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公開番号2025077201
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2023189222
出願日2023-11-06
発明の名称配線構造および増幅器
出願人住友電気工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01L 21/768 20060101AFI20250512BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】MIMキャパシタおよびらせん状の配線を備える配線構造および増幅器において、MIMキャパシタにおける電界の局所的な増大を抑制し、且つ全体の配線層数を低減可能とする。
【解決手段】配線構造は、MIMキャパシタおよびらせん状の配線を備える配線構造である。配線構造は、主面および裏面を有する基板と、主面上に順に積層された複数の配線層と、を備える。複数の配線層は、基板に最も近い配線層である第1配線層と、第1配線層上に設けられた第2配線層と、第2配線層上に設けられた第3配線層と、を含む。MIMキャパシタは、第2配線層に含まれる第1電極、第3配線層に含まれる第2電極、および第1電極と第2電極との間に設けられた第1絶縁層を含んで構成される。らせん状の配線は、第1配線層に含まれる第1配線、第2配線層に含まれる第2配線、および第3配線層に含まれる第3配線を含んで構成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
MIMキャパシタおよびらせん状の配線を備える配線構造であって、
主面および裏面を有する基板と、
前記主面上に順に積層された複数の配線層と、
を備え、
前記複数の配線層は、前記基板に最も近い配線層である第1配線層と、前記第1配線層上に設けられた第2配線層と、前記第2配線層上に設けられた第3配線層と、を含み、
前記MIMキャパシタは、前記第2配線層に含まれる第1電極、前記第3配線層に含まれる第2電極、および前記第1電極と前記第2電極との間に設けられた第1絶縁層を含んで構成され、
前記らせん状の配線は、前記第1配線層に含まれる第1配線、前記第2配線層に含まれる第2配線、および前記第3配線層に含まれる第3配線を含んで構成されている、配線構造。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記MIMキャパシタと前記基板との間に設けられ、前記第1配線層に含まれる第4配線と、
前記第1電極を前記第4配線に接続する一又は複数の第1ビアと、
を更に備える、請求項1に記載の配線構造。
【請求項3】
前記裏面上に設けられた金属膜と、
前記基板の前記主面と前記裏面との間を貫通して設けられ、前記金属膜を前記第4配線に接続する第2ビアと、
を更に備え、
前記第2ビアは、前記主面に垂直な方向から見て前記MIMキャパシタおよび前記第4配線と重なる、請求項2に記載の配線構造。
【請求項4】
前記らせん状の配線は、前記第2配線および前記第3配線の全域にわたって分散して配置され前記第2配線を前記第3配線と接続する複数の第3ビアを更に含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配線構造。
【請求項5】
前記第2配線および前記第3配線の厚さは、前記第1配線の厚さよりも小さい、請求項4に記載の配線構造。
【請求項6】
前記第2配線層内の配線の厚さは、前記第3配線層内の配線の厚さよりも小さい、請求項5に記載の配線構造。
【請求項7】
前記第2配線および前記第3配線の厚さの和は、前記第1配線の厚さと等しい、請求項5に記載の配線構造。
【請求項8】
前記複数の配線層は、前記第3配線層上に積層された第4配線層を更に含み、
前記らせん状の配線は、前記第4配線層に含まれる第5配線を更に含んで構成されている、請求項4に記載の配線構造。
【請求項9】
前記第5配線の厚さは前記第1配線の厚さ以上である、請求項8に記載の配線構造。
【請求項10】
前記第1配線、前記第2配線、前記第3配線および前記第4配線は、間隙を一部に有する環状をそれぞれ呈しており、前記主面に垂直な共通の軸線上に環状の中心が位置するように並んでおり、
前記第2配線の前記間隙と前記第3配線の前記間隙とは、前記主面に垂直な方向に並んでおり、
前記第1配線の端部と前記第2配線の端部とを接続する第4ビアと、
前記第2配線の前記端部上に位置する前記第3配線の第1端部とは反対側に位置する前記第3配線の第2端部と前記第4配線の端部とを接続する第5ビアと、
を更に備える、請求項8に記載の配線構造。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、配線構造および増幅器に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、基板上の複数の配線層にわたって形成されたインダクタを開示する。このインダクタは、複数の配線層に含まれるC字状の複数の配線が相互に接続されて成る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2008/016089号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば半導体増幅器などの半導体装置において、基板上の複数の配線層を用いて、MIM(Metal-Insulator-Metal)キャパシタ、およびインダクタとしてのらせん状の配線が形成されることがある。その場合、一層目の配線層を用いてMIMキャパシタの下部電極を形成すると、下部電極の平坦性が損なわれることがある。下部電極の平坦性が損なわれると、下部電極と上部電極との間に形成される絶縁層の厚さのばらつきが大きくなり、絶縁層の厚さが小さい一部の箇所の電界が局所的に大きくなる。このことは、半導体装置の特性のばらつき、および半導体装置の信頼性の低下を招く。加えて、インダクタとしてのらせん状の配線は多くの場合、MIMキャパシタよりも多くの配線層を必要とするが、配線層数が多くなると製造に要する時間が長くなるので、全体の配線層数を低減することが望ましい。
【0005】
本開示は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、MIMキャパシタおよびらせん状の配線を備える配線構造および増幅器において、MIMキャパシタにおける電界の局所的な増大を抑制し、且つ全体の配線層数を低減可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本開示による配線構造は、MIMキャパシタおよびらせん状の配線を備える配線構造であって、主面および裏面を有する基板と、主面上に順に積層された複数の配線層とを備える。複数の配線層は、基板に最も近い配線層である第1配線層と、第1配線層上に設けられた第2配線層と、第2配線層上に設けられた第3配線層と、を含む。MIMキャパシタは、第2配線層に含まれる第1電極、第3配線層に含まれる第2電極、および第1電極と第2電極との間に設けられた第1絶縁層を含んで構成されている。らせん状の配線は、第1配線層に含まれる第1配線、第2配線層に含まれる第2配線、および第3配線層に含まれる第3配線を含んで構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本開示による配線構造および増幅器によれば、MIMキャパシタおよびらせん状の配線を備える配線構造において、MIMキャパシタにおける電界の局所的な増大を抑制し、且つ全体の配線層数を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1実施形態に係る配線構造の断面構造を示す図である。
図2は、インダクタの立体構造を示す斜視図である。
図3は、配線構造を備える増幅器の構成を示す回路図である。
図4は、インダクタにおける配線層数と面積との関係、およびインダクタにおける配線層数と絶縁層の成膜時間との関係を示すグラフである。
図5は、第2実施形態に係るパッシブ素子の回路図である。
図6は、パッシブ素子が備える配線構造の平面図である。
図7は、配線構造の断面構造を示す図である。
図8は、比較例に係る配線構造の断面構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。[1]本開示の一側面による配線構造は、MIMキャパシタおよびらせん状の配線を備える配線構造であって、主面および裏面を有する基板と、主面上に順に積層された複数の配線層とを備える。複数の配線層は、基板に最も近い配線層である第1配線層と、第1配線層上に設けられた第2配線層と、第2配線層上に設けられた第3配線層と、を含む。MIMキャパシタは、第2配線層に含まれる第1電極、第3配線層に含まれる第2電極、および第1電極と第2電極との間に設けられた第1絶縁層を含んで構成されている。らせん状の配線は、第1配線層に含まれる第1配線、第2配線層に含まれる第2配線、および第3配線層に含まれる第3配線を含んで構成されている。
【0010】
この配線構造では、MIMキャパシタの第1電極(下部電極)が、基板上の複数の配線層の中で最下層である第1配線層ではなく、第1配線層上に設けられる第2配線層に含まれている。通常、第1配線層と第2配線層との間には、絶縁層が介在する。第1配線層の表面の凹凸は、絶縁層を積層する際に絶縁層の表面において次第に解消される。従って、第1電極が第2配線層に含まれることにより、第1電極が第1配線層に含まれる場合と比較して、第1電極の表面を平坦にすることができる。よって、第1電極と第2電極との間に形成される第1絶縁層の厚さのばらつきが小さくなり、MIMキャパシタにおける電界の局所的な増大が抑制される。また、らせん状の配線(インダクタ)は、複数の配線層の中で最下層である第1配線層の第1配線と、MIMキャパシタにも利用される第2配線層および第3配線層にそれぞれ含まれる第2配線および第3配線と、を含んで構成される。従って、全体の配線層数を少なくすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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