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公開番号2025056944
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023166494
出願日2023-09-27
発明の名称エアバッグ装置用アクチュエータ
出願人豊田合成株式会社
代理人個人
主分類B60R 21/239 20060101AFI20250401BHJP(車両一般)
要約【課題】良好な気密性を確保できて、作動時に、エアバッグから延びる連結部材との連結を迅速に解除可能なエアバッグ装置用アクチュエータの提供。
【解決手段】収納部位11側に取り付けられて、エアバッグ20から延びる連結手段27を連結させるアクチュエータA。アクチュエータは、スクイブ37を保持する保持部45と、スクイブと対向するように保持部の他端側に配設されるキャップ部55と、を備える。保持部が、少なくともスクイブの元部側における側方を全周にわたって覆う筒状部47を備える。キャップ部が、スクイブと対向する天井部56と、天井部の周縁から延びる筒状として筒状部の内周側を覆う周壁部58と、を備えている。キャップ部が、スクイブの作動時に発生する燃焼ガスGの圧力を天井部によって受けた際に、周壁部を筒状部から離脱させつつ天井部を移動させることにより、連結手段との連結を解除可能とされている。
【選択図】図13
特許請求の範囲【請求項１】
折り畳まれたエアバッグを収納させた収納部位側に取り付けられて、前記エアバッグから延びる連結手段を連結させ、該連結手段との連結状態を維持若しくは解除させることにより、前記エアバッグの膨張状態を制御可能な構成とされて、
スクイブと、一端側において該スクイブを保持する保持部と、前記スクイブと対向するように前記保持部の他端側に配設されるキャップ部と、を備える構成のエアバッグ装置用アクチュエータであって、
前記保持部が、一端側で前記スクイブを保持するとともに、少なくとも前記スクイブの元部側における側方を全周にわたって覆い可能な筒状部を、備え、
前記キャップ部が、
前記スクイブと対向して配置される天井部と、
該天井部の周縁から延びるような筒状として、前記筒状部の内周側あるいは外周側を覆うように配置される周壁部と、
を備えて、前記保持部の他端側を閉塞するような構成とされ、
前記キャップ部が、前記周壁部を前記筒状部に対して係止させることにより、前記保持部に取り付けられる構成とされて、前記保持部への取付時に、前記連結手段の先端側に形成される挿入孔への前記筒状部若しくは前記周壁部の挿入状態を維持可能とされるとともに、前記スクイブの作動時に発生する燃焼ガスの圧力を前記天井部によって受けた際に、前記周壁部を前記筒状部から離脱させつつ前記天井部を移動させることにより、前記連結手段との連結を解除可能な構成とされていることを特徴とするエアバッグ装置用アクチュエータ。
続きを表示（約 200 文字）【請求項２】
前記周壁部が、前記筒状部の内周側に配置されるとともに、先端側の領域によって、前記スクイブの側面を隙間なく覆うような構成とされていることを特徴とする請求項１に記載のエアバッグ装置用アクチュエータ。
【請求項３】
前記キャップ部が、前記周壁部から前記天井部にかけての内周面側を、半球状に湾曲させて構成されていることを特徴とする請求項２に記載のエアバッグ装置用アクチュエータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、エアバッグの膨張状態を制御するためのエアバッグ装置用アクチュエータに関する。
続きを表示（約 2,500 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、エアバッグ装置において、エアバッグの膨張状態を制御するために使用されるアクチュエータとしては、一端側にスクイブを保持させ、他端側を開口させている構成の保持部に、スクイブと対向するように配置されるキャップ部を、取り付けた構成のものがあった。このアクチュエータでは、キャップ部は、平板状の天井部と、天井部から延びる２つの脚部と、を有し、この脚部の先端側に設けられる係止凸部を、保持部側に設けられる係止凹部に係合させることにより、保持部の他端側に取り付けられていた（例えば、特許文献１参照）。そして、このアクチュエータでは、エアバッグから延びる連結部材の先端側を、キャップ部における天井部と、保持部と、の間の領域に挿通させることにより、連結部材を連結させる構成であり、スクイブの作動時に発生する燃焼ガスの圧力によって天井部を押圧し、係止凹部と係止突部との係合状態を解除させることにより、連結手段との連結を解除させていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２３－９０５０２公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし、従来のアクチュエータでは、キャップ部における天井部と、保持部と、の間の部位を、連結部材に挿通させることにより、連結部材を連結させる構成であり、すなわち、キャップ部の天井部と保持部の先端との間には、連結部材挿通用の隙間が形成されていた。さらに、従来のアクチュエータでは、キャップ部は、天井部から延びる２つの脚部を利用して、保持部材に連結される構成であり、保持部は、キャップ部によって閉塞されるような構成ではなかった。そのため、作動時に、スクイブから発生する燃焼ガスの圧力によって、迅速に天井部を押圧する点からは、キャップ部を保持部に取り付けた状態（車両搭載状態）での気密性の向上に、改善の余地があった。
【０００５】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、良好な気密性を確保できて、作動時に、エアバッグから延びる連結部材との連結を迅速に解除可能なエアバッグ装置用アクチュエータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係るエアバッグ装置用アクチュエータは、折り畳まれたエアバッグを収納させた収納部位側に取り付けられて、エアバッグから延びる連結手段を連結させ、連結手段との連結状態を維持若しくは解除させることにより、エアバッグの膨張状態を制御可能な構成とされて、
スクイブと、一端側においてスクイブを保持する保持部と、スクイブと対向するように保持部の他端側に配設されるキャップ部と、を備える構成のエアバッグ装置用アクチュエータであって、
保持部が、一端側でスクイブを保持するとともに、少なくともスクイブの元部側における側方を全周にわたって覆い可能な筒状部を、備え、
キャップ部が、
スクイブと対向して配置される天井部と、
天井部の周縁から延びるような筒状として、筒状部の内周側あるいは外周側を覆うように配置される周壁部と、
を備えて、保持部の他端側を閉塞するような構成とされ、
キャップ部が、周壁部を筒状部に対して係止させることにより、保持部に取り付けられる構成とされて、保持部への取付時に、連結手段の先端側に形成される挿入孔への筒状部若しくは周壁部の挿入状態を維持可能とされるとともに、スクイブの作動時に発生する燃焼ガスの圧力を天井部によって受けた際に、周壁部を筒状部から離脱させつつ天井部を移動させることにより、連結手段との連結を解除可能な構成とされていることを特徴とする。
【０００７】
本発明のエアバッグ装置用アクチュエータでは、キャップ部が、天井部の周縁から延びる筒状の周壁部を、保持部においてスクイブの少なくとも元部側の側方を全周にわたって覆う筒状部の内周側あるいは外周側に配置させるようにして、保持部に取り付けられる構成である。すなわち、本発明のエアバッグ装置用アクチュエータでは、キャップ部を保持部に取り付けた状態で、スクイブの周囲が、天井部と、周壁部若しくは保持部の筒状部と、によって、略隙間なく覆われることとなる。そのため、気密性が良好であり、スクイブの作動時に、発生する燃焼ガスによって、迅速に天井部を押圧することが可能となって、エアバッグから延びる連結手段との連結を、迅速に解除することが可能となる。
【０００８】
したがって、本発明のエアバッグ装置用アクチュエータでは、良好な気密性を確保できて、作動時に、エアバッグから延びる連結部材との連結を迅速に解除することができる。
【０００９】
また、本発明のエアバッグ装置用アクチュエータでは、キャップ部は、燃焼ガスの圧力を天井部によって受けた際に、周壁部を筒状部から離脱させつつ天井部を移動させる構成である。すなわち、本発明のエアバッグ装置用アクチュエータでは、キャップ部は、周壁部を破損されることなく、保持部から外れる構成とされている。そのため、キャップ部が、天井部から２つの脚部を延ばすように構成される従来のアクチュエータのキャップ部と比較して、局部的に大きく突出する部位を備えず、保持部から外れて飛散した際の破損を抑制することができる。
【００１０】
さらに、本発明のエアバッグ装置用アクチュエータにおいて、周壁部を、筒状部の内周側に配置させるとともに、先端側の領域によって、スクイブの側面を隙間なく覆うような構成とすれば、スクイブの側面が、天井部から延びる周壁部によって隙間なく覆われることから、スクイブの作動時に発生する燃焼ガスを、スクイブの側方に向かうことなく、迅速に、天井部側に向かわせることが可能となって、好ましい。
（【００１１】以降は省略されています）

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