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公開番号2025072190
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2023182780
出願日2023-10-24
発明の名称樹脂加工物原料及びその製造方法
出願人合同会社GRE
代理人個人,個人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20250430BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】樹脂加工物の成形時における好適な流動性を確保できることにより加工精度が良好であり、且つ良好な強度及び靭性を確保できる樹脂加工物を形成できる樹脂加工物原料の提供。
【解決手段】II型無水石膏紛と、熱可塑性樹脂とを含む樹脂加工物原料であって、前記樹脂加工物原料の全質量に対して、前記II型無水石膏紛が、55質量%以上65質量%以下で含まれ、前記樹脂加工物原料の全質量に対して、前記熱可塑性樹脂が、35質量%以上45質量%以下で含まれ、前記II型無水石膏紛は、粒子径分布において80%以上の成分の粒子径が10μm以下となるものである。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
II型無水石膏紛と、熱可塑性樹脂とを含む樹脂加工物原料であって、
前記樹脂加工物原料の全質量に対して、前記II型無水石膏紛が、55質量%以上65質量%以下で含まれ、
前記樹脂加工物原料の全質量に対して、前記熱可塑性樹脂が、35質量%以上45質量%以下で含まれ、
前記II型無水石膏紛は、粒子径分布において80%以上の成分の粒子径が10μm以下となるものである、樹脂加工物原料。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
JIS K 7210-1:2014に準拠し、温度230℃、荷重2.16Kgの条件で測定した際の、前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートが、4g/10分以上6g/10分以下である、請求項1に記載の樹脂加工物原料。
【請求項3】
前記熱可塑性樹脂は、ポリプロピレンを含む、請求項1又は2に記載の樹脂加工物原料。
【請求項4】
前記熱可塑性樹脂は、前記ポリプロピレンとして、ブロックポリプロピレンを含む、請求項3に記載の樹脂加工物原料。
【請求項5】
前記熱可塑性樹脂は、前記熱可塑性樹脂の全質量に対して、80質量%以上100質量%以上のブロックポリプロピレンを含む、請求項4に記載の樹脂加工物原料。
【請求項6】
前記II型無水石膏紛は、非針状結晶体で且つ非板状結晶体であり、全体に対するII型無水石膏成分が90質量%以上となるものである、請求項1又は2に記載の樹脂加工物原料。
【請求項7】
前記II型無水石膏紛は、廃石膏ボードから得られたものである、請求項1に記載の樹脂加工物原料。
【請求項8】
親油性の界面活性剤及びカップリング剤のうちの少なくともいずれかを、前記樹脂加工物原料の全質量に対して、0.1質量%以上5質量%以下でさらに含む、請求項1に記載の樹脂加工物原料。
【請求項9】
顔料及び染料うちの少なくともいずれかを、前記樹脂加工物原料の全質量に対して、0.1質量%以上5質量%以下でさらに含む、請求項1又は8に記載の樹脂加工物原料。
【請求項10】
石膏芯材と前記石膏芯材に貼り付けられた紙とを含む廃石膏ボードを粉砕し、前記石膏芯材を粉砕した中間石膏紛と、前記紙とを分離する第1粉砕工程と、
前記中間石膏紛を加熱してII型無水石膏にするとともに、前記中間石膏紛に含まれる紙及び/又はプラスチックを含む残渣物を焼失させる加熱工程と、
前記加熱工程後の前記中間石膏紛を、微細石膏紛に粉砕する第2粉砕工程と、
前記微細石膏紛を、II型無水石膏紛として熱可塑性樹脂に混ぜることにより樹脂加工物原料を作製する原料作製工程と、を備え、
前記II型無水石膏紛は、粒子径分布において80%以上の成分の粒子径が10μm以下となるものであり、
前記原料作製工程では、前記樹脂加工物原料の全質量に対して、前記II型無水石膏紛が、55質量%以上65質量%以下で含まれるとともに、前記樹脂加工物原料の全質量に対して、前記熱可塑性樹脂が、35質量%以上45質量%以下で含まれるように、前記II型無水石膏紛と前記熱可塑性樹脂とを混ぜる、廃石膏ボードを用いた樹脂加工物原料の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、II型無水石膏を含む樹脂加工物原料及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
石膏ボードは建築資材として非常に有益であり、各種の建造物で多用されている。一方で、建造物を例えば解体する際に生じる廃石膏ボードの発生量は膨大であり、今後益々増加する傾向にある。
【0003】
廃石膏ボードはリサイクル可能であり、具体的には廃石膏ボードから取り出される石膏や紙は、再生資源としてリサイクルできる。リサイクルを行う場合、現状、例えば廃石膏ボードから取り出される石膏の大部分は、石膏ボードの再製造に利用されるか、又は汚泥等の固化材として利用されている。ただし、リサイクルされている廃石膏ボードの量は、廃石膏ボードの全体の発生量に比べると非常に少ない。実情としては、ほとんどの廃石膏ボードが埋立処理されている。すなわち、廃石膏ボードのリサイクル環境の改善及び普及は、望ましく進んでいるとは必ずしも言えない。
【0004】
廃石膏ボードの埋立処理は、現在、管理型の産業廃棄物処分場で行われている。しかしながら、産業廃棄物処分場は、その用地確保に限界があり、環境負荷や健康被害の抑制のためにも、その運用は極力避けることが望ましい。
【0005】
以上のような事情から、極力多くの廃石膏ボードをリサイクルできる環境の実現が望まれている。こうした事情から廃石膏ボードの処理に関する技術は従来より種々提案されており、例えば特許文献1~4等に開示がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2023-36207号公報
特開2023-36205号公報
特開2022-24689号公報
特許第6088277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本件発明者は、廃石膏ボードのリサイクル環境の改善及び普及が望ましく進まない理由は、以下(1)~(4)にあると考えた。
(1)廃石膏ボードから取り出される石膏の主たる用途(石膏ボードの再製造及び固化材)が、現状、非常に限定的である点。すなわち、マーケットが限られており、多くの業者が参入しようとしない。
(2)廃石膏ボードから取り出される石膏は、一般に、いわゆる二水石膏であり且つ針状結晶の状態であることが求められている点。すなわち、このような特性ないし性状は、再利用の用途に制約を与えており、マーケット(用途)を拡大し難くしている。
(3)現状の廃石膏ボードから取り出される石膏は、ある程度の砂やプラスチック等の異物が残る点。このような異物は、例えば環境面で望ましくない影響を引き起こすことがあり、用途に制約を与えている。
(4)廃石膏ボードのリサイクルには、多くのコストや手間がかかる点。この点は、参入障壁となっている。
【0008】
そして、本件発明者らは上記事情を踏まえて鋭意検討を行い、廃石膏ボードから取り出す石膏の性状及び製造過程を工夫することにより、その用途が拡大され得ることを見出した。
【0009】
具体的には、廃石膏ボードから取り出す石膏を微細な無水石膏、特にII型無水石膏として且つ不純物を適正に除去することで、廃石膏ボードから取り出される石膏の用途を格段に拡大させることができることを本件発明者らは見出した。
【0010】
より詳しくは、高純度で微細なII型無水石膏は、例えば、環境問題を配慮した、加工精度に優れる樹脂加工品の原料として使用できる。このような石膏入りの樹脂加工物原料は不純物がない又は少ないため、民生分野での活用を見込める。
(【0011】以降は省略されています)

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