TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025071070
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2024184418
出願日2024-10-18
発明の名称塗装方法、施工液、施工液及び塗装シートのセット、車両、車両部品及び部材
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B05D 1/00 20060101AFI20250424BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】施工液を使用して塗装シートを被塗装物に貼り付けた後、塗装シートを加熱した際の膨れの発生を抑制できるとともに、塗装シートの塗料層の施工液よる溶解を抑制できる塗装方法、施工液、施工液及び塗装シートのセット、並びに塗装された車両、車両部品及び部材を提供する。
【解決手段】本発明は、被塗装物100に塗装を施す塗装方法であって、アルコール類、ケトン類、環状エーテル類、環状エステル類、グリコールエーテル、グリコールエステル、グリセリン、グリコール類及び水溶性ゲル化剤からなる群から選択される少なくとも1種の化合物及び水を含み、上記化合物の含有量が所定の範囲内である施工液1を被塗装物100に塗布する施工液塗布工程と、塗装シート2を、被塗装物100における施工液1を塗布した面に貼り付けるシート貼付工程と、塗装シート2を貼り付けた被塗装物100を加熱して塗装シート2を硬化させる硬化工程とを含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
被塗装物に塗装を施す塗装方法であって、
アルコール類、ケトン類、環状エーテル類及び環状エステル類からなる群から選択される少なくとも1種の化合物及び水を含み、前記化合物の含有量が0.05~55質量%である施工液を前記被塗装物に塗布する施工液塗布工程と、
熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層を備えた塗装シートを、前記被塗装物における前記施工液を塗布した面に貼り付けるシート貼付工程と、
前記塗装シートを貼り付けた前記被塗装物を加熱して前記塗装シートを硬化させる硬化工程とを含む塗装方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
被塗装物に塗装を施す塗装方法であって、
グリコールエーテル、グリコールエステル及びグリセリンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物及び水を含み、前記化合物の含有量が0.05~65質量%である施工液を前記被塗装物に塗布する施工液塗布工程と、
熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層を備えた塗装シートを、前記被塗装物における前記施工液を塗布した面に貼り付けるシート貼付工程と、
前記塗装シートを貼り付けた前記被塗装物を加熱して前記塗装シートを硬化させる硬化工程とを含む塗装方法。
【請求項3】
被塗装物に塗装を施す塗装方法であって、
グリコール類及び水を含み、前記グリコール類の含有量が0.05~90質量%である施工液を前記被塗装物に塗布する施工液塗布工程と、
熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層を備えた塗装シートを、前記被塗装物における前記施工液を塗布した面に貼り付けるシート貼付工程と、
前記塗装シートを貼り付けた前記被塗装物を加熱して前記塗装シートを硬化させる硬化工程とを含む塗装方法。
【請求項4】
被塗装物に塗装を施す塗装方法であって、
水溶性ゲル化剤及び水を含み、前記水溶性ゲル化剤の含有量が0.05~10質量%である施工液を前記被塗装物に塗布する施工液塗布工程と、
熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層を備えた塗装シートを、前記被塗装物における前記施工液を塗布した面に貼り付けるシート貼付工程と、
前記塗装シートを貼り付けた前記被塗装物を加熱して前記塗装シートを硬化させる硬化工程とを含む塗装方法。
【請求項5】
前記水溶性ゲル化剤が、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びアルギン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である請求項4に記載の塗装方法。
【請求項6】
前記熱硬化性樹脂組成物が、(メタ)アクリル樹脂及びブロックイソシアネート硬化剤を含む請求項1~5のいずれか1項に記載の塗装方法。
【請求項7】
前記(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量が50000以上1000000以下であり、
前記(メタ)アクリル樹脂が、複数個の官能基を有する(メタ)アクリル樹脂を含有する請求項6に記載の塗装方法。
【請求項8】
前記(メタ)アクリル樹脂は、(メタ)アクリルポリオールである請求項6に記載の塗装方法。
【請求項9】
前記塗料層は、クリア層及び着色剤層を備える請求項1~5のいずれか1項に記載の塗装方法。
【請求項10】
前記塗装シートは、転写層をさらに備え、
前記硬化工程の前に、前記塗装シートから前記転写層を除去する転写層除去工程をさらに含む請求項1~5のいずれか1項に記載の塗装方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は塗装方法、施工液、施工液及び塗装シートのセット、並びにその塗装方法により塗装された車両、車両部品及び部材に関する。
続きを表示(約 4,300 文字)【背景技術】
【0002】
家具や鋼板、車両のボディーなどには、意匠性や耐久性の観点から塗装や装飾が施される。装飾は、例えば、塗装シートなどの加飾フィルムを用いて行われることが知られている。塗装シートには、一般的に塗料層が設けられる。
【0003】
粘着フィルムを被着体に対し、気泡なく、貼り付けるため、施工液が用いられている。例えば、スプレー等を使用して被着体の粘着フィルムを貼り付ける面に施工液を吹付し、被着体の粘着フィルムを貼り付ける面を濡らす。そして、被着体の粘着フィルムを貼り付ける面が施工液で濡れた状態で粘着シートを被着体に貼り付け、スキージー等によって、被着体と粘着フィルムの間の施工液と一緒に気泡や空気を押し出すことで、粘着フィルムを被着体にきれいに貼ることができる。
【0004】
粘着フィルムの貼り付けに使用する施工液として、例えば、特許文献1~3に記載された施工液が従来技術として知られている(特許文献1~3参照)。特許文献1及び2に記載された施工液は、界面活性剤などの滑り性を付与する添加剤を含有しない水(あるいは水のみ)もしくは界面活性剤などの滑り性を付与する添加剤を含む水である。特許文献3に記載の施工液は、界面活性剤を含む水である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-140378号公報
国際公開第2016/135997号パンフレット
特開2014-145034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、スキージー等によって、被着体と粘着フィルムの間の施工液を完全に押し出すことは難しい。このため、従来の施工液を塗装シートの貼り付けに使用すると、塗装シートを被塗装物に貼り付けた後に、塗装シートを硬化させるために加熱すると、塗装シート及び被塗装物の間に残存していた施工液が気化して、膨れが発生する場合があった。また、従来の施工液を塗装シートの貼り付けに使用すると、塗装シートの塗料層が施工液に溶け出したしまう場合もあった。
【0007】
そこで、本発明は、施工液を使用して塗装シートを被塗装物に貼り付けた後、塗装シートを加熱した際の膨れの発生を抑制できるとともに、塗装シートの塗料層の施工液よる溶解を抑制できる塗装方法、施工液、施工液及び塗装シートのセット、並びにその塗装方法により塗装された車両、車両部品及び部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、鋭意検討の結果、水をベースとする施工液の添加剤として所定の化合物を使用することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]被塗装物に塗装を施す塗装方法であって、
アルコール類、ケトン類、環状エーテル類及び環状エステル類からなる群から選択される少なくとも1種の化合物及び水を含み、前記化合物の含有量が0.05~55質量%である施工液を前記被塗装物に塗布する施工液塗布工程と、
熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層を備えた塗装シートを、前記被塗装物における前記施工液を塗布した面に貼り付けるシート貼付工程と、
前記塗装シートを貼り付けた前記被塗装物を加熱して前記塗装シートを硬化させる硬化工程とを含む塗装方法。
[2]被塗装物に塗装を施す塗装方法であって、
グリコールエーテル、グリコールエステル及びグリセリンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物及び水を含み、前記化合物の含有量が0.05~65質量%である施工液を前記被塗装物に塗布する施工液塗布工程と、
熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層を備えた塗装シートを、前記被塗装物における前記施工液を塗布した面に貼り付けるシート貼付工程と、
前記塗装シートを貼り付けた前記被塗装物を加熱して前記塗装シートを硬化させる硬化工程とを含む塗装方法。
[3]被塗装物に塗装を施す塗装方法であって、
グリコール類及び水を含み、前記グリコール類の含有量が0.05~90質量%である施工液を前記被塗装物に塗布する施工液塗布工程と、
熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層を備えた塗装シートを、前記被塗装物における前記施工液を塗布した面に貼り付けるシート貼付工程と、
前記塗装シートを貼り付けた前記被塗装物を加熱して前記塗装シートを硬化させる硬化工程とを含む塗装方法。
[4]被塗装物に塗装を施す塗装方法であって、
水溶性ゲル化剤及び水を含み、前記水溶性ゲル化剤の含有量が0.05~10質量%である施工液を前記被塗装物に塗布する施工液塗布工程と、
熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層を備えた塗装シートを、前記被塗装物における前記施工液を塗布した面に貼り付けるシート貼付工程と、
前記塗装シートを貼り付けた前記被塗装物を加熱して前記塗装シートを硬化させる硬化工程とを含む塗装方法。
[5]前記水溶性ゲル化剤が、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びアルギン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である上記[4]に記載の塗装方法。
[6]前記熱硬化性樹脂組成物が、(メタ)アクリル樹脂及びブロックイソシアネート硬化剤を含む上記[1]~[5]のいずれか1つに記載の塗装方法。
[7]前記(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量が50000以上1000000以下であり、
前記(メタ)アクリル樹脂が、複数個の官能基を有する(メタ)アクリル樹脂を含有する上記[6]に記載の塗装方法。
[8]前記(メタ)アクリル樹脂は、(メタ)アクリルポリオールである上記[6]又は[7]に記載の塗装方法。
[9]前記塗料層は、クリア層及び着色剤層を備える上記[1]~[8]のいずれか1つに記載の塗装方法。
[10]前記塗装シートは、転写層をさらに備え、
前記硬化工程の前に、前記塗装シートから前記転写層を除去する転写層除去工程をさらに含む上記[1]~[9]のいずれか1つに記載の塗装方法。
[11]熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層及び転写層を備えた塗装シートと、
前記塗装シートを被塗装物に貼り付けする際に使用する施工液とを含み、
前記施工液は、アルコール類、ケトン類、環状エーテル類及び環状エステル類からなる群から選択される少なくとも1種の化合物及び水を含み、
前記施工液における前記化合物の含有量が0.05~55質量%である、施工液及び塗装シートのセット。
[12]熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層及び転写層を備えた塗装シートと、
前記塗装シートを被塗装物に貼り付けする際に使用する施工液とを含み、
前記施工液は、グリコールエーテル、グリコールエステル及びグリセリンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物及び水を含み、
前記施工液における前記化合物の含有量が0.05~65質量%である、施工液及び塗装シートのセット。
[13]熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層及び転写層を備えた塗装シートと、
前記塗装シートを被塗装物に貼り付けする際に使用する施工液とを含み、
前記施工液は、グリコール類及び水を含み、
前記施工液における前記グリコール類の含有量が0.5~90質量%である、施工液及び塗装シートのセット。
[14]熱硬化性樹脂組成物からなる塗料層及び転写層を備えた塗装シートと、
前記塗装シートを被塗装物に貼り付けする際に使用する施工液とを含み、
前記施工液は、水溶性ゲル化剤及び水を含み、
前記施工液における前記水溶性ゲル化剤の含有量が0.05~10質量%である、施工液及び塗装シートのセット。
[15]前記水溶性ゲル化剤が、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びアルギン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である上記[14]に記載の塗工液及び塗装シートのセット。
[16]塗装シートを被塗装物に貼り付けする際に使用する施工液であって、
アルコール類、ケトン類、環状エーテル類及び環状エステル類からなる群から選択される少なくとも1種の化合物及び水を含み、
前記化合物の含有量が0.05~55質量%である施工液。
[17]塗装シートを被塗装物に貼り付けする際に使用する施工液であって、
グリコールエーテル、グリコールエステル及びグリセリンからなる群から選択される少なくとも1種の化合物及び水を含み、
前記化合物の含有量が0.05~65質量%である施工液。
[18]塗装シートを被塗装物に貼り付けする際に使用する施工液であって、
グリコール類及び水を含み、
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、施工液を使用して塗装シートを被塗装物に貼り付けた後、塗装シートを加熱した際の膨れの発生を抑制できるとともに、塗装シートの塗料層の施工液よる溶解を抑制できる塗装方法、施工液並びに施工液、塗装シートのセット、並びにその塗装方法により塗装された車両、車両部品及び部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、施工液塗布工程を説明するための図である。
図2は、塗装シートの一例を示す模式的な断面図である。
図3は、シート貼付工程を説明するための図である。
図4は、シート貼付工程を説明するための図である。
図5は、塗装シートの他の例を示す模式的な断面図である。
図6は、塗装シートの他の例を示す模式的な断面図である。
図7は、塗装シートの他の例を示す模式的な断面図である。
図8は、塗装シートの他の例を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

積水化学工業株式会社
間柱
11日前
積水化学工業株式会社
電波反射体
22日前
積水化学工業株式会社
更生用配管
21日前
積水化学工業株式会社
間仕切り壁
11日前
積水化学工業株式会社
電磁波散乱体
22日前
積水化学工業株式会社
雨水貯水装置
21日前
積水化学工業株式会社
電磁波反射体
18日前
積水化学工業株式会社
雨水貯留積層体
8日前
積水化学工業株式会社
再剥離粘着テープ
23日前
積水化学工業株式会社
エマルション塗料組成物、内装材
23日前
積水化学工業株式会社
雨水排水部材及び雨水排水システム
21日前
積水化学工業株式会社
配管構造と既設配管の管路更生方法
21日前
積水化学工業株式会社
固定具、太陽光発電装置の設置構造。
1日前
積水化学工業株式会社
雨水貯留積層体の構造部材、及び雨水貯留積層体
8日前
積水化学工業株式会社
内壁設置構造
1日前
積水化学工業株式会社
耐火性樹脂組成物
3日前
積水化学工業株式会社
熱膨張性耐火シート
1日前
積水化学工業株式会社
サイフォン排水システム
7日前
積水化学工業株式会社
樹脂管及び樹脂管の製造方法
1日前
積水化学工業株式会社
粘着剤組成物、及び粘着テープ
1日前
積水化学工業株式会社
化学物質の炭素原料の由来判別方法
1日前
積水化学工業株式会社
離型フィルムで保護された粘着テープ
10日前
積水化学工業株式会社
蓄電素子ユニット、建物及び設置方法
3日前
積水化学工業株式会社
ポリオール組成物及びウレタン樹脂組成物
7日前
積水ソフランウイズ株式会社
ウレタンフォーム、耐火パネル及びウレタンフォームの製造方法
11日前
積水化学工業株式会社
難燃性ウレタン樹脂組成物及びポリウレタン発泡体
7日前
積水化学工業株式会社
ポリオール含有組成物、及びポリウレタンフォーム
7日前
積水化学工業株式会社
雨水排水装置および雨水排水システム、屋根、建物、管
17日前
積水化学工業株式会社
ポリオール含有組成物、発泡性ポリウレタン組成物、及びポリウレタンフォーム
7日前
リンテック株式会社
機能性層の製造方法
3日前
個人
噴射ノズル
17日前
株式会社リコー
液体吐出ヘッド及び液体を吐出する装置
4日前
株式会社日立製作所
塗装装置、及び塗装方法
4日前
いすゞ自動車株式会社
オイル塗布装置
8日前
日本発條株式会社
被膜付き金属部材の製造方法、及び被膜付き金属部材
1日前
FSテクニカル株式会社
注入ノズルおよびこれを用いたピンニング工法
7日前
続きを見る