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公開番号
2025075085
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-14
出願番号
2025027277,2021030348
出願日
2025-02-21,2021-02-26
発明の名称
ホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板、ホットスタンプ成形体およびそれらの製造方法
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250507BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】高強度であり、ホットスタンプ後のスケールの生成が抑制され、且つ優れた溶接性および化成処理性を有するホットスタンプ成形体、およびこれを製造することができるホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板、並びに、それらの製造方法の提供。
【解決手段】所定の化学組成を有する鋼板と、前記鋼板上に配された合金化溶融亜鉛めっき皮膜と、前記合金化溶融亜鉛めっき皮膜上に配された酸化亜鉛含有皮膜と、を有するホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板、およびこれをホットスタンプすることで得られるホットスタンプ成形体、並びにこれらの製造方法を採用する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
鋼板と、前記鋼板上に配された合金化溶融亜鉛めっき皮膜と、前記合金化溶融亜鉛めっき皮膜上に配された酸化亜鉛含有皮膜と、を有するホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板であって、
前記鋼板は、化学組成が、質量%で、
C :0.02~0.58%、
Mn:0.10~3.00%、
sol.Al:0.001~1.000%、
Si:2.00%以下、
P :0.100%以下、
S :0.005%以下、
N :0.0100%以下、
Ti:0~0.200%、
Nb:0~0.200%、
V :0~1.00%、
W :0~1.00%
Cr:0~1.00%、
Mo:0~1.00%、
Cu:0~1.00%、
Ni:0~1.00%、
B :0~0.0100%、
Ca:0~0.05%、および
REM:0~0.05%
を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、
前記合金化溶融亜鉛めっき皮膜は、
Fe濃度が8.0質量%超であり、
Zn量が15.0~40.0g/m
2
であり、
Al量が400~1000mg/m
2
であり、
Ni量が0~2000mg/m
2
であり、
前記酸化亜鉛含有皮膜は、
片面当たりの酸化亜鉛量が金属亜鉛換算で0.3~1.5g/m
2
である
ことを特徴とするホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
続きを表示(約 3,300 文字)
【請求項2】
前記鋼板の前記化学組成が、質量%で、
Ti:0.005~0.200%、
Nb:0.005~0.200%、
V :0.10~1.00%、
W :0.10~1.00%、
Cr:0.05~1.00%、
Mo:0.05~1.00%、
Cu:0.05~1.00%、
Ni:0.05~1.00%、
B :0.0010~0.0100%、
Ca:0.0005~0.05%、および
REM:0.0005~0.05%
からなる群から選ばれる1種または2種を含有する
ことを特徴とする請求項1に記載のホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
【請求項3】
前記合金化溶融亜鉛めっき皮膜中の前記Ni量が50~2000mg/m
2
である
ことを特徴とする請求項1または2に記載のホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
【請求項4】
鋼板と、前記鋼板上に配されためっき皮膜と、前記めっき層上に配された酸化亜鉛含有皮膜と、を有するホットスタンプ成形体であって、
前記鋼板は、化学組成が、質量%で、
C :0.02~0.58%、
Mn:0.10~3.00%、
sol.Al:0.001~1.000%、
Si:2.00%以下、
P :0.100%以下、
S :0.005%以下、
N :0.0100%以下、
Ti:0~0.200%、
Nb:0~0.200%、
V :0~1.00%、
W :0~1.00%
Cr:0~1.00%、
Mo:0~1.00%、
Cu:0~1.00%、
Ni:0~1.00%、
B :0~0.0100%、
Ca:0~0.05%、および
REM:0~0.05%
を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、
前記鋼板の金属組織が、80面積%以上のマルテンサイトを含み、
前記めっき皮膜は、Fe-Zn固溶相および酸化亜鉛のみからなり、
Zn量が15.0~40.0g/m
2
であり、
Al量が400~1000mg/m
2
であり、
Ni量が0~2000mg/m
2
であり、
残部が不純物からなり、
前記酸化亜鉛含有皮膜は、
片面当たりの酸化亜鉛量が、金属亜鉛換算で0.3~1.5g/m
2
である
ことを特徴とするホットスタンプ成形体。
【請求項5】
前記鋼板の前記化学組成が、質量%で、
Ti:0.005~0.200%、
Nb:0.005~0.200%、
V :0.10~1.00%、
W :0.10~1.00%、
Cr:0.05~1.00%、
Mo:0.05~1.00%、
Cu:0.05~1.00%、
Ni:0.05~1.00%、
B :0.0010~0.0100%、
Ca:0.0005~0.05%、および
REM:0.0005~0.05%
からなる群から選ばれる1種または2種を含有する
ことを特徴とする請求項4に記載のホットスタンプ成形体。
【請求項6】
前記酸化亜鉛含有皮膜上に、化成皮膜を有することを特徴とする請求項4または5に記載のホットスタンプ成形体。
【請求項7】
請求項1に記載のホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、
請求項1に記載の化学組成を有するスラブに対して熱間圧延を施すことで、熱延鋼板を得る熱間圧延工程と、
任意で、前記熱延鋼板に対して冷間圧延を施すことで冷延鋼板を得る冷間圧延工程と、
任意で、前記熱延鋼板または前記冷延鋼板に対してNiプレめっきを施すことでNiプレめっき鋼板を得るNiプレめっき工程と、
前記熱延鋼板、前記冷延鋼板または前記Niプレめっき鋼板に対して還元性雰囲気中で460~850℃の温度域で3秒以上保持することで焼鈍鋼板を得る焼鈍工程と、
Al濃度が0.190~0.400質量%である溶融亜鉛浴に、前記焼鈍鋼板を1.0~15.0秒間浸漬することで溶融亜鉛めっき鋼板を得る亜鉛めっき工程と、
前記溶融亜鉛めっき鋼板に対して合金化処理を行う合金化工程と、
片面当たりの酸化亜鉛量が金属亜鉛換算で0.3~1.5g/m
2
である酸化亜鉛含有皮膜を形成する酸化亜鉛含有皮膜形成工程と、を備える
ことを特徴とするホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
【請求項8】
請求項4に記載のホットスタンプ成形体の製造方法であって、
鋼板と、前記鋼板上に配された合金化溶融亜鉛めっき皮膜と、前記合金化溶融亜鉛めっき皮膜上に配された酸化亜鉛含有皮膜と、を有し、
前記鋼板は、化学組成が、質量%で、
C :0.02~0.58%、
Mn:0.10~3.00%、
sol.Al:0.001~1.000%、
Si:2.00%以下、
P :0.100%以下、
S :0.005%以下、
N :0.0100%以下、
Ti:0~0.200%、
Nb:0~0.200%、
V :0~1.00%、
W :0~1.00%
Cr:0~1.00%、
Mo:0~1.00%、
Cu:0~1.00%、
Ni:0~1.00%、
B :0~0.0100%、
Ca:0~0.05%、および
REM:0~0.05%
を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、
前記合金化溶融亜鉛めっき皮膜は、
Fe濃度が8.0質量%超であり、
Zn量が15.0~40.0g/m
2
であり、
Al量が400~1000mg/m
2
であり、
Ni量が0~2000mg/m
2
であり、
残部が不純物からなり、
前記酸化亜鉛含有皮膜は、
片面当たりの酸化亜鉛量が金属亜鉛換算で0.3~1.5g/m
2
であるホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板を加熱して、100℃以上の温度域での保持時間を150秒以下とし、850℃以上の温度域での保持時間を30秒以下とし、782℃以上の温度域でホットスタンプすることでホットスタンプ成形体を得る
ことを特徴とするホットスタンプ成形体の製造方法。
【請求項9】
前記鋼板の前記化学組成が、質量%で、
Ti:0.005~0.200%、
Nb:0.005~0.200%、
V :0.10~1.00%、
W :0.10~1.00%、
Cr:0.05~1.00%、
Mo:0.05~1.00%、
Cu:0.05~1.00%、
Ni:0.05~1.00%、
B :0.0010~0.0100%、
Ca:0.0005~0.05%、および
REM:0.0005~0.05%
からなる群から選ばれる1種または2種を含有する
ことを特徴とする請求項8に記載のホットスタンプ成形体の製造方法。
【請求項10】
前記ホットスタンプ成形体の表面に化成皮膜を形成する
ことを特徴とする請求項8または9に記載のホットスタンプ成形体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板、ホットスタンプ成形体およびそれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の軽量化のため、鋼板の高強度化を図り、鋼板の厚みを減ずるための方法が検討されている。高強度鋼板等の難成形材料をプレス成形する技術として、成形に供される鋼板材料を予め加熱してから成形する、ホットスタンプ等の熱間成形方法が採用されている。
【0003】
このような成形方法は、変形抵抗の小さい高温で成形し、成形と同時に焼入れも実施できることから、部材の高強度化と成形性とを両立できる優れた成形方法である。しかし、この成形方法を採用した場合には、成形前に鋼板材料を700℃以上の高温に加熱する必要があるため、ホットスタンプ前の加熱時に鋼板表面が酸化するという問題が生じる。この鋼板表面の酸化によって生じた鉄酸化物からなるスケールが、ホットスタンプ時に脱落して金型に付着することで生産性が低下したり、ホットスタンプ後の成形品の表面に残存して外観不良を引き起こしたりするという問題がある。しかも、このようなスケールが成形品の表面に残存すると、次工程で塗装する場合に、成形品と塗膜との密着性が劣り、耐食性の低下を引き起こす。そのため、ホットスタンプ後は、ショットブラスト等のスケール除去処理が必要となる。
【0004】
このような問題を解決するため、熱間成形用の鋼板材料として、母材鋼板表面の酸化抑制および/またはプレス成形品の耐食性向上を目的として、亜鉛めっきまたはアルミニウムめっきで被覆しためっき鋼板を使用することが提案されている。熱間成形に亜鉛めっき鋼板を用いた例としては、例えば、特許文献1および特許文献2等に記載の技術が挙げられる。
【0005】
特許文献3には、鋼中のC濃度、Si濃度、P濃度および/またはTi濃度を制御し、鋼板表面のZn付着量および皮膜中のAl濃度を制御することにより、熱間成形時に形成される酸化被膜の鋼板との密着性を向上させ、プレス成形品表面の酸化物の剥離処理工程を簡便化あるいは不要とした熱間成形用亜鉛鋼板が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-73774号公報
特開2001-353548号公報
特開2005-48254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1~3では、ホットスタンプ時に形成される亜鉛酸化物層が過度に生成した場合、ホットスタンプ後において溶接性が劣る場合がある。自動車の車体用部品は、各種形状にホットスタンプされた部品同士を抵抗溶接(特にスポット溶接)で接合することにより、組み立てられる。一般的に、めっき鋼板は冷延鋼板よりも溶接性が劣る。
【0008】
また、自動車の車体用部品は、上記のスポット溶接後、化成処理と電着とからなる塗装処理を行うため、化成処理性に優れることが求められる。
【0009】
現在の技術水準では、合金化溶融亜鉛めっき鋼板をホットスタンプして得られた成形体において、溶接性および化成処理性を向上させ、且つ液体金属脆性(LME Liquid Metal EmbrittlementまたはLMC Liquid Metal Cracking)を抑制するため、炉内での加熱時間(炉内時間)を約4分間以上とする必要がある。ホットスタンプは冷間プレスに比べてプレス生産性に劣るため、炉内時間を短縮することが求められている。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高強度であり、スケールの生成が抑制され、且つ優れた溶接性および化成処理性を有するホットスタンプ成形体、およびこのホットスタンプ成形体を製造することができるホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記ホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造することができる、ホットスタンプ用合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記ホットスタンプ成形体を製造することができ、且つ炉内時間を短縮することができる、ホットスタンプ成形体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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