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公開番号
2025089309
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-12
出願番号
2025028420,2023003178
出願日
2025-02-25,2016-07-22
発明の名称
船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物
出願人
シェブロン・オロナイト・テクノロジー・ビー.ブイ.
代理人
弁理士法人浅村特許事務所
主分類
C10M
133/16 20060101AFI20250605BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】潤滑油組成物を開示する。
【解決手段】本発明では、(a)主要量の潤滑粘度の油と、(b)1種以上の非ホウ酸化ポリアルケニルビススクシンイミド分散剤とを含む船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物であって、前記ポリアルケニル置換基が約(1500)から約(3000)の数平均分子量を有するポリアルケン基から誘導され、更に前記船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物が約(5)から約(150)の全塩基価(TBN)を有する、前記潤滑油組成物を開示する。更に、本発明では、(a)主要量の潤滑粘度の油と、(b)1種以上の環式カーボナート後処理ポリアルケニルビススクシンイミド分散剤とを含む船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物であって、前記船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物が約(5)から約(150)の全塩基価(TBN)を有する、前記潤滑油組成物を開示する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物であって、(a)主要量の潤滑粘度のグループIのベースストック油と、(b)前記船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物の全重量に基づいて、活性物質基準で、約1.5から約8.0重量%の量で存在する非ホウ酸化ポリアルケニルビススクシンイミド分散剤とを含み、前記ポリアルケニル置換基が約1500から約3000の数平均分子量を有するポリアルケン基から誘導され、更に前記船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物が約5から約30の全塩基価(TBN)を有する、前記潤滑油組成物。
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【請求項2】
前記数平均分子量が約1500から約2500である、請求項1に記載の船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物。
【請求項3】
前記ポリアルケン基がポリブテン基である、請求項1に記載の船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物。
【請求項4】
酸化防止剤、清浄剤、防錆剤、曇り除去剤、抗乳化剤、金属不活性化剤、摩擦調整剤、流動点降下剤、消泡剤、補助溶媒、腐食防止剤、染料、極圧剤及びそれらの混合物からなる群から選択される1種以上の船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物添加剤を更に含む、請求項1に記載の船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物。
【請求項5】
非ホウ酸化ポリアルケニルビススクシンイミド分散剤が、環式カーボナート後処理ポリアルケニルビススクシンイミド分散剤である、請求項1に記載の船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物。
【請求項6】
船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物であって、(a)主要量の潤滑粘度のグループIのベースストック油と、(b)前記船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物の全重量に基づいて、活性物質基準で、約1.0から約5.0重量%の量で存在する非ホウ酸化ポリアルケニルビススクシンイミド分散剤とを含み、前記ポリアルケニル置換基が約1500から約3000の数平均分子量を有するポリアルケン基から誘導され、更に前記船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物が約30超過の全塩基価(TBN)を有する、前記潤滑油組成物。
【請求項7】
前記数平均分子量が約1500から約2500である、請求項6に記載の船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物。
【請求項8】
前記ポリアルキレン基がポリブテン基である、請求項6に記載の船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物。
【請求項9】
酸化防止剤、清浄剤、防錆剤、曇り除去剤、抗乳化剤、金属不活性化剤、摩擦調整剤、流動点降下剤、消泡剤、補助溶媒、腐食防止剤、染料、極圧剤及びそれらの混合物からなる群から選択される1種以上の船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物添加剤を更に含む、請求項6に記載の船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物。
【請求項10】
前記非ホウ酸化ポリアルケニルビススクシンイミド分散剤が、環式カーボナート後処理ポリアルケニルビススクシンイミド分散剤である、請求項6に記載の船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.
技術分野
本発明は、概して、船舶用ディーゼルシリンダー潤滑油組成物に関し、特に、船舶用2ストローククロスヘッドディーゼルシリンダーエンジンを潤滑するための潤滑油組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
2.
関連技術の説明
それ程遠くはない過去に、急激に高騰するエネルギーコスト、特に原油及び液体石油を蒸留する際に生じるコストが、海洋船舶の所有者及び運航者等の輸送燃料のユーザーにとって大きな負担となってきた。それに対応して、それらのユーザーは、蒸気タービン推進ユニットから遠ざかり、燃料効率がより高い大型船舶用ディーゼルエンジンを支持して、それらの運航の舵を取ってきた。ディーゼルエンジンは、一般的に、低速、中速、又は高速エンジンに分類することができ、低速の種類のものは、最大のディープシャフトの船舶及び特定の他の産業用途に使用される。
【0003】
低速ディーゼルエンジンは、大きさ及び操作方法の点で独特である。当該エンジンそれ自体は大規模であり、より大きなユニットでは、重量は200トン近くあり、そして長さは10フィート及び高さは45フィートを超えることがある。これらのエンジンの出力は、100,000ブレーキ馬力にも達することがあり、エンジン回転数は1分当り60から約200回転となる。それらは、典型的に、クロスヘッド設計であり、そして2ストロークサイクルで動作する。これらのエンジンは典型的に、残渣燃料で動作するが、残渣を殆ど含有しないか又は全く含有しない留出燃料でも動作することができるものもある。
【0004】
一方、中速エンジンは、典型的に、約250から約1100rpmの範囲で動作し、そして4ストローク又は2ストロークサイクルのいずれかで動作することができる。これらのエンジンは、トランクピストン設計であり又は時にはクロスヘッド設計の場合がある。それらは、典型的に、低速ディーゼルエンジンと全く同様に、残渣燃料で動作するが、残渣を殆ど含有しないか又は全く含有しない留出燃料で動作することができるものもある。更に、これらのエンジンは、深海船舶の推進、補助的な用途又はその両方に使用することもまた可能である。
【0005】
低速及び中速のディーゼルエンジンは、発電所の運転においても広く使用される。2ストロークサイクルで動作する低速又は中速のディーゼルエンジンは、典型的に、クロスヘッド構造の直結及び直接反転エンジンであり、それは、クランクケースからパワーシリンダーを分離する1つ以上のスタッフィングボックス及びダイアフラムを備えており、これにより、燃焼生成物がクランクケースに入ってクランクケース油と混合すること、を防止する。クランクケースを燃焼ゾーンから高度に完全に分離することにより、当業者は、燃焼室とクランクケースを異なる潤滑油を用いて潤滑するようになった。
【0006】
船舶用途及び重い据置式の用途で使用されるクロスヘッドタイプの大型ディーゼルエンジンでは、シリンダーは、他のエンジン構成要素とは別個に潤滑される。シリンダーは、シリンダーライナーの周りに配置された潤滑装置を用いて各シリンダーのクイルに、シリンダー油が別々に注入されて、全損基準で潤滑される。油は、ポンプを用いて潤滑装置に分配され、現時のエンジン設計では、油の無駄を低減するために油を直接リングに塗布するように動かされる。
【0007】
これらのエンジンに関連した1つの問題は、エンジンの製造者が、通常、それらを、低硫黄及び低アスファルテン含量の品質の良い高留出燃料から、一般的に高硫黄及びより高アスファルテン含量の船舶用残渣燃料等のより品質の劣った中間又は重質燃料までの範囲の、多様なディーゼル燃料を使用するように設計することである。
【0008】
これらのエンジンで遭遇する高い応力及び船舶用残渣燃料の使用によって、油が短時間しか、熱及び他の応力に曝されないとしても、高い清浄性、中和能力及び酸化に起因する粘度増加に対するより良好な安定性を有する潤滑剤が必要になる。これらのディーゼルエンジンにおいて通常使用される残渣燃料は、典型的に、有意な量の硫黄を含有し、それは、燃焼行程において、水と結合して硫酸を形成するので、それが存在すると、腐食摩耗が引き起こされる。特に、船舶用の2ストロークエンジンでは、シリンダーライナー及びピストンリング周りの領域は、酸によって腐食され、且つ摩耗される可能性がある。従って、ディーゼルエンジン潤滑油が、このような腐食及び摩耗へ対抗する能力を備えることが重要である。
【0009】
従って、船舶用ディーゼルシリンダー潤滑剤の主要な機能のひとつは、低速2ストローククロスヘッドディーゼルエンジンで燃焼した高硫黄燃料油の硫黄に起因する酸性成分を中和することである。この中和は、金属清浄剤等の塩基性種を船舶用ディーゼルシリンダー潤滑剤に含ませることによって達成される。不運にも、船舶用ディーゼルシリンダー潤滑剤の塩基度は、(潤滑剤がエンジン中で受ける熱及び酸化応力に起因する)船舶用ディーゼルシリンダー潤滑剤の酸化によって減少する可能性があり、これによって、潤滑剤の中和能力は低下する。従って、酸化安定性は、船舶用シリンダー潤滑剤の重要な性能面のひとつである。船舶用ディーゼルシリンダー潤滑剤が、エンジン動作の間、潤滑剤に存在することが一般的に知られている摩耗金属等の酸化触媒を含有する場合、酸化は促進される可能性がある。
【0010】
典型的には、船舶用ディーゼルエンジンで使用するための船舶用シリンダー潤滑剤は、100℃で9.3から26.1センチストーク(cSt)の範囲の粘度を有する。このような潤滑剤を配合するために、ブライトストックを低粘度の油、例えば100℃で4から6cStの粘度を有する油と混合することができる。しかし、ブライトストックの供給量は減少しているので、船舶用シリンダー潤滑剤の粘度を製造者が推奨する100℃で16.5から25cStの範囲に上げるためにブライトストックを使用することはできない。加えて、Hart’s Lubricant World、1997年9月、27~28頁(参照:欧州特許第1967571号)には、「船舶用エンジンの低動作速度及び高負荷に起因して、高粘度油(SAE40,50及び60)が典型的に必要であると開示されている。水素化分解によってベースストックの粘度は損失するので、船舶用油は、一般的に、水素化分解されたベースストックと配合するだけでなく、有意な量のブライトストックを使用する必要がある場合がある。しかし、ブライトストックの使用は、酸化的に不安定な芳香族化合物が存在するので、望ましくない。
(【0011】以降は省略されています)
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