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公開番号
2025077326
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-19
出願番号
2023189421
出願日
2023-11-06
発明の名称
ビニル重合体、粘着剤組成物、粘着剤、粘着シート、重合性組成物、及びビニル重合体の製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08F
2/38 20060101AFI20250512BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】高分子量であっても溶融粘度が低いビニル重合体であり、活性エネルギー線による硬化後に粘着剤組成物として用いた際には充分な粘着力と保持力が得られるビニル重合体、それを用いた粘着性組成物及び粘着剤、また前記ビニル系重合体の製造方法及び重合性組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】特定の連鎖移動剤(A)由来の構造と、光励起によって活性種を生成し、架橋構造を形成する単量体(B)由来の構成単位と、前記単量体(B)以外のビニル単量体(C)由来の構成単位と、を含むビニル重合体、及び、前記ビニル重合体を用いた粘着性組成物と粘着剤。連鎖移動剤(A)、単量体(B)、ビニル単量体(C)及び重合開始剤(D)を含む重合性組成物を重合に供する工程(i)を含むビニル重合体の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(1)で表される連鎖移動剤(A)由来の構造と、光励起によって活性種を生成し、架橋構造を形成する単量体(B)由来の構成単位と、前記連鎖移動剤(A)及び前記単量体(B)以外のビニル単量体(C)由来の構成単位と、を含むビニル重合体。
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2025077326000010.tif
22
170
(式(1)中、R’は、水素原子、ハロゲン原子、-OC(=O)R”、-C(=O)NH
2
、-CN、-C(=O)OR”、又はアリール基である。Yは、-SR”、ハロゲン原子、-SO
2
R”、-P(=O)(OR”)
2
、-SnR”
3
、-SiR”
3、
又は-C(=O)OR”である。R”は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は複素環基である。)
続きを表示(約 880 文字)
【請求項2】
前記単量体(B)の光励起によって活性種を生成する機構が、水素引き抜き型である、請求項1に記載のビニル重合体。
【請求項3】
前記単量体(B)が、ベンゾフェノン骨格、チオキサントン骨格、アントラキノン骨格及びこれらから誘導される骨格からなる群より選ばれる少なくとも1つを有する単量体である、請求項1又は2に記載のビニル重合体。
【請求項4】
重量平均分子量が2万~70万である、請求項1又は2に記載のビニル重合体。
【請求項5】
分岐構造を有するビニル重合体である、請求項1又は2に記載のビニル重合体。
【請求項6】
請求項1に記載のビニル重合体を含有する粘着剤組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の粘着剤組成物に活性エネルギー線を照射してなる粘着剤。
【請求項8】
請求項6に記載の粘着剤組成物からなる粘着剤。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の粘着剤を含む粘着シート。
【請求項10】
下記式(1)で表される連鎖移動剤(A)と、光励起によって活性種を生成し、架橋構造を形成する単量体(B)と、前記連鎖移動剤(A)及び前記単量体(B)以外のビニル単量体(C)と、重合開始剤(D)とを含む重合性組成物。
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2025077326000011.tif
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(式(1)中、R’は、水素原子、ハロゲン原子、-OC(=O)R”、-C(=O)NH
2
、-CN、-C(=O)OR”、又はアリール基である。Yは、-SR”、ハロゲン原子、-SO
2
R”、-P(=O)(OR”)
2
、-SnR”
3
、-SiR”
3、
又は-C(=O)OR”である。R”は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は複素環基である。)
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビニル重合体、粘着剤組成物、粘着剤、粘着シート、重合性組成物、及びビニル重合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
ダイシング関連及び接着剤などの接着分野、コーティング剤、インク及び塗料などの塗料分野、並びにアンダーフィルなどの電子材料分野では、その使用環境に耐え得る材料性能の向上、製造工程の簡素化や省エネ化など、様々な要求に応えるべく、材料、特に高分子材料の開発がなされている。一般的な高分子(鎖状高分子)材料を接着剤や塗料として利用する場合には、該高分子を溶剤に溶解させ、低粘性化して利用されることが多い。これに対して、多分岐型高分子は、同一分子量の鎖状高分子と比較して、低粘度であるため溶剤が不要又は少量でよく、塗料や粘着剤用途では、有害な揮発性有機化合物(VOC)の削減に効果を発揮すると期待される。
このような多分岐型高分子の合成法としては、例えば、付加開裂連鎖移動(AFCT)剤を用いる方法(非特許文献1、特許文献1、2)及びコバルトによる触媒的連鎖移動を用いる方法(特許文献3)が知られている。
【0003】
また近年、基材上に塗工可能であり、活性エネルギー線の照射により硬化する粘着剤組成物として、炭素数1~4のアルキル基を有するアルキルアクリレートと、アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するベンゾフェノン誘導体とを重合した共重合体を含む組成物が知られている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-147923号公報
特開2022-147513号公報
特表2000-506189号公報
特開2006-299017号公報
【非特許文献】
【0005】
Seiya Kobatake,Bunichiro Yamada、“Radical polymerization of a trimer of methyl acrylate as polymerizable α-substituted acrylate”、molecular Chemistry and Physics、1997年9月、第198巻、第9号、p.2825-2837
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的に粘着性能の調整をする際にはガラス転移温度や分子量及び分子量分布を変化させる。特に活性エネルギー線の照射によって硬化するコーティング剤として用いる際には、硬化前の分子量を大きくしておくことによって、より効率良く硬化できるため、照射エネルギーの低減が可能となる。一方で光硬化するコーティング剤として用いた場合に高分子量体を用いると、同一温度での溶融粘度が高くなるために塗工性が悪いという問題があった。
【0007】
本発明は、高分子量であっても溶融粘度が低いビニル重合体であり、活性エネルギー線による硬化後に粘着剤組成物として用いた際には充分な粘着力と保持力が得られるビニル重合体、前記ビニル重合体を用いた粘着性組成物及び粘着剤を提供することを課題とする。また前記ビニル系重合体の製造方法、及びかかる製造方法に使用できる重合性組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の構成を含む。
[1]下記式(1)で表される連鎖移動剤(A)由来の構造と、光励起によって活性種を生成し、架橋構造を形成する単量体(B)由来の構成単位と、前記連鎖移動剤(A)及び前記単量体(B)以外のビニル単量体(C)由来の構成単位と、を含むビニル重合体。
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(式(1)中、R’は、水素原子、ハロゲン原子、-OC(=O)R”、-C(=O)NH
2
、-CN、-C(=O)OR”、又はアリール基である。Yは、-SR”、ハロゲン原子、-SO
2
R”、-P(=O)(OR”)
2
、-SnR”
3
、-SiR”
3、
又は-C(=O)OR”である。R”は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は複素環基である。)
[2]前記単量体(B)の光励起によって活性種を生成する機構が、水素引き抜き型である、[1]に記載のビニル重合体。
[3]前記単量体(B)が、ベンゾフェノン骨格、チオキサントン骨格、アントラキノン骨格及びこれらから誘導される骨格からなる群より選ばれる少なくとも1つを有する単量体である、[1]又は[2]に記載のビニル重合体。
[4]重量平均分子量が2万~70万である、[1]~[3]のいずれかに記載のビニル重合体。
[5]分岐構造を有するビニル重合体である、[1]~[4]のいずれかに記載のビニル重合体。
[6][1]~[5]のいずれかに記載のビニル重合体を含有する粘着剤組成物。
[7][6]に記載の粘着剤組成物に活性エネルギー線を照射してなる粘着剤。
[8][6]又は[7]に記載の粘着剤組成物からなる粘着剤。
[9][7]又は[8]に記載の粘着剤を含む粘着シート。
[10]下記式(1)で表される連鎖移動剤(A)と、光励起によって活性種を生成し、架橋構造を形成する単量体(B)と、前記連鎖移動剤(A)及び前記単量体(B)以外のビニル単量体(C)と、重合開始剤(D)とを含む重合性組成物。
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2025077326000002.tif
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(式(1)中、R’は、水素原子、ハロゲン原子、-OC(=O)R”、-C(=O)NH
2
、-CN、-C(=O)OR”、又はアリール基である。Yは、-SR”、ハロゲン原子、-SO
2
R”、-P(=O)(OR”)
2
、-SnR”
3
、-SiR”
3、
又は-C(=O)OR”である。R”は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は複素環基である。)
[11]下記式(1)で表される連鎖移動剤(A)と、光励起によって活性種を生成し、架橋構造を形成する単量体(B)と、前記連鎖移動剤(A)及び前記単量体(B)以外のビニル単量体(C)と、重合開始剤(D)とを含む重合性組成物を重合に供する工程(i)を含む、ビニル重合体の製造方法。
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2025077326000003.tif
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170
(式(1)中、R’は、水素原子、ハロゲン原子、-OC(=O)R”、-C(=O)NH
2
、-CN、-C(=O)OR”、又はアリール基である。Yは、-SR”、ハロゲン原子、-SO
2
R”、-P(=O)(OR”)
2
、-SnR”
3
、-SiR”
3、
又は-C(=O)OR”である。R”は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は複素環基である。)
[12]前記工程(i)における前記ビニル単量体(C)の転化率が85%以上である、[11]に記載のビニル重合体の製造方法。
[13]前記重合性組成物中の前記連鎖移動剤(A)の含有量が、前記単量体(B)と前記ビニル単量体(C)の合計100質量部に対して、0.01~10質量部である、[11]又は[12]に記載のビニル重合体の製造方法。
[14]前記ビニル重合体の重量平均分子量が2万~70万である、[11]~[13]のいずれかに記載のビニル重合体の製造方法。
[15]前記ビニル重合体が分岐構造を有する、[11]~[14]のいずれかに記載のビニル重合体の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高分子量であっても溶融粘度が低いビニル重合体であり、活性エネルギー線による硬化後に粘着剤として用いた際には充分な粘着力と保持力が得られるビニル重合体、前記ビニル重合体を用いた粘着性組成物、及び粘着剤を提供できる。また、本発明によれば、前記ビニル系重合体の製造方法、及びかかる製造方法に使用できる重合性組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明において、「~」で表される数値範囲は「~」の前後の数値をそれぞれ下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。
「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味する。
「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
「(メタ)アクリロ」は、アクリロ又はメタクリロを意味する。
「ビニル単量体」は、重合性二重結合を有する化合物である。
(【0011】以降は省略されています)
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