供給される濾過室が形成され、前記スラリーの圧搾の際に、前記ダイヤフラムシートと前記第1濾板の前記第1凹部との間に圧搾流体が供給されることにより、前記可動部が前記第2濾板側に向かって膨らむように変形し、前記第2濾板における前記第2凹部の前記傾斜面が凸部を有する。
【0008】
本発明の態様2は、態様1の濾板ユニットであって、前記第2濾板の前記傾斜面において、前記凸部が全周に亘って設けられる。
【0009】
本発明の態様3は、態様1(態様1または2であってもよい。)の濾板ユニットであって、前記第2濾板の前記傾斜面と前記周縁部との境界の縁に垂直な断面において、前記傾斜面が、前記濾過室に向かって凸状となるように湾曲または屈曲することにより、前記凸部が設けられる。
【0010】
本発明の態様4は、態様1(態様1ないし3のいずれか1つであってもよい。)の濾板ユニットであって、前記ダイヤフラムシートの前記可動部が、前記第1濾板における前記第1凹部の前記底面に対向する底部と、前記傾斜面に対向する傾斜部とを有し、前記ダイヤフラムシートを前記第1濾板から取り外した状態において、前記ダイヤフラムシートの前記傾斜部の内面が凸部を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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