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公開番号
2025119975
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-15
出願番号
2024015143
出願日
2024-02-02
発明の名称
工業用炉
出願人
CYC株式会社
代理人
個人
主分類
C10B
47/02 20060101AFI20250807BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】乾留ガスを燃料として無駄なく効果的に活用することができ、ひいては有機物の熱分解に要するコストを有効に低減することができる新規な工業用炉を提供する。
【解決手段】有機物を含んだ被処理物が内部に収容される炭化ボックス11,12の外側に形成され所定の長さを有する燃焼室20と、この燃焼室20の基端側から該燃焼室の長さ方向に燃焼用ガスを放射する燃焼バーナー31と、該燃焼バーナー31の近傍に配置された乾留ガスバーナー41と、一端は上記炭化ボックス11,12内に連通し他端は上記乾留ガスバーナー41に接続された乾留ガス流路15と、を備え、上記乾留ガスバーナー41の先端から供給される乾留ガスの放射方向は、上記燃焼バーナー31による燃焼用ガスの放射方向と交差する方向とされてなる。
【選択図】 図4
特許請求の範囲
【請求項1】
有機物を含んだ被処理物が内部に収容される炭化ボックスと、この炭化ボックスの外側に形成され所定の長さを有する燃焼室と、この燃焼室の基端側から該燃焼室の長さ方向に燃焼用ガスを放射する燃焼バーナーと、この燃焼バーナーの近傍に配置された乾留ガスバーナーと、一端は上記炭化ボックス内に連通し他端は上記乾留ガスバーナーに接続された乾留ガス流路と、を備えてなり、
上記乾留ガスバーナーの先端から供給される乾留ガスの放射方向は、上記燃焼バーナーによる燃焼用ガスの放射方向と交差する方向とされてなることを特徴とする工業用炉。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記燃焼室の燃焼バーナー側には、該燃焼室と連通してなるとともに内部において該燃焼バーナーから放射される上記燃焼用ガスと前記乾留ガスバーナーから放射される乾留ガスとが混合されるガス混合室が形成され、
このガス混合室内には、上記燃焼バーナーの先端側が挿入される一方の空間と、前記乾留ガスバーナーの先端側が挿入される他方の空間とがそれぞれ臨んでなることを特徴とする請求項1記載の工業用炉。
【請求項3】
前記乾留ガス流路に接続された乾留ガスバーナーは円筒状に成形されてなるとともに下方を向いて配置され、
該乾留ガスバーナーの少なくとも一部は、前記ガス混合室方向に下端が位置してなる外筒体内に収容され、
該乾留ガスバーナーの外周面と上記外筒体の内周面との間には、送風機からダクトを介して送風された燃焼用空気が流入する燃焼用空気流入空間が形成されてなるとともに、
該燃焼用空気流入空間内に流入した燃焼用空気は、渦巻き混合構造によって、渦巻き状となされた状態で該乾留ガスバーナーの先端側に供給され、
該乾留ガスバーナーから放射される乾留ガスと上記渦巻き状にとなされた燃焼用空気とが互いに混合されるように構成されてなることを特徴とする請求項2記載の工業用炉。
【請求項4】
前記外筒体は、前記乾留ガスバーナーの上端側に配置され円筒状に形成された上側外筒体と、この上側外筒体の下側に上端側が接続されてなるとともに該上側外筒体の内径よりも小径となされた下側外筒体とを有してなり、
前記渦巻き混合構造は、前記送風機から前記ダクトを介して送風された燃焼用空気が上記上側外筒体の軸芯方向とは異なる偏芯した方向に流入する燃焼用空気流入口を備えてなることを特徴とする請求項3記載の工業用炉。
【請求項5】
前記乾留ガスバーナーの下端から更に下方であって、前記請求項3記載の外筒体の内側又は前記請求項4記載の下側外筒体の内側には、該乾留ガスバーナーから放射された乾留ガスと前記燃焼用空気とを混合するガス混合羽根が配置されてなることを特徴とする請求項3又は4記載の何れかの工業用炉。
【請求項6】
前記ガス混合室内に送風機からダクトを介して燃焼用空気を供給することによって、前記燃焼バーナーから放射される燃焼用ガスと前記乾留ガスバーナーから放射される乾留ガスとを渦巻き状とさせて、該燃焼用ガスと前記乾留ガスと上記燃焼用空気とを混合させる他の渦巻き混合構造を備えてなることを特徴とする請求項2,3又は4記載の何れかの工業用炉。
【請求項7】
前記他の渦巻き混合構造は、前記ガス混合室に形成され水平方向に長さを有する円柱状の空間と、この円柱状の空間内に前記送風機から前記ダクトを介して送風された燃焼用空気を該円筒状の空間の軸芯方向とは異なる偏芯した方向に流入させる他の燃焼用空気流入口とを備えてなることを特徴とする請求項6記載の工業用炉。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化炉、焼却炉その他の工業炉により被処理物を熱分解する工業用炉に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
炭化炉(熱分解炉)や焼却炉等の各種の工業用炉は、該工業用炉内に収容された被処理物をバーナーにより熱分解するために使用されている。上記被処理物は、有機物を含んだ廃棄物を加熱処理するものであり、特に近年では、該被処理物としてのリチウムイオン電池に含まれたリチウム、ニッケル又はコバルト等の有価物を回収する目的で上記工業用炉の一つである炭化炉により熱分解する場合も少なくない。
【0003】
そして、従来では、上記炭化炉(工業用炉)としては、特開2022-164399号公報(特許文献1)に開示されたものが提案されている。この炭化炉は、上記炭化炉の側方の下面側に形成され水平方向に長さを有する燃焼室を備え、該炭化炉の外側には、上記燃焼室内を高温とする燃焼バーナーが配置されている。この燃焼バーナーは、化石燃料(灯油又はガス)を燃焼させるものであり、該燃焼バーナーの先端側は上記燃焼室内に位置している。また、上記燃焼室の近傍には、ボックス状の容器内に収容された被処理物が配置される加熱室が設けられ、該被処理物は上記燃焼室内の熱により炭化処理(熱分解処理)される。そして、上記被処理物が収容された容器には、該容器内と連通した乾留ガスダクトの一端が固定され、該乾留ガスダクトの中途部はこの炭化炉の外部に露出し、さらに該乾留ガスダクトの乾留ガスダクトの他端は、上記燃焼バーナーの近傍に配置された乾留ガスバーナー(ブロア)に接続されている。この乾留ガスバーナー(ブロア)は、上記被処理物が熱処理されることにより発生する乾留ガスが燃料とされるものである。上記燃焼バーナーとは別個に上記乾留ガスバーナー(ブロア)を使用する(炭化炉の構成要素とする)ことにより、使用時における燃料コストが軽減されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-164399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された炭化炉では、上記乾留ガスバーナー(ブロア)により供給される乾留ガスと、上記燃焼バーナーによる火炎は、別々に同一方向(何れも水平方向)に向いて燃焼室内に供給されていることから、該乾留ガスバーナー(ブロア)により供給される乾留ガスは、上記燃焼室内において十分に撹拌されず、該乾留ガスバーナーから供給される乾留ガスを燃料として効果的に活用することができない。
【0006】
そこで、本発明は、上述した従来の炭化装置(工業用炉)が有する課題を解決するために提案されたものであって、乾留ガスを燃料として無駄なく効果的に活用することができ、ひいては有機物の熱分解に要するコストを有効に低減することができる新規な工業用炉を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであり、第1の発明(請求項1記載の発明)は、有機物を含んだ被処理物が内部に収容される炭化ボックスと、この炭化ボックスの外側に形成され所定の長さを有する燃焼室と、この燃焼室の基端側から該燃焼室の長さ方向に燃焼用ガスを放射する燃焼バーナーと、この燃焼バーナーの近傍に配置された乾留ガスバーナーと、一端は上記炭化ボックス内に連通し他端は上記乾留ガスバーナーに接続された乾留ガス流路と、を備えてなり、上記乾留ガスバーナーの先端から供給される乾留ガスの放射方向は、上記燃焼バーナーによる燃焼用ガスの放射方向と交差する方向とされてなることを特徴とするものである。
【0008】
上記第1の発明に係る工業用炉では、上記乾留ガスバーナーから放射される乾留ガスの放射方向は、上記燃焼バーナーから放射される燃焼ガスの放射方向と交差する方向とされてなることから、該乾留ガスバーナーにより放射された乾留ガスは上記燃焼ガスと十分に混ざり合わせることが可能となり、該乾留ガスを被処理物の熱処理の燃料として効果的に活用することができる。
【0009】
なお、この第1の発明において、上記燃焼バーナーにより放射される燃料用ガスは、天然ガス以外に石油等の液体状の化石燃料が気化されたものを含む。また、上記乾留ガスバーナーから放射される乾留ガスの放射方向は、上記燃焼バーナーによる燃焼ガスの放射方向と交差する方向とされていれば良く、この交差角度は、互いが直交する角度、即ち、上記燃焼バーナーによる燃焼ガスの放射方向が水平方向である場合において、上記乾留ガスバーナーから放射される乾留ガスの放射方向が下方である場合以外に、該燃焼ガスの放射方向と乾留ガスの放射方向とに鋭角とされる場合(斜めに交わる方向)も含まれる。互いの放射方向が直交する方向である場合には、互いに斜めに交わる方向である場合と比較して、より燃料用ガスと乾留ガスとを混ざり合わせることが可能となる。
【0010】
また、第2の発明(請求項2記載の発明)は、上記第1の発明において、前記燃焼室の燃焼バーナー側には、該燃焼室と連通してなるとともに内部において該燃焼バーナーから放射される上記燃焼用ガスと前記乾留ガスバーナーから放射される乾留ガスとが混合されるガス混合室が形成され、このガス混合室内には、上記燃焼バーナーの先端側が挿入される一方の空間と、前記乾留ガスバーナーの先端側が挿入される他方の空間とがそれぞれ臨んでなることを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)
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