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公開番号
2025065941
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-22
出願番号
2023175484
出願日
2023-10-10
発明の名称
熱伝導性樹脂組成物
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08L
101/00 20060101AFI20250415BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】ダイヤモンド粒子を含む熱伝導性樹脂組成物であって、吐出性が良好であり、かつ熱伝導率の高い熱伝導性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】樹脂と、表面の少なくとも一部が被覆膜を有するダイヤモンド粒子Aと、被覆膜を有しないダイヤモンド粒子Bとを含み、前記被覆膜が金属酸化物及び金属からなる群から選択される少なくとも1種を含み、前記ダイヤモンド粒子Aの体積平均粒子径が、前記ダイヤモンド粒子Bの体積平均粒子よりも小さい、熱伝導性樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂と、表面の少なくとも一部が被覆膜を有するダイヤモンド粒子Aと、被覆膜を有しないダイヤモンド粒子Bとを含み、
前記被覆膜が金属酸化物及び金属からなる群から選択される少なくとも1種を含み、
前記ダイヤモンド粒子Aの体積平均粒子径が、前記ダイヤモンド粒子Bの体積平均粒子よりも小さい、熱伝導性樹脂組成物。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
前記熱伝導性樹脂組成物中にケイ素原子に直接結合した加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を含む、請求項1に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項3】
前記被覆膜がシリカ及びアルミナからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項4】
以下の測定方法で測定したダイヤモンド粒子Aの被覆膜の膜厚が300nm以下である、請求項1又は2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
(測定方法:前記熱伝導性樹脂組成物中の前記ダイヤモンド粒子Aの1粒子の断面像を観察し、任意の10点における被覆膜の厚さの平均値を膜厚とする。)
【請求項5】
前記熱伝導性樹脂組成物に含まれる全フィラーに対するダイヤモンド粒子Aの含有量が、3~40体積%である、請求項1又は2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項6】
被覆処理されたフィラーの体積平均粒子径が50μm以下である、請求項1又は2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項7】
前記熱伝導性樹脂組成物に含まれる全フィラーの合計充填率が70体積%以上である、請求項1又は2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項8】
前記樹脂が、シリコーン樹脂及びエポキシ樹脂からなる群から選択される樹脂である、請求項1又は2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、放熱部材に使用される熱伝導性樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器から効率的に熱を逃がすために放熱部材が広く使用されている。放熱部材は、電子回路の高集積化が進み電子機器の発熱量が増加していることから、電子機器の性能向上や故障を防ぐ目的で重要度が増している。放熱部材の中でも、ICチップ等の熱をヒートシンクに伝える材料はTIM(Thermal Interface Material)と呼ばれることがある。TIMは、一般的にバインダー樹脂と熱伝導性フィラーの樹脂組成物であり、その形態としては、シートやグリースが挙げられる。
【0003】
一般に放熱性を向上させるためには、樹脂組成物に熱伝導性フィラーを高充填させる必要がある。しかしながら、熱伝導性フィラーを高充填させると、樹脂組成物の粘度が高くなり、樹脂組成物を例えばシリンジから吐出する際の吐出性が悪化する。
このような高粘度化の問題を改善するため、熱伝導性フィラーの表面をシランカップリング剤で処理する方法が知られている。
【0004】
特許文献1には、シリコーンゴムに、特定の構造のシランカップリング剤で表面処理した熱伝導性無機フィラーを分散させてなることを特徴とする熱伝導性シリコーンゴム組成物に関する発明が開示されており、該組成物によれば、成形スラリー粘度低下、成形物の圧縮永久歪の低下及び引裂強度の向上の効果を奏することが記載されている。
特許文献2には、特定の被覆工程、熱処理工程を経て得られるシリカ被覆窒化アルミニウムを用いた、シリカ被覆窒化アルミニウム粒子分散樹脂組成物の製造方法に関する発明が開示されており、該組成物によれば、優れた耐湿性、熱伝導性、及び耐熱性を有する硬化物を形成できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-209618号公報
特開2020-73622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、放熱性を高める観点から、熱伝導率の高いフィラーとして知られているダイヤモンド粒子を用いた樹脂組成物が検討されている。
しかしながら、ダイヤモンド粒子は、表面に反応性基が少ないためシランカップリング剤との反応性に乏しく、特許文献1で開示されているようなカップリング剤を用いる方法であると、低粘度化され難く、吐出性が改善されない。また、特許文献2で開示されているように、シリカ等の無機成分でフィラー表面を被覆することも考えられるが、被覆により、熱伝導率が低下することが懸念される。
【0007】
そこで本発明は、ダイヤモンド粒子を含む熱伝導性樹脂組成物であって、吐出性が良好であり、かつ熱伝導率の高い熱伝導性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討の結果、表面の少なくとも一部が特定の被覆膜を有するダイヤモンド粒子Aと、前記被覆膜を有しないダイヤモンド粒子Bとを含み、前記ダイヤモンド粒子Aの体積平均粒子径が、前記ダイヤモンド粒子Bの体積平均粒子よりも小さい、熱伝導性樹脂組成物により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[8]を提供する。
【0009】
[1]樹脂と、表面の少なくとも一部が被覆膜を有するダイヤモンド粒子Aと、被覆膜を有しないダイヤモンド粒子Bとを含み、前記被覆膜が金属酸化物及び金属からなる群から選択される少なくとも1種を含み、前記ダイヤモンド粒子Aの体積平均粒子径が、前記ダイヤモンド粒子Bの体積平均粒子よりも小さい、熱伝導性樹脂組成物。
[2]前記熱伝導性樹脂組成物中にケイ素原子に直接結合した加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を含む、上記[1]に記載の熱伝導性樹脂組成物。
[3]前記被覆膜がシリカ及びアルミナからなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記[1]又は[2]に記載の熱伝導性樹脂組成物。
[4]以下の測定方法で測定したダイヤモンド粒子Aの被覆膜の膜厚が300nm以下である、上記[1]~[3]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
(測定方法:前記熱伝導性樹脂組成物中の前記ダイヤモンド粒子Aの1粒子の断面像を観察し、任意の10点における被覆膜の厚さの平均値を膜厚とする。)
[5]前記熱伝導性樹脂組成物に含まれる全フィラーに対するダイヤモンド粒子Aの含有量が、3~40体積%である、上記[1]~[4]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[6]被覆処理されたフィラーの体積平均粒子径が50μm以下である、上記[1]~[5]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[7]前記熱伝導性樹脂組成物に含まれる全フィラーの合計充填率が70体積%以上である、上記[1]~[6]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[8]前記樹脂が、シリコーン樹脂及びエポキシ樹脂からなる群から選択される樹脂である、上記[1]~[7]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ダイヤモンド粒子を含む熱伝導性樹脂組成物であって、吐出性が良好であり、かつ熱伝導率の高い熱伝導性樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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