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公開番号2025094668
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023210362
出願日2023-12-13
発明の名称芳香族成分を多く含む油の燃焼性改善方法、及び内燃機関燃料の製造方法
出願人サンライズソリューション株式会社,個人
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類C10L 1/04 20060101AFI20250618BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】廃タイヤ油などの難燃性芳香族成分を多く含む難燃性油を内燃機関燃料として使用する新たな方法を提供する。
【解決手段】難燃性芳香族成分を多く含む難燃性油と、植物油、軽油及び灯油からなる群より選択されるブレンディング油と、を混合する混合工程、を含む内燃機関燃料の製造方法であって、
前記ブレンディング油にヒドロペルオキシラジカルを生成させるラジカル発生処理工程、を含む、内燃機関燃料の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
難燃性芳香族成分を多く含む難燃性油と、植物油、軽油及び灯油からなる群より選択されるブレンディング油と、を混合する混合工程、を含む内燃機関燃料の製造方法であって、
前記ブレンディング油にヒドロペルオキシラジカルを生成させるラジカル発生処理工程、を含む、内燃機関燃料の製造方法。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記混合工程では、前記ブレンディング油を総量に対して25体積%以下含有させる、請求項1に記載の内燃機関燃料の製造方法。
【請求項3】
前記混合工程の前に、ブレンディング油に対し予めラジカル発生処理工程を実施する、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記混合工程の後に、前記ラジカル発生処理工程を実施する、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記ラジカル発生処理工程は、ブレンディング油に対し、オゾン及び/又は過酸化水素との混合処理、磁界処理、電解処理、加熱処理、紫外線処理及び触媒処理からなる群より選択される1種以上の方法により処理する、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
難燃性芳香族成分を40体積%以上含む難燃性油の燃焼性改善方法であって、
ラジカル発生処理を行ったブレンディング油と前記難燃性油とを混合する工程、を含み、前記ブレンディング油の混合量は総量に対して1~25%体積%である、方法。
【請求項7】
難燃性芳香族成分を40体積%以上含む難燃性油の燃焼性改善方法であって、
ブレンディング油と前記オイルとを混合する工程、及び混合した混合物に対しラジカル処理する処理工程、を含み、前記ブレンディング油の混合量は総量に対して1~25体積%である、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、廃タイヤから再生した廃タイヤ再生油等の、難燃性芳香族成分を多く含む油(以下、「難燃性油」とも称する。)の燃焼性を改善する方法に関する。また、当該方法を使用した内燃機関燃料の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
廃タイヤのリサイクルに関する技術は、資源の有効活用の観点で注目されている。廃タイヤを熱分解する際に発生する高温ガスを冷却して凝縮し、液状の油分を廃タイヤ油として得ることができる。得られた廃タイヤ油は、難燃性の芳香族成分を多く含むため(例えば約76%、実施例における表2参照)燃焼特性が低いことから、そのままディーゼルなどの内燃機関燃料として使用することはできない。内燃機関燃料として使用する場合には、不飽和脂肪酸及び/又は短鎖アルカンを多く含む燃焼特性が良好な油(以下、本明細書において「ブレンディング油」と称する。)と混合して、燃料中の難燃性の芳香族成分比率を低下させる必要がある。
【0003】
一方で、廃タイヤ油を有効活用するため、例えば引用文献1には、廃タイヤ油の引火点を制御することができる、廃タイヤの熱分解処理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4644172号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、廃タイヤ油の引火点を制御するとの記載があるものの、得られる廃タイヤ油は依然として難燃性芳香族成分を多く含むものであり、内燃機関燃料として使用する場合にはブレンディング油を多く混合させる必要があった。そして、燃焼特性の良いブレンディング油は高コストであり、廃タイヤ油を内燃機関燃料として使用するための課題となっている。
本発明はこのような課題を解決するものであり、廃タイヤ油などの難燃性芳香族成分を多く含む難燃性油を内燃機関燃料として使用する新たな方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するため検討を進め、ブレンディング油にラジカル発生処理を行うことで、ブレンディング油の混合割合が低くても難燃性油の燃焼特性が大きく改善することを見出した。これは、ブレンディング油にラジカル発生処理を行うことでヒドロペルオキシラジカルを発生させ、低温酸化反応が生じやすくすることで燃焼特性が改善する、と本発明者は考えている。
【0007】
すなわち本発明は、難燃性芳香族成分を多く含む難燃性油と、植物油、軽油及び灯油からなる群より選択されるブレンディング油と、を混合する混合工程、を含む内燃機関燃料の製造方法であって、
前記ブレンディング油にヒドロペルオキシラジカルを生成させるラジカル発生処理工程、を含む、内燃機関燃料の製造方法である。
【0008】
本発明において、前記混合工程では、前記ブレンディング油を総量に対して25体積%以下含有させることが好ましく、20体積%以下含有させることがより好ましく、15体
積%以下含有させることが更に好ましく、10体積%以下含有させることが特に好ましい。また、1体積%以上含有させることが好ましく、3体積%以上含有させることが好ましく、5体積%以上含有させることがより好ましい。
また、前記混合工程の前にブレンディング油に対し予めラジカル発生処理工程を実施してもよく、前記混合工程の後に、混合油に対してラジカル発生処理工程を実施してもよい。
【0009】
前記ラジカル発生処理工程は、ブレンディング油に対し、オゾン及び/又は過酸化水素との混合処理、磁界処理、電解処理、加熱処理、紫外線処理及び触媒処理からなる群より選択される1種以上の方法により処理する工程であることが好ましい。
【0010】
また、本発明の別の側面は、難燃性芳香族成分を40体積%以上含む難燃性油の燃焼性改善方法であって、
ラジカル発生処理を行ったブレンディング油と前記難燃性油とを混合する工程、を含み、前記ブレンディング油の混合量は総量に対して1~25%体積%である、方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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