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公開番号
2025076384
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2024190456
出願日
2024-10-30
発明の名称
接合体及び接合体の製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類
H01L
23/36 20060101AFI20250508BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】接合シート1の表裏に、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3が接合してなる構成を備えた接合体に関し、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3の両方と重なっている接合シート1の領域1Aの周辺領域1Bにおける割れや変形を無くすことができる、新たな接合体を提供する。
【解決手段】接合体を断面(厚さ方向)に見た際、接合体は、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3の両方と重なっている領域1Aと、下部金属含有部材3のみと重なっている領域1Bとを有し、接合シート1の領域1Bに存在する空隙の面積率(空隙率X
B
)が、領域1Aに存在する空隙の面積率(空隙率X
A
)よりも大きいか、若しくは、接合シート1の領域1Bの200℃での貯蔵弾性率Y
B
が、領域1Aの200℃での貯蔵弾性率Y
A
よりも小さいことを特徴とする、接合体である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
接合シート1の表裏に、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3が接合してなる構成を備えた接合体であって、
上部金属含有部材2及び下部金属含有部材3はそれぞれ、接合シート1との接合面に金属部を備えており、
接合シート1は、熱硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、内部に空隙を有しており、
接合体を断面(厚さ方向)に見た際、接合シート1は、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3の両方と重なっている領域1Aと、下部金属含有部材3のみと重なっている領域1Bとを有し、
接合シート1の領域1Bに存在する空隙の面積率(空隙率X
B
)は、領域1Aに存在する空隙の面積率(空隙率X
A
)よりも大きいことを特徴とする、接合体。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
接合シート1の表裏に、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3が接合してなる構成を備えた接合体であって、
上部金属含有部材2及び下部金属含有部材3はそれぞれ、接合シート1との接合面に金属部を備えており、
接合シート1は、熱硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、内部に空隙を有しており、
接合体を断面(厚さ方向)に見た際、接合シート1は、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3の両方と重なっている領域1Aと、下部金属含有部材3のみと重なっている領域1Bとを有し、
接合シート1の領域1Bの200℃での貯蔵弾性率Y
B
は、領域1Aの200℃での貯蔵弾性率Y
A
よりも小さいことを特徴とする、接合体。
【請求項3】
前記領域1Aに存在する空隙の面積率(空隙率X
A
)に対する、前記領域1Bに存在する空隙の面積率(空隙率X
B
)の比(X
B
/X
A
)は2.0より大きい、請求項1に記載の接合体。
【請求項4】
前記領域1Aの200℃での貯蔵弾性率Y
A
に対する、前記領域1Bの200℃での貯蔵弾性率Y
B
の比率(Y
B
/Y
A
)は0.8以下である、請求項2に記載の接合体。
【請求項5】
接合シート1と上部金属含有部材2が直接接合し、接合シート1と下部金属含有部材3が直接接合してなる構成を備えた、請求項1又は2に記載の接合体。
【請求項6】
上部金属含有部材2は、接合シート1との接合面に、シート乃至板状の金属部21の下面が露出する共に、当該金属部21を樹脂22で覆って封止してなる構成を備えたものである、請求項1又は2に記載の接合体。
【請求項7】
下部金属含有部材3は、接合シート1との接合面に、平板状乃至シート状の金属体を備えたものである、請求項1又は2に記載の接合体。
【請求項8】
接合シート1の領域1Aにおける厚み方向の熱伝導率が10W/m・K以上である、請求項1又は2に記載の接合体。
【請求項9】
接合シート1の領域1Aの絶縁破壊電圧が5kV以上である、請求項1又は2に記載の接合体。
【請求項10】
上部金属含有部材2及び下部金属含有部材3が備えている金属部は、銅若しくはアルミニウムを含む材料からなるものである、請求項1又は2に記載の接合体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワー半導体装置などのように、接合シートの表裏に、上部金属含有部材と下部金属含有部材が接合してなる構成を備えた接合体及び接合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体を用いたデバイスの中で、電源などの電力の制御や変換を行うデバイスは“パワー半導体装置”と呼ばれている。
電子部品が搭載された、パワー半導体装置は、金属ベース板(放熱板)の上面中央に、絶縁基板を介して半導体素子などの電子部品を配置し、さらに電気部品上に金属部材等の放熱部材を配置し、これら電子部品及び放熱部材を囲むように合成樹脂で封止してなる構成を備えたものが知られている(特許文献1~4参照)。
【0003】
前記のような絶縁基板として、熱伝導性及び絶縁性を両立可能である点などから、従来、アルミナ基板や窒化アルミニウム基板などの熱伝導性の高いセラミック基板が使用されてきた。しかし、セラミックス基板は、衝撃で割れやすい、薄膜化が困難で小型化が難しい、といった課題を抱えていた。
そこで、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂と無機フィラーを用いた熱伝導性を備えたシートが、絶縁基板などとして提案されている。
【0004】
熱硬化性樹脂と無機フィラーを用いたシートに関しては、例えば特許文献5において、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂と共に、アルミナ粒子及び窒化ホウ素を含み、熱硬化後のシート厚み方向の熱伝導率が3W/m・K以上である封止用樹脂シートが開示されている。
また、特許文献6において、Tgが60℃以下のエポキシ樹脂と窒化ホウ素を含有する放熱樹脂シートであって、窒化ホウ素の含有量が30体積%以上、60体積%以下である放熱樹脂シートが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-323593号公報
特開2004-103846号公報
WO2016/162991号公報
特開2018-74089号公報
特開2017-036415号公報
WO2019/189746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述したパワー半導体装置などでは、図1に示すように、接合シート1(前記絶縁基板が相当)の表裏に、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3が接合してなる構成を備えた接合体では、温度変化による部材間の膨張率差などで接合シート1に応力がかかると、断面(厚さ方向)に見た際、接合シート1が上部金属含有部材2と下部金属含有部材3の両方と重なっている接合シート1の領域1Aではなく、その周辺部分の領域1Bに局所的に圧力が集中して、当該周辺部分1Bに割れや変形が生じるという問題が生じることが分かってきた。また、上記接合体を製造する場合、上部金属含有部材2及び下部金属含有部材3を、接合シート1に対して高い圧力をかけて圧着すると、図1に示すように、断面(厚さ方向)に見た際、接合シート1が上部金属含有部材2と下部金属含有部材3の両方と重なっている接合シート1の領域1Aではなく、その周辺部分の領域1Bに局所的に圧力が集中して、当該周辺部分1Bに割れや変形が生じるという問題が生じることが分かってきた。
【0007】
そこで本発明の目的は、接合シート1の表裏に、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3が接合してなる構成を備えた接合体に関し、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3の両方と重なっている接合シート1の領域1Aの周辺領域1Bにおける割れや変形を無くすことができる、新たな接合体及び接合体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明が提案する接合体及び接合体の製造方法は、上記課題を解決するために、次の構成を有する。
【0009】
[1]本発明の第1の態様は、接合シート1の表裏に、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3が接合してなる構成を備えた接合体であって、
上部金属含有部材2及び下部金属含有部材3はそれぞれ、接合シート1との接合面に金属部を備えており、
接合シート1は、熱硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、内部に空隙を有しており、
接合体を断面(厚さ方向)に見た際、接合シート1は、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3の両方と重なっている領域1Aと、下部金属含有部材3のみと重なっている領域1Bとを有し、
接合シート1の領域1Bに存在する空隙の面積率(空隙率X
B
)は、領域1Aに存在する空隙の面積率(空隙率X
A
)よりも大きいことを特徴とする、接合体である。
【0010】
[2]本発明の第2の態様は、接合シート1の表裏に、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3が接合してなる構成を備えた接合体であって、
上部金属含有部材2及び下部金属含有部材3はそれぞれ、接合シート1との接合面に金属部を備えており、
接合シート1は、熱硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、内部に空隙を有しており、
接合体を断面(厚さ方向)に見た際、接合シート1は、上部金属含有部材2と下部金属含有部材3の両方と重なっている領域1Aと、下部金属含有部材3のみと重なっている領域1Bとを有し、
接合シート1の領域1Bの200℃での貯蔵弾性率Y
B
は、領域1Aの200℃での貯蔵弾性率Y
A
よりも小さいことを特徴とする、接合体である。
(【0011】以降は省略されています)
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