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公開番号
2025053828
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-07
出願番号
2023162893
出願日
2023-09-26
発明の名称
正浸透濃縮システム
出願人
東洋紡エムシー株式会社
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
B01D
61/00 20060101AFI20250331BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】対象液中の対象物を濃縮するための正浸透濃縮システムにおいて、対象物のイオン半径が小さい場合でも、濃縮効率を維持しつつ、対象物の回収率を向上させる。
【解決手段】イオン半径が600pm以下である対象物を濃縮するための複数の半透膜モジュールを備える正浸透濃縮システム。半透膜モジュールの各々は、半透膜によって仕切られる第1室及び第2室を有し、半透膜モジュールの各々において、ドロー溶液が第2室に流されることで、第1室内の対象液に含まれる水が半透膜を介して第2室内のドロー溶液に移行し、対象液が濃縮される。複数の半透膜モジュールの各々の第1室は直列的に接続され、複数の半透膜モジュールのうちの第1室の流れの最も下流側に接続される最終半透膜モジュールにおいて、半透膜の溶質透過係数は、複数の半透膜モジュールのうち最終モジュール以外の半透膜モジュールの半透膜の溶質透過係数に対して、25%以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
対象液中の対象物を濃縮するための複数の半透膜モジュールを備える、正浸透濃縮システムであって、
前記対象物の前記対象液中でのイオン半径は、600pm以下であり、
前記複数の半透膜モジュールの各々は、半透膜と、前記半透膜によって仕切られる第1室および第2室と、を有し、
前記複数の半透膜モジュールの各々において、前記対象液が前記第1室に流され、前記対象液よりも高い浸透圧を有するドロー溶液が前記第2室に流されることで、前記第1室内の前記対象液に含まれる水が前記半透膜を介して前記第2室内の前記ドロー溶液に移行し、前記対象液が濃縮され、
前記複数の半透膜モジュールの各々の前記第1室は、直列的に接続されており、
前記複数の半透膜モジュールのうちの前記第1室の流れの最も下流側に接続される半透膜モジュールである最終モジュールにおいて、前記半透膜の溶質透過係数の比率は、前記複数の半透膜モジュールのうち前記最終モジュール以外の半透膜モジュールの前記半透膜の溶質透過係数に対して、25%以下である、
正浸透濃縮システム。
続きを表示(約 280 文字)
【請求項2】
前記ドロー溶液は、前記複数の半透膜モジュールのうちの2以上の半透膜モジュールの前記第2室を直列的に通過するように供給されてもよく、または、前記複数の半透膜モジュールの各々の前記第2室に独立に供給されてもよい、請求項1に記載の正浸透濃縮システム。
【請求項3】
前記ドロー溶液は海水である、請求項1に記載の正浸透濃縮システム。
【請求項4】
前記半透膜は、中空糸膜である、請求項1に記載の正浸透濃縮システム。
【請求項5】
前記半透膜は、三酢酸セルロースを含む、請求項1に記載の正浸透濃縮システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、正浸透濃縮システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
膜分離法による液状混合物の分離および濃縮は、蒸留などの従来の分離技術に比べて相変化を伴わないため省エネルギーな方法であり、かつ物質の状態変化を伴わないことから、果汁の濃縮、ビール酵母の分離などの食品分野、工業排水からの有機物の回収といった多分野において幅広く利用されている。膜分離法のなかでも正浸透(FO)法は、逆浸透法等に比べて省エネルギーな方法である。
【0003】
このような正浸透法を用いた正浸透濃縮システムとして、複数本の半透膜モジュールのそれぞれを配管接続することにより、濃縮率等を高めた正浸透濃縮システムが知られている。例えば、特許文献1(特開2014-100624号公報)、特許文献2(特開2020-199430号公報)および特許文献3(特開2021-146297号公報)には、複数の半透膜モジュールを備える正浸透濃縮システムが開示されている。ここで、複数の半透膜モジュールの各々に用いられる半透膜は基本的に同様のものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-100624号公報
特開2020-199430号公報
特開2021-146297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
対象液中での対象物のイオン半径が小さい場合、半透膜を透過しやすくなるため、ドロー溶液側への漏れが多くなり、対象物の回収率が低下してしまう。
【0006】
本発明は、対象液中の対象物を濃縮するための正浸透濃縮システムであって、対象液中での対象物のイオン半径が小さい場合でも濃縮の処理効率と対象物の回収率との両面に優れた正浸透濃縮システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 対象液中の対象物を濃縮するための複数の半透膜モジュールを備える、正浸透濃縮システムであって、
前記対象液中での前記対象物のイオン半径は、600pm以下であり、
前記複数の半透膜モジュールの各々は、半透膜と、前記半透膜によって仕切られる第1室および第2室と、を有し、
前記複数の半透膜モジュールの各々において、前記対象液が前記第1室に流され、前記対象液よりも高い浸透圧を有するドロー溶液が前記第2室に流されることで、前記第1室内の前記対象液に含まれる水が前記半透膜を介して前記第2室内の前記ドロー溶液に移行し、前記対象液が濃縮され、
前記複数の半透膜モジュールの各々の前記第1室は、直列的に接続されており、
前記複数の半透膜モジュールのうちの前記第1室の流れの最も下流側に接続される半透膜モジュールである最終モジュールにおいて、前記半透膜の溶質透過係数の比率は、前記複数の半透膜モジュールのうち前記最終モジュール以外の半透膜モジュールの前記半透膜の溶質透過係数に対して、25%以下である、
正浸透濃縮システム。
(2) 前記ドロー溶液は、前記複数の半透膜モジュールのうちの2以上の半透膜モジュールの前記第2室を直列的に通過するように供給されてもよく、または、前記複数の半透膜モジュールの各々の前記第2室に独立に供給されてもよい、(1)に記載の正浸透濃縮システム。
(3) 前記ドロー溶液は海水である、(1)または(2)に記載の正浸透濃縮システム。
(4) 前記半透膜は、中空糸膜である、(1)~(3)のいずれかに記載の正浸透濃縮システム。
(5) 前記半透膜は、三酢酸セルロースを含む、(1)~(4)のいずれかに記載の正浸透濃縮システム。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、対象液中の対象物を濃縮するための正浸透濃縮システムであって、対象液中での対象物のイオン半径が小さい場合でも濃縮の処理効率と対象物の回収率との両面に優れた正浸透濃縮システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態の正浸透濃縮システムの一例を示す模式図である。
実施形態の正浸透濃縮システムの変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態の正浸透濃縮システムについて図面を参照して説明する。なお、図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表すものである。また、長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。
(【0011】以降は省略されています)
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