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公開番号
2025064282
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2023173896
出願日
2023-10-05
発明の名称
結晶性ポリマーの粉体造粒物及びその製造方法
出願人
長瀬産業株式会社
,
ナガセプラスチックス株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C08J
3/12 20060101AFI20250410BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本実施形態の目的は、成形加工において結晶化特性に優れた結晶性ポリマー粉体の造粒物を提供することである。
【解決手段】本実施形態は、結晶性ポリマー粉体の粉体造粒物であって、前記粉体造粒物を室温から10℃/minの昇温速度で第1のホールド温度T
H1
まで昇温させてから第1のホールド温度T
H1
で15分間保持した後に、10℃/minの降温速度で降温させる条件にて第1のDSC測定を行った場合において、降温時に、結晶性ポリマーの再結晶化による発熱ピークが現れる第1のホールド温度T
H1
が存在し、第1のホールド温度T
H1
は、前記第1のDSC測定の昇温時に最も高温側に現れる結晶性ポリマーの融解ピーク温度T
M
より高い温度である、粉体造粒物である。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
結晶性ポリマー粉体の粉体造粒物であって、
前記粉体造粒物を室温から10℃/minの昇温速度で第1のホールド温度T
H1
まで昇温させてから第1のホールド温度T
H1
で15分間保持した後に、10℃/minの降温速度で降温させる条件にて第1のDSC測定を行った場合において、降温時に、結晶性ポリマーの再結晶化による発熱ピークが現れる第1のホールド温度T
H1
が存在し、
第1のホールド温度T
H1
は、前記第1のDSC測定の昇温時に最も高温側に現れる結晶性ポリマーの融解ピーク温度T
M
より高い温度である、粉体造粒物。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記粉体造粒物を室温から10℃/minの昇温速度で第2のホールド温度T
H2
まで昇温させてから第2のホールド温度T
H2
で15分間保持した後に、10℃/minの降温速度で降温させる条件にて第2のDSC測定を行った場合において、降温時に、結晶性ポリマーの再結晶化による発熱ピークが現れない第2のホールド温度T
H2
が存在し、
第2のホールド温度T
H2
は、第1のホールド温度T
H1
よりも高い温度である、請求項1に記載の粉体造粒物。
【請求項3】
前記第1のDSC測定の降温時に現れる再結晶化による発熱ピークのピーク温度Tc
15
と、前記粉体造粒物を室温から10℃/minの昇温速度で第1のホールド温度T
H1
まで昇温させてから第1のホールド温度T
H1
で2分間保持した後に、10℃/minの降温速度で降温させる条件にて第3のDSC測定を行った場合において、降温時に現れる結晶性ポリマーの再結晶化による発熱ピークのピーク温度Tc
2
とが、下記式(A)を満たす、請求項1に記載の粉体造粒物:
式(A):0.95≦Tc
15
/Tc
2
≦1.05。
【請求項4】
結晶化核剤を実質的に含まない、請求項1に記載の粉体造粒物。
【請求項5】
木屋式硬度計の測定に基づく破壊強度が、10.0kg以上である、請求項1に記載の粉体造粒物。
【請求項6】
下記式(B)で計算される見かけ密度比が、0.85以上0.95以下である、請求項1に記載の粉体造粒物:
式(B):「見かけ密度比」=「粉体造粒物の見かけ密度」/「前記結晶性ポリマーの溶融混練ペレットの見かけ密度」。
【請求項7】
造粒前の結晶性ポリマー粉体の嵩密度をρ
1
、粉体造粒物の嵩密度をρ
2
としたとき、ρ
2
/ρ
1
の値が、0.90以上3.00以下である、請求項1に記載の粉体造粒物。
【請求項8】
結晶性ポリマーの重量平均分子量が、20万以上300万以下である、請求項1に記載の粉体造粒物。
【請求項9】
粉体造粒物の形状が、略円柱状又は略角柱状である、請求項1に記載の粉体造粒物。
【請求項10】
融解ピーク温度T
M
が70℃以上200℃以下の温度範囲にある結晶性ポリマー粉体を含む、請求項1に記載の粉体造粒物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、結晶性ポリマーの粉体造粒物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
結晶性の熱可塑性ポリマー(以下、「結晶性ポリマー」とも称す)では、その製法に由来したり、再生粉砕品であったりすることで、粉体状の形状のものがある。このような熱可塑性樹脂粉体は、通常、取り扱い性が悪いので、取り扱い性を良くし、さらに生産性を高めるために、溶融押出機で可塑化溶融させて、ダイスを介して押出を行い、冷却固化させて、ペレット状の形態(以下、溶融混練ペレットとも称す)にして、各種の熱可塑性樹脂の加工機械に供し、製品化されることが一般的である。すなわち、粉体状の熱可塑性樹脂では、溶融混練ペレット化が通常行われる。
【0003】
また、結晶性ポリマーの成形加工において、可塑化溶融状態から冷却固化させる際の「結晶化速度」が遅い結晶性ポリマーでは、各種の成形加工において、生産性が阻害されることがある。一例としては、射出成形において短時間に金型内で固化させることができないため、成形サイクルが長くなる弊害をもたらす。また、成形品での結晶化度が不十分であるため、成形品の剛性、寸法安定性、透明性等の物性が不安定となる等の問題をもたらし得る。
【0004】
このため、結晶性ポリマーに対して、「結晶化核剤」が使用されることがある。結晶化核剤は結晶性ポリマーの結晶化を促進する添加剤であり、溶融混練によって配合される。
【0005】
結晶化核剤は均一で微細な結晶核を短時間に生成させる作用効果を発揮するものが好ましく、剛性の向上、寸法安定性の向上、透明性の向上、成形サイクル向上等、多岐にわたる物性改質効果をもたらし得る。
【0006】
例えば、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)等の、微生物がその体内で産生するバイオポリエステル樹脂においては、一般的に結晶化速度が遅いため、結晶化核剤が添加される場合がある。
【0007】
特許文献1では、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)に対し、結晶化核剤としてペンタエリスリトールを含む樹脂組成物が開示されている。
【0008】
特許文献2では、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)に対し、それ以外の生分解性ポリマーと成核剤(結晶化核剤に相当)を含む生分解性ポリマー組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
WO2014/020838
特表2023-536152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、十分な作用効果を発揮する結晶化核剤は、その種類が限られている。更には、医療用、食品用の用途、即ち、生体や食品に接触し得る用途では、結晶化核剤の溶出が起こり得るため、結晶化核剤をできるだけ使用しないことが望まれている。そのため、結晶化核剤を配合せずとも、成形加工における結晶化速度を速めることができれば、産業上きわめて有用な技術となる。
(【0011】以降は省略されています)
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