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公開番号2025077476
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2023189678
出願日2023-11-06
発明の名称有形成分検出方法、有形成分検出装置およびプログラム
出願人シスメックス株式会社,東海旅客鉄道株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 21/64 20060101AFI20250512BHJP(測定;試験)
要約【課題】マルベリー小体を他の有形成分からより正確に弁別できる有形成分検出方法、有形成分検出装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】ステップS2において、複数種の有形成分を含む尿検体に、マルベリー小体から自家蛍光を生じさせる励起光を照射する。ステップS3において、励起光が照射された尿検体から生じた蛍光を、自家蛍光の波長帯域に含まれる第1波長帯域および第2波長帯域の蛍光に分光して、有形成分ごとに蛍光画像を取得する。ステップS4において、蛍光画像から得られた第1波長帯域の蛍光および第2波長帯域の蛍光に基づく参照情報がマルベリー小体に対応する範囲に含まれる有形成分を抽出する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
複数種の有形成分を含む尿検体に、マルベリー小体から自家蛍光を生じさせる励起光を照射し、
前記励起光が照射された前記尿検体から生じた蛍光を、前記自家蛍光の波長帯域に含まれる第1波長帯域および第2波長帯域の蛍光に分光して、前記有形成分ごとに蛍光画像を取得し、
前記蛍光画像から得られた前記第1波長帯域の蛍光および前記第2波長帯域の蛍光に基づく参照情報がマルベリー小体に対応する範囲に含まれる前記有形成分を抽出する、
有形成分検出方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記励起光の波長は、350nm以上550nm以下である、
請求項1に記載の有形成分検出方法。
【請求項3】
前記励起光の波長は、405nm近傍であり、
前記第1波長帯域は、435nm以上505nm以下の波長帯域に含まれ、
前記第2波長帯域は、505nm以上560nm以下の波長帯域に含まれる、
請求項2に記載の有形成分検出方法。
【請求項4】
前記励起光の波長は、488nm近傍であり、
前記第1波長帯域は、505nm以上560nm以下の波長帯域に含まれ、
前記第2波長帯域は、560nm以上595nm以下の波長帯域に含まれる、
請求項2に記載の有形成分検出方法。
【請求項5】
前記参照情報は、前記有形成分から生じた前記第1波長帯域の蛍光の強さに関する第1参照値および同一の前記有形成分から生じた前記第2波長帯域の蛍光の強さに関する第2参照値を含む、
請求項1に記載の有形成分検出方法。
【請求項6】
前記蛍光画像は、前記有形成分から生じた前記第1波長帯域の蛍光を撮像した第1蛍光画像および同一の前記有形成分から生じた前記第2波長帯域の蛍光を撮像した第2蛍光画像を含む、
請求項5に記載の有形成分検出方法。
【請求項7】
前記第1参照値は、前記第1蛍光画像における前記有形成分の領域の輝度に関する値であり、
前記第2参照値は、前記第2蛍光画像における同一の前記有形成分の領域の輝度に関する値である、
請求項6に記載の有形成分検出方法。
【請求項8】
前記第1参照値は、前記第1蛍光画像における前記有形成分の領域の最大輝度であり、
前記第2参照値は、前記第2蛍光画像における同一の前記有形成分の領域の最大輝度である、
請求項7に記載の有形成分検出方法。
【請求項9】
前記有形成分を抽出する工程は、前記第1参照値および前記第2参照値がマルベリー小体に対応する前記範囲に含まれる有形成分を抽出する工程を含む、
請求項5に記載の有形成分検出方法。
【請求項10】
マルベリー小体に対応する前記範囲は、前記第1参照値に対応する座標軸および前記第2参照値に対応する座標軸を2軸とする座標系に前記複数の有形成分をプロットした場合に、前記座標系の原点付近で狭く、前記2軸の値が大きくなるに連れて広がり、かつ、マルベリー小体以外の第1種の有形成分に対応する第1の範囲と、マルベリー小体以外の第2種の有形成分に対応する第2の範囲と、に挟まれた範囲である、
請求項9に記載の有形成分検出方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有形成分検出方法、有形成分検出装置およびプログラムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ファブリー病は、遺伝病の一種であり、細胞内消化の場であるライソゾームにグロボトリアオシルセラミド(Gb3)と呼ばれる脂質が蓄積することにより発症する。ファブリー病が発症すると、ライソゾームの機能が障害され、様々な臓器に障害が起こる。従来、ファブリー病の発症と尿中マルベリー小体との因果関係は知られているものの、尿沈渣に含まれる尿中マルベリー小体はごく少量であるため、尿沈渣検査によりマルベリー小体を検出することは難しい。
【0003】
さらに、尿中のマルベリー小体は、顕微鏡を用いて目視で確認されてきたが、その形態が赤血球や真菌と類似しているため、この方法による判別は難易度が高い。このため、この判別には、検査者に高度なスキルが要求される。
【0004】
以下の非特許文献1には、尿沈渣を染色することで、尿中マルベリー小体がポドサイトの細胞質内にある、Gb3が蓄積したライゾームに由来することを明らかにしたことが記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
難波倫子、"尿検査で希少疾患の早期診断が可能に"、[online]、令和3年1月8日、リソウ、[令和4年10月14日検索]、インターネット〈URL:https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2021/20210108_4〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
Gb3は、マルベリー小体だけでなく尿細管細胞にも発現する。このため、染色されたGb3の検出に基づく弁別方法では、マルベリー小体と尿細管細胞とを正確に弁別することは困難である。
【0007】
かかる課題に鑑み、本発明は、マルベリー小体を他の有形成分からより正確に弁別できる有形成分検出方法、有形成分検出装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の有形成分検出方法においては、複数種の有形成分を含む尿検体に、マルベリー小体から自家蛍光を生じさせる励起光を照射し(S2)、励起光が照射された尿検体から生じた蛍光を、自家蛍光の波長帯域に含まれる第1波長帯域および第2波長帯域の蛍光に分光して、有形成分ごとに蛍光画像を取得し(S3)、蛍光画像から得られた第1波長帯域の蛍光および第2波長帯域の蛍光に基づく参照情報がマルベリー小体に対応する範囲(R1)に含まれる有形成分を抽出する(S4)。
【0009】
本発明の有形成分検出方法によれば、第1および第2波長帯域の蛍光に基づく参照情報がマルベリー小体に対応する範囲に含まれる有形成分が抽出されるため、マルベリー小体を他の有形成分からより正確に弁別できる。
【0010】
本発明の有形成分検出装置(1)は、複数種の有形成分を含む尿検体に、マルベリー小体から自家蛍光を生じさせる励起光を照射する光源(121)と、励起光が照射された尿検体から生じた蛍光を、自家蛍光の波長帯域に含まれる第1波長帯域および第2波長帯域の蛍光に分光して、有形成分ごとに蛍光画像を取得する撮像部(20)と、蛍光画像から得られた第1波長帯域の蛍光および第2波長帯域の蛍光に基づく参照情報がマルベリー小体に対応する範囲(R1)に含まれる有形成分を抽出する処理部(11)と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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