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公開番号2025076044
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023187674
出願日2023-11-01
発明の名称電流センサの故障判定方法及び故障判定装置
出願人日産自動車株式会社
代理人弁理士法人後藤特許事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20250508BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】Hブリッジ型の駆動回路に設けられる電流センサの個数を削減する。
【解決手段】
各相の電流センサ(20u,20v,20w)で検出される相電流(Iu,Iv,Iw)を取得し、取得した相電流(Iu,Iv,Iw)を合成して合成電流Iuvwを算出し、合成電流の波形Iuvw[t]における立ち上がり回数又は立ち下がり回数を算出し、相電流の波形Iu/v/w[t]における立ち上がり回数又は立ち下がり回数を算出し、合成電流の波形Iuvw[t]における立ち上がり回数又は立ち下がり回数と、相電流の波形Iu/v/w[t]における立ち上がり回数又は立ち下がり回数と、の比較結果に基づいて、電流センサ20が故障しているか否かを判定する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
電動機を駆動するHブリッジ型の駆動回路において各相に設けられる電流センサの故障を判定する故障判定方法であって、
各相の前記電流センサで検出される相電流を取得し、
取得した前記相電流を合成して合成電流を算出し、
前記合成電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数を算出し、
前記相電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数を算出し、
前記合成電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数と、前記相電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数と、の比較結果に基づいて、前記電流センサが故障しているか否かを判定する、
故障判定方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の故障判定方法であって、
前記合成電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数として、前記合成電流の波形が所定電流値をとる回数に基づく合成電流計測点数を算出し、
前記相電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数として、前記相電流の波形の各相成分が前記所定電流値をとる回数の総和に基づく相合算計測点数を算出し、
前記合成電流計測点数と前記相合算計測点数が所定関係を満たす場合に前記電流センサが正常と判断し、前記所定関係を満たさない場合に前記電流センサが故障していると判断する、
故障判定方法。
【請求項3】
請求項2に記載の故障判定方法であって、
前記合成電流計測点数を、所定の計測基準点から計測終了点までの区間として規定される計測対象区間内において演算し、
前記相合算計測点数を、同一の前記計測対象区間内において演算し、
前記計測基準点は、前記合成電流が初めに前記所定電流値をとる計測点であり、
前記計測終了点は、前記合成電流が前記計測基準点から数えて所定回数目に前記所定電流値をとる計測点であり、
前記所定関係を、前記合成電流計測点数が前記相合算計測点数に1を加算した値となる関係として定める、
故障判定方法。
【請求項4】
請求項1~3の何れか1項に記載の故障判定方法であって、
さらに前記電動機がロックしているか否かを判定し、
前記電動機がロックしていると判断すると、前記電流センサの故障判定を中断する、
故障判定方法。
【請求項5】
請求項4に記載の故障判定方法であって、
前記故障判定を中断している際にも前記電動機がロックしているか否かの判定を継続し、
前記電動機のロックが解除されたと判断すると前記故障判定を再開する、
故障判定方法。
【請求項6】
請求項4に記載の故障判定方法であって、
前記電動機がロックしているか否かを判定では、
前記合成電流における単位時間当たりの変化量を算出し、
前記変化量が0となる場合に前記電動機がロックしていると判断する、
故障判定方法。
【請求項7】
電動機を駆動するHブリッジ型の駆動回路において各相に設けられる電流センサの故障を判定する故障判定装置であって、
各相の前記電流センサで検出される相電流を取得する取得部と、
取得した前記相電流を合成して合成電流を算出する合成電流算出部と、
前記合成電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数を算出する第1回数算出部と、
前記相電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数を算出する第2回数算出部と、
前記合成電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数と、前記相電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数と、の比較結果に基づいて、前記電流センサが故障しているか否かを判定する判定部と、を備える、
故障判定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電流センサの故障判定方法及び故障判定装置、特に、電気自動車(EV)などの電動車両に搭載される電動機(モータ)の制御系に設けられる電流センサの故障判定方法及び故障判定装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV)等の電動車両において、モータを制御するための2台のインバータが配されるHブリッジ型の駆動回路が採用されている。Hブリッジ型の駆動回路では、各相(3相)の電流成分の総和である合成電流(零相電流)が零にならない。このため、各相の電流を検出するための3つの電流センサを設置する必要がある。さらに、これらの電流センサに対して個別に故障診断を行う場合には、それぞれに対して診断用の電流センサを設けることで、合計で6つの電流センサが設置されることとなる。一方で、駆動回路の小型化や低コスト化の観点から、設置する電流センサの個数はできるだけ低減することが好ましい。
【0003】
かかる状況に対して、特許文献1には、各相に流れる全電流を一括して検出する一つの監視用電流センサを設け、当該監視用電流センサが検出する全電流の電流波形と各相電流の電流波形との比較により電流センサの故障診断を行う方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-21849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された故障診断方法であっても各相の電流センサに加えて監視用電流センサを追加する必要があるので、さらなる駆動回路の小型化及び低コスト化の観点からさらに電流センサの数を削減することが望まれている。
【0006】
したがって、本発明の目的は、Hブリッジ型の駆動回路に設けられる電流センサの個数を削減することのできる故障判定方法及び故障判定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様によれば、電動機を駆動するHブリッジ型の駆動回路において各相に設けられる電流センサの故障を判定する故障判定方法が提供される。この故障判定方法では、各相の電流センサで検出される相電流を取得し、取得した相電流を合成して合成電流を算出し、合成電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数を算出し、相電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数を算出し、合成電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数と、相電流の波形における立ち上がり回数又は立ち下がり回数と、の比較結果に基づいて、電流センサが故障しているか否かを判定する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、Hブリッジ型の駆動回路に設けられる電流センサの個数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、Hブリッジ型の駆動回路を採用したモータ制御システムにおける概略構成を示すブロック図である。
図2は、電流センサの故障判定方法の詳細を示すフローチャートである。
図3は、電流センサが正常である場合における各相電流波形及び合成電流波形の一例を示す図である。
図4は、電流センサが異常となる場合における各相電流波形及び合成電流波形の一例を示す図である。
図5は、モータロックの発生時における各相電流波形及び合成電流波形の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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