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公開番号
2025079217
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-21
出願番号
2023191768
出願日
2023-11-09
発明の名称
スクアリリウム色素誘導体
出願人
株式会社ナード研究所
,
国立大学法人京都大学
代理人
弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類
C09B
57/00 20060101AFI20250514BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】本発明は、細胞毒性が低く安全であり、真核細胞、特に生真核細胞に含まれるミトコンドリアを選択的かつ良好に染色することができる安定なスクアリリウム色素誘導体、当該スクアリリウム色素誘導体を含むミトコンドリア染色試薬、及び当該スクアリリウム色素誘導体を用いるミトコンドリアの染色方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るスクアリリウム色素誘導体またはその塩は、下記式(I)で表されることを特徴とする。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025079217000017.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">32</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">129</com:WidthMeasure> </com:Image> [式中、R
1
とR
2
は、独立して、C
1-6
アルキル基、C
6-12
アリール基、又はC
6-12
アリール-メチル基を示し、R
3
とR
4
は、独立して、単結合またはリンカー基を示し、Z
1
とZ
2
は、独立して、Hまたはカチオン性基を示し、Z
1
とZ
2
の少なくとも一方はカチオン性基を示す。]
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(I)で表されることを特徴とするスクアリリウム色素誘導体またはその塩。
TIFF
2025079217000016.tif
32
129
[式中、
R
1
とR
2
は、独立して、C
1-6
アルキル基、C
6-12
アリール基、又はC
6-12
アリール-メチル基を示し、
R
3
とR
4
は、独立して、単結合またはリンカー基を示し、
Z
1
とZ
2
は、独立して、Hまたはカチオン性基を示し、Z
1
とZ
2
の少なくとも一方はカチオン性基を示す。]
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
Z
1
とZ
2
の少なくとも一方が-P
+
Ph
3
基(式中、Phは、置換基を有していてもよいフェニル基を示し、複数のPhは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)を示す請求項1に記載のスクアリリウム色素誘導体またはその塩。
【請求項3】
Z
1
がHを示し、Z
2
がカチオン性基を示し、R
1
とR
2
が、独立して、C
1-6
アルキル基を示し、R
3
がC
1-6
アルカンジイル基を示す請求項1に記載のスクアリリウム色素誘導体またはその塩。
【請求項4】
Phがフェニル基である請求項2に記載のスクアリリウム色素誘導体またはその塩。
【請求項5】
ハロゲン化物イオンを含む請求項1に記載のスクアリリウム色素誘導体またはその塩。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載のスクアリリウム色素誘導体またはその塩を含有することを特徴とするミトコンドリア染色試薬。
【請求項7】
更に、水系溶媒およびベタイン化合物を含む請求項6に記載のミトコンドリア染色試薬。
【請求項8】
真核細胞に請求項6に記載のミトコンドリア染色試薬を添加する工程、及び、
前記真核細胞に光照射して蛍光を観察する工程を含むことを特徴とするミトコンドリアの染色方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞毒性が低く安全であり、真核細胞、特に生真核細胞に含まれるミトコンドリアを選択的かつ良好に染色することができる安定なスクアリリウム色素誘導体、当該スクアリリウム色素誘導体を含むミトコンドリア染色試薬、及び当該スクアリリウム色素誘導体を用いるミトコンドリアの染色方法に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ほぼ全ての真核細胞が有する細胞小器官であるミトコンドリアは、主にTCAサイクルと電子伝達系により高エネルギー物質であるアデノシントリリン酸(ATP)を製造するので、その活性の変化や機能障害は、がん、老化、神経変性疾患などと密接に関連している。よって、ミトコンドリアの活性の評価は、細胞の活性の評価に役立ち、非常に重要である。
【0003】
高活性なミトコンドリアの膜電位は高く、低活性なミトコンドリアの膜電位は低い。JC-1色素は、正常で膜電位差が保たれた状態のミトコンドリアでは、凝集して赤色の蛍光を発し、膜電位が低下すると、単量体として存在し緑色の蛍光を発する。よって、JC-1色素の赤色と緑色の蛍光強度の変化により、ミトコンドリアの状態を評価することができる(非特許文献1)。
【0004】
テトラメチルローダミンメチルエステル(TMRM)は、正常な膜電位を有する活動性のミトコンドリアに蓄積する細胞浸透性の蛍光色素であり、細胞が健康であり、正常に機能するミトコンドリアを有している場合、そのシグナルは明るくなる。一方、ミトコンドリアの活性が低下してその膜電位が減少すると、TMRMの蓄積が止まり、シグナルは暗くなるか又は消失する(非特許文献2)。
【0005】
しかし、JC-1やTMREは、染色から約10分で蛍光強度が低下しまう。よって、JC-1やTMREを使って長時間にわたり細胞を観察する場合には、細胞を観察の都度染色しなければならないため、細胞への負荷が大きいという問題があった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
株式会社同仁化学研究所,“JC-1 MitoMP Detection Kit”,[online],[令和4年12月22日検索],インターネット<URL:https://www.dojindo.co.jp/products/MT09/>
サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社,“ミトコンドリアの蛍光標識”,[online],[令和4年12月22日検索],インターネット<URL:https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/life-science/cell-analysis/cell-analysis-learning-center/molecular-probes-school-of-fluorescence/imaging-basics/labeling-your-samples/mitochondrial-labeling.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
主にエネルギーを産生する細胞小器官であるミトコンドリアに害を与えることなく長時間にわたり染色できることには、大きな利点がある。
そこで本発明は、細胞毒性が低く安全であり、真核細胞、特に生真核細胞に含まれるミトコンドリアを選択的かつ良好に染色することができる安定なスクアリリウム色素誘導体、当該スクアリリウム色素誘導体を含むミトコンドリア染色試薬、及び当該スクアリリウム色素誘導体を用いるミトコンドリアの染色方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、本発明者らが開発したスクアリリウム色素の誘導体は、生真核細胞内に取り込まれてミトコンドリアを特異的に染色することができ、細胞に対する毒性も無いか或いは非常に低く、また長時間にわたって継続的にミトコンドリアを染色できることを見出して、本発明を完成した。
以下、本発明を示す。
【0009】
[1] 下記式(I)で表されることを特徴とするスクアリリウム色素誘導体またはその塩。
TIFF
2025079217000001.tif
32
129
[式中、
R
1
とR
2
は、独立して、C
1-6
アルキル基、C
6-12
アリール基、又はC
6-12
アリール-メチル基を示し、
R
3
とR
4
は、独立して、単結合またはリンカー基を示し、
Z
1
とZ
2
は、独立して、Hまたはカチオン性基を示し、Z
1
とZ
2
の少なくとも一方はカチオン性基を示す。]
[2] Z
1
とZ
2
の少なくとも一方が-P
+
Ph
3
基(式中、Phは、置換基を有していてもよいフェニル基を示し、複数のPhは、互いに同一であっても異なっていてもよい。)を示す前記[1]に記載のスクアリリウム色素誘導体またはその塩。
[3] Z
1
がHを示し、Z
2
がカチオン性基を示し、R
1
とR
2
が、独立して、C
1-6
アルキル基を示し、R
3
がC
1-6
アルカンジイル基を示す前記[1]に記載のスクアリリウム色素誘導体またはその塩。
[4] Phがフェニル基である前記[2]に記載のスクアリリウム色素誘導体またはその塩。
[5] ハロゲン化物イオンを含む前記[1]に記載のスクアリリウム色素誘導体またはその塩。
【0010】
[6] 前記[1]~[5]のいずれかに記載のスクアリリウム色素誘導体またはその塩を含有することを特徴とするミトコンドリア染色試薬。
[7] 更に、水系溶媒およびベタイン化合物を含む前記[6]に記載のミトコンドリア染色試薬。
(【0011】以降は省略されています)
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