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公開番号
2025076385
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2024190457
出願日
2024-10-30
発明の名称
接合体及び接合体の製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類
H01L
23/36 20060101AFI20250508BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】接合シートの表面に2つ以上の上部金属含有部材を接合し、接合シートの裏面に下部金属含有部材を接合した接合体に関し、上部金属含有部材に含まれる導体と隣の上部金属含有部材に含まれる導体との間の沿面距離を従来例に比べてより長くすることができる接合体を提供する。
【解決手段】接合体である接合シート1は、熱硬化性樹脂と無機フィラー11とを含有し、内部に空隙12を有しており、接合体を厚さ方向に見た際、2つ以上の上部金属含有部材2は、隣の上部金属含有部材2との間に空白部4を置いて接合しており、接合シートが上部金属含有部材と接合している接合シートの領域1Aの厚みをT
A
、上部金属含有部材2と接合していない接合シートの領域1Bすなわち空白部4における接合シートの領域1Bの厚みをT
B
としたとき、領域1Aの厚みT
A
に対する、領域1Bの厚みT
B
の比(T
B
/T
A
)が1.02以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
接合シート1の表面に2つ以上の上部金属含有部材2を接合し、接合シート1の裏面に下部金属含有部材3を接合してなる構成を備えた接合体であって、
上部金属含有部材2及び下部金属含有部材3はそれぞれ、接合シート1との接合面に金属部を備えており、
接合シート1は、熱硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、内部に空隙を有しており、
接合体を断面(厚さ方向)に見た際、2つ以上の上部金属含有部材2は、隣の上部金属含有部材2との間に空白部4を置いて、接合シート1と接合しており、
接合シート1が上部金属含有部材2と接合している接合シート1の領域1Aの厚みをT
A
、上部金属含有部材2と接合していない接合シート1の領域1Bすなわち前記空白部4における接合シート1の領域1Bの厚みをT
B
としたとき、領域1Aの厚みT
A
に対する、領域1Bの厚みT
B
の比(T
B
/T
A
)が1.02以上であることを特徴とする、接合体。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
接合シート1と上部金属含有部材2が直接接合し、接合シート1と下部金属含有部材3が直接接合してなる構成を備えた、請求項1に記載の接合体。
【請求項3】
上部金属含有部材2は、接合シート1との接合面に、シート乃至板状の金属部21の下面が露出する共に、当該金属部21を樹脂22で覆って封止してなる構成を備えたものである、請求項1に記載の接合体。
【請求項4】
下部金属含有部材3は、接合シート1との接合面に、平板状乃至シート状の金属体を備えたものである、請求項1に記載の接合体。
【請求項5】
接合シート1の領域1Aにおける厚み方向の熱伝導率が10W/m・K以上である、請求項1に記載の接合体。
【請求項6】
接合シート1の領域1Aの絶縁破壊電圧が5kV以上である、請求項1に記載の接合体。
【請求項7】
上部金属含有部材2及び下部金属含有部材3が備えている金属部は、銅若しくはアルミニウムを含む材料からなるものである、請求項1に記載の接合体。
【請求項8】
接合シート1が含有する無機フィラーは、窒化ホウ素凝集粒子を含む、請求項1に記載の接合体。
【請求項9】
前記窒化ホウ素凝集粒子は、カードハウス構造を有する、請求項8に記載の接合体。
【請求項10】
接合シート1が含有する熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含む、請求項1に記載の接合体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワー半導体などのように、接合シートの表裏に、上部金属含有部材と下部金属含有部材が接合してなる構成を備えた接合体及び接合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体を用いたデバイスの中で、電源などの電力の制御や変換を行うデバイスは“パワー半導体装置”と呼ばれている。
電子部品が搭載されたパワー半導体装置は、金属ベース板(放熱板)の上面中央に、絶縁基板を介して半導体素子などの電子部品を配置し、さらに電気部品上に金属部材等の放熱部材を配置し、これら電子部品及び放熱部材を囲むように合成樹脂で封止してなる構成のものが知られている(特許文献1~4参照)。
【0003】
前記のような絶縁基板として、熱伝導性及び絶縁性を両立可能である点などから、従来、アルミナ基板や窒化アルミニウム基板などの熱伝導性の高いセラミック基板が使用されてきた。しかし、セラミックス基板は、衝撃で割れやすい、薄膜化が困難で小型化が難しい、といった課題を抱えていた。
そこで、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂と無機フィラーを用いた熱伝導性を備えたシートが、絶縁基板などとして提案されている。
【0004】
熱硬化性樹脂と無機フィラーを用いたシートに関しては、例えば特許文献5において、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂と共に、アルミナ粒子及び窒化ホウ素を含み、熱硬化後のシート厚み方向の熱伝導率が3W/m・K以上である封止用樹脂シートが開示されている。
また、特許文献6において、Tgが60℃以下のエポキシ樹脂と窒化ホウ素を含有する放熱樹脂シートであって、窒化ホウ素の含有量が30体積%以上、60体積%以下である放熱樹脂シートが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-323593号公報
特開2004-103846号公報
WO2016/162991号公報
特開2018-74089号公報
特開2017-036415号公報
WO2019/189746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述したパワー半導体装置などでは、図4に示すように、接合シート100(前記「絶縁基板」が相当)上に、2つ以上の上部金属含有部材(前記「半導体素子などの電子部品」が相当)200を、隣の上部金属含有部材200と距離を空けて接合してなる構成を備えた接合体に関し、上部金属含有部材200に電流を投入した際、上部金属含有部材200に含まれる導体(金属部)201と隣の上部金属含有部材200に含まれる導体(金属部)201との間の沿面距離(図4の太線部)言い換えれば通電距離が直線的であり、且つ短いため、沿面放電を起こす懸念があった。また、より高出力のモジュールを設計する要求に応じて、同一シート上において、より多くの上部金属含有部材200を貼り合わせる必要が生じ、前記懸念はますます大きくなる可能性がある。
【0007】
そこで本発明の目的は、接合シート1の表面に2つ以上の上部金属含有部材2を接合し、接合シート1の裏面に下部金属含有部材3を接合してなる構成を備えた接合体に関し、上部金属含有部材2に含まれる導体(金属部)と隣の上部金属含有部材2に含まれる導体(金属部)との間の通電距離(沿面距離)を、図4に示される従来例に比べてより長くすることができる新たな接合体及び接合体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明が提案する接合体及び接合体の製造方法は、上記課題を解決するために、次の構成を有する。
【0009】
[1]本発明の第1の態様は、接合シート1の表面に2つ以上の上部金属含有部材2を接合し、接合シート1の裏面に下部金属含有部材3を接合してなる構成を備えた接合体であって、
上部金属含有部材2及び下部金属含有部材3はそれぞれ、接合シート1との接合面に金属部を備えており、
接合シート1は、熱硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、内部に空隙を有しており、
接合体を断面(厚さ方向)に見た際、2つ以上の上部金属含有部材2は、隣の上部金属含有部材2との間に空白部4を置いて、接合シート1と接合しており、
接合シート1が上部金属含有部材2と接合している接合シート1の領域1Aの厚みをT
A
、上部金属含有部材2と接合していない接合シート1の領域1Bすなわち前記空白部4における接合シート1の領域1Bの厚みをT
B
としたとき、領域1Aの厚みT
A
に対する、領域1Bの厚みT
B
の比(T
B
/T
A
)が1.02以上であることを特徴とする、接合体である。
【0010】
[2]本発明の第2の態様は、前記第1の態様において、接合シート1と上部金属含有部材2が直接接合し、接合シート1と下部金属含有部材3が直接接合してなる構成を備えた、接合体である。
[3]本発明の第3の態様は、前記第1又は第2の態様において、上部金属含有部材2は、接合シート1との接合面に、シート乃至板状の金属部21の下面が露出する共に、当該金属部21を樹脂22で覆って封止してなる構成を備えたものである、接合体である。
[4]本発明の第4の態様は、前記第1~3の何れか1つの態様において、下部金属含有部材3は、接合シート1との接合面に、平板状乃至シート状の金属体を備えたものである、接合体である。
(【0011】以降は省略されています)
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