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公開番号2025103466
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023220879
出願日2023-12-27
発明の名称ガス化装置
出願人カナデビア株式会社
代理人弁理士法人松阪国際特許事務所,個人,個人,個人
主分類C10J 3/72 20060101AFI20250702BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】残存物の排出量を適切に調整する。
【解決手段】ガス化装置1は、中心軸J1を中心とする筒状であり、中心軸J1を中心として回転する回転筒状部11と、回転筒状部11が回転することにより回転筒状部11内の被処理物を攪拌する攪拌部15と、回転筒状部11を加熱することにより、攪拌部15により攪拌される被処理物を加熱し、被処理物から熱分解ガスを生成する加熱部12と、回転筒状部11内において攪拌部15と排出口112との間に設けられ、攪拌部15を通過した被処理物の残存物を回転筒状部11の排出口112へと誘導する残存物誘導部5とを備える。残存物誘導部5は、回転筒状部11の内周面に設けられる取付部と、取付部に対して着脱可能に取り付けられ、回転筒状部11が回転することにより、残存物を排出口112内へと誘導する誘導部材とを備える。誘導部材の交換等により、残存物の排出量を適切に調整することができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
被処理物をガス化するガス化装置であって、
中心軸を中心とする筒状であり、前記中心軸に平行な軸方向における一方側の端部に被処理物の供給口が設けられ、他方側の端部に排出口が設けられ、前記中心軸を中心として回転する回転筒状部と、
前記回転筒状部内に設けられ、前記回転筒状部が回転することにより前記回転筒状部内の前記被処理物を攪拌する攪拌部と、
前記回転筒状部を加熱することにより、前記攪拌部により攪拌される前記被処理物を加熱し、前記被処理物から熱分解ガスを生成する加熱部と、
前記回転筒状部内において前記攪拌部と前記排出口との間に設けられ、前記攪拌部を通過した前記被処理物の残存物を前記排出口へと誘導する残存物誘導部と、
を備え、
前記残存物誘導部が、
前記回転筒状部の内周面に設けられる取付部と、
前記取付部に対して着脱可能に取り付けられ、前記回転筒状部が回転することにより、前記残存物を前記排出口内へと誘導する誘導部材と、
を備えるガス化装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
請求項1に記載のガス化装置であって、
前記誘導部材を、形状が異なる他の誘導部材に交換することにより、前記排出口内への前記残存物の排出量が変更可能であるガス化装置。
【請求項3】
請求項1に記載のガス化装置であって、
前記取付部において前記軸方向にずれた複数の取付位置が設定されており、前記誘導部材を取り付ける取付位置を変更することにより、前記排出口内への前記残存物の排出量が変更可能であるガス化装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1つに記載のガス化装置であって、
前記残存物誘導部が、前記取付部に対して着脱可能に取り付けられる戻し部材をさらに備え、
前記戻し部材が、前記攪拌部と前記誘導部材との間に配置され、前記回転筒状部が回転することにより、前記戻し部材が、前記残存物の一部を前記攪拌部側へと戻すガス化装置。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれか1つに記載のガス化装置であって、
前記回転筒状部において、前記内周面の全周から前記中心軸に向かって広がる環状面が設けられ、前記環状面の内周縁により前記排出口が形成され、
前記誘導部材が、
前記取付部の位置における径方向、および、前記軸方向に沿って広がるリフト面を有する誘導本体と、
前記誘導本体の前記リフト面から突出し、前記径方向に沿って延びる案内板と、
を備え、
前記案内板において少なくとも前記径方向の内側の部位が、前記径方向の内側に向かうに従って前記排出口側に位置するように前記径方向に対して傾斜するガス化装置。
【請求項6】
請求項1ないし3のいずれか1つに記載のガス化装置であって、
前記回転筒状部において、前記内周面の全周から前記中心軸に向かって広がる環状面が設けられ、前記環状面の内周縁により前記排出口が形成され、
前記誘導部材が、前記取付部の位置における径方向、および、前記軸方向に沿って広がるリフト面を有する誘導本体を備え、
前記リフト面が、前記軸方向に沿って見た場合に、前記径方向に対して傾斜する傾斜部を有するガス化装置。
【請求項7】
請求項1ないし3のいずれか1つに記載のガス化装置であって、
前記回転筒状部の前記供給口に接続され、貯留部に貯留された前記被処理物を前記回転筒状部内に供給する被処理物供給部と、
前記回転筒状部内にて生成された前記熱分解ガスの前記貯留部への流入を検出する検出部と、
前記貯留部と前記加熱部に設けられる残存物燃焼部とを接続する、開閉可能な補助ラインと、
前記熱分解ガスの前記貯留部への流入が検出された場合に、前記補助ラインを開くことにより、前記熱分解ガスを前記貯留部から前記残存物燃焼部へと送る制御部と、
をさらに備え、
前記残存物燃焼部が、前記回転筒状部の前記排出口から排出される前記残存物を燃焼させるガス化装置。
【請求項8】
被処理物をガス化するガス化装置であって、
中心軸を中心とする筒状であり、前記中心軸に平行な軸方向における一方側の端部に被処理物の供給口が設けられ、他方側の端部に排出口が設けられ、前記中心軸を中心として回転する回転筒状部と、
前記回転筒状部の前記供給口に接続され、貯留部に貯留された前記被処理物を前記回転筒状部内に供給する被処理物供給部と、
前記回転筒状部内に設けられ、前記回転筒状部が回転することにより前記回転筒状部内の前記被処理物を攪拌する攪拌部と、
前記回転筒状部を加熱することにより、前記攪拌部により攪拌される前記被処理物を加熱し、前記被処理物から熱分解ガスを生成する加熱部と、
前記回転筒状部内にて生成された前記熱分解ガスの前記貯留部への流入を検出する検出部と、
前記貯留部と前記加熱部に設けられる残存物燃焼部とを接続する、開閉可能な補助ラインと、
前記熱分解ガスの前記貯留部への流入が検出された場合に、前記補助ラインを開くことにより、前記熱分解ガスを前記貯留部から前記残存物燃焼部へと送る制御部と、
を備え、
前記残存物燃焼部が、前記回転筒状部の前記排出口から排出される前記被処理物の残存物を燃焼させるガス化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス化装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、回転筒状部(ロータリーキルン)の内部において、バイオマス等の被処理物を加熱することにより、熱分解ガスおよびチャーを生成するガス化装置が用いられている。特許文献1のロータリーキルンでは、出口側端部における排出管との接続部に段差部が設けられた内筒において、内筒の直径方向へ延びるように掻き上げ板が取り付けられる。これにより、段差部の内底部側に滞留する熱分解残渣を掻き上げて排出管内に送り込むことが可能となる。特許文献2では、ロータリーキルンへの投入物を攪拌するリフターが開示されている。当該リフターは、長手方向に垂直な断面形状がT字形状であり、ロータリーキルンの内壁に固定される第1板部と、第1板部からロータリーキルンの内側に突出する第2板部とを有し、第1板部の第2板部を挟んだ両側に、ロータリーキルンの内壁から突き出すアンカーボルトを挿通させる貫通孔が形成される。特許文献3の装置では、回転筒状部の内部においてチャーの移動を制限する中間制限部と、中間制限部に接触または近接して配置されるリフト部とが設けられる。回転筒状部の回転に伴って、リフト部によりチャーが掻き上げられ、中間制限部を超えて移動することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-91161号公報
特許第6373635号公報
特開2021-42380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記ガス化装置において、一般廃棄物等の被処理物から熱分解ガスを生成する場合、被処理物が不燃物を含むため、回転筒状部の排出口近傍に、不燃物を含む多くの残存物が滞留しやすくなる。この場合、ガスの流路である空隙が狭くなり、回転筒状部における供給口と排出口との間の差圧が大きくなる。その結果、熱分解ガスが供給口を通過して被処理物の貯留部へと逆流する可能性がある。一方、残存物を回転筒状部の内部から積極的に排出することも考えられるが、過度な排出は、被処理物のガス化率(被処理物がガス化される割合)を低下させてしまう。また、廃棄物中の不燃物の割合や大きさ等には、地域差があるとともに、残存物の排出量の最適化には、ある程度の試行錯誤も必要となる。したがって、残存物の排出量を適切に調整することが可能な新規な手法が求められている。また、万一、熱分解ガスが貯留部へと逆流した場合でも、当該熱分解ガスを貯留部から適切に排出する手法も求められている。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、残存物の排出量を適切に調整することを目的としている。また、逆流した熱分解ガスを貯留部から適切に排出することも目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様1は、被処理物をガス化するガス化装置であって、中心軸を中心とする筒状であり、前記中心軸に平行な軸方向における一方側の端部に被処理物の供給口が設けられ、他方側の端部に排出口が設けられ、前記中心軸を中心として回転する回転筒状部と、前記回転筒状部内に設けられ、前記回転筒状部が回転することにより前記回転筒状部内の前記被処理物を攪拌する攪拌部と、前記回転筒状部を加熱することにより、前記攪拌部により攪拌される前記被処理物を加熱し、前記被処理物から熱分解ガスを生成する加熱部と、前記回転筒状部内において前記攪拌部と前記排出口との間に設けられ、前記攪拌部を通過した前記被処理物の残存物を前記排出口へと誘導する残存物誘導部とを備え、前記残存物誘導部が、前記回転筒状部の内周面に設けられる取付部と、前記取付部に対して着脱可能に取り付けられ、前記回転筒状部が回転することにより、前記残存物を前記排出口内へと誘導する誘導部材とを備える。
【0007】
本発明の態様2は、態様1のガス化装置であって、前記誘導部材を、形状が異なる他の誘導部材に交換することにより、前記排出口内への前記残存物の排出量が変更可能である。
【0008】
本発明の態様3は、態様1(態様1または2であってもよい。)のガス化装置であって、前記取付部において前記軸方向にずれた複数の取付位置が設定されており、前記誘導部材を取り付ける取付位置を変更することにより、前記排出口内への前記残存物の排出量が変更可能である。
【0009】
本発明の態様4は、態様1ないし3のいずれか1つのガス化装置であって、前記残存物誘導部が、前記取付部に対して着脱可能に取り付けられる戻し部材をさらに備え、前記戻し部材が、前記攪拌部と前記誘導部材との間に配置され、前記回転筒状部が回転することにより、前記戻し部材が、前記残存物の一部を前記攪拌部側へと戻す。
【0010】
本発明の態様5は、態様1ないし3のいずれか1つ(態様1ないし4のいずれか1つであってもよい。)のガス化装置であって、前記回転筒状部において、前記内周面の全周から前記中心軸に向かって広がる環状面が設けられ、前記環状面の内周縁により前記排出口が形成され、前記誘導部材が、前記取付部の位置における径方向、および、前記軸方向に沿って広がるリフト面を有する誘導本体と、前記誘導本体の前記リフト面から突出し、前記径方向に沿って延びる案内板とを備え、前記案内板において少なくとも前記径方向の内側の部位が、前記径方向の内側に向かうに従って前記排出口側に位置するように前記径方向に対して傾斜する。
(【0011】以降は省略されています)

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